私は個人事業主時代からクラウド会計を使い、freeeとマネーフォワードの両方で経理をしてきました。
従来の会計ソフトに慣れていた私には、マネーフォワードの仕訳画面が使いやすかった。
それでも法人用は、当時の料金を理由にfreeeへ移しました。
使いやすいソフトと、契約したいソフトが一致するとは限らない。
両方を使って感じたのは、この違いでした。
ただし、そのとき安かったプランが、今も安いわけではない。
この記事では、過去に使ったときの感想を残しつつ、料金と機能を2026年9月5日の公式情報で確認しています。
個人向けは通常のWeb契約、法人向けは現在の新規契約プランで比較します。
最新画面で処理速度を実測し直した記事ではないので、操作感の体験談と現在の仕様は分けて読んでください。

最初に比べたいこと
freeeは、取引の内容から入力し、明細をルールに沿って処理していく方法を試したい人の候補。
マネーフォワードは、借方・貸方や勘定科目を見ながら、明細をまとめて確認したい人の候補です。
簿記経験だけで決めず、実際に直すところまで触ると違いが分かります。
| freee | マネーフォワード | |
|---|---|---|
| 私が便利だと感じた点 | 繰り返す支払いの自動登録 | 一覧で確認してまとめて登録する操作 |
| 私が戸惑った点 | 取引・口座・品目の関係と、間違えたときの修正元 | 必要のない機能を含む料金改定 |
| 現在の入力機能 | 自動登録ルール。法人の明細一括登録はスターター以上 | 仕訳ルール、一括登録、クイック登録(β) |
| 給与計算も使う場合 | 個人は別契約。法人新プランには1人分の機能が付帯 | 基本料金に含む。プランと人数で上限・追加料金が変わる |
| 選ぶ前の確認 | 入力・修正・残高確認の流れが自分に合うか | 必要なサービスと利用人数を含む総額はいくらか |
このあと料金、データ連携、仕訳の順に比べます。
弥生も含めて候補を探している場合は、個人事業主の会計ソフト比較と法人会計ソフトの比較に3社の違いをまとめています。
個人と法人の料金差
個人は消費税申告の有無から
まずは個人事業主向けの年払い料金です。
表の年額は税込を先に記載し、月払いは税抜でそろえました。
年契約の月あたり料金と、毎月支払う契約の料金は別です。
| 年払いの年額(税込/税抜) | 月払いの月額(税抜) | 選ぶときの主な違い | |
|---|---|---|---|
| freee スターター | 12,936円/11,760円 | 1,780円 | 基本的な記帳・確定申告。消費税申告は対象外 |
| freee スタンダード | 26,136円/23,760円 | 2,980円 | 消費税申告、ファイル保存枠の拡大 |
| freee プレミアム | 43,780円/39,800円 | 年払いのみ | 経費精算、電話などのサポートを重視 |
| freee 入力おまかせ | 54,780円/49,800円 | 年払いのみ | 証憑入力の代行を含む。月60件を超えると従量料金 |
| MF パーソナルミニ | 11,880円/10,800円 | 1,280円 | 基本的な記帳・確定申告。消費税申告は対象外 |
| MF パーソナル | 16,896円/15,360円 | 1,680円 | 消費税申告、複数メンバーの利用 |
| MF パーソナルプラス | 39,336円/35,760円 | 年払いのみ | 電話サポートとOCRの無料枠拡大 |
通常料金の最安プラン同士なら、MFが年1,056円安くなります。
ソフト内で消費税申告まで行う条件では、freeeスタンダードとMFパーソナルが比較の出発点になり、年額差は9,240円です。
インボイス登録をしているだけで、必ずこのプランを買うという意味ではありません。
申告をどのソフトで行い、どこまで税理士に依頼するかで必要な機能は変わります。
ファイル保存にも差があります。
freeeスターターの証憑ファイル保存は月5枚、スタンダード以上は月10GBです。
MFのクラウドBoxは、パーソナルミニが1,000件まで、パーソナル以上は保存件数の上限がありません。
仕訳データの容量、証憑の保存件数、画像から文字を読むOCRの無料枠は別物なので、同じ「保存」として比べない方が良い。
出典:freee個人向け料金、freee個人プランの詳細、MF個人向け料金。
