私の大好物マルチディスプレイ。
ディスプレイ配置をカスタマイズする為に
モニターアーム(ディスプレイアーム)は有ると便利なモノ。
→PCのマルチディスプレイ出力に必要な物。グラフィックボード、ディスプレイ、ケーブルの選び方と注意点。
ただ、スタンドからモニターアームに変更すれば、
必ずしも快適になるってわけでも無いので、
何の為に、アームを使うのかってのは考えた方が良いと思う。
理想を求めて買い替えまくった結果、
アームまみれになっている自分もいますので。
モニターアームのメリット
モニターアーム最大のメリットは、
デスク上のスペースが増えること。
アームにより、ディスプレイが宙に浮くので、
ディスプレイ下のスペースも使えるようになるし、
デスクの端や、デスクからはみ出た場所にも設置もできる。
結果、デスクが広くなるのです。

また、モニターの位置も上下左右に細かく調整できるので、
好きな角度で配置、ディスプレイが非常に見やすくなる

モニターの縦置きにより、ディスプレイも縦表示も可能となります。
WEBブラウザや書類は、縦長ベースで造られているので、
表示できる情報量が大幅に増え、結果、作業効率もアップする。
ディスプレイが見やすくなれば、
目の疲れだけでなく、姿勢が改善され、肩こりや腰痛も防げる。
あとは、デスクの見た目が良くなるってところでしょうか。
アームが有った方が、なんかそれっぽいですよね。

- デスクスペースが広くなる
- ディスプレイの位置&角度調節が可能
- ディスプレイの縦設置が可能
- ディスプレイが格好良くなる
モニターアームのデメリットと注意点
VESA未対応ディスプレイには利用不可
モニターアームを固定するには、
VESA規格に対応したディスプレイが必要です。
VESA未対応→ディスプレイ背面にネジ穴が無い。

また、VESAマウント規格には、様々なサイズが有る点にも注意。
ディスプレイサイズが大きくなるにつれ、
VESAの間隔も大きくなり、VESAマウントの耐荷重も増加します。
- 75 × 75mm:あまり見かけず
- 100 × 100mm:~27インチ
- 100 × 200mm:~31インチ
- 200 × 200mm:31インチ~
多くのモニターアームは、VESA100×100mm(VESA100)対応。
30インチを超える大型の液晶ディスプレイは、
VESA200×100やVESA200×200なので・・・

VESAアダプタも必要となります。
※VESAアダプタを使う事により、200→100の変換が可能。
ちなみに、40~50インチオーバーの液晶テレビでは、
VESAは、300×300mm、400×400mmと更に大きくなります。

アダプタを組み合わせる事により、
VESA100→300や400に変換したりも可能です。
→40型液晶テレビをモニターアームに固定して壁掛けっぽくしてみた。

まぁ、大型ディスプレイの場合は、壁掛けメインとなるので、
モニターアームではなく、テレビ用壁掛けアームを使った方が良いですけど。
→ラブリコとディアウォールの使い方。賃貸住宅でDIYしまくった実例集。

テーブルに強度が必要
モニターアームは、
モニターアームの重量だけでも約5kg、
それにディスプレイ重量が加わり、ディスプレイ1枚あたり+5~10kg。
デュアルディスプレイなら2倍、
合計で約15kg~20kgの重さを一点で支えるわけで、
安物のデスクでは耐えられません。
私は、ハニカム構造の耐荷重50kgのデスクを使ってましたが、
気づいたらスンゲー歪んでました。

強度の有る木材、分厚い天板のデスク。
デスクにもそれなりの投資が必要となるわけです。
設置できないテーブルも多い
挟んで設置するクランプ型のモニターアームは、
テーブルの形状により、設置できない場合も多いです。
頑丈なテーブルほど、作りは複雑、
補強板が邪魔して固定できなかったりする。
→作業用のオフィスデスクに悩んだ結果、安くて頑丈なダイニングテーブルを購入した理由。

金属フレームに天板が乗っているタイプのデスクも、

フレームと段差が有るので、クランプでの設置は不可能です。

固定部分を強化するプレートもありますけども、
強化プレートは、厚いテーブルにも注意。

テーブルの厚みが増して設置できなるパターンも有りました。

モニターアームは場所を取る
モニターアームって意外と場所を取ります。
アームを使う事により、広くなるのはデスク上のスペースのみ。
デスクが広くなった分、
デスク周りにアームのスペースが発生します。
デスク裏側には、アーム可動域が有った方が調整もしやすいので、
デスクに奥行きが、より必要となる。

デスク背面を壁にベタ付けしていた場合は、
アームの配置もちょっと苦労する。
壁寄せピッタリ設置もできますが、
調整できる幅も狭まるし、アームの利点も活かせなくなる。

