「スマートEX」の登場で、Apple Payでも新幹線が利用できるようになった・・・
と思ったら、今度は「エクスプレス予約」もApple Payに対応。
両方とも使えるようになっちゃったから、逆に意味わかんないっていう。
ただでさえ分かりづら交通系ICカードのサービス。
Apple Pay Suicaで使うなら、
「スマートEX」と「エクスプレス予約(EX予約)」のどちらが良いのか?
エクスプレス予約って・・・複雑だよね。
スマートEXとエクスプレス予約の違い
新幹線にはApple Pay Suicaで乗車する方法が二つあり、
従来からある「エクスプレス予約」に対し、
「スマートEX」は新しく始まったサービス。
両方とも、Apple Payには、最近対応したばかりだという事。
で何が違うのか?その違いをザックリと。
エクスプレス予約 | スマートEX | |
---|---|---|
開始日 | 2017年10月23日より ※Apple Pay Suica対応開始日 |
2017年9月30日より |
対象区間 | 東海道・山陽新幹線(東京~博多間) | |
会員登録 | 対象クレジットカードが必要 | クレジットカード指定なし |
決済方法 | 対象クレジットカードにて支払 | クレジットカード指定なし |
年会費 | 1,100円 | 無料 |
予約方法 | スマホ、PCから予約 ※何度でも手数料無料で予約変更可能 |
|
割引 | 会員限定の割引価格 | 販売価格≒窓口価格 (約200円の割引) |
乗車方法 | 専用のICカード(EX-IC)が必要 | 交通系ICカードに紐づけ |
モバイル Suica |
対応 | 対応 |
Apple Pay Suica |
対応 | 対応 |
交通系ICカード(Suica等)では、新幹線の利用は不可能でしたが、
「スマートEX」の登場により、
交通系ICカードを使って、新幹線もそのまま利用可能となりました。
年会費も無料であり、JR東海のSuicaだけでなく、
交通系IC系カードのほぼ全てに対応。
既に交通系ICカードを所持しているのであれば、簡単に利用開始できます。
Suicaの中には、Apple Pay Suicaも含まれるので、
Apple Payだけで、新幹線も在来線も利用できるといった流れ。
スマートEXに登録可能な交通系ICカード
- Suica(モバイルSuica、Apple Pay Suica)
- PASMO
- Kitaca
- manaca
- TOICA
- PiTaPa
- ICOCA
- はやかけん
- nimoca
- SUGOCA
一方、エクスプレス予約は、年会費1,100円を払って、
新幹線専用の「EX予約専用ICカード(EX-ICカード)」を使って利用するサービス。
EX-IC機能がApple Pay Suicaにも付与されたので、
「エクスプレス予約」も使えるようになったという感じ。
Apple Pay Suicaで利用することを想定した場合、
お互いのメリット・デメリットを簡単にまとめる。
エクスプレス予約のメリット
- 新幹線が割引料金で利用できる。
エクスプレス予約のデメリット
- 申込みには対象クレジットカードが必要。
- 年会費1,100円が発生する。
- 申込みから利用開始まで約2週間。
エクスプレス予約は、導入までの敷居が高いですが、
その分、割引が効くといった感じ。
一方、スマートEXは申込み後、即座に利用可能であり年会費が無料。
なにより、エクスプレス予約のようにややこしく無いです。
スマートEXのメリット
- スマートEXは年会費無料。
- 申込み日から即日利用可能。
- 専用クレジットカードが不要。
スマートEXのデメリット
- エクスプレス予約のような割引が無い。
- エクスプレス予約のようにややこしくない。
エクスプレス予約会員への入会方法は多々ありますが・・・
いずれにせよ年会費1,100円が発生するのは変わらないので、
専用のJ-WESTカードで入会するのが一番分かりやすいかと。
発行するカードによって、会員名こそ異なりますが、
使うサービスは「エクスプレス予約」で内容も変わりません。
エクスプレス予約に必要なカード
- JR東海エクスプレス・カード(エクスプレス・カード会員)
- J-WESTカード(J-WESTカード会員)
- ビューカード(ビュー・エクスプレス特約会員)