人数、請求書、OCR、経費精算まで含む条件は、個人向け3社比較で確認できます。
法人は最安プランの条件も見る
以前は、法人向けのfreeeミニマムが安いことを理由に推していました。
現在は両社ともプランが変わり、最安の年額はMFの方が低くなっています。
小規模法人で候補になる主なプランを並べると、次のとおり。
| 年払いの年額(税込/税抜) | 月払いの月額(税抜) | 主な確認点 | |
|---|---|---|---|
| freee ひとり法人 | 39,336円/35,760円 | 3,980円 | 会計1人分を含む。追加は有料で最大2人 |
| freee スターター | 72,336円/65,760円 | 7,280円 | 明細の一括取引登録に対応 |
| freee スタンダード | 118,536円/107,760円 | 11,980円 | 部門配賦などの管理機能を確認 |
| MF ひとり法人 | 32,736円/29,760円 | 3,980円 | 会計1人、1会計年度500仕訳まで |
| MF スモールビジネス | 59,136円/53,760円 | 5,980円 | 会計・給与など3人まで。Boxは1,000件まで |
| MF ビジネス | 85,536円/77,760円 | 7,980円 | 会計3人分を含む。追加は有料。Boxの保存件数は上限なし |
MFひとり法人は年500仕訳までなので、年額だけを見て選ぶと途中で上位プランが必要になる場合があります。
freeeひとり法人には、この500仕訳の上限はありません。
ただし会計メンバーを追加すると、年払い契約では1人につき月1,000円、月払い契約では月1,300円(いずれも税抜)が加算されます。
消費税申告も、以前とはプランの条件が変わっています。
現在のMF法人プランは、ひとり法人・スモールビジネスを含めて消費税申告に対応しています。
freeeも法人新プランで対応しますが、申告書の作成・提出は連携する「freee申告」で行います。
法人税の申告まで同じ会計料金に含まれる、という意味ではありません。
出典:freee法人向け料金、freee法人新プランの機能、MF法人向け料金。
人数追加、請求書、法人税申告を含む選び方は、法人会計ソフトの比較に整理しています。
給与・勤怠を含めた総額
freeeは給与と勤怠を分ける
freeeの個人向け会計には、給与計算サービスの契約料金は含まれません。
「freee人事労務」を追加する場合は、給与計算だけか、従業員の打刻まで行うかでプランが変わります。
少人数向けの主な3プランは、いずれも基本料金に5人分を含みます。
以下は年払い契約の料金です。
| 年払いの年額(税込/税抜) | 主な機能 | 6人目以降の追加月額(税抜) | |
|---|---|---|---|
| ミニマム | 26,400円/24,000円 | 固定給の給与計算、Web給与明細、管理者が行う年末調整 | 400円/人 |
| スターター | 39,600円/36,000円 | 複雑な給与計算、従業員が行う年末調整、入退社・社会保険の電子申請 | 600円/人 |
| スタンダード | 52,800円/48,000円 | スターターの機能に勤怠打刻・勤怠管理を追加 | 800円/人 |
最安のミニマムで、勤怠管理までまとめて使えるわけではありません。
打刻から管理するなら、比較対象はスタンダード。
給与計算と勤怠管理は、同じ追加料金では済みません。
例えば個人のfreeeスタンダードに、人事労務ミニマムを加えると年52,536円(税込)です。
勤怠打刻も含めて人事労務スタンダードにすると、年78,936円(税込)になります。
これは5人分の基本料金内で使う例で、会計の追加メンバーやその他オプションの料金は含めていません。
一方、法人の新しい会計プランには、ミニマム相当の給与計算機能が1人分付帯します。
社長1人の法人でも必ず年26,400円を追加する、という計算にはなりません。
2人以上の給与明細を確定する場合は別途人事労務の契約が必要で、付帯の1人分を追加契約から差し引ける仕組みでもありません。
出典:freee人事労務の料金、法人会計プランに付帯する人事労務1IDの条件。
MFも人数で追加料金が変わる
MFは会計だけでなく、請求書、経費、給与、勤怠、マイナンバーなどのサービスを基本料金に含みます。
