freeeとマネーフォワードクラウドを徹底比較。両方使って気付いた大きな違い。

freeeとマネーフォワードクラウドの比較

私は個人事業主時代から、クラウド会計を使っていますが、
同じクラウド会計といえど、中身は大きく異なります。

クラウド会計2強は、freeeマネーフォワードクラウド
両方使い続けるうちに気付く、両サービスには大きな違いがあること。
というわけで、利用して気付いたポイントまとめておきます。

目次

料金プランの比較

個人事業主プランの違い

サービス開始当初は、似たような料金だった2つのサービスですが、
両サービスともに料金改定をくり返し、
サービス開始当初とは、料金プランは大きく異なっています

法人プランと個人事業主プランでの内容も大きく異なり、
個人事業主プランでは、freeeよりもマネーフォワードクラウドの方が微妙に安い。
いずれも公式サイトは、税抜き価格表記であり、年契約時の月額料金を表示しています。

個人事業主プランの比較

スクロールできます
freee(個人事業主)マネーフォワードクラウド確定申告(個人事業主)
プランスタータースタンダードプレミアムパーソナルミニパーソナルパーソナルプラス
月額料金税込1,628円
税抜1,480円
税込2,948円
税抜2,680円
税込1,408円
税抜1,280円
税込1,848円
税抜1,680円
年額料金税込12,936円
税抜11,760円
税込26,136円
税抜23,760円
税込43,780円
税抜39,800円
税込11,880円
税抜10,800円
税込16,896円
税抜15,360円
税込39,336円
税抜35,760円
サポートメール
チャット
メール(優先
チャット(優先
電話サポート
税務調査サポート
メール(優先)
チャット(優先)
乗換代行サービス
メール
チャット
メール
チャット
メール
チャット
電話
メンバー追加×3人まで無料3人まで無料×
※制限なし

※制限なし
消費税申告××
消費税集計機能××
達人シリーズ連携××
ファイル保存
※電子帳簿保存
請求書作成書類作成のみ、
取引先上限15件
※クラウド請求書

※クラウド請求書

※クラウド請求書
経費精算××
クラウド経費

※クラウド経費

※クラウド経費
給与計算別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee

クラウド給与

※クラウド給与

※クラウド給与
勤怠管理別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee

※クラウド勤怠

※クラウド勤怠

※クラウド勤怠
マイナンバー管理別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee

クラウドマイナンバー

※クラウドマイナンバー

※クラウドマイナンバー

freeeは、会計ソフトに請求書機能が付いてますが、
給与計算や勤怠管理を行う「freee人事労務」は別料金。

freee人事労務の料金

スクロールできます
月払い年払い6名以降/月額
ミニマム税込2,860円
税抜2,600円
税込26,400円
税抜24,000円
税込440円/1名ごと
税抜400円/1名ごと
スターター税込4,290円
税抜3,900円
税込39,600円
税抜36,000円
税込660円/1名ごと
税抜600円/1名ごと
スタンダード税込5,720円
税抜5,200円
税込52,800円
税抜48,000円
税込880円/1名ごと
税抜800円/1名ごと
アドバンス税込7,865円
税抜7,150円
税込72,600円
税抜66,000円
税込1,210円/1名ごと
税抜1,100円/1名ごと

一方、マネーフォワードクラウド確定申告の料金には、請求書だけでなく、
経費精算給与計算勤怠管理マイナンバー管理もセットで使えます。
マネーフォワードの月額料金には、以下のサービスも含まれているってこと。

マネーフォワードクラウドのサービス

主な機能
クラウド会計・確定申告会計ソフト(青色申告ソフト)
クラウド経費経費精算システム
クラウド請求書請求書の作成ソフト
クラウド給与給与計算ソフト
クラウド勤怠勤怠管理システム
クラウドマイナンバーマイナンバー管理システム
クラウド社会保険社会保険手続きソフト
クラウド年末調整年末調整ソフト
クラウド契約電子契約ソフト

両サービスとも一番安いプランでは、消費税集計機能が使えませんので、
インボイス事業者(課税事業者)は、freeeの「スタンダード(年間26,136円)」か、
マネーフォワードクラウドの「パーソナル(年間16,896円)」となります。

法人プランの違い

個人事業主では、格安だった「マネーフォワードクラウド確定申告」ですが、
法人の場合は「マネーフォワードクラウド会計」と名称が変わり、
法人向けのfreeeよりも高額になってます。
こちらも公式サイトでは、税抜き価格表記となってますので気を付けて。

