- スクリーン設置のDIY作業時間は約1時間
- 費用はプロジェクター本体を除いて全部で約76,000円
- スクリーン1面だけなら約15,000円で作れる
賃貸住宅に、100インチのホームシアター。
誰しも一度は憧れたことがあるはずです。
超大画面のあるシアタールーム。
とはいえ、私が住んでいるのは、ごくごく普通のどこにでもある賃貸マンション。
壁に穴は開けられないし、下がり天井やふかし壁といった意味不明な出っ張りも多い。
むしろ設置には難がある物件です。
そんな我が家のリビングと和室の2部屋に、それぞれ違う方法で100インチスクリーンを壁掛けして、プロジェクター本体の天吊りまでやってみました。
この記事は、スクリーンの選び方、賃貸の壁への固定方法、プロジェクター本体の吊り下げ方法と費用をまとめた、動画の補足版です。
実際の設置作業の様子や、100インチの映像がどれだけ別物かは動画でどうぞ。
文字で「鳥肌が立った」と書いても、たぶん伝わらないので。
2部屋×100インチの全体像
設置したのは2部屋です。
| 広さ | スクリーン | 固定方法 | プロジェクター | |
|---|---|---|---|---|
| リビング | L字14畳(実質10畳前後・3.35m×4.25m) | 100インチ電動 | ラブリコ ナゲシレール ブラケット | 壁面棚に設置 |
| 和室(寝室) | 6畳(2.65m×3.50m) | 100インチ手動 | アイワ金属 STAND BAR | 天吊金具で吊り下げ |

リビングは家族でご飯を食べたり、みんなでゲームをしたりする空間。
和室は布団でゴロ寝しながら、孤独にゲームをするための部屋。
間取りも視聴スタイルも違うので、設置方法も変えています。

使ったプロジェクターはXGIMIのHORIZON S Max。
XGIMIは家庭用プロジェクター市場で世界トップシェアのメーカーで、これは3100 ISOルーメンで200インチまで投影できる、2024年のフラッグシップモデルです。
なお、HORIZON S Maxは2026年7月時点でXGIMI公式サイトでの販売を終えていて、現行は後継のHORIZON 20シリーズになります(レビューはXGIMI HORIZON 20レビューで書いています)。
スクリーンの選び方
自作はやめた方が良い
まず、プロジェクタースクリーンについて。
昔は平気で数万円した世界なので、「シーツで自作した方が安くね?」と思いがちです。
実際に自作したことのある私だから、今なら言えます。
スクリーンの自作はやめた方が良いです。
自作の布では、どう頑張ってもシワやたるみが出てしまい、これが致命的。
物干し竿のような長い棒でテンションをかけるだけでは、全然綺麗に張れないのです。
手間とコストがかかる割に、見た目はチープ。
遮光ロールカーテンで代用する手もありますが、遮光したいカーテンと反射させたいスクリーンでは、目的も用途も違うから映り方も変わってしまう。
なにより、最近の専用スクリーンは安い。
私が使っている壁固定・吊り下げ式の100インチで15,000円程度。
電動タイプも大差ない金額で買えてしまいます。
専用品はスクリーンを収納するハードフレームも付いてきて、たわまずガイド付きなのでシワなくピンと張れる構造。
設置も左右2箇所をネジで引っ掛けるだけ。

この価格でここまで仕上がった製品が手に入るなら、わざわざ自作する必要は無い、というのが私の結論です。
安すぎて逆に不安になるんですけど、評価も高かったですからね。
手動と電動、どっちが良いのか
私は手動スクリーンと電動スクリーンを、1部屋ずつ併用しています。
| 手動スクリーン | 電動スクリーン | |
|---|---|---|
| 購入価格(2025年5月時点) | 約18,000円 | 約13,000円 |
| 重さ | 7〜8kg | 7〜8kg |
| 昇降 | 手で引っ張る | リモコンでラク |
| 配線 | 不要(見た目スッキリ) | 電源ケーブルが出る |
| 映り | 綺麗 | 綺麗 |