使うサービスが多い人には利点ですが、すべてを何人でも追加料金なしで使えるわけではありません。
給与計算の上限は次のように分かれます。
| 基本料金内で給与を確定できる人数 | 上限を超える場合 | |
|---|---|---|
| 個人向けプラン | 5人まで | 6人目以降は1人につき月300円(税抜) |
| 法人 ひとり法人 | 1人まで | 2~3人はスモールビジネス、4人以上はビジネスを検討 |
| 法人 スモールビジネス | 3人まで | 4人以上はビジネスを検討 |
| 法人 ビジネス | 5人まで | 6人目以降は1人につき月300円(税抜) |
例えば個人のパーソナルなら、会計と5人までの給与計算は年16,896円(税込)の基本料金内です。
給与計算も必要な個人事業主では、このセット料金は比較する価値があります。
ただし、freee人事労務とすべての機能が同じという比較ではありません。
法人ビジネスで10人分の給与計算と勤怠管理を使う例では、年契約の基本料金が月あたり6,480円(税抜)です。
給与が5人分×300円、勤怠も5人分×300円加わり、月あたり9,480円、年113,760円(いずれも税抜)になります。
年末調整など、ほかのサービスにも追加人数が生じれば別途加算されます。
会計の操作メンバー数と、給与計算する従業員数は別です。
今いる人数に加えて、次に1人増えたときの総額まで見ておくと、プラン変更で驚かずに済みます。
出典:MFのセット料金と従量料金、個人向けのセット内容、クラウド給与の人数・課金条件。
データ連携で違ったこと
銀行とカードは自分の口座で試す
私が使っていた地方銀行やネット銀行、法人カードでは、両社とも明細連携が便利でした。
銀行やカードの画面を見ながら転記する作業が減ること。
これがクラウド会計を使う大きな理由です。
仕組みから知りたい場合は、クラウド会計のメリットとデメリットも参考にしてください。
ただ、連携先に名前があれば、どの種類の口座でも同じ条件で使えるわけではありません。
個人口座と法人口座、契約しているネットバンキング、取得できる期間や再認証の方法まで確認が必要です。
私が使えた口座の体験を、すべての銀行やWeb明細対応カードに広げることはできない。
freeeと楽天銀行の連携は、2022年2月に停止したあと、2023年12月に再開しています。
現在も「freeeは楽天銀行を使えない」として選択肢から外す必要はありません。
任意のタイミングで明細を取得できるかなど、プランによる違いはfreeeの楽天銀行連携案内で確認してください。
口座そのものの費用は、個人事業主向けネット銀行の比較と法人口座の維持費・振込手数料の比較にまとめています。
銀行の規模だけで除外せず、自分の契約と連携の条件を確認するのが先です。

カード明細は、当時の私の利用環境ではMFの方が早く反映されると感じました。
freeeでは、請求が確定するまで待つカードがあったためです。
ただし現在は、freeeも楽天カードなど一部のカードで未確定明細の取り込みに対応しています。
どちらが早いかは、使うカードと取得タイミングで比べてください。
カードの請求確定前に取り込むなら、あとから取消や金額変更が起きたときの扱いも確認しておきたいところ。
出典:freeeのカード明細が反映されない場合、freeeの未確定明細への対応。
カード選びは個人事業主・小規模法人向けビジネスカードの比較へ。
PayPalの外貨は扱いが異なる
PayPalで外貨を受け取っていたときは、取り込まれた数字をそのまま使いにくいと感じました。
現在の公式仕様でも、両社で取り込めるデータが異なります。
| PayPal連携で取得する内容 | 外貨を使う場合の注意 | |
|---|---|---|
| freee | 日本円の取引明細 | 外貨の明細取り込みには未対応 |
| MF | 取引明細。残高は取得しない | 外貨は取引日の三菱UFJ銀行の仲値で円換算。外貨額と換算レートは画面に表示されない |
MFは取引日にレートがない場合、直近の過去のレートを使います。
freeeの「外貨未対応」はPayPalの明細連携についての説明で、freee会計全体で外貨取引を記帳できないという意味ではありません。
外貨で売上が入る人は、元の外貨額、換算の根拠、手数料、返金を照合できるかまで試してください。
連携データだけで足りない部分を補う必要があるなら、その手間も選ぶときの材料になります。