法人プランの比較

スクロールできます
freee(法人)マネーフォワードクラウド会計(法人)
プランミニマムベーシックプロフェッショナルスモールビジネスビジネス
月額料金税込2,948円
税抜2,680円
税込5,808円
税抜5,280円
税込52,536円
税抜47,760円
税込4,378円
税抜2,980円
税込6,578円
税抜4,980円
年額料金税込26,136円
税抜23,760円
税込52,536円
税抜47,760円
税込525,360円
税抜477,600円
税込39,336円
税抜35,760円
税込65,736円
税抜59,760円
主な機能基本的な記帳
債権債務管理
決算報告書の作成
基本的な記帳
債権債務管理
決算報告書の作成
レポート機能
基本的な記帳
債権債務管理
決算報告書の作成
レポート機能
管理会計
部門数:2部門
100MBストレージ
部門数:無制限
10GBストレージ
電子証明ソフト連携
取引No.振り直し
サポートチャット
メール
チャット
メール
電話
チャット
メール
電話
チャット
メール
電話
チャット
メール
電話
利用人数3人まで無料
※上限3人まで
3人まで無料
4人目以降
月額330円/1人
10人まで無料
4人目以降
月額550円/1人
3人まで無料
※上限3人まで
3人まで無料
4人目以降
月額330円/1人
消費税申告×
消費税集計
達人シリーズ連携
ファイル保存
※電子帳簿保存
月10GBまで月10GBまで月10GBまで1,000件まで
※2024年6月以降
制限なし
請求書作成
※一部制限有り
3人まで無料
※上限3人まで
3人まで無料
※1人につき330円/月
経費精算×3人まで無料
※上限3人まで
5人まで無料
4人目以降
月額550円/1人
給与計算別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
3人まで無料
※上限3人まで
5人まで無料
4人目以降
月額330円/1人
勤怠管理別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
3人まで無料
※上限3人まで
5人まで無料
4人目以降
月額330円/1人
マイナンバー管理別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
別料金
※人事労務freee
3人まで無料
※上限3人まで
5人まで無料
4人目以降
月額110円/1人

「マネーフォワードクラウド会計」は、会計以外の機能が付いている為、
一番安い「スモールビジネス」でも年間39,336円と高額。

しかも、マネーフォワードクラウド会計の「スモールビジネス」は、
電子データの保存件数は1,000件までの制限があり消費税申告機能も利用不可能
インボイス制度や電子帳簿保存に対応するとなると厳しい。
かといって「ビジネス」は、年間65,736円と一気に高額となる。

会計ソフト機能しか使わないなら、freeeの「ミニマムプラン」の年間26,136円が安く、
freeeは、法人会計ソフトの中でも圧倒的に格安です。
特に、法人の場合は、税理士雇用も避けられず、多機能である必要は有りませんので。

小規模法人におすすめクラウド会計ソフト。freee、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計オンラインの比較。

給与計算・労務管理サービスの違い

freeeとマネーフォワードクラウドは、
会計ソフトと連動した、人事管理ソフトも提供しています。

マネーフォワードクラウドは、2019年の料金プラン変更で全ての機能が一体化。
経理だけでなく、請求書、給与計算、勤怠管理といった、事業に必要なソフトが全て含まれています。

マネーフォワードクラウドのサービス

主な機能
クラウド会計・確定申告会計ソフト(青色申告ソフト)
クラウド経費経費精算システム
クラウド請求書請求書の作成ソフト
クラウド給与給与計算ソフト
クラウド勤怠勤怠管理システム
クラウドマイナンバーマイナンバー管理システム
クラウド社会保険社会保険手続きソフト
クラウド年末調整年末調整ソフト
クラウド契約電子契約ソフト

一方、会計freeeで含まれるのは、会計+請求書のみ。
人事管理の機能を使うには、別途「人事労務freee」の契約が必要となるので、
freeeで勤怠管理や給与計算まで使う場合は、一気に高額となります。

主な機能料金
freee会計会計ソフト(青色申告ソフト)
請求書の作成ソフト
経費精算システム ※プランに依る
個人年額:12,936円~
個人月額:1,628円~
法人年額:26,136円~
法人月額:2,948円~
freee人事労務
給与計算ソフト
年末調整ソフト
勤怠管理システム
マイナンバー管理システム
社会保険手続きソフト
年額:26,400円~
月額:2,860円~

freeeで、給与計算、年末調整、勤怠管理、マイナンバー管理をするなら、
freee人事労務の追加で年額26,400円(ミニマムプラン:従業員5名まで)が必要となる。
個人事業主のスタンダードなら、26,136円+26,400円=52,536円
法人のミニマムなら、26,136円+26,400円=52,536円
従業員が6名以上の場合は、追加1名につき月額440円も必要となる。