壁にベタ付けしたいなら、
壁固定のモニターアームという選択肢もありますので。

また、ディスプレイから取り外したモニタースタンドは、
使わないといっても捨てるわけにもいかないわけで、
モニターの数だけ、モニタースタンドを保管する場所も必要となる。
これも地味なデメリット。結構邪魔です。

意外とディスプレイは動かさない
マルチディスプレイ目的で、
モニターアームを検討する人が多いと思うのですが、
マルチディスプレイの場合、基本的にディスプレイは動かさないです。
複数のディスプレイを、自分の見やすい位置に細かく調整するわけで、
一度設置したら、なるべく動かしたく無いのです。

マルチディスプレイすると、配線も多くなるので、
ディスプレイを不用意に動かすと、配線がブチ切れる心配もある。
私は、スタンディングデスクなんで、尚更動かせないのさ。
→大型昇降デスクをFlexiSpotで自作してみた。電動式スタンディングデスクのメリット・デメリット。

ピポット機能付きディスプレイが増えている
モニターアーム要らずで細かく調整できる、
モニタースタンドが増えています。
高さ調整、角度調整だけでなく、
画面回転(ピポット機能)で縦設置が可能。

スタンドの根元も回転するし、スタンドも平らで省スペース。

下手なモニターアームを購入するよりも、
付属のモニタースタンドの方が、綺麗に配置できる。
モニターアームを購入する値段で、
より上位の液晶ディスプレイを購入する。
上位モデルなら、スタンドも優秀でディスプレイも綺麗になるから。

大型ディスプレイには不向き
アームだけで支えるので、重い大型ディスプレイは固定できません。
エルゴトロンLXでも耐荷重は11.3kgまで。
50インチの12.8kgもギリイケましたけども、正直辞めた方が良い。

そもそも大型ディスプレイの場合は、
デスクトップでアーム化する意味が有りません。
画面サイズが大きいので、ディスプレイも浮かないし、

大画面1枚だと、角度調節する余地も無い。
アーム長さも足らないし、
アームやテーブルへの負荷も大きい。

結局、付属のディスプレイスタンドの方が使いやすい。

背面もスッキリ、大型ディスプレイは大型スタンドのが安定する。

大画面をディスプレイなら、マルチディスプレイも不要なわけで、
マルチディスプレイが最適解というわけでも有りませんので。
→仕事用のモニターサイズに悩む。4K大画面1枚とマルチディスプレイとの違い。
テキストやWEBベースなら、マルチディスプレイだけども。
動画編集や画像編集メインなら、大画面1枚の方が使いやすいです。
モニターアームの種類と選び方
固定はクランプ式一択
デスク上で使うなら、クランプ式一択です。
デスク穴を開けたり、壁に固定する方法もありますが、
難易度が高く、融通も効かなくなります。

- Cクランプ式:天板を上下で挟み込んで固定
- グロメット式:天板に穴を開けてボルトで挟み込んで固定
- ネジ固定式:天板にネジで固定
- 壁面取り付け式:壁にネジで固定
モニターアームの為に、穴を開けるのはナンセンス。
ディスプレイもアームも使い続けるかといえば微妙。
私は、何度も買い替えてますので。
ちなみに、Cクランプ式は、板さえ有れば固定できるので、
別にデスクに固定する必要も有りません。
壁際の棚板に固定してみたり。

土台ポールの向きも、上下逆さまでも固定可能。
上にスペースが取れない場合や、
テーブル下などの低い位置でアーム利用したい時にも使えます。
※自己責任でお願いします。

可動部分(軸)は多い方が良い
モニターアームは、可動部分(軸)が少なくなるほど、
値段が安くなるのですが、可動部分は多いに越した事はない。
3軸よりも4軸。エルゴトロンは5軸。
軸が増えれば稼働範囲も広くなり、
レイアウトの融通も効くようになる。

違うサイズのディスプレイを使う場合も、
軸が多いことで、高さや位置を揃えられるようになる。
アーム部分が無い、直付けタイプとかもありますけども、
ホントポールに固定するだけだから。

縦デュアルよりも横デュアル
デュアルディスプレイを検討するなら、
悩むのが縦デュアルと横デュアル。
トレーダーは、縦デュアルを並べるイメージですが、
作業するという目的なら、上下設置は辞めた方が良い。
至近距離での上部ディスプレイは、首を痛めるだけ。
首を横に動かす方が断然ラクであり、横設置した方が使いやすい。

縦方向へ重ねる配置は、専用の長いアームも必要となり、
テーブルへの負荷も大きくなりますので。

デュアルよりもシングルモデル
複数ディスプレイの設置には、
デュアルディスプレイ対応のモニターアームを買いがちですが、
だったら、シングルモデルを2本買った方が良いです。
デュアル対応のモデルは、根元の土台部分一箇所に負荷がかかるし、
左右のアーム高が別々に調節できないモデルも多い。
縦置きと横置きを併用する場合、上手いこと高さ調節もできなくなる。
ポール1本でレイアウトするよりも、
ポール2本でレイアウトした方が、レイアウトの幅は広がるし、
同じメーカーのポールなら、基本的にアームサイズも同じ、
シングルポールに2個のアームを固定したりもできるのさ。

