LaserPecker LP5レビュー。レーザー彫刻機で元は取れるのか、半年使って分かった注意点と使い道。

レーザー彫刻で作った木札やコースター、革小物を並べたテーブルとLP5本体
この記事の結論
  • 趣味レベルで使うにはちょっとオーバースペックだが、すでに何らかの商売をしている人には結構熱いデバイスだと感じている
  • 特にデザインやハンドメイドを生業とする人なら、このマシンの元を取るのは難しくないはず
  • ただし、これ単体で商売が成り立つものではないし、趣味で使いたい程度のモチベーションでは、すぐに使わなくなるとも思っている
  • 人のために使って喜んでもらい、対価を得る。そこまでできて初めて、このデバイスの真価も発揮されると思っている
  • 家庭用の小さなマシンでこれほど綺麗に彫刻できるのは、素直にすごいと思った。特に木材や本革は、その辺に売っているものと遜色ない
  • これ一台で生活が豊かになるわけではなく、頭も体も使って初めて意味がある道具。とはいえ、これがあるだけで視野が広がるのも事実

自分だけのオリジナルグッズを作りたいというのは、誰しも一度は考えたことがあるはず。
ここ数年は家庭用の製造マシンの進化も凄まじく、今ではそんな夢も簡単に叶えられてしまう時代。
ものづくりのハードルも、劇的に下がっています。

LaserPeckerで彫刻した木のコースターや革小物、ボトルを並べたテーブル
LaserPeckerで作ったオリジナルグッズ

これらの作品も、私の家の狭いスペースで、しかもほんのちょっとの作業、ちょっとした時間で仕上げている。

今回私が使ったのは、LaserPecker(レーザーペッカー)というレーザー彫刻機。
こんなにコンパクトなのに、本格的な彫刻ができるレーザーマシンです。

彫刻中のLaserPecker LP5
LaserPecker LP5

趣味レベルで使うには、ちょっとオーバースペックな製品ですが、すでに何らかの商売をしている人には、結構熱いデバイスだとも感じている。
特にデザインやハンドメイドを生業とする人が、このレーザーマシンの元を取るのは難しくないはず。
下手に発注するよりも、ホント高品質なものが作れますからね。

家庭用レーザー彫刻機がどんなものか、実際のところ商売に使えるのか。
私も半年ほど、このLaserPecker LP5を使ってきたので、ビジネスや副業に使えるのかどうか、一緒に判断していただければと思います。

実際に彫刻している様子や、作ってきたグッズの数々は、動画でも見られます。

目次

レーザー彫刻機の必要性(できること)

まず、なぜレーザー彫刻機が必要なのか。

かつてレーザー加工機といえば高級品であり、工場などで初期投資が必要な技術だった。
個人が手を出すなんて、夢のまた夢。
そんな加工が、個人レベルで使えるようになっているのです。

これにより、大量に発注しなければ作れなかったものが、小ロットというよりは、1個から試せるようになっている。
高額なレーザープリンターを買うくらいの値段で、本格的なレーザー彫刻マシンが買えてしまいます。

木材、革、金属といった手作業では加工できない素材に、コンマミリ単位の精度で簡単に彫刻ができる。
しかもプリンターと違って、後から高いインク代もかからない。
ランニングコストが低く、電気と素材さえあれば、ひたすらに商品も作り出せるわけです。

ただ勘違いしてはいけないのは、これ単体で商売が成り立つものではないということ。
正直に言ってしまえば、趣味で使いたい程度のモチベーションでは、すぐに使わなくなるとも思う。

逆に、デザインをしたり、クリエイティブな活動で生計を立てているなら、いくらでも活用できる方法は浮かぶはず。
ただの高いおもちゃではなく、十分に元が取れる安い投資に変わるのではないかなと。
これ単体で何かをするというよりは、今ある商売や作品に、レーザーというスパイスを加えるイメージ。

実際、私はここ半年ほど検証に検証を重ねて、誰かのために色々とものづくりもしてきた。
レーザーでちょっと手を加えるだけで、ホントびっくりするぐらい喜んでもらえます。

自分が作りたいものを作って満足して終わりではもったいないし、喜んでもらえれば、十分にお金もいただけるわけです。
人のために使って喜んでもらって、対価を得る。
そこまでできて初めて、このデバイスの真価も発揮されると思っている。

LaserPeckerを使う理由(メリット)

昨今、家庭用レーザー彫刻機は多く登場していますが、レーザーを使って彫るという基本原則は変わらない。
何にせよ、レーザーの種類と特徴については、軽く把握しておいた方が良いでしょう。

レーザーマシンで使われる一般的なレーザーは、CO2レーザーとダイオードレーザー。
あとは、金属加工のファイバーレーザー。

CO2レーザーは出力の強さが魅力ですが、ガラス管を使う都合、本体が大型になりやすい。
排気や冷却システム、持ち運びや耐久性、消費電力が高いといったデメリットがある。

一方、ダイオードレーザーはコンパクトで持ち運びやすく、設置も簡単。
複雑な部品もないため製品寿命も長く、消費電力も少ない。
「透明素材に弱い」というデメリットこそありますが、コンパクトで高い耐久性を誇るわけで、個人レベルで使うことを考えると、ダイオードレーザーが最有力候補になるのではないかなと。

特に今回私が使っているLaserPeckerは、そのコンパクトなダイオードレーザー機の中でも、さらにコンパクト。
このサイズ感と手軽さが、個人のものづくりにおいて最強であり、それでいて出力も高く、本格的なレーザーマシンと同じような彫刻もできる。

机の上で彫刻しているLaserPecker LP5
LaserPecker LP5

そしてLaserPeckerは、手で持ったままでも使えたりもする。
彫刻素材を機械に入れるのではなく、機械を素材の方へ持っていくことができる。
「レーザー彫刻機は据え置き型で使う」という概念も、変えてしまいました。

これにより、大きいものや動かせないものにも彫刻できるようになる。
たとえば壁や看板、あるいは大きなテーブルや棚、段ボールや車のパーツなど。
据え置き型では不可能だった刻印が、LaserPeckerなら、本体を持っていって後からでも加工できる。
この自由度こそが、LaserPecker唯一無二の強みです。

レーザー彫刻機に限らず、こういった製造マシンは「ちょっと難しそう」というイメージがある通り、実際のところ使うのも面倒で、試行錯誤してなんぼというところもある。
その点このLaserPeckerは、簡単に、気軽に使えるからこそ、使う気になる。
この気兼ねなく試せるというのが、なんだかんだで重要だとも感じています。

しかも上位モデルでは、このお手軽さはそのまま、コンパクトなサイズ感にもかかわらず、業務レベル並みの高出力を実現しており、2つのレーザーも搭載している。
金属加工もできるし、家庭用とは思えないほど異次元の速さも実現。
小型家電のような見た目で、中身は本格的なレーザーマシン。
それでいて耐久性は高く、1万時間以上の寿命もあります。

彫刻中のLaserPecker LP5の本体
LaserPecker LP5

レーザー彫刻機は、本体は高額なのですが、プリンターのようなインクは不要なので、意外とランニングコストは安い。
高いインク代に悩まされることがない。
インクを吹き付けるよりも、レーザーしてしまった方が良いのではないか。
コストという面で気軽に刻印できるのも、魅力だと感じました。

LaserPecker LPシリーズの違い

今回比較したのは、LaserPeckerのLP1 Pro、LP2、LP2 Plus、LP4、LP5の5モデル。
では、どのモデルを選べば良いのか。

LaserPeckerは、上位モデルになるほどパワーが強くなり、彫刻スピードも高速化する。
さらにLP4とLP5はデュアルレーザー構成となっているので、金属にも彫刻ができるようになっています。

LP1 Pro、LP2、LP2 Plus、LP4、LP5の定価、レーザーの種類、作業エリア、加工速度、解像度、接続方式の比較表
LPシリーズ5モデルの比較表(2026年1月時点)

というわけで、選ぶ基準は金属にも加工するかどうか、そしてあとは、どれぐらいの速度で彫刻したいのか。
この2点になるわけです。

LaserPeckerはダイオードレーザーを使うと書きましたが、上位モデルのLP4は2Wの赤外線レーザー、最上位モデルのLP5は20Wのファイバーレーザーで、金属にも、より本格的な彫刻ができるようになっている。
LP5は、ダイオードレーザーの出力も20Wと、LP4の倍へと進化しているので、木材や革製品の刻印スピードも速く、生産効率も高くなる。

比較表のうちLP4とLP5のレーザーの種類の行を強調した画面
比較表のレーザーの種類(LP4とLP5)

ただ、木材や革製品に彫刻するだけなら、LP2でも可能。
その速度を向上させたLP2 Plusでも、十分速い。
LP2 Plusは格安ながらLP4と同等のスピードで彫刻ができ、Wi-Fi接続にも対応していますからね。

比較表のうちLP2とLP2 Plusの列を強調した画面
比較表のLP2とLP2 Plus

LP4は、金属用のレーザーも積んだハイブリッド機ですが、金属加工で2Wの赤外線レーザーでは、ちょっと心許ない。
金属加工をせず、スピードを求めるなら、LP2 Plusの方がコスパが高い。

金属に彫刻ができるといっても、LP4の出力では金属を深く削ることができず、表面にマーキング程度が限界。
LP5でも金属加工には時間がかかるし、金属加工は難易度も高い。
金属への彫刻は木材より神経を使う部分が多く、ミスする可能性も高くなります。

商売まで考えているなら「安定して仕上げられる」ということも非常に重要なので、ちょっと気軽には勧められません。
そもそも金属加工はハンドメイドでは限界もあると思っているので、手を加える余地があまりない。
既製品に名前を入れるとか、ロゴやマークを入れるとかで終わりがち。
レーザー加工がメインとなりがちなので、差別化も難しいと思っている。

あと商売で使うとなると、これ1台で運用するより、複数台使って回した方が、色々と効率的だとも思う。
上位モデルは出力が高く生産スピードが向上しますが、1台で生産スピードを求めるより、2台使った方が生産効率は高くなる。
複数台を使うことで効率よく彫刻できるし、使い方の幅も広がると感じています。

彫刻している作業中に、もう1台の彫刻の準備をしたり、1台はテスト用、1台は量産用にしたり。
この辺りは、3Dプリンターを使ったことがある人なら、なんとなく分かるかなと。

