クレジットカードの還元率は、
ポイント還元率を求めるか?マイル還元率を求めるか?
で話は大きく変わってきます。
これは事業費決済の法人カードも一緒。
そして、マイルの価値を現金換算するのはナンセンス。
マイルの価値は、航空会社によっても異なるし、
利用する航空会社のマイルで貯めないと意味も無い。
ANA便を利用するなら、ANAマイルが貯まるカード、
JAL便を利用するなら、JALマイルが貯まるカード。
私は、飛行機を利用する機会も多いので、
今回は、経費決済でマイルを貯めまくりたい人へ。
マイル還元率が高いビジネスカードをまとめておきます。
法人決済で個人マイルが貯まる仕組み
法人カードでマイルが貯める前に、
まず、法人カードでマイルが貯まる仕組みについて。
航空会社のマイレージプログラムは、法人登録することが不可能であり、
法人会員が無いので、法人でマイルを貯めることもできません。
マイルって個人に付与されるもの。
マイル所有をできるのは個人のみであり、これはJALもANAも同じ。
というわけで、法人カード決済で直接マイルが貯まるのではなく、
法人カードで貯めたポイントが、個人のマイルに移行可能という話。
マイルが貯まる法人カードというのも、
法人カードに紐づけた個人会員へ、自動的にマイルが付与されるのです。
会社の出張で発生したマイルは、個人で貯めても良いのか?とは言われますが、
法人では貯めることができないわけで、それは致し方ないこと。
飛行機に乗れば、個人会員の方で勝手に貯まってしまうのです。
これは航空会社ステイタスも同様です。
※マイルが課税対象か?は諸説ありますので税理士に相談して下さい。
マイルのルールは、JALもANAも、ほとんど同じですが、
JALでは、1人に付き1つのお得意様番号(マイル口座)しか所持できず、
クレジットカードを複数発行しても、お客様番号は一つとなります。
一方、ANAでは、ANAカード1枚に対して、お客様番号も1つ発行されます。
ANAカード2枚以上を所持することにより、会員番号もバラバラとなるので、
ANAでは複数のマイル口座を、1つに統合する必要が有るです。
※参考→【マイレージ】同一名義のカードを2枚以上持っています。マイルをまとめることはできますか。
JALマイル還元率が高い法人カード
JAL法人カードはマイルが貯まらない
JALマイルが貯まるクレジットカードといえば、
個人ではJALカードが王道なのですが・・・
JAL法人カードには「普通カード」と「CLUB-Aカード」の2券種しかなく、
いずれも、カード決済でマイルが貯まりません。

JALの法人カード
- JAL普通カード(法人用):年会費2,200円
- JALCLUB-Aカード(法人用):年会費11,000円
搭乗時のボーナスマイル特典くらいしか無いので・・・
法人でJALカードを発行する意味は、ハッキリ言って無い。
オンライン申し込みも不可能ですからね。
法人カードは、ショッピングマイルが積算されないなど、個人カードと異なる機能やサービスがあります。
法人カード(カードの種類) – JALカード
法人カードのJALマイル還元率
JAL法人カード以外のカードでも、JALマイルが貯まるカードは非常に限られます。
アメックスも、ダイナースもJALマイルの還元率は低く、
他クレジットカードポイントから交換する場合も、基本的にANAマイルが多い。
JALマイルは交換不可能だったり、交換レートも悪い傾向に有ります。
法人カードのJALマイル還元率
年会費 | 還元率 | 年間移行上限 | |
---|---|---|---|
セゾンプラチナ・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス・カード | 22,000円 | 1.125% | 15万マイル |
法人ラグジュアリーカード Gold | 220,000円 | 0.9% | 1.5万マイル |
法人ラグジュアリーカード Black | 110,000円 | 0.75% | 1.5万マイル |
EX Gold for Biz | 2,200円 | 0.25~0.55% | 15万マイル |
法人ラグジュアリーカード Titanium | 55,000円 | 0.6% | 1.5万マイル |
楽天ビジネスカード | 13,200円 (単体2,200円) | 0.5% | 24万マイル ※1か月2万マイル |
アメックスビジネスカード | 13,200円 | 0.33~0.4% | 上限無し |
アメックスビジネスゴールド | 36,300円 | 0.33~0.4% | 上限無し |
アメックスビジネスプラチナ | 143,000円 | 0.4% | 上限無し |
ダイナースクラブビジネスカード | 29,700円 | 0.4% | 上限無し |
JALダイナースカード +ビジネスアカウント | 30,800円 +2,200円 | 1.00% | 上限無し |
ダントツのJALマイル還元率を誇るのが、
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード。