- 対象のクレジットカード(プラスEX会員)
対象クレジットカードでも「プラスEX」に入会できますが、
入会できるクレジットカードは限られていますので。
プラスEX対応クレジットカード
- JCB
- 三井住友カード
- 三菱UFJニコス
- トヨタファイナンス
- アメリカンエキスプレス
- イオンフィナンシャルサービス
- セディナ
- 三井住友トラストクラブ
また、「エクスプレス予約」は利用開始するにも、ある程度の期間が必要です。
新たに利用するならクレジットカードの申込みも必要だし、
対象クレジットカードを所持していても、プラスEX会員への申込みが必要。
会員証が届くまで利用不可能であり、到着までに約2週間かかります。
エクスプレス予約はApple Pay Suicaだから使える
勘違いしてはいけないのが、Apple Pay Suica(モバイルSuica)だから、
「スマートEX」or「エクスプレス予約」の選択が可能だという事。
カード型のSuicaカードは、EX-ICカードとしては使えず、
エクスプレス予約との連携も不可能。
あくまで、Apple Pay Suicaだから悩むのであって、
カード型Suicaを利用している人にとっては、あまり関係の無い話。
そもそも「スマートEX」しか利用できませんから。
カード型Suicaで「エクスプレス予約」を利用したい場合は、
カードの2枚持ちや、EX-ICとSuicaを重ねてタッチしたりと、面倒が発生します。
カード所持の手間を無くして「エクスプレス予約」を利用するなら、
「Apple Pay Suica」か「モバイルSuica」を利用するしかないわけです。
ちなみに、一つのApple Pay Suicaで、
「エクスプレス予約」と「スマートEX」の重複登録はできません。
併用は不可能なので、いずれかを選ぶ必要が有ります。
エクスプレス予約の割引料金の範囲
エクスプレス予約は、年1回でも利用すれば元を獲れると聞いて、
一応「プラスEXカード」は所持しているのですが・・・
私に限っては、あまり得をしている感じが無いです。
エクスプレス予約で複雑なのは、
購入するチケットにより、割引率も大きく変わる事。
抑えるべきチケットは、とりあえず3種類。
エクスプレス予約のチケットの種類
- e特急券:特急券のみ。別途乗車料金が必要。
- EX予約サービス:乗車券と特急券がセット。e特急券より若干お得。
- EX早特:3日前までの予約で大幅に安くなる。※スマートEXで利用可
新幹線を3日前までに予約することで、
大幅に安くなるEX早特は「スマートEX」でも使えます。
よって、エクスプレス予約の方が、割引が効くというのは、
指定席車が、e特急券とEX予約サービスで安くなるから。
指定席でも自由席と同一料金になり、
「のぞみ」も「ひかり」「こだま」と同じ料金で乗車できるようになります。
「e特急券」と「EX予約サービス」の違いは、乗車券の有無。
「EX予約サービス」の方が安いんだけど、乗車券がセットだから、
乗り継ぎが有る場合は、割高になる可能性があるんだって。
意味分かんないねホント。
在来線と新幹線を乗り継ぐ場合、「e特急券+乗車券」と比べて「EX予約サービスと在来線の運賃等の合計額」の方が乗車区間によっては高額になる場合があります。
上記を踏まえ、よく比較されるのが東京~大阪間の新幹線料金。
指定席だけで比較されてるから、1080円も差が出るんだけど・・・
自由席と比較した場合、料金差わずか250円です。
東京-大阪間の正規料金
- 自由席:13620円
- 指定席(のぞみ):14450円
- 指定席(ひかり・こだま):14140円
東京-大阪間のエクスプレス予約料金
- EX予約サービス(指定席):13370円
- e特急券+乗車券(指定席):13570円
確かに、東京~大阪間の場合、
自由席も混み合うし、のぞみ料金も異なるから、
エクスプレス予約を使った方が得なんだけども・・・
実際、私が使うのは「こだま」ばかり。
各停の「こだま」は、あんまり混まないから自由席でも良いんだよね。
って事で、東京~熱海間の料金で比較する。
東京-熱海間の正規料金
- 自由席:3670円
- 指定席:4190円
- グリーン車:6420円
東京-熱海間のエクスプレス予約料金
- EX予約サービス(指定席):3470円
- e特急券+乗車券(指定席):3670円