昇降がラクなのは電動、設置の手間と見た目で勝るのは手動です。
私の手動スクリーンは表面加工の良さそうなものを選んだので、5,000円ほど高め。
その分、映りも良くなるはずだと期待していました。
正直、映りの違いはわからなかったです。
ごめんなさい。
値段が高い方が生地はしっかりしていて、フレームもゴツめ。
ただ、映る映像に違いがあるかといえば、わからない。
購入前の注意点3つ
購入前の注意点は3つあります。
一つめは比率です。
4:3の商品もありますが、ゲームも映画も16:9が主流なので、比率は16:9を選ぶのが基本です。
二つめは耐荷重。
出し入れのたびに下方向へ力が加わるので、同じ重量でも手動の方が壁側の強度が必要になります。
三つめは開封直後の臭いです。
油性ペンのマッキーのような臭いが部屋に充満します。
食事や就寝の前に広げると大変なので、換気できるタイミングで開封を。
2〜3日で気にならなくなります。
なお、スクリーンの「生地の格」を上げたくなったら、外光反射を抑えるALRスクリーンという世界もあります。
格安マット・自立式・ALRの3枚を使い比べた結論はプロジェクタースクリーンの違いと選び方で書いています。
賃貸の壁への固定方法は2つ
スクリーンは左右2箇所を固定すれば吊り下げられる。
では、穴を開けられない賃貸の壁に、どうやってその2箇所を作るのか?
選択肢は実質2つです。
一つは「突っ張り方式」。
ラブリコやディアウォールの2×4アジャスターで床と天井を突っ張り、その柱に固定します。
もう一つは「石膏ボード固定方式」。
石膏ボードの壁にピンで木材を固定し、その木材にスクリーンを掛けます。
賃貸DIYといえば突っ張りがメジャーですが、今回私は石膏ボード固定を選びました。
というのも、プロジェクタースクリーンは意外と軽くて10kg未満。
棚を作ることを考えたら全然軽いので、これを吊るためだけに床から天井まで柱を立てる必要は無い、と判断したわけです。
突っ張り柱は上部だけに負荷がかかると倒れやすくなるし、部屋に木材が並ぶ都合、部屋が狭くなって見た目も悪くなりますからね。
そもそも省スペースこそプロジェクター最大のメリット。
ネジを打てる場所を2箇所だけ用意すれば良いのです。
突っ張り方式の詳細とデメリットは、ラブリコとディアウォールで作る壁面収納DIYで書いています。
石膏ボードに木材を固定するパーツは、リビングと和室で使い分けました。
| 向き | 耐荷重(動画時点の確認値) | 用途 | |
|---|---|---|---|
| ラブリコ ナゲシレール ブラケット | 木材を横向きに固定 | 1枚あたり10kg | リビングのスクリーン |
| アイワ金属 STAND BAR | 木材を縦向きに固定 | 4個使用で50kg・6個で70kg | 和室のスクリーン+棚 |

どちらも本来は壁面収納を作るためのパーツですが、棚を作らず「柱だけ」を活用するわけです。
石膏ボードの壁なら下地の無い場所でも設置できるので、賃貸だけでなく持ち家でも便利です。
ナゲシレールもSTAND BARも2026年時点で現行品なので、この記事の手順はいまでもそのまま使えます。
リビング編。ナゲシレールで壁掛け
まずはリビング。
ラブリコのナゲシレール ブラケットで、横向きの木材を左右2枚固定します。
(1枚10kgのパーツを左右で2枚使う、私のイレギュラーな使い方です。左右で20kgはイケるかなと)
木材は、以前のDIYで余った2×4の端材(厚み約38mm×幅約89mm)。
スクリーン位置を微調整できるよう、少し長めの約30cmを用意しました。
ネジをしっかり打ち込みたいので、厚みのある木材の方が安心です。
設置場所は、窓際の観葉植物コーナーの上。
我が家は窓際だけ天井が低く、上にエアコン、左の壁は出っ張りという、絶妙にデッドスペースが重なり合っている場所です。
スクリーンを下ろしても観葉植物に当たらない仕組み。
まさに賃貸ならではの不思議な間取りを逆手に取った配置です。

