私が経営者として、初めて作ったクレジットカードは、
オリコのビジネスカード「EX Gold for Biz」。
2015年に作って、かれこれ10年使っています。
法人カードのゴールドといえば、年会費1万円超えが当たり前の世界。
その中でこのカードは年会費3,300円。
安いなりの不満も10年分溜まっていますので、
審査で実際に何が必要だったかという実録も含めて、全部書きます。
- 年会費3,300円でゴールド特典が付く別格のコスパ
- 審査書類が少なく、私は設立0カ月の新設法人で作れた
- 選ぶならMastercard一択。マイル狙いなら別カード
なお、法人カード全体の選び方は別記事にまとめています。
この記事は、EX Gold for Bizを名指しで検討している方向けです。
基本スペック(2026年8月時点)
| 年会費 | 3,300円(税込)・初年度無料 |
|---|---|
| 申込対象 | S=個人事業主/M=法人代表者 |
| 国際ブランド | Mastercard・Visa・JCB |
| ポイント還元率 | 0.6%〜1.1%(暮らスマイル) |
| 利用可能枠 | S:10万〜300万円/M:10万〜1,000万円 ※審査により決定 |
| 追加カード | Mのみメンバーカード1枚1,100円(税込)・最大3枚 |
| ETCカード | 無料(各カード1枚まで) |
| タッチ決済 | 各ブランドのタッチ決済・Apple Pay(QUICPay) |
| 締め日・支払日 | 月末締め・翌月27日払い |
| 手数料無料の支払い | 1回・2回・据置一括/二括(分割・リボは実質年率18.0%) |
| 海外旅行傷害保険 | 最高2,000万円 |
| 国内旅行傷害保険 | 最高1,000万円 |
| ショッピング保険 | 年間最高100万円(免責1万円) |
年会費は以前2,200円でしたが、現在は3,300円(税込)に値上げされています。
それでもゴールドカードとしては最安級。
アメックスのビジネスゴールドが年会費49,500円ですからね。
ひとつ注意点。
旅行保険が「持っているだけで適用される」のか「旅行代金をカードで払ったときだけ適用される」のか、現在のオリコ公式サイトには明記がありません。
保険を当てにして渡航するなら、事前にオリコへ確認することをおすすめします。
このカードはMastercard一択
EX Gold for Bizは、Mastercard・Visa・JCBの3ブランドから選べます。
で、結論から言うと、選ぶ理由があるのはMastercardだけです。
理由は3つ。
まず、後述する「ダイニング by 招待日和」が使えるのはMastercardブランドのみ。
このカード最大の特典が、VisaとJCBでは付いてきません。
次に、Mastercardのビジネスゴールド向け特典「Mastercard T&E Savings」。
招待日和のほかにも、国際線手荷物の帰国時宅配優待、空港クローク10%オフ、海外携帯・WiFiレンタル割引などが付帯します。
経費精算システムの導入優待が受けられる「Mastercardビジネスアシスト」も使えます。
最後に、海外決済の為替レート。
私は海外利用も多いのですが、実測ではMastercardの換算レートが有利でした。
→海外クレジットカード決済の為替レート比較。国際ブランドによる事務手数料の違い。
使える店舗数はVisaと変わりません。
というわけで、この記事もMastercardで作る前提で書いていきます。
10年使って感じるメリット
ダイニング by 招待日和
このカードを持つ理由を1つ挙げろと言われたら、これ。
国内外の有名レストラン約250店舗で、2名以上の予約ならコース1名分が無料になる特典です。
Mastercard公式の記載例だと、12,100円(税サ込)のコースが1名分無料。
年会費3,300円のカードで、1回使えば年会費の3倍以上が返ってくる計算です。
本来は年会費数万円のプラチナカードの領域の特典なのです。
私も実際に使っています。
そのうえで、先に現実的な話をしておきます。
まず、無料になるのはコース料理1名分だけ。
ドリンク代、サービス料、席料は普通にかかります。
こういうお店ではドリンクを頼むのがマナーだとも思っているので、
ワインなど頼んでいくと、会計は「1名分浮いたはずなのに、それなりの金額」になります。
それと、予約は招待日和の専用デスク経由。
つまり、お店側には「招待日和のお客さん」だと分かっています。
だからこそ、値切り客ではなく一人の客として、気持ちよく振る舞いたいわけです。
じゃあお得じゃないのかと言うと、そうでもない。
この特典の本当の価値は、節約ではなく、