たとえば対面販売する場合も、複数のお客様の商品を同時に彫刻したり、一方で実演販売して集客したりといった方法も取れるようになる。
レーザー彫刻機は加工している様子も非常に面白いので、1台をデモンストレーション用にして、客寄せパンダ的に使ったり、お客さんを溜めておく役割にも使える。
集客用に1台稼働させておく。
下手に人を雇うより、よっぽど効果的に人も集められる気がします。

特にイベント出店など、販売する時間が限られている場合は、複数台で回すことで、より多くのお客さんも捌けるようになるので、高額な上位モデル1台よりも、ベーシックモデルを複数台用意した方が良い。
レーザー彫刻機が並んでいる方がインパクトもありますし、何らかのトラブルがあったときのリスクヘッジとしても、何台かあった方が安心。
結局のところ、タイムイズマネー。
生産効率は、利益率にも直結しますからね。

この辺りは、削減できる人件費や機会損失とのバランスで、価値を判断すると良いと思います。

いずれにせよ、LP2やLP2 Plusといったベーシックモデルで試してみて、金属加工の活用イメージが固まってから考えるのでも、遅くはないでしょう。
LP5の金額で、LP2 Plusが2〜3台も購入できてしまいますからね。
まずは木材や革への加工でレーザーの知識をつけてから、金属に挑戦しても遅くはないとも思っている。

▶ LaserPecker公式サイトでも購入できます(LaserPecker LP5)。

▶ LaserPecker公式サイトでも購入できます(LaserPecker LP2 Plus)。

→ 関連記事:Amazonセールはいつ?2026年日程・歴代価格・買うべき商品

レーザー彫刻の注意点(デメリット)

レーザー彫刻機を使って気になったポイント、私が使うLaserPeckerのデメリットについて。

ソフトウェアが発展途上

まず、直感的に使えるかといえば、難しいですね。
お世辞にも使いやすいとは言えない。

アプリは日本語化されているとはいえ、日本語訳が怪しい。
基本的に情報も英語ベースが多いですからね。
LaserPeckerアカデミーや公式ブログもありますが、これも日本語に最適化されていない雰囲気があり、分かりづらい。

LaserPeckerのパソコン用アプリで解像度、パス、出力、深さを設定する画面
LaserPeckerのアプリの設定画面

公式サイトではスマホアプリでの解説も多いので、パソコンで使う私は、理解するまでにちょっと時間がかかった。
PC版アプリとスマホアプリで、UIや操作性も違う。
ダイオードなどの専門用語や、謎のカタカナ語も出てくるので混乱します。

おそらく初心者が一番困るのが、パラメーター設定だと思う。
素材ごとに推奨設定のプリセットが用意されていますが、これもちょっと分かりづらく、この数値はあくまで目安だということ。
素材の硬さや種類によって、出力、深度、パス、解像度を自分で調節して、試行錯誤する必要もあります。

中でも分かりづらいのが、解像度と出力と深さとパスの関係。
解像度が細かさ、出力がパワー、深さがスピード、パスが回数です。

解像度は細かさ、出力はパワー、深さはスピード、パスは回数を表すという説明の画面
解像度=細かさ、出力=パワー、深さ=スピード、パス=回数

アプリ上では「深さ」という文言が使われているので混乱しますが、これは彫りの「深さ」というより「スピード」。
数値が低いほどヘッドが速く動き、数値が高いほどヘッドが遅く動くという意味です。
「ゆっくり動くことで深く彫れる」という感じ。

この4つの数値が何を意味するかを理解しておくことで、プリセットに振り回されず、自分で好みの彫刻に近づけられるようになる。

刻印が薄かったり、出力されなかったり、均一に彫れなかったりというときは、これらの数値だけでなく、物理的な問題であることもよくあった。

たとえば、フォーカスのズレ。
レーザーは焦点が合っていないと綺麗に彫刻できませんし、本体が水平になっていない場合も、左右で焦点がズレてしまうので、彫刻にムラができてしまう。
しっかりとスタンドに固定できているか、水平になっているか。

スタンドに固定して彫刻しているLP5
スタンドに固定したLP5

あと意外な落とし穴が、レンズの汚れ。
持ち運んだり、排気や煙の中で使っているうちに、レンズも汚れる。

実際、レンズが汚れていて、半分しか彫刻できなかったこともあった。
プレビューの青い枠がぼんやりしていたら、レンズが汚れている可能性も高い。
定期的に、レンズも掃除してください。

レーザー彫刻機にしては分かりやすいとはいえ、直感的に使えるほど分かりやすくはなっていません。
3Dプリンターに比べると普及もしていないので、トラブったときの情報も少なく、使う難易度はワンランク高いイメージ。
特に、素材に対しての出力の調整には、私も苦労した。

煙や臭気が発生する

次の注意点は、レーザー彫刻機は換気できる環境が必須だということ。
レーザー彫刻は、要は物を焼いている状態なので、当然煙も出るし、強烈な臭いも発生する。

天然の油分を含む竹材や、接着剤を含むMDF材などは、びっくりするぐらい煙も出るし、革を焼いたときの動物性の焦げた臭いも強烈。
換気なしで部屋でやったら、火災警報器も鳴るレベル。

ロータリーエクステンションで彫刻中に出る白い煙
彫刻中に出る煙

換気をしていても少なからずモクモクするし、窓の外にも煙や臭いが充満するし、普通に家族に文句も言われますからね。

金属加工では粉塵を吸い込んでしまうリスクもあるので、専用の空気清浄機もあった方が良い。
ただ、この空気清浄機がそこそこ高額で、またうるさい。
LaserPecker本体の音よりも、圧倒的に騒がしいのがこの機械。
ファンを最大にすると掃除機並みの音がするので、夜間は使えないですね。

LaserPecker用の空気清浄機
空気清浄機

あと、安全管理も徹底しないと危険。
煙もそうですが、木材や革は設定をミスると普通に発火します。
新しい素材を試す際には絶対にそばを離れない方が良いし、水や消火器も手の届く場所に常備しておかないとまずい。

外で使うにしろ、フルパワーで使いまくれば煙はやっぱり出てしまうので、実際のところ、あまり本気で動かさない方が良い。
家でも外でも小物を彫刻するくらいが実用的であり、板を深く彫ったり、3D彫刻したり、カットしたりは、あまりやりたくもない。

火災リスクもある都合、彫刻し始めたら身動きも取れなくなるので、あまり時間がかかる彫刻も避けた方が無難。
寝ている間に彫刻するのも、やめた方が良いでしょう。

あと、ポータブルとは言っても、電源が必要ということも忘れないでください。
外で使う場合も同じで、屋外イベントで使うなら、ポータブル電源も必要となる。

ポータブル電源につないで彫刻しているLaserPecker
ポータブル電源につないだLaserPecker

消費電力は最大120Wと、そんなに高くはないのですが、ファンやPC、複数台を使うとなると、結構電気は使うんじゃないかと思っています。
参考までに電力も測定してみましたが、木材のレーザー彫刻なら30W前後、金属などを出力MAXで彫刻して、約80〜90Wぐらいまで行くかな、というレベル。

私は500Whのポータブル電源で数日間使ってみましたが、半日くらいは結構余裕で、1日フルで活用したらちょっと持たないかな、という印象。
パソコンを繋げたり複数台使う場合は、1000Whクラスの電源があった方が安心かと。
1000Whというのは1000Wを1時間使える容量で、100Wの機械なら10時間使える計算です(あくまで理論値ですけどね)。

ポータブル電源もそこそこ高額ですが、一家に1台あると色々便利に使える。
電源ケーブルが必須の家電やDIYアイテムを無線化したりもできますし、アウトドアでもあると便利で、防災グッズとしてもあると安心。
私は電動昇降デスクを無線化して、ワイヤレスのスタンディングデスクとして使ったりもしています。

天板の下の棚にポータブル電源を置いたデスク
ポータブル電源を置いたデスク

→ 関連記事:最高の電動昇降スタンディングデスクを自作する。FlexiSpot脚フレームの選び方、おすすめ天板、鬼目ナットの活用方法。

カットは不向き

LaserPeckerのLPシリーズは、あくまでレーザー彫刻機であり、レーザーカッターを目的とした製品ではない。
カットはできますが、カットするなら、レーザーカット専門の機械を選んだ方が良いです。

このLPシリーズはガルバノ式のヘッド固定タイプなので、端の方に行くほどレーザーの角度が急になり、斜めに照射するようになる。
端に行くほど、断面も斜めになってしまうのです。
よくあるプリンターのように、ヘッド自体が移動するわけではないので、上からまっすぐカットができない。

木材にレーザーを当てているLP5
木材にレーザーを当てているLP5

そして、上位モデルは出力が20Wあるといっても、やはりカットには向いていない。
コンパクトゆえに排気や放熱に難があり、熱や煙で焦げて真っ黒になるし、少なからず煤で汚れます。

マスキングテープを貼ったり、裏面から照射したり、カット後にヤスリで削ったりと、色々試しましたが、そのまま使えるとは言い難い。
そもそも、この上手くカットできる設定を探すのが、ものすごく大変。

レーザーでカットした口ひげ形の部品
カットした部品

というわけで、もしカットをメインで考えているなら、LPシリーズではなく、LX1のようなヘッドが動くガントリータイプ、もしくはカット専門の大型機を選ぶべきだと思いました。

試行錯誤が必要

レーザー彫刻機を使うには、少なからずレーザーについての知識が必要。
レーザー彫刻機自体がマイナーデバイスというのもありますが、LaserPeckerのユーザーもまだまだ少なく、情報が少ない。
よって、それなりに試行錯誤が必要です。

プリセットは、あくまで推奨設定。
同じ木材、同じステンレスでも、モノが変われば適切な数値は変わるということ。

たとえば木材では、柔らかい木と硬い木で結果は全く異なるし、節があれば、その部分だけ色が薄くなったりもする。
合板や集成材といった加工板では、また話も変わってくる。
同じ素材を使ったとしても、彫刻するデザインや彫刻するサイズが変われば、また仕上がりも変わってしまう。