EX予約サービスと一般購入の自由席料金の差は200円。
指定席に魅力を感じるなら、EX予約サービスの方が安いんだけど、
e特急券を利用する場合は、大差無しといった感じです。
ちなみに、エクスプレス予約は、
ビューカードのVIEWプラスでポイント3倍の対象外となります。
例えば「ビックカメラSuicaカード」で決済しても、還元率1.5%にはなりませんので。
スマートEXとエクスプレス予約の比較まとめ
エクスプレス予約の方が得というよりも、
導入の手間、理解する手間の方が大きいんじゃないかと。
よりシンプルな仕組みの「スマートEX」。
なんなら、これに一本化して欲しい。
スマートEXで事足りる人
- 指定席を利用しない。
- EX早特、EX早特21を利用する。
- 各停(こだま)を利用する。
- そもそも乗る頻度が少ない。
エクスプレス予約にした方が得する人
- 年末年始やお盆等の繁忙期も利用する。
- 中距離~長距離で年1回以上利用する。
エクスプレス予約は、理解する手間も有り、
そんなに乗らないなら「スマートEX」で良い。
一番安くなるEX早特は使えるし、むしろシンプルで良い。
ただ、新幹線に乗る頻度が多いなら「エクスプレス予約」は必須。
この仕組は理解しないとイケナイ。
いずれにせよ、オンライン予約→チケットレス乗車は変わりません。
Apple Pay Suica一つで、
新幹線にも在来線にも乗車できるのは、ホント便利。
完全チケットレスは、乗継の手間もなくなり、時間も大幅に短縮。
切符2枚投入とか、切符投入後Suicaタッチとか、
脳みそのストレスも、だいぶ軽減されます。
Apple Pay Suicaで使えるという事は、
iPhoneだけでなくApple Watchでも使えるという事。
実際、使ってみましたが、物凄い便利です。
→iPhoneとApple Watchで新幹線に乗車する方法。Apple Pay Suicaで「スマートEX」を利用してみた。
Apple Watchを所持する理由が、また一つ増えましたね。
コメント
コメント一覧 (5件)
スマートEXだとお得率が悪いんですよね。。。
早得だとエクスプレス予約と同じ水準になりますが。
個人的には、私はビューカードを使ってるので、エクスプレス予約にしてます。
スマートEXだと早得でない限り、旨味が無いような気がします。
乗る頻度が多い人なら、エクスプレス予約ですね。
乗る頻度が少ない、短距離の場合は、なんとも。
ビューカードでのポイント3倍(VIEWプラス対象商品)も、
エクスプレス予約は対象外ですからね。
この辺も、ちょっと微妙なところです。
まあ、乗る頻度というよりか、早得しか予約する見込みが完全にない、通常料金で乗らないならスマートEXでも充分ですが、逆にそうでないなら損しますね。スマートEXだと窓口や券売機と比べて一律200円引き(閑散期、繁忙期で異なる)なことに加えて、新幹線区間のみの料金になっているので、東京、品川、新横浜、名古屋、新大阪などのエリアが適用されないですね。(また、新大阪でくろしおに乗り換える場合などの乗り継ぎ割引も使えません。)例えば新宿から山手線、品川から新大阪は新幹線、梅田(大阪駅)まで新快速という場合、新宿〜品川、新大阪〜梅田については別途実費がかかってしまいます。エリアが適用されないのはエクスプレス予約や新幹線eチケットサービス、タッチでGo!新幹線も同様ですが、エクスプレス予約の場合はe特急券も使えますから、まだ柔軟性がありますし、年会費はかかっても首都圏〜京阪神で一回乗ればもとが取れるからあまり気になりません。
エクスプレスカード、ビューカード(ビックカメラSuicaカード、JALカードSuica、JRE CARD等。TYPEⅡは除く)、J-WESTカード(エクスプレス)でなくても一般的なクレジットカードでもプラスEXでなら使える筈ですから、乗る頻度は多くないが通常料金で乗るなら先に述べたカードを持ってなくても、わざわざ作らなくてもこの方法で充分ですね。ただしプラスEXですとグリーンポイントプログラムが適用されません。
社用族にはスマートEXで十分なんですよね。
経費精算する&EX予約の年会費は自腹になるので意味がないという。
プライベートなら航空機使うだろうなぁ。
実費で出張費が出るなら、安くする必要は有りませんからね。
プライベートなら航空機。たしかに新幹線って高いし、
飛行機ならマイルも貯まりますからね。