XGIMI HORIZON 20・20 Pro・20 Maxの違い。HORIZON S Maxからの進化点と、最新モデルを選ぶべき理由。

棚に設置したXGIMI HORIZON 20本体
この記事の結論
  • 多少の価格差で悩むなら、最新モデルの方が良いと思う
  • 目玉機能は3モデル共通で、主な違いは明るさ
  • 発売時のセール価格で5万円差なら、私はProを選ぶ

XGIMIといえば、今や世界シェアナンバーワンを誇るホームプロジェクターメーカー。
その最上位モデルに位置付けられるのがHORIZONシリーズであり、トップメーカーの技術を集めた最高峰モデルが、2025年10月発売のHORIZON 20シリーズでまた大きく進化しました。

天井に吊り下げたHORIZON 20シリーズ
天井に吊り下げて使っているHORIZON 20シリーズ

2024年10月に登場したHORIZON Sシリーズも完成度が高く、実際に2025年10月時点でも人気モデルではあるのですが、あれからわずか1年でまた劇的に進化してるんですよね。
しかも今回のHORIZON 20シリーズは、なんと3つのモデルが同時に発売。
今までのモデルと併売される形になりました。

となると、どれを買うべきか、何が違うのか?
「最新モデルはどれぐらい進化してるのか?」ってのも気になると思います。

実は私、発売前にこの最新モデルを提供いただき、ここ1ヶ月ほど色々と使い比べてきました。
思ってたよりも変わってて、色々とビックリしているのが正直なところ。

結論を先に言ってしまえば、この1年でまた大幅に進化していると感じたので、多少の価格差で悩むんだったら、最新モデルにした方が良いんじゃないかなと。

目次

XGIMI HORIZONの歴史と現行モデル

2025年10月の発売時点で、XGIMIで販売されているモデルは、最新のHORIZON 20シリーズだけではありません。
旧モデルのSシリーズや、初代HORIZON Proも併売されています。
つまり、世代をまたいだ複数モデルが同時に選べる状況であり、HORIZONシリーズだけでも様々な選択肢があるのです。

そこで一旦整理しておきたいのが、「どのモデルがどう進化して、何がどう変わってきたのか」ってこと。
なぜなら、このXGIMI HORIZONシリーズは、ここ数年で「家庭用プロジェクターそのものの概念を変えてきた」といっても過言ではないシリーズなんですよね。
XGIMIの影響は非常に大きく、このメーカーの進化を把握することで、プロジェクターの選び方も自然と見えてくるとも思っています。

このHORIZONシリーズが初めて登場したのが2021年。
フルHDの「HORIZON」と4K対応の「HORIZON Pro」の2つのモデルでスタートしました。
当時は、まだ「高性能プロジェクター=設置が大変」で「上級者向け」というイメージが強かった頃です。

2021年の初代HORIZONとHORIZON Proのスペック
2021年:初代HORIZON(フルHD)とHORIZON Pro(4K)

そんな中でHORIZON Proは、4K対応で1500 ISOルーメン、最大200インチまで投影可能という高スペックながら、XGIMI独自のISA自動補正システムを搭載し、Harman Kardonスピーカーも内蔵。
電源を入れた瞬間に自動でピントを合わせ、台形補正までも完了し、そこそこ良い音も出してしまうという、オールインワンプロジェクター。
誰でも簡単に使える、本格的な4Kプロジェクターの走りでもありました。

しかも価格が176,880円でしたからね。
当時の同クラス機が30万円以上だったことを考えると、コストパフォーマンスも革命的だったのです。

そして2023年の8月、2年ぶりに登場したのがHORIZON Ultra。
最大の進化ポイントは、Dual Lightハイブリッド光源です。
LEDと単一レーザーを組み合わせて、レーザー特有のちらつき、いわゆる「スペックル」を抑えつつ、2300 ISOルーメンという明るさを実現しました。

2023年のHORIZON Ultraを加えたスペック表
2023年:HORIZON Ultra(Dual Light・Dolby Vision対応)

そして投影距離が長いプロジェクターとしては、世界で初めてDolby Visionに対応。
明るさだけでなく映像のダイナミックレンジと階調表現が一気に上がり、まさに次元の違う映像表現を可能にしました。

それでいて価格は279,800円。
これまた従来のプロジェクターに比べて破格であり、従来のプロジェクターとは異なる美しいデザインもヒットした要因ですね。

いわゆるプロジェクターっぽい見た目ではなく、ゴツくもないし、リビングに置いておいても違和感のないデザインなのに高性能。
マニア向け商品だったプロジェクターが「おしゃれ家電」として、一般層にも受け入れられるようになったわけですね。