作業は4ステップです。
まず、スクリーンを持ち上げて位置を確認します。
結構重いので一人では無理、誰かに手伝ってもらいましょう。
次に、左右の板を水平に固定します。
ナゲシレールは左右水平でないと荷重バランスが崩れるので、マスキングテープや墨出し機で印を付けておくと確実です。
続いて、付属のフックパーツを壁に固定し、ホルダーを板に両面テープで仮固定してからネジで本固定し、壁に戻します。
最後に、板へスクリーン引っ掛け用のネジを打ちます。
一番苦戦したのが、最後のネジ位置です。
スクリーン側の穴は少しでもズレるとはまらず、木材に打った穴の微調整はできない。
壁面の頭上で、この幅に正確な印を付けるのは無理があります。
というわけで私は、先に片側だけネジを打ち、スクリーンを引っ掛けながら反対側の位置に印を付けました。
高さだけ事前に線を引いて水平を揃えておき、引っ掛け余白を5mmほど残してネジを固定。
これで一発で決まります。

電動スクリーンの配線は、ガチガチに固定していません。
後で微調整できるように、マグネットボード方式にしました。
適当な板にスチールプレートを両面テープで貼り付けて、上からリメイクシートで覆ったものを、アイワ金属のインテリアウォールバーで壁に固定しています。
スチールプレートはトタン板やブリキ板を使うと格安で、今回使ったのはブリキ板。
磁力強度を求めるなら、ちょっと分厚いものを選ぶと良いでしょう。
(インテリアウォールバーは家に余っていたから使っただけで、ナゲシレールやSTAND BARの方がパーツはスリムです。敢えてこれを使う必要はありません)

スチールボードを壁に付けたら、マグネット対応の電源タップをくっつけて、プロジェクターのリモコンも背面の金具にネオジム磁石を付けて定位置化。
壁への配線は「あとが目立ちにくいピン」(100円均一)で流れを作っています。
ついでに隣のダイソンも、STAND BARで壁面固定しました。
最後に木材を壁紙の色に合わせてミルクペイントで塗装して完成。

配線処理の考え方は、PCデスクとテレビ裏の配線整理で詳しく書いています。
リビングのスクリーン設置にかかった費用は、全部で約15,000円でした。
| 2×4材(端材を利用。買ってもワンコイン) | 0円 |
|---|---|
| ナゲシレール ブラケット×2 | 約1,500円 |
| ミルクペイント(塗装) | 約700円 |
| 100インチ電動スクリーン | 12,000〜13,000円 |
和室はSTAND BARで壁掛け
続いて6畳の和室です。
こちらはスペースの都合で縦方向にしか木材を固定できず、手動スクリーン(出し入れで下方向に力がかかる)なので強度も欲しい。
というわけでアイワ金属のSTAND BARで、2×4の端材を縦に固定します。
設置場所は押入れの手前。
襖を取っ払って収納ケースを詰め込んである場所なので、雑多な収納を隠しつつスクリーンを設置できたら一石二鳥という算段です。
和室は床に座ったりゴロ寝で視聴することも多いので、スクリーンが少し低い位置に来るようにも配慮しています。
ロールカーテンをスクリーンとして使うのではなく、スクリーンをロールカーテンとして使う逆転の発想。