招待日和がなければ行かなかった店に行けることだと思っています。
1名分無料という後押しがあるから、普段の会食では選ばない店を試せる。
新しい料理や体験に出会えるのは、人生として豊かになる経験なのです。

利用条件も書いておきます。
・Mastercardブランド限定(Visa・JCBは対象外)
・利用は1人あたり月2回まで
・同じ店は半年に1回まで(4〜9月・10〜3月の各期間で1回ずつ)
・予約は3営業日前までにWEBから(電話予約は不可)
・人気店は埋まるのが早いので、予約は早めに
・支払いは対象のMastercardで行うこと
対象は都市部の高級店が中心なので、近くに使える店があるかは先に確認を。
現在の案内では申込期間が2027年3月31日までとされています。
この手の特典は予告なく変わるので、最新情報はMastercard公式で確認してください。
年会費3,300円という価格
ゴールドカードの特典が欲しい。
でも年会費に1万円以上払うほどカードを使わない。
その層にとって、3,300円という価格は絶妙な落とし所なのです。
初年度は無料。
1年使ってみて、合わなければ切ればいい。
空港ラウンジが使える
国内34空港とホノルル(ダニエル・K・イノウエ国際空港)のラウンジが無料で使えます。
羽田・成田・関空・中部はもちろん、地方空港までカバー。
ただ、クレジットカードの空港ラウンジって、
それほどVIPなサービスでは無いので、あまり期待せずに。
航空会社のVIPラウンジとは別物で、あくまで休憩スペースが使える程度。
私も何度か利用してますが、ソフトドリンク程度です。
同伴者は有料の空港が多いです(羽田は1名1,320円)。
そもそも飛行機に乗らないなら意味も無いし、無理して使うものでも無いです。
還元率0.6%〜1.1%
カード利用1,000円につき1スマイルが貯まり、ゴールド会員は20%加算。
さらに年間利用額に応じてステージが上がります。
| 年間利用額 | 還元率 |
|---|---|
| 50万円未満 | 0.6% |
| 50万円以上 | 0.85% |
| 100万円以上 | 0.95% |
| 200万円以上 | 1.1% |
年間200万円使えば1.1%。
法人カードは経費決済で利用額が積み上がりやすいので、ステージを上げやすいのです。
経費の支払いをこのカードに寄せるだけで、年間の還元が数万円変わってきます。
タッチ決済とApple Payに対応
カード本体は各ブランドのタッチ決済に対応。
Apple Payに登録すれば、QUICPayとして使えます。
当たり前の機能に聞こえますが、法人カードの世界では当たり前ではありません。
JCB法人カード、三井住友の法人カード、楽天ビジネスカードなど、
大手の法人カードにはApple Pay非対応が多いのです。
スマホ決済で経費を払いたい人にとって、ここは隠れた強みです。
どこでもカード決済で払えれば、細かい支払いの把握も楽になる。
クラウド会計で自動記帳できる時代、現金はなるべく使わない方が経理は楽ですからね。
→個人事業主におすすめクラウド会計ソフト。freee、マネーフォワードクラウド確定申告、やよいの青色申告オンラインの比較。
なお、Google Payは2025年10月にオリコカードでの対応が始まったと発表されていますが、
ビジネスカードが対象に含まれるかは明記がないため、使う前に確認してください。
経理まわりの使い勝手が地味に良い
10年使っていて、地味にありがたいのが経理まわりです。
WEB明細は過去15カ月分まで遡って確認できます。
確定申告の時期に前年の明細が見られるということ。
紙の明細書送付がどこも有料になった今、この期間の長さは助かります。
締め日は月末締めの翌月27日払いで、月と請求がズレない。
未確定明細の反映も早いので、キャッシュフローの把握が早くできます。
私は海外利用も多く、不正利用の早期発見という意味でも反映の早さは重要ですからね。
→クレジットカード不正利用被害と返金。クレカ会社の対応と対策。
ちなみに、以前は会員ページのログインに画像認証(表示されたひらがな3文字の入力)が毎回必要で、
クラウド会計との同期でも手間になっていました。
現在この画像認証は廃止され、ワンタイムパスワード方式に変わっています。
ビジネスカードの会員ページは「Orico My BtoB」という専用システムです。
福利厚生サービスが付けられる
従業員がいる会社なら、ベネフィット・ステーションをオリコ優待価格で付けられます。
最安プランは1名あたり月900円で、レジャー・宿泊・映画など140万件以上の優待メニュー。
従業員の家族も使えます。
小さな会社で福利厚生を整えるのは大変なので、
カードにぶら下げられるのは選択肢として悪くないです。