LaserPeckerには出力をテストする機能もありますが、これも原稿のサイズが変わると、結果が大きく変わる。
下の画像は同じ素材、同じ設定でテストしたものですが、イラストのサイズが異なるだけで、こんなにも結果が変わってしまいます。

では、どうやって理想に近づけていくのか。
それはもう、ホント繰り返し彫刻して、アイテムごとにベストな設定を探っていくしかない。

私の場合は、その都度、出力、深さ、解像度の設定値をメモして分かるようにしていた。
マスキングテープを貼って書いたり、なんなら直接マジックで記入してしまっている。
最初はパソコンの画面をスクショしながら記録していたけど、これだと直感的にも分かりづらく、すぐに確認もできないのでやめました。

これらのサンプル作品は、自分だけのレシピとして保管。
失敗作ではなく、私にとっては資産。
これを繰り返すことで、この素材ならこれくらいの出力と速度と解像度、と、いちいち確認せずとも何となく分かるようになっていくのです。
これが経験ですね。

よって、取り返しがつかない製品には刻印はできないし、サンプルを作って数値を確認していく手間もある。
少しも材料を無駄にしたくない、失敗もしたくないという人には、はっきり言って向いていません。
私の試行錯誤の記録は後半の作例に載せているので、これから始める人は、少なくとも私よりは全然楽勝だと思っています。

初期投資が必要

最後のデメリットは、やはりそれなりに初期投資が必要だということ。
本体はそこそこ高額であり、サンプルを作るための素材も必要。
いろいろやろうとすれば、さらに拡張パーツといったオプション製品への課金も必要となる。

では、これらが本当に必要なのか。
アタッチメントを取り付けることで、いろいろと作れるものは増える。
ただ、果たしてこれをLaserPeckerで使うべきなのかは、ちょっと考えた方が良いと思いました。

まず前提として、LaserPeckerのLPシリーズは、手軽さやコンパクトさが売りだったと思うのですが、アタッチメントを取り付けるとなると、この売りであるポータブル性や手軽さが薄れてしまう。
アタッチメントの取り付けも思っていた以上に面倒だったし、配線も増えて場所も取るので、気軽にも動かせなくなります。

たとえば「ボトルを彫刻してから、次は平らなものを彫刻する」というように、コロコロ変えるのはあまり現実的ではない。
本気でやるなら、アタッチメント専用にもう一台置いた方が良いけど、そこまでコストをかけて元が取れるのか、そんなに使うのか、というのはよく考えた方が良いでしょう。

特にスライドエクステンションは、ちょっと難しいかなと。
これはLPシリーズの弱点である加工エリアの狭さを克服し、長い板やグッズの大量生産を可能にするものですが、スライドで土台が動く都合、アイテムがずれやすく、少しでもずれたら不良品になってしまう。
素直にヘッドが動くガントリータイプを選んだ方が良い気がします。

スライドエクステンションで長い板に彫刻しているところ
スライドエクステンションで板に彫刻

ロータリーエクステンションは、目的がしっかりと定まっているならアリだとは思いますが、これも一筋縄ではいかない。

まず付属の爪は、挟むサイズによって交換しないといけないので、色々と彫刻したいなら、これを付け替える手間がある。
ボルトのネジ回しをする部分も複数あるので、付け替える手間も尋常じゃないし、その都度レーザーの照射位置を調整するのも大変でした。

たとえば取手付きのカップは物理的にセットもできませんし、底も角張っているものでないと、爪でしっかり挟めない。
回転途中でズレたら、やはり不良品となってしまう。

そして高さの調整も大変で、サポート台が高い場合は、回転軸側をより高くする必要もある。
サポート台の高さが合わず水平にできないことも多いし、水平でなければレーザーの照射距離も変わってしまう。
指輪をやった後にタンブラーをやるといった切り替えも大変だし、大きく重いものほど、回転しながらズレやすくもなる。

シルバークラフトをやっていた私には、ハンコで型押しするのではなく、レーザーで指輪に彫刻できるというのが、結構魅力的。
ただ、いろいろとマルチにやりたいとなると微妙ですね。
一つのものに絞ってやるなどにした方が手間もないし、安定して商品も作れる気がした。

公式のイメージを見ると、野球ボールのような歪んだものにも彫刻されていますが、レーザーの照射距離が変われば、レーザー彫刻の仕上がりも変わる。
こういったものを簡単に彫刻できるとは思わない方が良いし、少なくとも私は、球体に彫刻しようとは思わない。

というわけで、結局のところ、どんなものに彫刻ができるかは重要ではなく、同じ品質で繰り返し彫刻ができるのか、ばらつきがなく量産できるのか。
しっかりとお金を取れるものが、安定して生産できるのか、という話だと思います。

レーザー彫刻DIYの販売戦略

一番重要なのが、お金の話。
これほど本格的なレーザー彫刻機を、趣味レベルで使うだけではもったいないわけで、どうやってこの機械の元を取るのか、商売に活用するのか。

先に言っておくと、これは売上を保証する話ではありません。
あくまで、私ならどう販売するか、という机上の空論。

人生の半分くらいを商売に費やしてきた私としては、このハイテクマシンについても色々と思うこともあるわけで、勝手に言いたいことを、ここにぶちまけてみます。

というのも、最近私はプライベートで野菜などを作っている関係で、地域のお祭りやマルシェ、道の駅など、イベント販売の手伝いをすることもある。
そこでよく目につくのが、クラフト系の出店。
いわゆるハンドメイド販売ですね。

イベント出店といっても、賑わっている店舗とそうでない店舗があるわけで、レーザー彫刻機のポテンシャルも、ビシビシと感じている。

商品をパーソナライズ化する

レーザー彫刻という武器があれば、お客さんだけのオリジナル商品も、その場で作ってあげられるし、思い出を残してあげることは簡単。
こういったイベントでは、お客さんもお祭り気分。
来たからには何か買いたいし、お土産も探している。

観光地やイベントなら、記念品欲しさにお財布の紐も緩んでいるわけで、ピンポイントに特別な商品を作ってあげれば良いでしょう。
そもそも、こういったパーソナライズ製品の需要がなくなることはなく、イベントと組み合わせて、お客様だけの商品として、ちょっとひと手間加えて売れば良いのです。

観光地の名前を彫刻した金属と革のキーホルダー
観光地の名前を入れたキーホルダー

実際、レーザーで名入れしたキーホルダーや金属プレートは定番であり、お客さんの名前や観光地の名前を入れるだけで、原価数十円のアイテムが、数百円〜数千円のお土産に化けています。

オリジナルのハンドメイド製品と組み合わせれば、商品代金にプラスして、500円〜1,000円ほどのアップセルも可能。
たとえば名入れ1個で500円とすれば、10個売って5,000円、100個売れば50,000円にもなりますからね。
チリツモ。
周りが頑張って作った作品を1個数百円で売っている中、このマシンの刻印料だけで、それなりの金額にもなるわけです。

革小物を手縫いしているところ
革小物の手縫い

観光地やイベント名を入れることで特別感も出せるし、お祭り気分のカップルにペアグッズとして販売するだけで、刻印料も2倍取れて、同時に2個ずつも売れたりもする。
お互いの名前だけでなく、記念日などを入れてあげても良いでしょう。
専用のギフトボックスに入れて、さらに単価アップ。

「なんならキーホルダーやペアグラスもどうですか?」「友達にあげませんか?」「今ならボールペンもつけますよ」といった具合に、さらなるクロスセルも提案できるようになるのです。

トレイに並べた名入れのボールペン
名入れしたボールペン

今挙げたのはあくまで一例ですが、イベント出店に限らず、Creemaやminne、メルカリといったフリマアプリ、楽天市場やAmazonといったECでも、名入れ商売は非常に多く見かける。
日頃から刻印サービスがどのように販売されているのか、レーザー彫刻をどのように活用しているのか。
自分がレーザー加工する側になれば、商売のアイデアもたくさん見つかるようになると思っています。

定番のパーソナライズ商品

名前を入れるだけでもアップセルが可能と書きましたが、実際のところ、名前を入れるだけで売りやすい商品と、全然売れない商品がある。

定番で売れるアイテムは、お金に糸目をつけないジャンル。
非日常で使う趣味のアイテムやギフト商品、あとはトレンド商品。
シーズン商品なども、パーソナライズ製品とは相性が良いと思っている。

たとえば趣味系のトレンドでは、アウトドアグッズや、昨今ではサウナグッズなどでしょうか。
流行りというだけで、結構関係ないものでも、それっぽくすれば売れてしまうこともあるので、流行りに合わせてすぐ販売開始して、テストできるのもレーザー彫刻機の利点。
大量に発注しなくて良いし、売れ行きに合わせて在庫も調整できる。

あと知っておくべきは、人間の特性。
人は、自分のためには財布の紐を締めがちですが、自分が愛するものには、びっくりするくらい財布の紐が緩くなる。

守るものがある人が強くなるのか、愛している自分に酔いしれたいのか。
その辺りはよく分からないけど、お客様自身ではなく、お客様が愛するものをオリジナル製品にしてあげると、一気に売れやすくなるのは確かです。

愛といえば、真っ先に浮かぶのは家族。
子供や孫へのアイテムは定番ですが、家族の繋がりが希薄となっている昨今、孫よりも熱いのがペットグッズ。
今や人々は、ペットに子供以上にお金をかけるとさえ言われていますからね。

クラフト系のイベントでよく見かけるのも、ペット関連グッズ。
家にいる猫よりも、一緒に散歩できる犬。
ドッグマルシェですね。

どこに行っても売っているのが、犬用の首輪や迷子札、いわゆるドッグタグ。
これに名前と連絡先を入れるだけで1,000円。
このプレートの原価なんて、ホントたかが知れていますからね。

手に載せた虹色の骨形のドッグタグ
ドッグタグ

あとは、車関連グッズなどでしょうか。
車は家に次ぐ大きな買い物。
車好きのお金のかけ方も尋常じゃないし、車ならキーホルダーも売りやすい。
マグネットのステッカーやティッシュケース、ゴミ箱など、車に置くものなら、こじつけでも良いからカー用品で選びがち。

こういったペット用品やカー用品は、ある程度バリエーションも限られており、犬種や車種も限られるので、デザインをパターン化して販売もしやすい。
お客様の乗る車に合わせてオリジナルデザインを用意して差別化するのも面白いと思うけど、車のエンブレムやロゴを勝手に入れてしまうと、商標権に抵触するので気をつけてください。