その翌年2024年に登場したのがHORIZON Sシリーズ。
HORIZON S ProとHORIZON S Maxの2つのモデルの構成で、明るさはそれぞれ1800 ISOルーメンと3100 ISOルーメン。
価格はS Proが249,800円、S Maxが329,800円です。

2024年のHORIZON S ProとS Maxを加えたスペック表
2024年:HORIZON S ProとHORIZON S Max

進化したポイントは主に3つ。
1つ目がDual Light 2.0への進化です。
単色レーザーから3色レーザーへ進化し、LEDとのハイブリッドで、色域はBT.2020を110%カバーという、ホームプロジェクターでは異例の広色域を実現しました。

2つ目が一体型ジンバルスタンドの搭載。
360度の水平回転と135度の垂直チルトが可能で、天井投影もそのままできる画期的なデザインへとなりました。

3つ目がIMAX Enhanced認証。
これも家庭向けプロジェクターとしては業界初です。
映画館レベルの音響と映像の基準を満たす家庭用プロジェクターとして、HORIZON Sシリーズもご多分に漏れず大ヒットしたわけですね。

そして2025年10月23日、最新のHORIZON 20シリーズが登場。
これはもう、業務用プロジェクターの領域まで進化しています。

HORIZON SシリーズとHORIZON 20シリーズのスペック表
2025年:HORIZON 20シリーズ(X-Master RGB・光学ズーム・レンズシフト)

まず光源が、ハイブリッド方式からX-Master RGB三色レーザーへ完全移行。
映画館と同じ純レーザー方式により、極めて純度の高い色とハイコントラストを表現できるようになり、異次元の明るさも出せるようになりました。

明るさはHORIZON 20が3200 ISOルーメン、HORIZON 20 Proが4100 ISOルーメン、HORIZON 20 Maxに至っては5700 ISOルーメンという驚異的な数値。
家庭用プロジェクターとは思えない圧倒的な明るさを実現し、しかも、いずれも最大300インチまで投影可能となりました。

そしてレンズシフトと、1.25倍の光学ズームにも対応。
超高級なプロジェクターに限られていたこれらの機能が、家庭用プロジェクターにも搭載されてしまったわけ。

さらにはゲーミング性能も劇的に進化し、入力遅延はわずか1ms。
処理能力もRAM 4GBへ進化し、ストレージ容量も128GBと、もはやプロジェクターとは思えないスペックです。

それなのに価格は据え置きなのがXGIMI。
発売時の公式価格は、HORIZON 20が289,900円、HORIZON 20 Proが349,900円、HORIZON 20 Maxが450,900円です。

HORIZON S MaxとHORIZON 20の価格と明るさの比較
HORIZON S Max(329,800円・3,100 ISO)とHORIZON 20(289,900円・3,200 ISO)

一番格安なHORIZON 20でも、前年のHORIZON S Maxより明るい3200 ISOルーメンで、300インチまで投影可能。
スペックも劇的に進化して、289,900円と価格は下がっているんです。

最近のガジェットって、スペックが高止まりする中、無理して毎年発売して値上げするものが多いじゃないですか。
そんな中、HORIZONシリーズは毎年しっかりと進化しています。

わずか4年で光源技術はLEDから純レーザーへ、明るさは1500から5700 ISOルーメンへ、そして光学ズームにレンズシフトまで搭載と、明確に進化もし続けています。
それなのに価格は変わらず、むしろHORIZON 20なんて値段が下がっていますからね。
円安が進む昨今、この価格でこの性能を実現できるのが凄いのです。

2021年から2025年までのHORIZONシリーズのスペック表
2021年から2025年までのHORIZONシリーズ

いずれにせよ、XGIMIは最先端の技術を率先して取り込んできており、市場をリードしてきたのも紛れもない事実。
だからこそ、ホームプロジェクター市場で世界トップのシェアを誇っているわけです。
そんなトップを突っ走るXGIMIの最新フラッグシップモデルがどんなものか、気になりますよね。

HORIZON 20シリーズの進化ポイント

進化の全体像

HORIZON 20シリーズは、どれくらい進化したのか。
私も一番気になっていたのが、旧モデルHORIZON S Maxからの進化です。

HORIZON SシリーズとHORIZON 20シリーズの詳細スペック比較表
HORIZON SシリーズとHORIZON 20シリーズのスペック比較

進化ポイントをまとめると、明るさだけでなく、光源レーザー、レンズシフト、光学ズーム、ゲーミング性能、処理スペック、投影サイズと、プロジェクター性能を表す主たる項目において進化しまくっています。