審査と必要書類の実際
このカードで一番調べられているのは審査のことでした。
なので私の実録を書きます。
私は設立0カ月で作れた
私は他社の法人クレカで審査落ちを経験しています。
そのうえで、オリコでは設立0カ月の新設法人でカード発行できました。
理由は審査の方式にあります。
EX Gold for Bizは法人の決算書ではなく、代表者個人を審査する方式。
だから設立直後で実績ゼロの会社でも、代表者個人の信用情報に問題がなければ通る余地があるのです。
逆に言うと、代表者個人がクレジットやローンの延滞を抱えていると厳しい。
会社の業績より、個人の信用履歴が効く審査だと考えてください。
必要書類はSとMで違う
公式サイトの現在の案内では、必要書類は次の通りです。
| 申込区分 | 必要書類 |
|---|---|
| S(個人事業主) | 本人確認資料・所得証明書・個人事業開業届出書または営業許可証 |
| M(法人代表者) | 本人確認資料 |
Mは本人確認資料のみ。
登記簿謄本も決算書も不要です。
私が申し込んだときの実物がこれ。
・入会申込書(個人印と法人印を捺印)
・本人確認書類(代表者個人の運転免許証コピー)
・口座振替依頼書(法人名義口座)
書類で一番難易度が高いのは、実はカードではなく法人口座の開設です。
口座振替依頼書には法人名義口座が必要なので、先に口座を作っておいてください。
→法人口座の開設方法と必要な期間。維持費と手数料を比較する。
ちなみにカード券面に刻印されるのは個人名のみ。
法人名は記載されません。
→会社名が刻印される法人カード。カードに記載する英語表記に悩む。
法人カードの審査の仕組み全般(法人審査と個人審査の違い・信用情報の見られ方)は、別記事で詳しく書いています。
→法人カードの審査と必要書類。設立0カ月で発行できたカードと落ちたカード。
10年使って感じるデメリット
マイル還元率は低い
ポイントからマイルへの移行レートが低めです。
オリコポイント1,000ptに対してANAは600マイル、JALは500マイル。
還元率に直すとANAで0.36%〜0.66%、JALで0.3%〜0.55%といったところ。
マイルを貯めたいなら、このカードは選択肢から外れます。
限度額は公式の上限まで行けると思わない方がいい
現在の公式案内では、利用可能枠はSが10万〜300万円、Mが10万〜1,000万円。
実はこのMの「1,000万円」、2025年秋に始まったばかりの新しい表記で、
それまでは公式にもMは300万円が上限でした。
で、私の実際の枠はどうかというと、10年使って300万円のままです。
しかも私の場合、個人でオリコのプラチナカードも持っているので、
与信枠はオリコのカード全体で共有。
EX Gold for Bizとプラチナカードを合計して、300万円以上には成り得ませんでした。
増枠の実録も書いておきます。
当時、WEB経由の利用可能枠変更は100万円が限界で、
それ以上は利用可能枠変更申込書を取り寄せ、
住所、年収、ローン状況、希望額を書いて返送する書面審査。
数日後に電話連絡で増枠、という流れでした。
特に困ったのが、法人税のクレジットカード納税。
オリコには一時増枠という仕組みが無く、
どう足掻いても300万円以上は成り得ないと断られました。
→税金支払いおすすめスマホ決済(スマホアプリ納付・eL-QR)。国税・地方税をお得にクレジットカード納税する方法。
結局、一時増枠対応してくれたセゾンのビジネスカードで支払いました。
当時のセゾンカードは、税金払いでも還元率が下がらなかったですからね。
(※2024年1月の改定で、現在は税金支払いの還元率は0.5%に半減しています)
→税金支払いおすすめスマホ決済(スマホアプリ納付・eL-QR)。
公式レンジの上限は審査による外枠であって、誰でも到達できる枠ではない。
決済額が大きい会社は、この枠の実際を織り込んで検討してください。
追加カードが有料になった
以前は追加カード(メンバーカード)が無料でしたが、現在は1枚につき1,100円(税込)。
発行できるのはMのみで最大3枚、Sは追加カード自体が発行できません。
ETCカードは無料ですが、各カード1枚まで。
従業員に持たせるカードが人数分で年会費数千円。
無料で追加カードを配れる他社と比べると、ここは見劣りします。
Amazonの還元は昔ほど美味しくない
かつてはオリコモール経由のAmazonで還元率が上乗せされ、それがこのカードの目玉でした。
今もオリコモールにAmazonは掲載されていますが、カテゴリ別の変動制になり、対象外カテゴリも多い。
昔のような「Amazonで使えばとりあえずお得」ではなくなっています。
エクスプレス予約に非対応