テンプレート販売は、名入れビジネスの肝。
似顔絵のように一人一人作る必要もないのに、その場でそのお客様のために作ったようにできる。
なんちゃってパーソナライズ化するというのが、効率が良い。
デザインを作っておいて、裏側に名前を入れるといったことも、LaserPeckerなら簡単にできる。

同じデザインを彫刻した木と革のキーホルダー
同じデザインのキーホルダー

そして、こういった愛するものに組み合わせて売りやすいのが、シーズン商品。
クリスマスのオーナメント、正月の玄関飾り。
犬にサンタの格好をさせたり、みかんを乗せてみたり。
別に欲しくもないのに、なんか買ってしまう縁起物のような商品です。

デザインも使い回せて、シーズン対応もできる。
ちょっと干支のデザインを加えるだけでオリジナリティも出るし、今年の年号に変えるだけで、年末年始は売れちゃうんじゃないの?
こういったシーズンイベントに合わせて、簡単に加工できるのもレーザーマシン。

デザインは使い回してすぐ作れるし、組み合わせていくほどにバリエーションも増える。
在庫リスクが嫌なら、見本だけ作って、当日注文を受けてから製作することも可能。

シーズンアイテムは、シーズンが終わるとセールになったりもするので、そういったものを大量に仕入れて翌年まで保管して、また定価で売ったりもしていたのが、私。

あと、こういった刻印サービスで一番相性が良いのが、パーソナライズギフトですね。
自分のためなら買わないけど、誰かのためなら買ってしまうというのは、上述したとおり。
人へのプレゼントとなると、また使うお財布が別になるので、押さえるべきはギフト需要。

どんなときに、プレゼントをあげたくなるか。
そんな誰かのための記念品までも、作ってあげたら良い。
お客様がプレゼントをあげる人のために作ってあげることで、そのプレゼントが特別になり、特別なプレゼントをあげるお客様自身も、特別な人になりますからね。

キーホルダーを付けたギフト包装
ギフト包装

たとえば出産や結婚、子供の七五三や両親の還暦祝い。
祝い事に合わせたギフトグッズなども間違いないし、受験シーズンなら、お守り的な合格祈願グッズを作ったり。
日本には八百万の神という考え方もあるし、神社でなくとも、何にせよ験は担ぎたい。
キットカット戦略です。

袋に入れたキットカットと名入れのボールペン
キットカットと名入れのボールペン

イベント用のテンプレートデザインも、1回作っておけば色々と使い回せるわけで、「寿」と書いておけば祝い事で使える。
とりあえずハッピーでテンションが上がっているなら、お金も使いたくなるでしょう。

年号入りの飾りやキーホルダー、コースターなど作ってきたグッズ
作ってきたグッズ

色々とカスタマイズできるテンプレートが増えることで、名入れ以上のオリジナリティを出せるわけで、世界で一つしかないという価値も増していくはず。
結果、お客さんの満足度も高くなり、後の商売にもつながっていくと思っている。

デザインを作る方法

私を含め、デザインなんてできないという人は多いと思いますが、デザインも簡単にできる時代になっている。
デザインセンスは一朝一夕で身につくものではなく、デザインをしたことがない人のデザインは、ホント壊滅的に終わっていることも多いので、自分でデザインしない方が良かったりもします。

たとえば今では、似顔絵のイラストも簡単に作れるようになっています。
写真を撮って、アプリの機能でイラストっぽくすることもできるし、AIを使えば、ホント人が描いたような本格的な似顔絵にして、その似顔絵から、それっぽいロゴデザインまで作ってくれたりもする。

似顔絵のロゴを彫刻した竹のコースター
似顔絵のロゴを彫刻したコースター

上に載せた犬のイラストや車のイラストも、私はほぼほぼAIにお願いして作りまくっていた。
私がこれほどまでにコストをかけず、デザインを量産できたのもAIのおかげ。
AIにお願いすれば簡単にバリエーションデザインは作れますし、なんなら似顔絵と愛犬を組み合わせたり、さらに愛車に乗せたりといったイラストも、AIに指示するだけでできてしまいます。

Midjourney、DALL-E 3、Stable Diffusion、Nano Bananaなどがありますが、私はChatGPTのDALL-E 3と、GeminiのNano Bananaしか使っていない。
ホント、日本語で指示するだけ。
下手にイラスト発注するよりも、質も高くてビビります。

私がギフトなどでよくやっているのが、写真をアップロードしてAIに似顔絵を作ってもらって、レーザー彫刻用にコントラスト高めのイラストにしてもらうこと。
プロンプトなどの難しい話は抜きに、「この写真を似顔絵イラストにして、レーザー彫刻用にコントラスト高めにして」といった適当な文言で指示をするだけでも、高品質なイラストデータにしてくれる。

ChatGPTの画像生成とGeminiの画面
ChatGPT(DALL-E 3)とGeminiの画面

イラストさえできれば、あとは木材に彫刻するだけ。
普通に写真をあげるよりも断然喜んでもらえるし、写真プリントに比べても圧倒的に安い。
L版1枚64円の時代。
ちょっと大きいフォトプリントをすれば、1,000円くらいは取られてしまうわけで、木材に彫刻して額などに入れるだけでも、それなりのお金は取れるとも思う。

似顔絵のイラストを並べて彫刻した板
似顔絵のイラストを彫刻した板

私は紙袋にレーザーしたり、キーホルダーに彫刻したりして、写真とはまた別の形でプレゼントをしたりもしている。
ホント、顎が外れるくらい喜んでくれるし、私の方も、プリンターでフォト印刷するよりもラクですからね。

下の画像は、クリスマスイベント用に彫刻したもの。
本当によくできていると思う。
上のキーホルダーのイラストに、クリスマスっぽいデザインを加えて彫刻した。
これも、もちろんAIです。

イラストとMerry Christmasの文字を彫刻した紙袋
クリスマス用に彫刻した紙袋

AIに限らず、商用可能なフリーイラストやフリーフォントも多くあるし、デザインアプリのCanvaなら、無料で様々なデザインテンプレートも大量に使える。
写真やイラストを入れて、ちょっとレイアウトを整えるだけで、プロっぽいデザインも一瞬で作れたりもする。
名刺などもそうで、本来は紙に印刷するものを別の素材に彫刻すれば、面白い。

あと、勘違いしないでほしいのですが、ロゴやイラストといったデザインで、モノが売れるわけではありません。
我々は有名な画家でもなければ、歴史あるファッションブランドでもない。
語るストーリーがなければ、ロゴに価値なんてあるわけもなく、イラストが可愛くても、可愛いだけのイラストになってしまいますからね。

アニメやゲームだって、そのお話が面白いからこそ、そのキャラクターにも価値があるわけです。
デザインに正解もありませんし、結局のところ自己満足。
とりあえず、商売として成り立たせることを優先した方が良いし、商売を続けていれば、勝手にストーリーも生まれるとも思っている。

客単価向上、リピート販売

次は、客単価アップの戦略。
個人が一人で対応できるお客様なんて限られているので、どうやって一人一人の単価を上げるのか。

イベント販売に参加して思うのが、しっかりと利益まで考えていない人が多いということ。
「別に楽しいからいいや」と言えばそれまでですが、利益が出ていればもっと長く続けられますし、自分とお客様だけでなく、自分の周りの人たち、身近な人たちも、もっと幸せになるんじゃないかなと。

原価率もそうですが、出店費用や設備コスト、在庫リスクにサンプル作成コスト。
自分の人件費、あとは税金。
インボイス制度もあり、個人は結構厳しい時代。
なんとなくやっていると、赤字どころか延滞税を食らってしまいますからね。

→ 関連記事:個人事業主が払う税金と保険料の全て。税金の種類と税率の計算方法、納付時期について。

刻印料でアップセルするなら、片面500円、両面で1,000円くらいは取った方が良いと思うし、あとは刻印用のイラストデータを作ってあげて2,000円など。
一度イラストデータを作ったら、それを他の商品にも提案したり、キーホルダーからコースターやスマホケースに展開して、セット販売してみたり。
「せっかくデータ作ったし、こっちもどうですか?」と言われたら、うっかり買ってしまうのが私。
スタジオマリオのようなやり方。

同じデザインを彫刻したコースターやボールペン
コースターやボールペン

もちろん、セット販売で刻印料を割引したって良い。
そもそも、こういった刻印アイテムの原価は低い。
刻印の手間賃よりも、小売りがメイン。
レーザー手数料と言いつつ、商品で利益も出しまくる。

セットにすればするほど、一客あたりの利益は倍々に増えていくのです。

さらに原価率の低い小物を、事前にセット割引で提示しておくことで、お客さんは勝手に得した気分で、セット購入もしがち。
セットがお得という心理を活用した、ハッピーセットのような戦略。
ジュースの原価率なんてめちゃくちゃ低いし、わざわざジュース単品では買いに来ませんよね?
そういうこと。

あとは、会員登録で500円割引、オンライン店舗に誘導すれば、24時間365日、自動で販売できるシステムも出来上がる。
せっかく出店するなら、今後に繋がる宣伝もしたい。
これにより、わざわざ出店しに行く必要もなくなる。

紙袋や革小物を並べた販売用のディスプレイ
販売用に並べた商品

もちろん、こういったリピーター戦略は、お客様に満足していただいてこその話。
薄利多売で適当な商品を売りまくるより、しっかりとしたものを売った方が、後々ラクになるということ。

毎日頑張って売りまくって、次の日またゼロからスタートではしんどいし、歳を重ねるほどに、年々動けなくもなりますから、少しでも積み重なる商売をしていきたい。
どうしても目先の利益ばかり追いがちですが、どちらかといえば、信用が積み重なる売り方をしていきたい。

SNSの時代ですからね。
悪い噂はすぐに広まりますし、SNSのアカウントが名刺代わりにもなる時代。
フォロワーが多ければイベントの集客にも使えるので、インスタフォローで500円オフや半額なども有効。
フォロワーが多いというだけで、人気店だとも思ってしまいますから。