ナゲシレールとの違いは固定の順番です。
ナゲシレールは「壁→木材」でしたが、STAND BARは先にホルダーを木材へネジ固定してから、壁にピンで固定します。

ハマりやすいポイントが3つあります。
一つめは、上に可動スペースが必要なこと。
STAND BARは上から差し込んで固定する構造なので、天井ギリギリには設置できません。
意外と盲点です。
二つめは、ホルダーの固定位置。
板の上部は端から100mm以内、下部は50〜300mmの間という、マニュアル通りの位置に固定します。
今回は短い板なので、上部は少し隙間を開ける程度、下側は限界の5cm位置に固定しました。
マニュアルの数値は荷重の分散と回転ズレを防ぐためと判断していますが、吊るすのは10kg未満なので、ネジさえ固定できれば問題ないでしょう。
三つめは、壁のトゲ跡が下側1箇所にしか付かないこと。
専用のトゲパーツで壁に印を付ける仕組みですが、印は3箇所のピン穴のうち下側だけ。
パーツが水平かを目視確認しつつ、上の2箇所から先にピン留めするとズレづらいです。

スクリーンを引っ掛けるネジは、リビングと同じく片側先行方式で。
縦向きの木材は横位置の猶予が無くてシビアなので、右側を先に固定してから左の柱位置を合わせました。
(我が家は右側の壁が飛び出て天井も下がっているので、右側が基準。天井と木材が干渉しないよう、上に少し空間も空けています)
左右の天井や襖が歪んでいるという賃貸あるあるも発動するので、水平出しはできれば床から測る。
墨出し機があると便利です。
出来上がった壁は、手動スクリーンを引っ張ってもビクともしません。
かれこれ数ヶ月使っていますが、落ちてくる気配も無し。
和室のスクリーン設置にかかった費用は、全部で約20,000円でした。
内訳はスクリーンが約18,000円(表面加工の良い手動タイプ)+STAND BARと木材。
リビングより高いのは、単純にスクリーンが高いからです。
そして繰り返しますが、5,000円安い電動スクリーンとの映りの違いは、わかりませんでした。
6畳で100インチは映せるのか
6畳間にとって、100インチはギリギリのサイズです。
| 一般的な6畳間 | 縦3.5m×横2.6m |
|---|---|
| 一般的なプロジェクターの100インチ投影距離 | 3m前後(私のHORIZON S Maxで約2.69m) |
| 100インチスクリーンの横幅 | 約2.5m |

つまり、部屋の縦方向で視聴してようやく投影距離が足り、横幅は2.6mの壁にほぼぴったり。
100インチが6畳の限界サイズなのです。
我が家の和室は家具がほとんど無いから成立しましたが、普通に家具のある部屋で100インチを狙うなら、8〜10畳は欲しいところです。
プロジェクター本体の天吊り
スクリーンの次は、プロジェクター本体です。
使ってみてわかったのですが、本体の位置が低いと投影の難易度が上がります。
吊り下げれば遮蔽物が無くなり、人が動いても被らず、下のスペースも有効活用できる。
毎回持ってきて設置するのは面倒ですからね。
ただ、天吊りの定番であるダクトレール方式は賃貸では使えません。
引っ掛けシーリングに付ける「簡易ダクトレール」は耐荷重が5kg前後。
高性能プロジェクターは5kgくらいあるので、これに固定したらダメでしょう。
天井に穴も開けられない。
というわけで私は、穴を開けても良い天板を壁面に作ることにしました。
リビングは棚を作って置くだけ
リビングはSTAND BARと専用棚受け「SPFブラケット」(奥行25cmまで・耐荷重30kg)で壁面棚を作り、そこに置くだけ。
本来はテレビの上段ラックとして作った棚ですが、HORIZON S Maxは奥行17.4cmと超コンパクトなので、ピッタリ置けるミラクルが起きました。
正直、棚があればプロジェクターは置けてしまうので、わざわざ吊り下げる必要も無かったりします。

リビング棚の製作費用は約13,000円でした(棚板を多めに使ったテレビラック込みの金額です)。
和室は天吊金具で吊り下げ
和室では、XGIMI純正の天吊金具(17,800円)を使って本格的に吊り下げました。
この金具は2026年7月時点でも現行品で、HORIZON 20シリーズにも対応しています。
ただし、本来はコンクリート天井用の商品なので、くれぐれも参考までに。
柱・棚受け・天板・金具の4層構造です。
STAND BARで柱を立てます。
今回は万全を期して、6個使い・耐荷重70kgの柱にしました。
棚受けはSPFブラケットのロングタイプ(奥行35cmまで・耐荷重30kg)。
天板はネジが抜けないよう、厚め3cmのメルクシパイン集成材を奥行35cm×幅90cmにカット。
最後に、天板の中央へ天吊金具をネジ固定してから、棚受けに天板を固定します。