労務管理ソフトも使うならマネーフォワードクラウド会計の方が圧倒的にお得。
個人事業主のパーソナルなら、12,936円
法人のスモールビジネスなら、39,336円
これで会計+人事労務(従業員3名まで無料)が使えるのです。

ただ、2022年6月に、マネーフォワードクラウドのサービスが一部改定となり、
5名まで無料→3名まで無料と上限人数が変更となったので、
法人で従業員4名以上の場合は、「ビジネスプラン(年額65,736円)」と高額になります。

※参考→料金体系の一部改定について(改定日:2022年6月1日) |マネーフォワード クラウド料金プラン・管理

マネーフォワードクラウドは、料金改悪が多く、
基本的に、freeeよりも安いってことは無いと思っておいた方が良い。
値段を理由に乗り換えるのは危険。会計ソフトの乗り換えは非常に大変ですからね。

連携可能データの違い

金融機関、クレジットカード

クラウド会計で最も重要なのが、金融機関とのデータ連携。
銀行口座の取引履歴やクレジットカード明細を自動的に取り込んでくれる機能です。

クラウド会計のメリットとデメリット。インストール型会計ソフトとの違い。

弥生会計オンラインとは違い、両社ともに同期エラーも無く同期スピードも早い。
金融機関とクレジットカードのデータ連携については、不満は有りませんでしたが・・・
2022年2月に、freeeでは楽天銀行のAPI連携ができなくなった歴史が有ります。
※2023年12月に楽天銀行の連携は再開となりました。

freee株式会社(本社:東京都品川区、CEO:佐々木大輔、以下「freee」)は楽天銀行との間で行っている参照系のAPI※を活用した法人口座・個人ビジネス・個人口座の利用明細の自動取り込みについて、2022年2月24日(木)17時頃をもって停止することをお知らせします。
楽天銀行とは2020年3月からAPI連携を開始しておりましたが、2022年2月24日17時頃をもって契約期間を満了することに伴いAPI連携を終了することになりました。

freee会計と楽天銀行のAPI連携契約満了に伴う 口座明細の自動取り込み停止のお知らせ | プレスリリース | corp.freee.co.jp

ネットバンキングに対応した金融機関の場合、連携金融機関に差は無く、
私が利用している地方銀行も全て有りますし、
楽天銀行を除く主要ネットバンクにも全て対応となってます。

個人事業主におすすめのネット銀行。他行宛て振込手数料の比較。

法人口座では、ネットバンキング側の仕組みでの制限もありますので。
取り込み可能期間、営業時間、データ同期方法と異なります。
特に、大手金融機関のネットバンキングは、色々と微妙ですので使わない方が良い。

法人口座の維持費と振込手数料の比較。ネット銀行がおすすめな理由。

クレジットカードでは、私が利用している限りでは取り込めないカードも有りません。
WEB明細対応のクレジットカードなら問題ないかと。
freeeは楽天銀行はダメだけど、楽天カード明細の取り込みは問題無し。
私が利用している法人カードも全て対応していました。

個人事業主、中小企業の経営者におすすめ法人カード(ビジネスカード)

ただ、クレジットカードの明細の反映スピードという点で、マネーフォワードクラウドの方が早いです、
マネーフォワードクラウドは、未確定明細の時点でデータ連携してくれるのに対し、
freeeでは多くのクレジットカードで、請求金額が確定するまでデータ連携されないのです。

ちなみに、両サービスともにPaypal口座にも対応していますが、
外貨を扱っている場合は、使い物になりません。
マネーフォワードでは、外貨は取引日のレートにて勝手に日本円換算。

KS003718

freeeでは外貨は未対応。日本円の入金と出金データしか表示されません。

KS003815

そもそも税務申告って日本円前提なので、
外貨取引が有る場合は、色々と厄介。
手打ちで臨機応変に対応した方が良いとも思っています。

電子マネー、その他サービス

銀行口座・クレジットカード以外のデータ連携となると、
マネーフォワードクラウドの方が、対応サービスが多いです。
さすが資産管理アプリ「マネーフォワードME」の会社といったところ。