フォローで半額にするキャンペーンのPOPのイメージ画像
フォローで半額にするPOPのイメージ

結局のところ、お客様を呼ぶのはお客様。
1時間待ちの行列店、予約の取れない人気店、完全紹介制の隠れ家など、「社会的証明の心理」を活用したお店が増えているのも事実。
自分の価値観なんてものは結構あてにもならないもので、他人の評価を正解とする本能があるというのも、あながち嘘ではないと思う。

ちょっと考えれば色々と活用方法は出てきますし、こういった儲けのカラクリを考えて、パッケージ化して販売するのがフランチャイズ。
言うは易く、行うは難し。
現実は、そんなに甘くはないし、こういった現実をリスク少なく経験できるのも、レーザー彫刻機の良いところなんじゃないかなと。

原価を抑える工夫

そして、利益に直結する原価の話。
商売でやるなら利益を出さないといけないので、原価を安くする工夫を怠ってはいけない。
ハンドメイドとなると、作ることばかりに気を取られがちですが、重要なのは原価を抑えること、安く仕入れること。
売る方も買う方も価格が最重要であり、仕入れは他人ごとでもありません。

たとえば、素材を安く仕入れる工夫。
革をどこで仕入れるのか、デシ単位で仕入れるのか、余った端材までしっかりと活用できているのか。
SDGsやサステナビリティ志向の高まりもあり、本来は捨てるものをうまく活用することが評価されたりもする。
「環境に優しい」というのは無料で、お金もかからず一石二鳥。

あと、卸売業者から仕入れがちですが、卸だって、小売りに売って利益を出していることも忘れてはいけません。
まとめて売れば卸売であり、元を辿ってみれば、ほぼ中国製品。
卸売業者だって自社で製品を作っているわけではなく、中華サイトで売っている商品と、実は同じ商品ということも多いのです。

TemuやSHEIN、AliExpress。
中華サイトを使うことには抵抗があるのかもしれませんが、卸売で見たような商品が、卸売価格の10分の1などで買えたりもするし、こういった商品にちょっと手を加えたものが、Amazonでヒット商品になっているのも事実。

袋に入った小物のパーツ
仕入れた小物パーツ

Amazonは、1商品に1ASIN。
同じ商品は価格でしか勝負できない仕組みとなっているので、OEMで名前を入れたり、パッケージを作ったりして、別の商品にしてしまう方法ですね。
似たような商品が大量に並んでいるのは、そういうこと。

Amazonは、他のプラットフォームよりも高く販売してはいけないルールなので、楽天市場ではブランド名を変えたり、なんならAmazon限定販売として売っていたりもする。
こういった原価が安い商品でも、Amazonでランキング上位に食い込んでいる商品は多いので、思っている以上に、安くて品質が高いものも多い。
これを活用しない手はないです。

個人で全部ハンドメイドというのは無理があるし、やはり集客するにしても、商品が多く並んでいた方が見栄えも良い。
商品は多い方が専門店っぽくなるし、なぜこちらは安くて、こちらは高いのか。
質の高い製品を見せ玉として、お手軽なお土産商品を売ったって良いし、逆もしかり。

棚に並べたキーホルダーやグッズ
並べた商品

全部自分で作る必要もないし、こういったことは、どこぞのブランドだってやっていること。
ハイブランドは、ライセンス貸しで商売もしている。
百貨店で売っているギフトタオルやパンツなども、ライセンス商品が多い。

そして百貨店は、小売りで儲けているわけではなかったりもする。
たとえば、丸井グループの営業利益の大部分はカード事業。
エポスカードというカードローンで、大きな利益を出している。
ショッピングを入り口にカードを獲得し、リボ払いへの敷居も下げているのです。

AmazonだってAmazonが在庫を持つ商品は限られるし、ほとんどがAmazonマーケットプレイスの商品であり、プラットフォーム手数料で膨大な利益を出していたりもする。

何が言いたいのかというと、見せ玉と売り玉は違ったりすることも多いわけで、ハンドメイドにこだわることで自分の首を絞めないように、もっと柔軟に、臨機応変に商売しても良いと思っています。

レーザー彫刻は一つの手段

最後は、戦略というよりは、レーザー彫刻機を活用する上での注意点。
ここまで読んでいただけた方なら、なんとなく理解されているかと思いますが、LaserPeckerがあれば、お金を稼げるというわけではありません。
ただ単に名前を入れてあげるとか、レーザーを体験させてあげるというだけで儲かるなら、誰も苦労はしない。

たとえば、子供が描いた絵を適当な端材に彫刻する。
レーザー体験と言えば聞こえは良いかもしれませんが、その体験が本当に楽しいのか。
それで作った作品が、使えるものなのか。
自分がもらって嬉しいのか、というのは、ちょっと考えてみた方が良いかと。

子供だから、イベントだから、マルシェだからといって、ナメてはいけない。
そこには、本気で生計を立てている人がいるわけです。
「いや、私初心者だから」「副業だから」と言い訳をしたところで、売上が上がるわけではありませんし、むしろ逆効果だということも理解しておいてください。
厳しいですね。

レーザー加工自体も、何も特別な技術というわけではなく、もちろん今までもあった技術。
企業が使うような本格的なレーザー加工が、個人でも使えるということに意味があり、レーザー彫刻はあくまで商品価値を高める手段の一つ。
これをウリにしてはいけないのです。

これは上で書いた「デザインが良ければ売れるわけではない」という話にも似ていますが、素材が良ければ売れるわけではないし、技術が高ければ売れるわけでもない。
自分が持っている手札を、お客さんのニーズに合わせてうまく組み合わせることで、お客さんに喜んでいただけて、それでお金がもらえるわけです。

喜んでもらえれば信用が生まれ、お客様がリピーターとなり、それがブランドとなる。
こうなって初めて、自分で作った商品にロゴがあることに、意味も生まれるのではないかなと。
「ストーリーがあれば、そのロゴに価値が出る」というのは、上述したとおり。

レーザー加工なら、商品に合わせてロゴを微調整するのも簡単。
手作りで数が作れないなら、敢えてナンバリングして、より希少性を高めても良いと思う。
押印や焼印だと、それ自体を作るのにもコストがかかるし、刻印する手間もある。
一旦作ってしまった焼印は、デザイン変更も効きませんからね。

せっかくロゴやデザインを作るのであれば、レーザー加工にこだわらず、他の方法でデザインを有効活用してみても良いかもしれない。
キーホルダーが売れるなら、Tシャツやバッグも売れるのではないか。
プリント加工は発注して、一緒に販売してはどうか。

誰かのために頑張って作ったデザイン。
自分でも使いたくなるのは必然。
スウェットにしてみんなで着ていたら楽しいし、こうやってひと手間加えながら、徐々に商品を増やしていく。
LaserPeckerから始まるストーリーがあったって良いとも思いました。

イラストのロゴを入れた黒いスウェット
イラストを入れたスウェット

レーザー彫刻DIYの作例

散々ご託を並べたところで、ここからが本題。
「じゃあ実際、お前はどんなアイテムを作ってんだ?」という話。
デザインを生業とせず、ハンドメイド素人でもある私が試行錯誤してきた記録を、ここに残しておきます。

これを見て活用できるイメージが湧くなら、試してみる価値は十分あると思っています。

作ってきた作品を並べた机
作った作品の数々

実際に作った作品とともに、出力の数値なども記載していますが、同じ素材でも実際に彫刻してみると、物によって仕上がりが大きく変わってしまうことが多々ある。
私が使った設定は、くれぐれも参考までにお願いします。

あと、AIイラストを使う場合は、権利にも気をつけてください。
商売として販売するとなると、権利関係はクリアにしておかないと、後で痛い目に遭う。
パロディっぽいデザインや、どこかで見たことのあるキャラクター、ロゴ、フォントには、当然ですが著作権や商標権がある。

私を含め、誰かがやっているから大丈夫というわけではありませんし、実際に販売する際は、利用規約やライセンスを確認した上で、最終的な判断と責任はご自身でお願いします。

木材:無垢材、木質ボード材

まずは基本の素材、木材の彫刻から。
DIYで余っていたツーバイ材。
木材も柔らかく彫刻スピードも速く、何も考えずに彫刻しても、そこそこ綺麗に彫刻できる。
プリセット「バスウッド板」のデフォルト設定でも綺麗に刻印できましたが、ちょっと薄い気がしないでもない。

イラストを彫刻したツーバイ材のブロック
ツーバイ材への彫刻

下の画像は両方とも解像度1Kで、左側が出力35・深さ35、右側が出力38・深さ35。

解像度1Kで出力を変えて彫刻したツーバイ材2つ
1Kの出力35・深さ35(左)と出力38・深さ35(右)

2K解像度の出力30・深さ50で彫ると、下の画像のようになる。
解像度を高くするなら、出力や深さの数値を半減させないとダメという良い例。
めちゃくちゃ深く彫れていますが、煤がついてしまっています。

解像度2Kの出力30・深さ50で深く彫刻され、煤がついたツーバイ材
2Kの出力30・深さ50

表面は焦げ付いて黒くなるというよりは、煤が付いて黒くなるので、表面にマスキングテープを貼ることで、より深くも彫刻できるようになります。

下の画像は、結婚式のウェルカムボード風のデザイン。
白く塗装して、マスキングテープを貼って作ってみました。

白く塗装した板に彫刻したウェルカムボード風のデザイン
ウェルカムボード風のデザイン

これは左右ともに2K解像度ですが、マスキングテープの厚み分を数値に反映させるのが難しかったし、量産するとなると、いちいちテープを貼って剥がしてというのは結構面倒。
なるべくなら、マスキングテープを貼らずとも綺麗に彫刻できる設定を探した方が良い。
マスキングテープを貼らずに彫刻したものが、下の画像です。

マスキングテープを貼らずに彫刻した木のブロック
マスキングテープなしで彫刻したもの

親族の写真をイラスト化して、彫刻したものも作った。
写真をうまく彫刻するコツは、事前にコントラストを高くなるように調整しておくこと。
レーザー彫刻は、モノクロの世界。
黒はより黒く、白はより白く加工しておく必要があります。

写真をもとにしたイラストを彫刻した木箱
写真をイラスト化して彫刻したもの

画像編集アプリでもできますが、私はAIに画像を読み込ませて、「彫刻用にコントラスト高めにして」とやってもらっていますし、「イラスト風にして」「線画にして」など、色々と指示することで、よりシンプルなデザインにもできるかなと。
この辺りは、好みに合わせて色々と相談してみても良いと思う。