還元率1.125%は、個人向けJALカードよりも高還元率となります。
→JALマイル還元率が高いクレジットカードを比較。効率良くJALマイルを貯める方法。

ビジネスと名の付くカードですが、サラリーマンでも発行できるので、
経営者、個人関わらず、JALマイルを貯められます。
年間移行上限も15万マイル(年間1,500万円利用相当)と高い。
年間200万円以上利用すれば、翌年度の年会費も半額になるからね。
→セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのメリット・デメリット。

ポイント還元率が高いビジネスカードでも、
JALマイルへの交換となると、還元率は低くなるので辞めた方が良い。
例えば、高還元率でお馴染みオリコのEX Gold for Bizは、
ANAよりもJALの方がレートは悪く最大0.55%還元(年間200万利用時)。
楽天ビジネスカードの場合も、楽天ポイントもJALマイル還元率は0.5%へ半減しますし、
ANAマイル還元率も0.5%へ半減しますからね。
ANAマイル還元率が高い法人カード
ANA法人カードの還元率
ANAの法人カードは、JALの法人カードとは違い、
JCBとダイナースブランドに限り、ANAマイルへの移行が可能となってます。
VISAとマスターカードのANA法人カードではマイルは貯まらず、
アメックスのANA法人カードも有りません。
ANA VISA/マスター<法人用>カードのお支払いで貯まったクレジットカード会社のポイントはマイルに移行できません。JCB、ダイナースはマイルに移行できます。
ANAカード〈法人用〉 | ANAマイレージクラブ
ANA法人カードで選ぶなら「ANA JCB法人カード」と、
「ANAダイナースコーポレートカード」しか選択肢は無いということ。
ANA提携カードということで、ANAマイルへの年間移行制限も無いからね。
マイルが貯まるANA法人カード
年会費 | ANAマイル 移行手数料 | ANAカード マイルプラス | |
---|---|---|---|
ANA JCB法人一般カード | 2,475円 | 年間5,500円 | 対象外 |
ANA JCB法人ワイドカード | 12,925円 | 年間5,500円 | 対象外 |
ANA JCBワイドゴールドカード | 20,900円 | 無料 | 積算対象 |
ANAダイナースコーポレートカード | 22,000円 | 無料 | 積算対象 |
上位カードも、マイル還元率1.00%は同じなので、
マイル還元率コスパなら、一番安いANA JCB法人カードです。
→ANAマイル還元率が高い法人カードは2つのみ。ANA JCB法人カードとANAダイナースコーポレートカード。

ただ、利用額が多いならANA法人JCBワイドゴールドカードが若干高くなる。
JCBには、年間利用額に応じてJCBスターメンバーズ特典があるので、
ワイドゴールドだけ、ゴールドカード扱いでロイヤルα適応へ。
年間300万円以上の利用で、マイル還元率が微妙に高くなる。
JCBスターメンバーズのマイル還元率
年間利用額 | メンバーランク | ボーナス | マイル還元率 |
---|---|---|---|
300万円以上 | ロイヤルα | 25%UP | 1.075% |
100万円以上 | スターα | 20%UP | 1.06% |
50万円以上 | スターβ | 10%UP | 1.03% |
30万円未満 | - | - | 1.00% |
しかも、ANA法人ワイドゴールドカードなら、
ANAマイル移行手数料5,500円も必要無いし、
「ANAカードマイルプラス」特典も有るから、100円につき1マイル追加で、
ANA航空券を購入する際に、ANAマイル還元率2%となる。
ANA航空券を購入するなら悪くないかと。
ANA法人一般カードと、ANA法人ワイドカードは、
「ANAカードマイルプラス」は適応外となってます。
ANA@desk経由での予約に限り、ANAカードマイルプラス適応です。
ANAカード(法人用)は、ワイドゴールドカード、ANAダイナースコーポレートカードのみすべての店舗がマイル積算対象になります。一般・ワイドカードは、ANA@deskにて予約・購入・発券いただいた航空券のみ対象になります。
ANAカードマイルプラスで貯める | ANAカードで貯める | マイルを貯める | ANAマイレージクラブ
難点は、JCBカード故の審査の厳しさと限度額の低さ。
弊社のANA JCB法人カードの場合、発行当初は限度額20万円でした。
ワイドゴールドにアップグレードした現在も限度額60万円・・・。
ワイドゴールドも、最初は一旦審査落ちしたからね。
→法人カードの審査と必要書類。カード発行までの日数と申込みの流れ。
法人カードのANAマイル還元率
ANAカード以外の法人カードでも、
ANAマイルにポイント交換できるカードは多く有るのですが、
マイル還元率となると微妙であり、様々な制限が有ります。