電子マネーの対応数は凄い多い。

旅行や交通系サービスのアカウントにも対応しているし、

通販サイトの購入履歴にも対応しています。

一方、freeeはというと、
電子マネー、決済サービス、購入履歴・・・
全て併せて数えられるくらいしか有りません。

今後、電子帳簿保存に対応するとなると、連携サービスは多いに越したことは有りません。
電子データの連携が可能なら、
ECサイトの購入履歴から領収書データも自動的に取り込んで、
電子帳簿保存法に対応した形式で保存、仕訳と紐づけてくれるわけです。
この点、連携サービスが多いマネーフォワードクラウドが有利なのかなと。

仕訳入力の違い

freee:仕訳の自動登録

freee独自の機能として、仕訳の自動登録があります。
連携サービスからのデータ取り込みだけでなく、
仕訳登録までfreeeに任せる→完全自動仕訳というわけ。
freeeで特許取得済みの為、マネーフォワードクラウドには無い機能となります。

通常は、自動仕訳をしてもらって、問題無ければそのまま登録。
推測できない仕訳を手入力という流れとなるのですが・・・

2017-11-08 (2)

毎度同じ仕訳が有る場合、登録作業すらも自動化できるという。
登録ボタンの上に「自動化」チェックするだけ。

2017-11-08 (1)

例えば、水道光熱費、Suicaチャージ、定期契約の支払等、
毎月同じ内容で上がるものを自動登録してくれます
ただ、取引内容が一緒だと、どんどん登録されてしまいますので、
使いどころには注意ですけども。

ちなみに、マネーフォワードでもfreeeでもスマホアプリでも仕訳操作が可能です。
スマホアプリじゃなくても、WEBブラウザ経由でログインすれば、PCと同じ操作も可能です。
ただ画面が小さすぎるので、やはりiPadくらいのサイズは必要ですけども。

IMG_6565

マネーフォワードクラウド:仕訳の一括登録

マネーフォワードクラウドは、
freeeと比べシンプルなデザインなので、
取り込んだデータが一画面により多く表示されます
一番頻繁に使うのが「自動で仕訳」→「連携サービスから入力」の画面。

2017-11-08 (3)

データが多く表示されるだけでなく、
マネーフォワードクラウドは一括登録という機能が有る。

KS003725

クラウド会計のデメリットとして、1回1回の処理が遅いというのが有るわけで、
一括で仕訳する事でレスポンスの遅さを最小限に抑える事ができます
勘定科目と摘要の自動提案が有るとはいえ、確認作業はあるわけで、
なんだかんだで、マネーフォワードクラウドの方が早く仕訳登録できます。

ちなみに、法人版freeeの場合は、
「自動で経理」画面が、マネーフォワードクラウドと似たUIとなっており、

一括仕訳登録もプロフェッショナル版(年額525,360円)で可能となります。
私には、その金額・・・払えないですけどね。

freeeのデメリット

freeeの最大のデメリットは、
従来の会計ソフトのシステムをfreee流にアレンジしている点。
これに尽きる。

歴史ある複式簿記は、人類の素晴らしい発明の一つ。
それを分かりやすく変えようとしてるわけだから・・・
他会計ソフトから移行すると混乱するのさ。

freee独自のUI

freeeの操作画面、管理画面は、
オリジナル感が非常に強いです。

分かりやすくという事で、
従来の会計ソフトとは雰囲気も全く別物。
メニューも、取引、レポート、確定申告、口座、給与・・・と、
見慣れない項目ばかり。

KS003833

仕訳のメインとなるのが「取引」→「自動で経理」のカンタン取引登録。

2017-11-08

手動で仕訳する場合は「取引」→「取引の一覧・登録」

KS003825

で、何が困るのか?というと、
従来の会計ソフト方法(振替伝票入力)と異なるわけで、
青色申告の本読んだり、WEBで仕訳の方法調べた場合に混乱する。
freee独自のユーザーインターフェースは、慣れてる人ほど困る。

振替伝票入力はできるものの、ちょっと癖も有り、
「確定申告」→「その他の機能」→「振替伝票」にて、
「日常仕訳」を選択する事により、振替伝票形式にて入力が可能となります。