出典:freeeのPayPal同期、MFのPayPal取得内容と為替レート。
購入履歴と領収書は別に見る
電子マネー、旅行・交通系サービス、通販サイトとの連携では、当時はMFの対応範囲が広いと感じました。
ただし、過去の対応一覧の画像から現在のサービス数の優劣は判断できません。
自分が使うサービス名で探し、取得されるデータを確認する方が確実です。
特に、購入履歴が取り込めることと、領収書そのものが保存されることは別です。
電子データの保存、仕訳への添付、購入履歴の取り込みを一つの機能だと思うと、あとで保存漏れに気づくことがあります。
レシート画像のOCRも含め、個人向け比較の「自動化される3つの作業」に違いを整理しました。
自動登録と一括登録の違い
freeeで便利だった自動登録
freeeで便利だと感じたのは、毎回同じように処理する支払いの自動登録でした。
水道光熱費や定期契約の支払いなど、条件が決まっている明細なら、科目を確認して登録する作業を減らせる。
現在も、自動登録ルールで条件と処理内容を設定する仕組みがあります。
ただし、ルールに合った明細を「推測する」設定と、「登録する」設定は分けて考える必要があります。
摘要が似ているだけの別の支出まで登録されないよう、最初は結果を確認しながら条件を絞る方が良い。
未決済取引の消し込みなど、ルールの種類によって使えるプランも異なります。
Suicaへのチャージも繰り返す支払いですが、チャージと実際の利用を両方経費にすると二重計上につながります。
自動化する前に、自分の帳簿でどちらをどう処理しているかそろえてください。
出典:freeeの自動登録ルール。
MFは一覧での確認が使いやすかった
私は、MFの一覧に明細を並べて、勘定科目や摘要を見ながら処理する方法が好みでした。
1件ずつ保存して画面の反応を待つより、まとめて登録する方が作業を進めやすかった。
これは当時の私の使い方での感想で、現在の通信速度や処理秒数を比較したものではありません。
現在のMFには、仕訳ルールによる候補の設定、一括登録に加え、「クイック登録(β)」があります。
自動登録の設定があるルールに合致した明細を、クイック登録の操作でまとめて仕訳登録する機能です。
ボタンを押して実行するので、freeeでルールに従って登録まで任せる動作と、完全に同じ仕組みではありません。
「自動登録があるか」だけでは、この違いは分かりません。
推測で止まるのか、まとめて登録を実行するのか、設定後に登録まで進むのかを分けて比べてください。
出典:MFの連携サービスからの入力・クイック登録。
freeeにも明細の一括登録がある
freeeの法人新プランでは、スターター以上で明細の一括取引登録が使えます。
以前の年52万円台のプロフェッショナルでなければ使えない、という料金条件は、今の新規契約には当てはまりません。
現在の法人スターターは、年払いで税込72,336円です。
| どのように処理するか | 確認したい点 | |
|---|---|---|
| freee 自動登録ルール | 条件に合う明細の処理を設定 | 推測と登録のどちらにするか。ルールの対象を広げすぎない |
| freee 明細の一括取引登録 | 複数明細に科目などをまとめて設定し登録 | 法人新プランはスターター以上。個別に入力済みの内容の扱いにも注意 |
| MF 一括登録 | 選んだ明細をまとめて登録 | 登録前に科目・税区分などを確認 |
| MF クイック登録(β) | 対象ルールに合う明細を、操作してまとめて登録 | ルールの自動登録設定と優先度を確認 |
freeeで複数明細の登録内容を一括入力する際は、個別に入れてあった品目などが、そのまま引き継がれるとは限りません。
公式手順では、一括で入力した項目だけが登録されるため、必要なタグも一括操作の中で指定するよう案内されています。
大量に処理する前に、数件で結果を確かめたいところです。
また、「まとめて入力」という一覧画面と、明細の一括登録機能は同じ意味ではありません。
「まとめて入力」の案内には法人事業所またはアドバイザーを招待した事業所という条件があります。
機能名だけで、すべての個人プランでも同じ一括処理ができると判断しない方が良いです。
出典:freeeの明細からの取引登録、法人新プランの機能表、まとめて入力の対象。
freeeで戸惑った操作