ANAマイル還元率を求めるなら、ANA法人カードを使うべき。
JALマイルとは全く逆なのです。
参考までに、ANA法人カード以外の還元率、まとめておきます。
法人カードのANAマイル還元率
年会費 | 還元率 | 年間移行上限 | |
---|---|---|---|
アメックスビジネスカード | 13,200円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
アメックスビジネスゴールド | 36,300円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
アメックスビジネスプラチナ | 143,000円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
ダイナースクラブカード +ビジネスアカウントカード | 24,200円 +2,200円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
ダイナースクラブ プレミアムカード +ビジネスアカウントカード | 143,000円 +2,200円 | 1.50% | 4万マイル |
ダイナースクラブビジネスカード | 29,700円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
ダイナースクラブコーポレートカード | 13,200円 | 0.5~1.0% | 4万マイル |
オリコ EX Gold for Biz | 2,200円 | 0.3%~0.66% | 上限無し |
楽天ビジネスカード | 13,200円 (単体2,200円) | 0.50% | 24万マイル ※1か月2万マイル |
法人ラグジュアリーカード Titanium | 55,000円 | 0.6% | 上限無し |
法人ラグジュアリーカード Black | 110,000円 | 0.75% | 上限無し |
法人ラグジュアリーカード Gold | 220,000円 | 0.9% | 上限無し |
アメックスビジネスカードや、ダイナースクラブカードが定番ですが、
アメックスには、年間4万マイルの移行制限が有り、※2019年1月に改悪
ダイナースは、年間4万マイルの移行制限が有ります。※2018年12月に改悪
上記2つのカードは、ANAマイル還元率アップ&交換する為に、
別途手数料(年会費)も発生しますから。
マイル移行手数料
手数料 | サービス名 | |
---|---|---|
ダイナースクラブビジネスカード | 6,600円 | ダイナースグローバルマイレージ |
アメックスビジネスカード | 8,800円 (3,300円+5,500円) | メンバーシップ・リワード・プラス メンバーシップ・リワード ANAコース |
アメックスビジネスゴールド | 8,800円 (3,300円+5,500円) | メンバーシップ・リワード・プラス メンバーシップ・リワード ANAコース |
アメックスビジネスプラチナ | 5,500円 (無料+5,500円) | メンバーシップ・リワード・プラス(無料) メンバーシップ・リワード ANAコース |
法人カードでは、JALマイルの方が貯めやすく、
ANAマイルは個人カードの方が貯めやすい。
個人なら、ANAマイル還元率が最大1.5625%の「ソラチカゴールドカード」も有る。
還元率1.25%の「SPGアメックスカード」も有りましたが・・・
「マリオットボンヴォイカード」への切り替えで、還元率コスパは悪くなりましたからね。
→マリオットボンヴォイアメックスカードを所持する理由。SPGアメックスから変更点(改悪点)。
また、個人向けのダイナースクラブカードは、追加カードとして年会費+2,200円で、
法人口座引き落としの「ビジネスアカウントカード」が発行できますが・・・
これは正直おすすめしません。
個人向けのダイナースカードには、
上位カードの「ダイナースプレミアムカード」が有りますが、
2018年12月、年間4万マイルの移行制限が登場し、
2019年9月、還元率2%→1.5%へ改悪。
2020年2月、ANA以外の航空会社マイル交換レートが半減。
マイル還元率以前に、使いづらいカードになってます。
ダイナースのビジネスアカウントカードって、1枚しか発行できないので、
オーナーだけの用途に限られる点にも注意。
ANAダイナースクラブカードという選択も有りますが・・・
ANAダイナースカードは、ダイナースカードよりも年会費が高くなるし、
だったら、ANA法人カード「ANAダイナースコーポレートカード」の方が安くて良い。
ANAダイナースのマイル還元率
年会費(税込) | 還元率 | 年間移行上限 | |
---|---|---|---|
ANAダイナースコーポレートカード (法人カード) | 22,000円 | 1.0% | 上限無し |
ANAダイナースクラブカード +ビジネスアカウントカード | 29,700円 +2,200円 | 1.00% | 上限無し |