吊り下げる総重量は、棚板約4.75kg+本体約4.8kg+金具約1kgの合計11kgほど。
耐荷重70kgの柱なら、まあ大丈夫かなと。
金具付属のボルトは天板には使えないので木ネジを別途用意し、ワッシャーとバネはプロジェクター付属品を再利用してネジの緩み対策をしています。
このXGIMIの純正金具はよく考えられていて、差し込むだけで固定、押し上げるだけで取り外し。
吊り下げたままラクに回転もできます。
1つ反省点を挙げるなら、金具は天板に横向きで固定しても良かったですね。
横向きなら重心が壁寄りになるし、配線もやりやすかったんじゃないかなと。

吊り下げると下のスペースを有効活用できるだけでなく、接続機器も棚の上に置けます。
金具にはACアダプタも収納できるので、配線がやりやすく見栄えも圧倒的に良くなる。
XGIMIの製品は、こういうデザインがよく考えられているのです。
和室の吊り下げ費用は、棚が約1万円+天吊金具17,800円で合計約28,000円でした。

そして思わぬ副産物。
吊り下げたら音が非常に良くなりました。
プロジェクターは映像も音も本体から広がるので、何にせよ遮蔽物は無い方が良いのです。
スピーカーはどうする?
音響は当初、Alexaホームシアター(Fire TV+Echoシリーズのワイヤレス接続)を導入しました。
スクリーンもスピーカーも必要なケーブルは電源のみ、完全無線のシアターが組める仕組みです。
特にEcho Studioは5つのスピーカーを内蔵し、最大出力330Wで360度サラウンドオーディオ対応。
ペア接続での運用もできるので、内蔵スピーカーでは物足りない人にも悪くない。
AppleのHomePodにも同様のワイヤレスシアター機能はありますが、コストと対応機器の柔軟性では、Alexaホームシアターの方が導入しやすいと思っています。
→ 対応モデルと設定手順:Alexaホームシアターの作り方

ただ、ここで問題が発生。
HORIZON S MaxはHDMI端子が1つしかありません(USBは2つ)。
Fire TVを挿すと、ゲーム機もPCも挿せなくなってしまうのです。
せっかく低遅延のゲームモードがあるのに、これはもったいない。