LaserPeckerのアプリ上でも、ちょっとした画像の加工はできるし、サイズ調整だけでなく、自動で背景を透過したり、オートトリミングなども簡単にできるので、本当に作業の手間はないと思います。

LaserPeckerのアプリにウェルカムボードのデザインを読み込んだ画面
LaserPeckerのアプリで画像を加工する画面

ツーバイ材は厚みもあるので、そのまま置物としても使えそう。
端材なので、コストもゼロ。
激安メモリアルプレート。

これだけでも喜んでもらえそうですが、お金をいただくのはちょっと気が引けるので、販売するなら、さすがに手を加えた方が良いですね。
壁掛けできるようにフックをつけたり、蝶番をつけて見開きにできるようにしたり、ちょっとフレームっぽく装飾してあげても良いでしょう。

厚みのあるツーバイ材のブロックに彫刻したウェルカムボード(左)
ツーバイ材のブロックに彫刻したもの(左)

スライドエクステンションを使えば、そこそこ大きなものにも彫刻できるようになるので、ちょっとしたイベント用の写真などにも使えそう。

スライドエクステンションで長い板に彫刻しているところ
スライドエクステンションで長い板に彫刻

ロゴやイラストなど、デザインが細かくないものは、1K解像度で十分。
これはこれで、あまり機械っぽくなくて、味があって良い気もした。
薄い板に彫刻すれば、そのまま額縁などにも入れられますし、ちょっと良い額縁に入れるだけで、お高そうにも見えるかなと。

ダイソーで買った竹材のコースター。
竹は水分を多く含むからか、結構煙が出ていますが、とても綺麗に彫刻ができました。
左側の4枚が1K解像度、右側の2枚が2K解像度。

彫刻した竹のコースター6枚
竹のコースター(左4枚が1K、右2枚が2K)

もともと汚れていた板を使ったので汚くなってしまっていますが、ものすごく綺麗に彫れていて、ちょっと感動した。
1Kでも十分綺麗に彫れていますが、2K解像度だと細かいというのもあるし、濃く深く彫れるので高級感があります。

下の画像は、どちらも2Kで彫刻した竹材。
設定は同じですが、イラストが違うので、色の濃さが変わっている。
やはり、シンプルなイラストの方が彫刻向き。

2Kで彫刻した竹のコースター2枚
2Kで彫刻した竹のコースター

ちょっと高級そうな腕時計のケースにも、彫刻してみました。
竹のコースターと同じ出力でやりましたが、中央はうまく彫れず、端の方は煤がついている。
何の素材かも分からないし、表面に何か塗られていたのかもしれない。

イラストを彫刻した腕時計のケース
腕時計のケース

100円均一で6枚セット100円で買った、MDFの板。
左側が1K解像度、右側の3枚が2K解像度。
竹材と同じく、1K解像度でもめちゃめちゃ綺麗に刻印できている。

彫刻したMDFの板4枚
MDFの板(左が1K、右の3枚が2K)

MDFも非常に綺麗に彫刻できますが、結構煙が出るので気をつけてください。
あと、2Kでしっかり彫刻するのは時間がかかる。
数十分という単位で、煙が出続けるのも厄介だった。

そして、一番気になるキーホルダー。
小さいので持ち運びやすく、原価も安く、あげやすいし売りやすい。
木材キーホルダーのバリエーションも一通り買って試しましたが、やはり物によって木の硬さや色味も異なるので、設定が同じでも、微妙に色味が異なったりした。

机に広げた木のキーホルダー
木のキーホルダー

まずは、丸いキーホルダー。
1K解像度のバスウッド板のデフォルト設定でも、十分綺麗に彫れる。
キーホルダーは細かいデザインになるので、2Kの方が良いんじゃないかと思って、私は2Kメインで出力していた。
出力25、深さ10〜15くらいでやっていましたが、線が細いものは深さ20くらいで、もうちょっと出力も上げたりもしていました。

横長の四角いキーホルダーと、横長の丸いキーホルダー。
一つ一つ出力設定を書いていたらキリがないので、画像でざっと並べておきます。
上の数値を基準に、私の感覚を頼りに、デザインに合わせて設定を調整していました。

キーホルダーは細かいので、デザインが細かいと色つぶれも起こしてしまう。
たとえば下の画像は、文字のところに細かいデザインがあったので、背景をシンプルにして、文字がしっかり映るようにしたもの。

文字の背景のデザインを変えた丸い木のキーホルダー2つ
文字の背景のデザインを変えたキーホルダー

同じデザインでも、並べたり小さくしたりで結構雰囲気も変わるので、こういうものでバリエーションを作っても面白いんじゃないかなと。
あとは、文字をちょっと入れるだけでも、それっぽくなったりもする。
お店の商品では、英語の文字だけ書いて売っていたりもするので、イラストよりもフォントにこだわった方が良いと思います。

下の画像は、ちょっとキーホルダーとのバランスが悪くて、見た目がイマイチ。
彫刻するものに対してのイラストの位置、バランスなども、結構重要だと思っている。

イラストの大きさと位置を変えた丸い木のキーホルダー2つ
イラストの大きさを変えたキーホルダー

細長い直方体のキーホルダー。
これくらい小さくなると、デザインもシンプルなものにした方が良いですね。
黒が多いデザインだと、そこにパワーも集中して、焦げて色つぶれしてしまっている。

4面全部彫刻できるので面白いけど、4面彫刻するとなると結構面倒。
横長なので文字との相性は良いと思いますが、逆にイラストを入れるなら、シンプルなものにしないと潰れてしまう。
文字は濃いめで、2Kの出力25、深さ17。
イラストの方は、2Kの出力17、深さ17くらいで落ち着いています。

金具付きのキーホルダー。
同じ木材ですが、金具付きの方が硬くてサイズも小さいので、出力設定もちょっと高めにして印字している。
デザインもシンプルで、線が太い方が良い。

車のイラストを彫刻した金具付きの木のキーホルダー
金具付きのキーホルダー

やっぱり金具が付くと、ちょっと見た目が良く、実際に持ったときの感じも重いので、高級感がある。
原価も倍くらい違いますが、しっかり濃く彫るだけで、結構高そう。
追加で、裏側の金属に名前を彫ったりしても良いでしょう。

フェイクレザーと板が組み合わさったキーホルダーは、逆にちょっと安っぽい。
木がペラペラで軽い。
やっぱり重さは大事ですね。

フェイクレザーと板を組み合わせたキーホルダー
フェイクレザーと板のキーホルダー

あと、キーホルダーに彫刻していて気づいたのですが、左側が上になるように彫刻した方が良いです。
右側にリングがくると、なんか逆さっぽいデザインになってしまうと思う。

次は、木のポール。
ロータリーエクステンションを使えば、こういった丸いポールにも彫刻ができる。
木の棒の上下に鬼目ナットを取り付けただけの「なんちゃって一脚」に、レーザー彫刻してみました。

このロータリーエクステンションがすごいのが、ポールの直径を入力すれば、その円の形に合わせて、自動的にイラストも調整してくれること。
下の画像は直径の数値を間違えてやってしまったので歪んでいますが、正しく入力すれば、ちゃんとポール径に合わせて、綺麗に歪みなく彫刻もしてくれる。

直径の数値を間違えて歪んだ彫刻の木のポール
直径を間違えて歪んだ彫刻

ボールペンも同じように彫刻。
お子さんが受験を控えている人に向けて、合格を願って作った「スベラナイオジサン」です。

ボールペンは横に長いので、一目でデザイン全体が入るように、横長のデザインにした方が良い。
円に沿わせて彫刻しても、一目でデザインが分からないと戸惑う。

合格祈願ということで、お坊さんや神主さんでも作ってみたけど、頭も体も見えなくて、お坊さんはヤクザみたいだし、神主さんも、ただ頭が長い人みたいになってしまいましたからね。

手に載せた合格祈願のボールペン
合格祈願のボールペン(スベラナイボウサンなど)

キーホルダーと同じく、ボールペンの印字にも向きがある。
左側がペン先に来るように彫刻した方が良いかなと。
たまに逆に印字されたものも見かけますが、左側が下で正解だと思います。

一応、板のカットなども試してみましたが、確かにカットはできるものの、綺麗にカットするための設定がよく分からなかった。
出力を強く、深さを深くすれば煤はつくし、出力弱めでパスを増やしても、やはり煤はつくので、綺麗にカットするのが目的だと、難しいと感じました。
マスキングテープや、イラストを反転して裏側からカットなども試しましたが、あまり実用的ではないのではないか、というのは、デメリットの章で書いた通りです。

カットを試した口ひげ形の板と設定値のメモ
板のカット

DIYなどをやっている人なら、自分が作った作品にロゴデザインを入れられるというのは、めちゃめちゃ楽しいと思っています。
ロゴが入るだけで本当に、どこかのブランド品っぽくなりますからね。

下の画像は、サウンドバーをモニターアームに固定するために作った、一見すると何の変哲もない板。
カットして、ヤスリがけして、鬼目ナットをつけて、塗装してからのレーザー加工。
ただの板でも、ちょっと手を加えて専用に加工することで、欲しい人はいるでしょう。
マスキングテープを貼ってロゴも深掘りしているので、結構かっこよくないですか?