KS003724

freeeで振替伝票入力は、
あくまでイレギュラーケースという感じ。

まぁ、振替伝票で入力できるなら良いって思ったんだけど、
問題はそこじゃなかった。

補助科目が無い

複雑な会計用語をなるべく使わないのがfreee。
完全に使われてないのが「補助科目」という言葉

freeeで補助科目に相当する情報としては、取引に付与する品目・取引先と、口座名があります。

これらの情報は、補助残高として集計できるほか、他社ソフトと仕訳データをやり取りする際も自動で最適な補助科目に変換されます。

freeeは補助科目に対応していますか? – はい、対応しています。 – freee ヘルプセンター

一般的な会計ソフトの「補助科目」に当たるのが「取引先」「品目」となり、
「タグ」に当たるのが「部門・メモタグ」となる。

KS003726

補助科目が、取引先と品目の2個に増える。
補助科目が「取引先」となる事で、色々な処理で混乱するわけで、
従来の会計ソフトに慣れている人こそ、分かりづらいんだよね。
未払金、売掛金、買掛金・・・今までのようには使えません。

複式簿記っぽくない分、ミスをした後の修正も大変。
従来の会計ソフトと紐づける作業、ぐっちゃぐっちゃなんで、
修正する時に、どこを参照すれば良いのか?意味プーになる。

「貸方・借方」って言葉も避けられてるし、
他会計ソフトへデータエクスポートする時の懸念も有る。

会計帳簿を確認するのに「その他レポート」で表示する違和感。
現預金出納帳、補助元帳、売掛帳、買掛帳どこいった?
総勘定元帳で、補助科目確認できないの?
ちょっと慣れるのに時間がかかります。

マネーフォワードクラウドのデメリット

私は会計ソフトを長く利用しているので、
どちらかというとマネーフォワードクラウド派ですが・・・

法人ではfreeeへ移行しました。
個人ならマネーフォワードクラウドを使うけど、
法人はfreeeの方が良い。その理由。

改悪が続いている

私が、マネーフォワードクラウドからfreeeへ乗り換えた理由がコレ。
2019年の料金プラン変更とともに、料金は2倍へアップ。
勝手に機能を追加してからの大幅値上げはちょっとビックリ。

マネーフォワードクラウドの値上げ

個人版では、2020年6月に元の料金に戻りましたが、
法人版では、値上がったまま・・・というわけで移行に至る。
私のような小規模法人の場合は、会計ソフトの機能だけで良いわけで、
使い勝手云々を抜きにしても、freeeのが安くて良いなと。

2023年12月には、個人プランを再値上げ。
2024年6月には、電子データの保存先「クラウドBox」の有償化も決定。

電子帳簿保存法に対応しても値上げをするなら意味は無いし、
結局のところ、freeeに比べて割高になる気もしています。

シェア率が低い

個人も法人も、freeeの方がシェア率が高く、
特に法人では、freeeのシェアが圧倒的です。

※参照→クラウド会計ソフトの法人導入実態調査 « ニュースリリース | 株式会社MM総研

2018年までは、個人のシェアはマネーフォワードが占めていたのですが、
2019年のマネーフォワードクラウド値上げの影響により、freeeとのシェアが逆転。
2020年6月には、値下げで元の値段になりましたが・・・
さすがにコロコロ値段が変わるとユーザーは離れますよね。

両者ともにユーザー数までは表記していませんが、
サイト利用者のトラフィック状況で、実働ユーザー数は計測できるという話。
2022年6月時点では、freeeがクラウド会計の約50%を占めているのです。

2022年6月の時点では、freee(freee.co.jp)が48.35%でトップ、それにマネーフォワードクラウド会計(biz.moneyforward.com)の31.32%、弥生会計(yayoi-kk.co.jp)の12.86%が続き、この 上位3サイトで合計92.53%のトラフィックシェアを獲得しています。クラウド会計業界は上位3強とその他という構図であることがわかりますが、中でも freeeはほぼ50%のシェアを獲得して、他社を大きく引き離しています。

検索キーワードから紐解く業界分析:クラウド会計ソフト編 | リードプラス株式会社

freeeシェアの方が多いことから、freee対応の税理士も多いです。
結局のところ、会計ソフトは税理士に依存するわけで、
税理士を囲い込むことで、会計ソフトは生き残るとも思っています。

freeeとマネーフォワードクラウドの比較まとめ

個人事業主は、freeeよりもマネーフォワードクラウドが安いとはいえ、
料金プランの改悪が続いている現状。
どちらのサービスが長く使えるか?考えた方が良い気がしました。
多少安くても、サービス改悪されたら終わりですからね。