仕訳の知識と画面が結びつかなかった
私がfreeeで戸惑ったのは、従来の会計ソフトで覚えた入力方法を、そのまま当てはめにくかったことです。
本やWebで調べた仕訳例は借方・貸方で書かれているのに、目の前の画面では取引や口座を選ぶ。
何をどこに入力すればその仕訳になるのか、考え直す場面がありました。
freeeでも振替伝票による入力はできます。
ただ、通常の取引登録と振替伝票の使い分け、登録後の修正元まで含めて慣れる必要がありました。
以前の記事に載せたメニューの順番は古いため、現在の操作はfreeeの振替伝票ガイドで確認してください。
「初心者ならfreee、経験者ならMF」と言い切るつもりはありません。
私の場合は、従来の入力方法を知っていたことが、最初の戸惑いにつながったという話です。
すでに別のソフトを使っているなら、いつもの仕訳を数件移してみると相性を確かめやすいかなと。
補助科目は名称と管理方法が違う
freeeでは従来の「補助科目」と名称が違うため戸惑いましたが、相当する管理機能がないわけではありません。
取引先・品目・口座が補助科目に相当し、補助残高の集計や、他社ソフトへの仕訳データの受け渡しにも対応しています。
| 従来のソフトで確認していたこと | freeeで確認したいこと |
|---|---|
| 補助科目ごとの残高 | 取引先・品目・口座のどれで区分し、残高を確認するか |
| 売掛金・買掛金・未払金の管理 | 取引先と未決済取引、入出金の対応が合っているか |
| 部門やタグによる分類 | 部門・メモタグを何に使うか |
| 間違った仕訳の修正 | 元の取引、決済、振替伝票のどこを直すか |
| 他社ソフトへの移行 | 書き出した科目・補助情報を移行先で再現できるか |
私にとって難しかったのは、項目の名前を覚えること以上に、間違えたときにどこへ戻れば良いか分からないことでした。
入力が簡単でも、未払金や売掛金が合わなくなったときに追いかけられなければ困る。
試用では、登録した仕訳を1件直してから、帳簿と残高まで確認してみてください。
出典:freeeの補助科目への対応。

以前はiPadでも仕訳を試しました。
スマホの小さい画面で大量の明細を見るより、私にはiPadやPCの広さの方が使いやすかった。
アプリとブラウザで使える機能が同じとは限らないので、普段使う端末で登録と修正まで試すのがおすすめです。
料金改定で乗り換えた経験
操作だけならMFを好んでいた私が、法人用をfreeeへ移したきっかけは、2019年の料金改定でした。
会計以外の機能がセットになって料金が上がっても、私の小規模法人では、その機能を使う必要がなかったのです。
便利になった部分にお金を払っている感覚が持てなかった。
その後もMFでは料金や利用条件が変わっています。
2022年のスモールビジネスの人数上限変更は、当時の料金体系改定のお知らせで確認できます。
2024年からのクラウドBoxも、現在はプランごとの保存枠で考える必要があり、「全員が別料金」とは限りません。
ただし、この経験を理由に、今も法人は必ずfreeeの方が安いとは言えません。
現在の最安プラン同士ではMFが年6,600円安く、給与や勤怠を一緒に使うかでも比較が変わります。
逆に、安くなるという理由だけで移行しても、慣れる時間やデータの確認に手間はかかります。
乗り換えを考えるなら、今の不満が年いくら、月何回の作業に相当するかを書き出すと判断しやすい。
保存済みの証憑、残高、未決済取引、固定資産、過年度データをどう引き継ぐかも先に確認してください。
値下がりした年額だけを見て移すと、確認作業の方が重くなるかもしれません。
税理士との受け渡しも確認
以前は、2017年の法人導入調査や2022年のサイト閲覧データも参考に、freeeのシェアを理由に推していました。
しかし、古い導入調査は現在の契約者数を示しませんし、Webサイトの閲覧割合と会計ソフトの利用者割合も別です。
その数字から、現在の対応税理士数や、料金改定で利用者が減った原因までは判断できません。
税理士に依頼する場合に確認したいのは、依頼先がどちらのソフトで、どのように作業してくれるかです。
同じ画面を共有して確認するのか、仕訳を書き出して渡すのか。
修正を誰が行い、毎月どの帳簿を照合するかまで聞く方が、シェアの大小より自分の作業に直結します。
会計入力だけを自分で行う場合と、決算・申告まで自分で行う場合でも、必要な機能は変わります。