結果、私はFire TVを諦めてWindows PCやMac miniを接続し、ゲームメインで使っています。
ミニキーボードがあれば鬼に金棒、Macならトラックパッドで操作も快適です。
Steam LinkやPS Remote Playでリモートプレイしたり、Xbox Cloud Gamingを使ったり、パソコン側にゲーミングスペックは要りません。
ちなみに本体アプリにもGeForce Now、Steam Link、Moonlight、Parsecとゲームアプリは一通りあるのですが、Wi-FiがWi-Fi 5で通信速度にちょっと不安がある。
なのでクラウドゲーミングは外部デバイスを接続してプレイした方が良いと判断しました。
大画面こそラグなくプレイしたいわけで、GeForce Now Ultimateを使えば4K HDRプレイもできてしまいますからね。
内蔵スピーカーがHarman Kardonの12W×2基(合計24W)でDolby Atmos対応なので、正直、別でスピーカーを用意しなくても十分に迫力があるんですよね。
賃貸でスピーカーの質を求めすぎると、近隣トラブルにも発展しかねません。
Apple TVならAirPodsでDolby Atmosの空間オーディオという手もあり、2人で同時に接続して一緒に楽しむこともできます。
まずは内蔵スピーカーやイヤホンで試してから考える、で良いと思います。
費用は全部で約76,000円
2部屋のスクリーン壁掛けと、プロジェクターの吊り下げまで、費用を全部合計します。
| リビング:スクリーン壁掛け(電動スクリーン込み) | 約15,000円 |
|---|---|
| 和室:スクリーン壁掛け(手動スクリーン込み) | 約20,000円 |
| リビング:プロジェクター棚(テレビラック兼用) | 約13,000円 |
| 和室:プロジェクター吊り下げ(棚+純正天吊金具) | 約28,000円 |
| 合計(プロジェクター本体を除く) | 約76,000円 |
2部屋分+天吊りまでやってこの金額。
スクリーン1面を壁掛けするだけなら15,000円で済みます。
一昔前はスクリーンだけで数万円でしたから、本当にホームシアターは手軽になったものです。
なお、プロジェクター本体(HORIZON S Max)は約30万円の製品。
「いきなり30万円はためらう」と思うのですが、100インチのテレビは60万円をくだらない上に重量50kgオーバー。
大画面を求めるほどに、テレビよりプロジェクターが現実的になるのです。
使って気づいたメリット3つ
数ヶ月使い込んで、設置する前には見えていなかった良さがハッキリしてきました。
賃貸との相性が想像以上に良い
本体はコンパクト、スクリーン設置も約1時間。
テレビの壁掛けと比べたら圧倒的にラクでした。
65インチで約20kg、75インチで約30kg、85インチなら40〜50kgのテレビと違い、プロジェクターは持ち運べるので、模様替えも引っ越しも簡単です。
簡易的に使うなら、壁紙に直接投影したって良いでしょう。
そして使わない時、テレビは「黒い大きな物体」として圧迫感を出し続けますが、スクリーンは収納できる。
この圧迫感の無さが最大のメリットだと感じています。

大画面なのに思っている以上に綺麗
「プロジェクターはテレビより画質が落ちる」というイメージは、良い機種なら過去の話です。
私は55・65・75インチのテレビを使っていますが、100インチの4K HDR映像は別物でした。
音楽ライブの4K映像の臨場感はエゲツないです。
ただし、画面が大きいほど画質の粗も明確になるので、100インチ級で使うなら本体にお金をかけた方が良い。
ここはケチらない方が幸せです。
参考までに、HORIZON S Maxの明るさは3100 ISOルーメン。
ISOルーメンはANSIルーメンと測定方法が異なるので一概に比較できませんが、おおよそ1.3〜1.5倍が換算の目安なので、だいたい2100 ANSIルーメン相当です。
他社のハイエンドプロジェクターには50〜60万円するものも多いので、遜色ないスペックで約30万円なら、少なくともこの価格帯では最高クラスと言って良いでしょう。
そして明るいプロジェクターは目が疲れがちなのですが、これはLEDと3色レーザーを組み合わせたDual Light 2.0方式。
青色レーザー単体にありがちなチラつきや眩しさを抑えていて、目に刺さる感じがなく、実際に暗い部屋で視聴し続けても目が疲れづらいと感じています。
HDR 10、HLG、Dolby Visionと一通り対応した上で、IMAX Enhancedまで対応。
映像は端までくっきり歪みなく、それでいてファンの音も凄い静か。
リビングテーブルのすぐ脇、目の前の画面でお酒を飲みながら映画鑑賞できるって、映画館でも体験できない不思議な感覚です。
設置がとにかく柔軟
自動台形補正とオートフォーカスで、斜めから投影しても一瞬で長方形に補正。
障害物検知機能もあるので、スクリーンサイズも勝手に調整してくれます。
壁のデコボコや梁だらけの賃貸でも、適当に置いて電源を入れるだけで「壁に埋め込んだような画面」が出ます。