なんだかんだで私が使っているのは「freee」。
freeeは、クラウド会計で圧倒的なシェアを誇るということ。
使いづらいと思っていた独自の仕訳入力システム。
今となっては、一般的になりつつあるのも事実です。

そして、法人の場合は、税理士雇用が大きく関わってくるので、
結局のところは、税理士次第
税理士対応数という点でも、シェアを占めるfreeeが有利なんじゃないかなと。
税理士さんは嫌でしょうけども、ユーザーがfreeeを選ぶなら仕方ない。

法人会計ソフトでは、freeeが圧倒的に安いってのもデカい。
会計ソフトとしての主たる機能に違いは無いですからね。

いずれにせよ、クラウド会計は、非常に画期的なサービス。
金融機関とのデータ連携→自動仕訳は非常に便利なので、
使って無いなら試した方が良い。

ただ、気を付けるべきは、弥生系のクラウドサービス。
クラウド会計には「やよいの青色申告オンライン」や「弥生会計オンライン」も有りますが、
クラウドの核となるデータの取り込み機能がイマイチなので、クラウド目的なら避けるべき。
どちらかというと、最安を求めるユーザー向けです。

個人事業主におすすめクラウド会計ソフト。freee、マネーフォワードクラウド確定申告、やよいの青色申告オンラインの比較。

やよいの青色申告には、インストール版の「やよいの青色申告」も有るし、
クラウドじゃない方が完成されている。クラウドと料金も変わらないですからね。

デスクトップ版「やよいの青色申告24+クラウド」とクラウド版「やよいの青色申告オンライン」の違い。 

法人のクラウド会計も同じ。弥生会計はインストール版が良い。
歴史ある弥生の操作、クラウド版では全く別物になっちゃってるのでした。

小規模法人におすすめクラウド会計ソフト。freee、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計オンラインの比較。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業15年目。
法人10期目。小さい会社の代表です。

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 税理士ですが、とても参考になりました。

    ひとつ気になったのが、freeeは申告書が作れるから税理士が使いやすいのではという点で、これは使っていないのであれですが、おそらくあまり気にしないと思います。

    少なくともfreeeが申告書に対応する前から営業している会計事務所は何らかの申告ソフトを使っているはずで、たとえば弊事務所では基本的に会計は弥生会計、申告は達人シリーズというものを使っています。
    法人税の達人も消費税の達人も、MFクラウドとfreeeの両方と連携可能なので、freeeで入力されたデータだからfreeeで申告するということにはならず、弊事務所であれば達人で申告することになります。

    消費税申告書など、freee上でも確認できると便利には便利ですが、せいぜいあればほんの少し嬉しい程度であまり気にしません。

    以上、もし分かっていたことであればすみません。
    クラウド化に意欲がありますが、所内の理解が得にくく、もやもやしている税理士からでした。

    • 税理士さま側の意見、非常に参考になりました。ありがとうございます。
      申告書対応云々は、あまり問題では無いのですね。
      達人シリーズへの連携。なるほどです。

      先日、私も顧問税理士と話をしたのですが、
      freeeは誰でも使える→サポートが大変という話を伺いました。
      わかったつもりで入力されて修正作業が増えると。

      ただ、freeeって従来の会計ソフトとは全く考え方が異なり、
      エンドユーザー(経営者)に選ばれてシェアを伸ばしているサービス。
      税理士メインから、経営者メインへ。

      そう考えると、税理士にとっては使いづらいのは当たり前であり、
      今後は、会計スキルとは別の「freee対応スキル」も重要となるのではないのかなと。
      あくまでエンドユーザー側の意見ですけども。

  • 私はマネフォ派ですが、法人税確定申告書まで作成できる点でfreeeにも魅力を感じています。
    ただ、問題は給与計算です。
    私は一人社長で自分にだけ報酬を支払っていますが、あの給与計算の複雑さを考えると、会計と連動した給与計算ソフトは必須と思います。給与計算機能まで含めて考えると、freeeよりもマネフォの方がだいぶ安く済むので、マネフォ一択となっています。
    KJ新谷さんはfreeeへ乗り換えたとのことですが、給与計算はどうされていますか?

    • 私も家族役員のみの報酬ですが・・・給与計算は別途エクセルで管理しています。
      管理といっても簡単な関数しか使ってませんけど。社保と源泉所得税の計算くらいです。

      年末調整も法人税確定申告書も税理士任せなので・・・
      ちょっと、私のパターンとは違うのかもしれません。参考までに。

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