→ 関連記事:サウンドバーの壁掛け方法。賃貸で穴を最小限にする設置と、Marshall Heston 60をデスクで使う選択。

自作のデスクシェルフにも、刻印をした。
デスクシェルフなんて、足に板を乗っけるだけで作れる。
ネジ穴をボンドで埋めて、塗装して、一点一点ニスを塗って、と考えたら、2万円くらいは取りたくなる気持ちも、分からなくもない。

これもマスキングテープを貼って、上の板よりも深掘り。
ロゴが深掘りされているだけで、結構高級品に見える。
造りは悪いですけどね。

→ 関連記事:デスクシェルフの自作方法

市販品でもレーザー彫刻されている製品は多いので、どれくらいの濃さで彫刻しているのか、市場調査してみるのも面白いと思う。
意外と市販品は、彫刻が薄かったりもするのでした。

本革、合成皮革

もう一つの定番が、革製品。
まずは、合成皮革のキーチェーン。
薄くて柔らかいので、木材に比べたら、出力は低めでもしっかりと彫刻ができる。
ただ、色味によって彫刻の目立ち方が違うので、濃い色になるほど、出力は高めにした方が良いと思う。

机に並べた合成皮革のキーチェーン
合成皮革のキーチェーン

丸い革のキーチェーンは、茶色やベージュは結構色濃く彫刻できますが、赤や黒は同じ設定だと、色が薄く感じる。
1K解像度のデフォルト出力だとちょっと薄い気もしたので、私はちょっと濃いめに彫刻している。
彫刻というよりは、焦がして黒く色付けをするという感じ。
木材に比べるとしっかりと黒くなりますし、あまり強くすると、穴が開いたり焦げたりもしてしまいますからね。

設定値のメモを付けた丸い革のキーチェーン
丸い革のキーチェーン

四角い形のキーチェーン。
横向きに印字するなら、やはり左側が上になるようにした方が良いと思います。
私は結構途中まで気づかず、ほぼ逆さに彫刻もしてしまっていますけどね。

ターコイズ色のキーホルダーは、色が薄めなので出力も低めで、淡く彫刻したくらいが上品で良いかなと。
逆に白いキーホルダーは、結構強めに出力しないと彫刻されなかった。

そして、本革の彫刻。
日焼けさせたヌメ革のマウスパッドに、彫刻したもの。
後からでも正確に彫刻できるのは、すごい。

ロゴを彫刻したヌメ革のマウスパッド
ヌメ革のマウスパッド

本革で作った、ミニポーチ。
マダラ模様の安い革で作ったので微妙だったけど、ロゴを入れたら、それっぽくなった。
結構細かく彫刻しても文字が潰れていないし、これも作った後に彫刻して、この仕上がりというのが素晴らしい。

ロゴを彫刻した本革のミニポーチ
本革のミニポーチ

ただ、彫刻したところがちょっと薄くなってしまうので、薄い革1枚で仕上げているところは、やらない方が良いかもしれません。
実はこのポーチ、微妙に穴も開いてしまっている。
厚みのある革に彫刻した方が、見栄えも良い。

床革で作った、ちょっと分厚いミニポーチ。
本当に、焼印したような仕上がり。
以前は打刻で刻印していましたが、これなら刻印もラクで綺麗だし、後からできるし、普通に、これだけで十分価値がある。

ロゴを彫刻した床革のミニポーチ
床革のミニポーチ

よくあるカットレザーに、そのまま彫刻したもの。
木材と同じく、大判の彫刻もできるかなと試してみました。
解像度1Kで、特に潰れることなく綺麗に彫刻できていますが、途中で線が入ってしまっているのは、スライドエクステンションが引っかかったからだと思う。

カットレザーにイラストを大きく彫刻したもの
カットレザーへの大判の彫刻

一応、レザーでもカットを試してみた。
レザーは薄いので、木材よりもカットが簡単かと思っていましたが、革にはタンパク質や油分があるので、ベタベタした煙が出やすく、煤がつきやすいです。
特にLaserPeckerは、上にファンもあるので、表面が汚れやすい。

口ひげ形にカットしたレザー
レザーのカット

裏側からカットすれば使えなくはないけど、やはり調整が難しい。
熱で革も微妙に縮んだりするし、ここまでするなら、私は手でカットするかなと。
結局、ヘリの処理やヤスリがけと、手を加えるわけですからね。

レザーも木材と同じで、革の種類やなめし加工、塗装方法、生地の厚さなどでも仕上がりが変わってくるので、これもやはり、色々と試す必要があると感じました。

あと、革は木材と違って柔らかいので、後から手作業で色々と加工できるのも良いところ。
レーザーの応用の幅も、木材に比べて広い気もした。

たとえば、事前にデザインを並べてパターン化して彫刻して、モノグラムデザインのようにしてからレザークラフトをしてみたり、手でカットしたレザーとレーザー彫刻を組み合わせて、より立体的なデザインにしたり。
色々と応用的に使えそう。

革製品をハンドメイドしている人なら、端材も勝手に出ますからね。
端切れも、レーザー彫刻があることで有効活用できるようになる。
私は余った端切れでトレイやコースターを作ったりもしますが、レーザー彫刻があるだけで、ちょっと見栄えが良くなる。
ヘリをカットして手縫いをすれば、ちょっとおしゃれな本革コースターの出来上がり。

端切れで作ったトレイとコースター
端切れで作ったトレイとコースター

ちなみに、このコースターはブライドルレザーの床革です。
床革はめちゃくちゃ安いので、私は丸々1枚、半裁で買うことも多い。
普通は芯材など、見えない部分に使うことが多いと思うのですけど、これはブライドルなのでロウが染み込んでいて、厚みもコシもあるし、水も弾いてくれる。
一枚革で仕立ててもペラペラにならないから、カットや接着の手間も少なくて済む。

価格が安いのに、腐っても本革。
サステナブルで、SDGsも名乗れて一石三鳥。
私のデスクのマウスパッドやデスクマット、コースター、リストレストと、全部ブライドルの床革で作っていて、もう何年もハードに使っていますが、全然へたれもしないですからね。

使っているうちにロウも馴染んでくるし、アウトドアグッズなどとも相性は良さそう。

自分で作ったものにロゴを刻印して、ナイフなども一緒に刻印すれば、「何そのブランド?」となるし、高額なガレージブランドのマウントの取り合いからも解放される。

ロゴを彫刻したナイフやアウトドアグッズ
ロゴを刻印したナイフなど

あと、ホントにホントの端切れ革は、他の素材と組み合わせて使うのも面白いと思っている。
下の画像は、本革にレーザー刻印して、金属フレームに革を貼り付けただけのもの。
ファスナートップやペンダントトップなど、キーホルダーを仕入れるよりも安い。
ひと手間加えるだけでそれっぽくなり、「本革です」の一言で、勝手に高級感も出てしまう。

ヌメ革と、安い端切れ革を並べてみた。
正直、革の違いはあまり見た目では分からないので、どちらかといえば、金属の方にこだわった方が良いんじゃないかなと。
「本革という素材を使っている」ということが重要で、見た目は、金属の方が重要だと思っています。

手に持った2つのペンダントトップ
ヌメ革と端切れ革

紙、布

よく使っているのが、紙や布への彫刻。
紙に彫刻できることで、ホントにプリンターのように使えます。
ちょっとした厚紙に刻印するだけ。
ギフトカードや名刺、はがき、オリジナルコースターなども簡単に作れますし、スタンプのように使っても面白いと思う。

ただ、紙は薄くて燃えやすいので、出力設定がまた全然違いますからね。
解像度1Kだと、うまくハマる設定値が見つからなかったので、私は2K解像度・出力100・深さ1で使うことが多い。
もちろんこれも、紙の素材や紙の色で数値も変わってくるので、試行錯誤は必須。
気づいたら燃えていたこともあったので、低い数値から徐々に調整していくことをお勧めします。

薄い紙だと穴も開いてしまうので、薄い紙袋などには使えませんし、薄いということは軽いので、彫刻もずれやすい。
レーザーが当たるだけでも、ずれたりもします。

手提げの紙袋くらいの厚みがあれば、とても綺麗に印字できる。
ショッパーのようなものは簡単に作れるし、これで梱包してあげたら、これまためちゃくちゃ喜ばれるでしょう。
これも解像度2Kで、出力100・深さ1です。

ダンボールなどは強度もあって、比較的燃えづらいので、速度もゆっくりにして、しっかり彫刻もできます。
下の画像は、1Kの出力30・深さ20と、出力47・深さ6で彫刻したもの。
塗装してあるダンボールなどにも彫刻できるので、梱包シール代わりに住所やメッセージ、イラストを彫刻しても面白いと思っています。

イラストを彫刻したダンボール
ダンボールへの彫刻

商品化する、人に販売する上で、甘く見ない方が良いのがパッケージ。
梱包に手間をかけるだけで、同じ商品でも高級に見えるし、逆に梱包が雑というだけで、安っぽくも見えてしまう。
見栄えが良ければ食べ物も美味しく感じるし、丁寧に梱包するだけで、クレーム率はめちゃめちゃ下がりますからね。

そして、紙の彫刻と同じように使えるのが、布への彫刻。
布は、表面が平らで、密度が高い生地ほど綺麗に彫刻できます。
平織りのキャンバス地や幌布、帆布、綾織りのデニムやツイル生地など。
逆に、ニット系のTシャツやスウェットは、向いていないと思っている。

布製品も身近に転がっているので、色々と試してみても面白いと思いました。

金属:ステンレス、アルミ、真鍮

上位モデルで可能な、金属加工。
私はLP5を使っているので、1064nmで20Wのパルスファイバーレーザーを使って彫刻してみました。

まずは、ステンレスのキーホルダー。
いずれも2K解像度で彫刻していますが、平らで綺麗なステンレスプレートなら、特に難しいこともないですね。
設定の数値は微妙に違っても、どれも綺麗に彫刻ができている。

定番の、ドッグタグ。
電話番号くらい細かくても、綺麗に彫刻できる。

電話番号を彫刻したドッグタグ
ドッグタグ

キャンプなどで使うシェラカップ。
これも2K解像度で彫刻。
高さがあるのでちょっと不安でしたが、非常にうまくいきました。

イラストを彫刻したシェラカップ
シェラカップ

ウイスキーなどを入れるスキットル(ヒップフラスコ)。
シェラカップと同じ設定で彫刻しましたが、端の方が歪んでいるので、両サイドがちょっと薄くなってしまっている。

イラストを彫刻したスキットル
スキットル

ステンレスのクリップ。
掴む部分が斜めになっているので、水平になるように調整したものの、手で掴む部分だけちょっと歪んでいて、ここだけ色が薄くなってしまっています。

ロゴを彫刻したステンレスのクリップ
ステンレスのクリップ

ネックレスプレート。
チェーンを取り付ければ、オリジナルネックレスの出来上がり。
超小さいけど、試行錯誤して、なんとか綺麗に彫刻できました。

ここまでデザインが小さくなると、極端にパワーも弱くなるようで、この辺りの設定の調整が非常に難しいと感じました。
設定も同じで商品も同じように並べて、連続して試しても彫刻されていなかったり、左右で印字の濃さが違ったりもした。