ちなみに、メーカー違っても、固定できたりします。
サンコーのポールにエルゴトロンを固定してみたり。

私は、ポール一本でトリプルディスプレイもやってましたが・・・
ポールの耐荷重もありますので・・・自己責任で。
可動はガススプリング式一択
レバー固定やネジ止め固定の水平可動アームもありますが、
モニターアームを使うなら、ガススプリング式を選ぶべき。
ガス圧でラクに可動するし、
ディスプレイも垂れて来ず、日々の微調整もしやすい。
ガス圧が無いモデルは、調整しづらいってだけでなく、
ディスプレイの重さで徐々に垂れ、アームも徐々に歪みます。
水平稼働式のデュアルモデルを使ってましたが、
半年も使っていたら、左右でアーム高が変わってしまいました。

格安なメカニカルスプリング式のアームも有りますが、
やはりガス圧に比べると弱いです。
しっかり締めたつもりで、ディスプレイも下を向く。
ちょっと動かすだけでストレスです。
ガス圧は、ガスが抜けるなんて言われますが、
エルゴトロンなら10年補償もあるし、
私のエルゴトロンは、既に約10年使ってますが、
現役バリバリのビンビンです。
悩むならエルゴトロンLXシリーズ一択。
別に、エルゴトロンのOEMモデル、
HPやAmazonベーシックでも良いとは思うけども。
→エルゴトロンモニターアームの種類と違い。LX、HX、MX、MXV、NEO-FLEXシリーズの比較。

モニターアームまとめ
4Kディスプレイが格安になった今、
モニターアームやマルチディスプレイってのは、
ちょっと嗜好的な要素が強く、贅沢な商品。
そんな中、わざわざモニターアームを選ぶなら、
やはりエルゴトロン。LXシリーズです。
値段の違いは、品質の違い。
使い勝手も良いし、10年補償も有る。
何よりも見た目が美しい。モチベーション上がる。
ただ、モニターアームにお金を使うなら、
ディスプレイをワンランク上のモノが選べます。
ハイモデルのディスプレイを買えば、
付属するモニタースタンドの質も高くなるわけで、
大型ディスプレイなら、モニターアームは不便なだけ。
「マルチディスプレイしない」という選択肢もありますので。
→仕事用のモニターサイズに悩む。4K大画面1枚とマルチディスプレイとの違い。

動画コンテンツがメインの時代、
PCの4K対応も格安にできますからね。
→パソコンの4K (3840×2160)出力に必要な物。ディスプレイ、グラフィックボード、ケーブルスペックの違い。
モニターアームって、デスク上のスペースを増やせるアイテム。
何もディスプレイに限った話では有りません。
買い替えまくって余ったアームは、
卓上スピーカースタンドとして使ったりしてます。

棚では無く、アームを使う。
結局の所、見た目。
自己満足と言われれば、もぅ何も言えないのです。
コメント
コメント一覧 (5件)
在宅勤務でモニターアームを検討しているのですが、他のサイトはどれも同じようなことばかり書いているのと、商品のリンクばかりで…。
本当に使っている人が書いた記事だからこその内容でとても参考になりました。
昇降デスクは導入済みなのでステッパーの購入も検討します。
モニターアームって、正直、無くても良いもの。
実用性云々より、見た目が良いので・・・ワタシは無理してでも使いたい人。
>>昇降デスクは導入済みなのでステッパーの購入も検討します。
ステッパーで、ステップを踏むとキーボードもマウスも操作不能になるので気をつけて。
ステップしながらできるのは、見ると読むだけですね。
私は、ステッパーの上で仁王立ちする為に使ってます。
左右に均等に体重を載せる、バランスボールの的な用途ですね。
参考までに。
3つのモニターアームを使っていますが余ったモニタースタンドをどうするか迷っていてこちらにたどり着きました。やはり取っておくのですね。このまま取っておいても使わないだろうから捨てようかなと思っているところですがなかなか踏み切れません。
付属のモニタースタンドは、捨てられないですよね。
ディスプレイの入れ変えする際にも、有った方が良いから・・・
とか思わず捨てたほうが良いのでしょう。
アームで悩んでいて、ここにたどり着きました。
「ピポット機能付きディスプレイが増えている」は、最近ネットのモニターで見かけましたね。
確かに、一度セッティングしてしまえば、動かすことはあまりありません。
ちょっと値段が上がるのと、新古品、中古品では、見かけないので選択肢には入りませんでした。
オプションで売ってたら、アームの代わりに検討してみたいと思います。