ANAダイナース プレミアムカード +ビジネスアカウントカード | 170,500円 +2,200円 | 1.50% | 上限無し |
ただ、ANA法人カードなら「ANA JCB法人カード」も有るわけで・・・
結局ダイナースじゃなくて良いという結論です。
→ANAマイル還元率が高い法人カードは2つのみ。ANA JCB法人カードとANAダイナースコーポレートカード。

ANAダイナースには上位のANAダイナースプレミアムカードも有りますが、
今からダイナースの上位カードを目指すのか?っていわれたら、ちょっと無いですね。
ダイナースは、改悪続きで、色々と危ういカード。
今後のマイル還元率の補償も無いし、
税込17万円以上の年会費、還元率云々の前にコスパが悪過ぎるのです。
マイルは現金換算しない
マイルが貯まりやすいビジネスカードを選ぶ前に、
マイルの価値、マイルの利用方法については考えておいた方が良い。
飛行機に乗るようになって気づく、マイルは価値が高いという妄想。
マイルを貯めている私が言うのもなんなんですが・・・
正直、マイルの価値って、世間が言うほど高く無いと感じました。
1マイル=2円とか、いやいや3円~5円だとか。
あくまで、国際線ビジネスクラス以上の特典航空券に交換した場合の話。
ANAマイル価値 特典航空券による違い
- 国際線特典航空券(ファーストクラス):1マイル → 約8~15円
- 国際線特典航空券(ビジネスクラス):1マイル → 約4~7円
- 国際線特典航空券(エコノミークラス):1マイル → 約2~3円
- 国内線特典航空券:1マイル → 約1.5円~3円
- SKYコイン:1マイル → 約1~1.7円
たしかに航空券に変えられるというのは面白いのですが、
国内線の特典航空券に変えたり、国際線エコノミークラスの場合、
それほどマイルの価値って高くならず、頑張って1.5~2円程度の価値。
しかも、特典航空券の利用枠って限られてるから、
マイルは使いたい時に使えないわけ。マイルには3年間の有効期限も有るし、
前もって予約して、無理してマイル使って・・・って、
そもそも飛行機に乗らないなら意味も無いから。
たまに、ビジネスクラスにも乗りたいなら良いでしょう、
ただ、ビジネスクラス自体が、もの凄いコストパフォーマンスが悪いし、
特典航空券の利用枠は、エコノミーよりも圧倒的に少ないわけ。
ファーストクラスの路線なんて全然無いんだよね。
エコノミーや国内線しか乗らないなら、
ポイント還元率の高いクレジットカードで、
現金に近い形でポイントバックした方が、使い道も豊富。
結果的に、航空券に使えるお金も多くなるんじゃないかと。
ポイントは現金として使い、浮いたお金で安い航空券を手に入れる。
JALやANAの運賃は元々割高だし、サプライスといった格安航空券サイトも有るわけで、海外の航空会社は更に安い。
JALマイルとANAマイルだけではないということも忘れずに。
私がJALマイルを貯める理由
私はJAL派。JALマイルをメインに貯めています。
JALのサービスが好きってのも有るけど、
上述したように、JALマイルは貯めづらいので、
JALマイルの方が、ANAマイルより価値が有るとも思ってます。
ANAの陸マイラーって多いよねホント。

他ポイントからの交換レートもJALマイルの方が制限があり、
ANAマイルの方は、ダイナース、アメックスでも交換可能。
陸マイラー御用達のポイントサイトでも、ANAマイルは簡単に貯められますからね。
→2022年オススメのポイントサイトと選び方。運営会社、運営歴、資本金、還元率、現金化で比較してみた。
ANAマイルユーザーも多い為、マイルが消化しづらいのも間違いない。
特に人気の路線ほど、マジで特典航空券の予約取れないから。
マイル貯めて気づく、マイル消化すんのに苦労する。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードが有るのも大きな理由。
マイル還元率だけで比較しても還元率1.125%は、異常な数値。
年間200万円以上の利用で、年会費も半額になりますからね。
これで、マイル移行手数料無し、税金支払いOK。使うしかないよね。
デメリットは、年間1,500万円以上利用しても得しないこと。
私は、そんなに使わないならから、他にデメリットも浮かばない。
→セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのメリット・デメリット。
飛行機に乗らない人でも、1マイルは1円相当の価値が有る。
10,000マイル=10,000円相当の電子マネー(WAON)に交換も可能だし、
ビジネスカードで還元率1.0%以上ってなると、ほとんど無いのです。
→個人事業主、経営者にオススメの法人カード(ビジネスカード)
ダイナースもアメックスも、税金支払で還元率が半減するし、
ANAマイル移行には年間4万マイルの移行制限も有る。
マイルが貯まるカードだったのは過去の話なのでした。
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