法人だから税理士との契約が必須という前提ではなく、任せる範囲と自分で行う範囲を決めてからソフトを選んでください。
試用では修正まで触る
私はMFの一覧で処理する方法が好みでしたが、当時の法人の料金を見てfreeeへ移りました。
この経験から、入力の好みだけでも、最安料金だけでも決めにくいと感じています。
今から選ぶなら、実際に使う明細と人数を当てはめて比較したい。
| 試す作業 | 見ておきたい点 |
|---|---|
| 普段の銀行・カードを連携 | 口座の種類、取得期間、明細が届く時期 |
| 繰り返す支払いを数件登録 | ルールの作り方と、想定外の明細を除けるか |
| 仕訳を1件修正 | 入力元に戻れて、帳簿と残高が合うか |
| 領収書を添付して探し直す | 明細と証憑の関係、検索、保存枠 |
| データを書き出す | 税理士や移行先に必要な情報が渡るか |
| 給与・勤怠の人数を入れる | 現在の総額と、1人増えたときの追加料金 |
私が過去に使った弥生のクラウド版では、連携や操作に不満もありました。
ただし法人向けは現在「弥生会計 Next」が新規契約の比較対象なので、旧サービスの体験だけで除外はできません。
個人向けのオンライン版とデスクトップ版も別製品です。
3社まで広げる場合は、個人向け会計ソフト比較、法人向け会計ソフト比較へ。
インストール版との違いは、やよいの青色申告のデスクトップ版・オンライン版の比較も参考になります。
両社とも試用期間があります。
初めて入力したときの分かりやすさに加え、間違えたあとも自分で直せるかまで確かめてから選ぶのがおすすめです。
freee会計の公式サイトで試用する
マネーフォワード クラウドの公式サイトで試用する

コメント
コメント一覧 (4件)
税理士ですが、とても参考になりました。
ひとつ気になったのが、freeeは申告書が作れるから税理士が使いやすいのではという点で、これは使っていないのであれですが、おそらくあまり気にしないと思います。
少なくともfreeeが申告書に対応する前から営業している会計事務所は何らかの申告ソフトを使っているはずで、たとえば弊事務所では基本的に会計は弥生会計、申告は達人シリーズというものを使っています。
法人税の達人も消費税の達人も、MFクラウドとfreeeの両方と連携可能なので、freeeで入力されたデータだからfreeeで申告するということにはならず、弊事務所であれば達人で申告することになります。
消費税申告書など、freee上でも確認できると便利には便利ですが、せいぜいあればほんの少し嬉しい程度であまり気にしません。
以上、もし分かっていたことであればすみません。
クラウド化に意欲がありますが、所内の理解が得にくく、もやもやしている税理士からでした。
税理士さま側の意見、非常に参考になりました。ありがとうございます。
申告書対応云々は、あまり問題では無いのですね。
達人シリーズへの連携。なるほどです。
先日、私も顧問税理士と話をしたのですが、
freeeは誰でも使える→サポートが大変という話を伺いました。
わかったつもりで入力されて修正作業が増えると。
ただ、freeeって従来の会計ソフトとは全く考え方が異なり、
エンドユーザー(経営者)に選ばれてシェアを伸ばしているサービス。
税理士メインから、経営者メインへ。
そう考えると、税理士にとっては使いづらいのは当たり前であり、
今後は、会計スキルとは別の「freee対応スキル」も重要となるのではないのかなと。
あくまでエンドユーザー側の意見ですけども。
私はマネフォ派ですが、法人税確定申告書まで作成できる点でfreeeにも魅力を感じています。
ただ、問題は給与計算です。
私は一人社長で自分にだけ報酬を支払っていますが、あの給与計算の複雑さを考えると、会計と連動した給与計算ソフトは必須と思います。給与計算機能まで含めて考えると、freeeよりもマネフォの方がだいぶ安く済むので、マネフォ一択となっています。
KJ新谷さんはfreeeへ乗り換えたとのことですが、給与計算はどうされていますか?
私も家族役員のみの報酬ですが・・・給与計算は別途エクセルで管理しています。
管理といっても簡単な関数しか使ってませんけど。社保と源泉所得税の計算くらいです。
年末調整も法人税確定申告書も税理士任せなので・・・
ちょっと、私のパターンとは違うのかもしれません。参考までに。