使い古した指輪でも試してみましたが、汚いながらも彫刻されているので、やはり素材の問題なのか。
かといってステンレスのカップで試したら、また場所によって彫刻されなかったり、途中から色味が変わったりもしたので、表面の汚れなども関係ありそう。
このカップは新品ではなく、以前使っていたものですからね。

新品のステンレスのコップで試したところ、うまくいきましたが、微妙にムラはあるので、ちょっと難しいですね。
金属の反射なども、関係していそう。
ステンレスでも、比較的マットな質感のものは、うまくいく印象がある。

ロゴを彫刻した新品のステンレスのコップ
新品のステンレスのコップ

上でも「金属加工は難易度が高い」と書きましたが、木材などで使うダイオードレーザーに比べて、明らかに質にばらつきがあります。
焦点が合っていないのか、使う素材のせいなのか、歪んでいるのか、色味が問題なのか。
ちょっと原因が分からないことも多かった。

パルスレーザーは目に見えず、ピントがちょっとずれただけでも彫刻できないというのも痛い。
「周波数」という数値も増え、設定や環境の違いで、彫刻したい部分が黒くなったり白くなったりもしますし、カラー彫刻できると謳われていますが、これはかなり難しい。

反り返ったステンレスプレートは、下側の彫刻がイマイチ。
真鍮コインも、周波数が違うだけで、刻印がここまで変わる。

薄いアルミのプレートなども、反り返っていたら彫刻が安定しないし、金属は少なからず反射するというのも、難しい気がした。
色味は、明るいものより、暗いものの方が圧倒的に綺麗に印字できます。
濃い色の金属が間違いない。
黒いメタルのカードケースは、めちゃめちゃ綺麗に刻印できている。

車のイラストを彫刻した黒いメタルのカードケース
黒いメタルのカードケース

あと、同じステンレスボトルでも、塗装加工してあるものは、ダイオードレーザーを使った方が良いです。
金属を削るのではなく、表面の塗装だけを剥がす。
下の銀色を出すのが目的ですからね。

たとえば、YETIのマグカップ。
金属用のパルスレーザーで彫刻してみたところ、綺麗に彫刻はできたものの、塗装が焦げて黒くなってしまった。
下のYETIロゴのように銀色にしたいなら、ダイオードレーザーで表面の塗装だけ削らないといけないということ。

金属用のパルスレーザーで彫刻した赤いYETIのマグカップ
金属用レーザーで彫刻したYETIのマグカップ

それを理解した上で試したのが、下の画像のボトル。
いずれも綺麗に彫刻はできたけど、なぜか黄色のボトルだけ、同じ設定で黒くなってしまいました。
やっぱり難しいですね。

彫刻した塗装済みのボトルやマグ
塗装したボトル

金属もそれなりに色々と試しましたが、私には、再現性高く綺麗にやる方法が、いまいち分からなかったし、やっぱり時間がかかるのです。
特に金属カットや3D彫刻、カラー彫刻あたりは、ちょっと現実的ではないかなと。
「金属カットもできるくらいのパワーがある」という話なんだな、というくらいにしておいた方が、無難だとも思いました。

ガラス、アクリル

次は、ガラス製品。
ガラスに加工する場合は、木材と同じダイオードレーザーを使う。
ただ、レーザーは透明なものを通り抜けてしまうので、このままでは彫れない。
彫刻する前に、マジックで塗り塗りして彫刻してください。

彫刻した後にエタノールで拭いてみると、なかなか綺麗に印字されている。
黒いマジックがカスカスになってきてしまったので、茶色いマジックで塗装してもやってみましたが、やはり黒で塗装した方が、綺麗に彫刻はできます。
茶色だと、透けてしまって彫刻も薄い。

設定値をマジックで書き、彫刻したガラスの瓶
設定値を書いたガラスの瓶

濡れた新聞紙でくるんで彫刻するという方法も見かけたので試してみましたが、思った以上にうまくできなかった。

ガラスと似たような、透明のアクリル板。
ガラスと同じくマジックを塗って彫刻してみましたが、ガラスよりも綺麗に彫刻できる印象です。

彫刻したアクリル板
アクリル板

ガラスは硬く、融点もめちゃめちゃ高いので、どちらかというと砕けているような仕上がり。
表面がザラッとしている。
一方、アクリル樹脂は熱で溶けて気化するので、彫った表面が滑らかで、エッジも比較的シャープに出ている。

表面もあまりザラザラしないし、光が当たったときも綺麗だし、反対側から見ても綺麗なので、反転させて彫刻しても良いですね。
とはいえ、アクリルに彫刻したこの板を、何に使うのかが思い浮かばない。
さすがにアクリルカットは無理なので、これを使って何かするというのも、難しいと思った。

実際に使うとなると、やはりガラスのグラスやボトルぐらいになると思う。
となると、ロータリーエクステンションも必要になるし、固定する手間があり、固定できる形状も限られる。
下の画像のボトルも、底が丸まっているのでできなかった。

ロータリーエクステンションにセットしたガラスのボトル
底が丸いボトル

そもそも透明なものを彫刻できるようにするのに、黒くする手間がある。
透明なものは、ちょっと使いどころが難しいと感じました。

陶器、石、シリコン…他

最後に、その他の素材について、さっくりと。
レーザー出力が強いので、石や陶器など、結構硬いものも頑張れば彫刻できる。
ただ、これも白っぽいとダメであり、セラミックはツヤツヤしているものも多いので、基本的に黒のマジックなどで塗りつぶす必要もありました。

試しにお皿に彫刻してみましたが、どちらかというと、マーキングですね。

彫刻したお皿
お皿への彫刻

白いバターケースも、色々と設定を変えて試してみましたが、インクの塗りが甘いのか、出力が弱いのか、うまく彫れなかった。
色がついた陶器のコースターなども試しましたが、ほんと薄っすらですね。
結構な高出力で長い時間をかけてもこの程度なので、色々と試行錯誤するのも難しい。

あとは、シリコンコースターなどに彫刻してみた。
悪くはないし、実際に愛用していますが、シリコンが白っぽくなってしまったので、人にはあげられませんね。
彫刻というより、溶かした感も出てしまっていますので。

イラストを彫刻したシリコンコースター
シリコンコースター

コーヒー用の、ウォールマグ。
おそらくポリプロピレン素材なので溶けやすく、実際に彫刻してみたところ、溶けた感じの刻印となった。
深く彫刻しようとすると、溶けた感じも増してしまうのでイマイチ。

ロゴを彫刻したウォールマグ
ウォールマグ

あとは、食べ物に彫刻したりもしていますが、個人的に工業マシンで食べ物に加工するのは気が引けるし、「衛生的にもどうなのよ?」と思ってしまった時点で、人にあげるのも無理でしょう。

あと、インパクトがあるのは石へのレーザー加工。
小石くらいなら彫刻時間も短くて、結構綺麗に印字もできるので、めちゃめちゃ面白いけど、実際使えるかといえば難しいところ。
使うとしても、お店の看板にするとかでしょうか。
「こんなものも加工できるんですよ」と置いておくとか。

あと、個人的に使えそうだなと思ったのが、3Dプリンターで作ったものへの彫刻。
PLAフィラメントのプライムタワーですが、結構綺麗に彫刻できてびっくり。
3Dデータで作るものとは、また違ったものが作れるし、後から彫刻できるというのも面白い。

3Dプリンターで作ったものに彫刻したロゴ
3Dプリンターで作ったもの

他にもLaserPeckerの活用アイデア、その他のレシピについては公式サイトに色々とあるので、実際に使えるかどうかは、各々で判断してください。
こういったものは、この製品が多目的に使えるということの、いわば見せ玉であり、我々も使うとするならば、同じように見せ玉くらいで抑えた方が良いとも思いました。

レーザー彫刻まとめ

ここ半年ほど、色々なものに彫刻してきましたが、家庭用のこんなに小さなマシンで、これほどまで綺麗に彫刻できるのは、素直にすごいと思いました。
特に木材や本革の彫刻は簡単で、その辺に売っているものと遜色なく、むしろより深く綺麗に彫刻できたりもするので、しれっと私がグッズ販売したとしても、何の違和感もなくやっていけるんじゃないかなと。
我ながら言うのもなんですが、その辺で売っている推し活グッズより、全然よくできていますからね。

ただ一つ、勘違いしないでほしいのですが、これ一台あれば日々の生活が豊かになるというわけではありません。
ちゃんと活用方法を考えて、頭も体も使って初めて意味がある道具だということ。

とはいえ、これがあるだけで視野が広がるのも事実です。
世の中にはレーザー彫刻された商品が非常に多くあり、私もLaserPeckerを使うようになってから、それらが目につきまくり。
自分も同じようにできると分かれば、アイデアも勝手に出てくるし、今回私が考えたアイデアだって、氷山の一角。

レーザー彫刻した革小物やキーホルダー
レーザー彫刻した商品

私が知っているやり方なんて、たかが知れているし、それぞれのビジネスに組み合わせて使ったら面白いとも思う。
そうやって手段を増やして、組み合わせていくことで、他にはない唯一無二の商品も作っていけるのではないかなと。

技術が進化して、アイデアを形にするコストも下がっている。
AIという強力なツールもあるわけで、資本力がないから、時間がないから、スキルがないからと、ますます言い訳も利かなくなって困っている。

こんな記事を書いている私も、致命傷にならない程度の失敗を繰り返しまくって、今に至りますからね。
「この先どうなるかも分からない」というのは、私とて同じこと。
隙あらば、このLaserPeckerを使って、ちゃっかりお小遣い稼ぎもしていきたいと思いました。

彫刻中のLaserPecker LP5
LaserPecker LP5

▶ 実際の彫刻の様子、作ったグッズの数々は動画で解説しています → YouTubeで見る

P.S.
レーザー彫刻機をレビューするだけのはずが、造り始めたら止まらなくなってしまいました。
モノ作りが好きな人は、延々と作り続けられると思うし、正解もないので、延々とやり続けてしまって困るというのもあるかなと。
ただ、時には狂ったように、のめり込むことも必要なわけです。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業17年目。
法人12期目。小さい会社の代表です。

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