東海道・山陽新幹線の会員制チケットレス「エクスプレス予約」は、
入会できるカード会社の公式一覧にオリコが入っていません(2026年8月時点)。
出張で新幹線に乗る頻度が多いなら、会員価格が使えないのは痛いところ。
年会費無料の「スマートEX」なら、オリコカードでも登録できます。
チケットレス乗車自体はできるので、会員価格と早特商品を諦めるかどうか、という話です。
SとMの違い
| S | M | |
|---|---|---|
| 申込対象 | 個人事業主 | 法人代表者 |
| 必要書類 | 本人確認資料・所得証明書・開業届出書または営業許可証 | 本人確認資料 |
| 支払口座 | 屋号付き個人名義または個人名義 | 法人名義または個人名義 |
| キャッシング | 1万〜100万円 | なし |
| 追加カード | 発行不可 | メンバーカード1枚1,100円・最大3枚 |
| ETCカード | 無料・1枚 | 無料・各カード1枚 |
| 利用可能枠 | 10万〜300万円 | 10万〜1,000万円 |

年会費・還元率・保険・ラウンジ・招待日和などの基本スペックは共通です。
個人事業主ならS、法人の代表者ならM。
迷う余地はほぼありません。
Mは法人カードというより、法人代表者向けカード。
決済は個人審査ベースで、支払口座に法人名義を使える、という建て付けです。
他の法人カードとの比較
| カード | 年会費(税込) | 特徴 |
|---|---|---|
| EX Gold for Biz | 3,300円 | 招待日和・還元0.6〜1.1% |
| セゾンコバルト・ビジネス・アメックス | 無料 | 年会費ゼロで維持コストなし |
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 33,000円 | JALマイル還元1.125%・プライオリティパス |
維持コストを1円もかけたくないならセゾンコバルト。
マイルと空港特典に振り切るならセゾンプラチナ。
その中間で「安くゴールド特典が欲しい」がEX Gold for Bizの立ち位置です。
比較の全体像は法人カード大全にまとめています。
入会キャンペーン(2026年8月時点)
現在は「ビジネスカードはじめどきキャンペーン」が実施中です。
・カード利用30万円以上で18,000オリコポイント
・ETCカード発行で2,000ポイント
・利用100万円以上でさらに10,000ポイント(最大30,000ポイント)
いずれも要エントリー。
キャンペーン内容は時期で変わるので、申込前に公式サイトで最新の条件を確認してください。
EX Gold for Biz まとめ
年会費3,300円で、招待日和と空港ラウンジが付いてくる。
審査書類が少なく、設立直後の法人でも作れた。
10年使った結論として、最初の1枚に置く法人カードとしては今も有力です。
一方で、マイルは貯まらないし、私の限度額は10年間300万円のまま。
事業費決済としてバシバシ使うなら、他カードとの2枚持ちが現実解かなと。
法人カードって、ポイント還元率が高いカードが限られているので、
結局のところ、マイル還元率が高いカードと組み合わせがち。
なんだかんだで、経営者はステータスとマイルに弱いのです。
P.S.
2015年に申し込んだとき、このカードに思い入れはありませんでした。
他社の法人カードに審査で落ちて、たどり着いた先がオリコだっただけ。
それが10年経った今も財布に入っているのだから、カード選びは思い入れより実利ですね。
※本記事の情報は2026年8月時点のものです。年会費・特典・キャンペーンは変更される場合があります。最新情報はオリコ公式サイト等でご確認ください。




コメント
コメント一覧 (3件)
わかりやすい記事ありがとうございます(^^)
申し込もうと思ったのですが
ページが開けないとエラーになりました。
自分でサイト探してみますね!
大変参考になりました。
失礼対しました。
僕の設定のせいでした。すみません。。
はじめまして!
法人2期目なので法人カードを作ろうかと模索中で大変参考になりました!
せっかくなので空港ラウンジが使えるゴールドカードにしたいんですが、こちらの「 EX Gold for Biz 」は、空港ラウンジが利用できると書いてるのですが、
よく利用する鹿児島空港と、伊丹空港ラウンジのホームページには
オリコブランドの利用可能カード
・ゴールドマスターカード、
・The Gold
・ゴールドアプティ
しか記載しておらず、
この記載だと、
こちらのカードは利用出来ないのでしょうか?
せっかく作ってもラウンジが使えないと悲しくなってしまうので、お分かりであれば教えて下さい。
よろしくお願いいたします。