天井投影で寝ながら映画という背徳感あふれる使い方も可能。
ウォールカラー適応機能まであるので、アクセントクロスのような色付き壁紙でもうまく補正してくれます。

据え置き前提で導入しましたが、持ち出せばパーティーや会議、イベントでも使えて、その空間ごと別物にできる。
みんなで集まってSwitchをやるのも、スマホ写真のミラーリングも、環境音アプリ(XGIMI Wall。潜水艦、宇宙、雨音など)で癒し空間を作るのも自由自在で、活用の幅が広いのです。
Android TV OS搭載なので動画アプリも一通り対応(U-NEXT、Prime Video、DMM TV、Disney+、TVer)。
本体アプリはNetflix未対応ですが、購入者はNetflix対応のXGIMI Streaming Dongleを無料で貰えるようになりました。
ゲーム時は自動でゲームモードに切り替わって遅延なくプレイできるし、4分割すれば「見えづらくて負けた」という言い訳もできません。

使って気づいたデメリット3つ
一方で、デメリットも正直に。
小さい画面で使うならコスパが悪い
ハイスペックなプロジェクターは30万円超。
この金額なら有機ELやミニLEDの65〜75インチテレビが買えてしまいます。
65インチ程度で使うなら、正直テレビの方がコスパが高い。
プロジェクターを買うなら、ぜひ100インチ超えを目指してほしいところです。
ちなみに超短焦点タイプは壁際設置なので、設置の自由度というプロジェクターの旨味が薄れ、どちらかといえばテレビと似た使い方になります。
投影角度が急なため設置位置がズレると歪みやすく、本体も大きめの製品が多いので、選ぶ前に覚えておいてください。
明るい場所には弱い
「明るい部屋でも見える」は事実ですが、明るい部屋ならテレビの方が綺麗です。
投影方式である以上、自発光するパネルには明るさで敵わない。

この差はスマホの画面で考えると分かりやすいです。
iPhoneもApple Watchも輝度を上げることで直射日光下でも見えるようになっていて、数年前は1000nit未満だった輝度が、今では2000nitや3000nitも当たり前。
自発光の世界はそれだけ明るくなっているのです。
部屋の明かりを消して、しっかり映像を楽しむのがプロジェクター。
朝起きてなんとなくテレビを垂れ流す、という使い方には向いていません。
それと、投影する都合、プロジェクターとスクリーンの間を人が横切れません。
人がウロウロする場所には使いづらいのです。
逆に言えば、テレビの必要性を感じていない人には、とても良い選択肢です。
入出力端子が少ない
テレビはアンテナ端子や光デジタルも標準装備で、HDMIも3〜4個が当たり前ですが、プロジェクターはハイエンドでも1〜2個。
前述の通り、私はFire TVかゲーム機かの二択を迫られました。
接続機器が多い人は、端子の数を必ず確認してください。
賃貸ホームシアターDIYまとめ
DIYパーツを使えばスクリーンは格安で固定できるし、15,000円もあれば本格的なスクリーンが買えてしまう。
賃貸住宅で、大画面が天井から降ってくる環境が作れる。
ロマンしかないでしょう。

映像が汚い、設置が大変、音がうるさい。
そんな昔のプロジェクター像は、良い機種ならすべて過去のものです。
完璧に投影できる環境さえ作ってしまえば、テレビではできない体験が待っています。
大画面で高画質ってだけで、何を映しても感動してしまう。
友人に見せびらかしついでに一緒にゲームをしたら、最初はちょっと引いてたくせに真面目に検討し始めて、最終的に何から何までメモして帰りましたからね。
アホみたいなデカイ画面を自宅に置けるなら、欲しくならない方が難しいのです。

※価格は変動します。最新の価格・在庫は公式サイト・Amazonでご確認ください。
▶ スクリーン設置の実作業と100インチの映像体験は動画で詳しく解説しています → YouTubeで見る
チャンネルではデスクセットアップ・ホームシアター・賃貸DIYのレビューを続けています。よろしければチャンネル登録もどうぞ。
P.S.
プロジェクターは映像のためだけでなく、インテリア目的でもアリだと思っています。
テレビが消えると生活感が消えるし、照明を落とすので自然と間接照明も映える。
勝手にオシャレな雰囲気になる装置。
「観る」という行為を、敢えて手間をかけて深く楽しむ。
なかなか贅沢で、面白いものですよ。

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