新しいHORIZON 20シリーズは3つのモデルがありますが、明るさ以外のスペックはほぼ変わりません。
つまり、一番格安なモデルHORIZON 20でも、めちゃくちゃ進化しているってこと。
単に明るくなっただけではなく、様々な部分が大きく進化しており、それでいて値段は大差ないわけで、さらにコスパが高くなっているってわけ。

ただ、スペックはあくまでスペックですからね。
実際の映像の違い、使用感の違いは、スペックだけ見てもよくわからないと思います。

映像の進化

起動して、まず最初に感じたのが、映像そのものの進化ですね。
まず避けては通れないのが、明るさ。
HORIZON 20でも3200 ISOルーメン、HORIZON 20 Proでは4100 ISOルーメン、そしてHORIZON 20 Maxに至ってはなんと5700 ISOルーメン。
ここまで明るいプロジェクターは、ちょっと見たことがありません。

私が使ってるのはHORIZON 20 Proモデルですが、このモデルでも4100 ISOルーメン。
従来のHORIZON S Maxと比べても、明らかに明るくなっているのが分かります。

HORIZON S MaxとHORIZON 20 Proを並べて投影した比較
左:HORIZON S Max/右:HORIZON 20 Pro

明るい室内で投影しても色濃く映るし、文字とかも結構見やすくなっている。
暗い室内で明るさマックスで投影すると、眩しすぎるほどです。
もちろん、眩しいなら明るさ調整はできますからね。

驚いたのはここから。
単に明るくなっただけではなく、色の濃さや色の鮮やかさも大幅に進化しているのです。
この辺のところは、光源技術の進化の影響が大きいでしょう。

HORIZON 20シリーズでは、従来のLED+レーザーというハイブリッド光源から、「X-Master RGBトリプルレーザー」という純粋な3色レーザー構成に変わっています。
赤、緑、青を独立したレーザーで制御することで、レーザーの明るさだけでなく色の純度も大幅に向上しています。

具体的な数値では、コントラスト比20000:1。
色域範囲はBT.2020の110%までカバー。
100%を超えてますけど、要はほぼ完全に色再現できるってこと。

さらに色精度の指標であるΔEは、0.8未満へ。
この数値は0が最高値で、1未満になると人間の目では分からないくらいのレベルです。
とにかく色の再現性が極めて高いってことで、クリエイターが意図した色を正確に投影できるってこと。
それでいてIMAX Enhanced、Dolby Vision、HDR10+といった、最新の映像規格にも一通り対応してますからね。

数値的な話はさておき、実際に見比べてみると、ちゃんと違いも感じました。
赤緑青といった色がほんと鮮やかで、色が濃いので質感もよりリアルになっており、黒の黒さもより黒く、より締まった色になっています。
その違いは、下の比較でもお分かりいただけると思います。

正直、HORIZON S Maxの映像も非常に綺麗だと思ってたんですけれども、比べてしまうとHORIZON 20 Proの方が、明らかに綺麗になっていると感じました。

レンズシフト&光学ズーム搭載

続いての進化ポイントは、レンズシフトと光学ズームを搭載していること。
今までも自動補正機能は搭載されていましたが、あくまでデジタル処理での補正であり、多少なりとも画質劣化がありました。
それが今回のHORIZON 20シリーズで、レンズシフトと光学ズームが搭載され、この2つが加わったことで、どこに置いても画質を落とさず投影できるようになったんです。

まずレンズシフトは、プロジェクターを横や上下にずらして設置しても、明るさや画質を保ったまま、画面をまっすぐ映せる機能。
具体的には、上下にプラスマイナス120%、左右にプラスマイナス45%までの調整が可能です。

レンズシフトで投影位置を調整する画面
レンズシフトで投影位置を動かす調整画面

これにより、スクリーンの真正面に置かなくても画質劣化なく投影できるようになりました。
ソファーの横、テレビ台の端っことか、部屋のレイアウトに合わせた自由な設置ができるってこと。

さらに1.25倍の光学ズーム(投写比1.2〜1.5)にも対応しているので、スクリーンとの距離を変えても、画質劣化なく投影もできるようになりました。
以前のモデルも距離調整は可能だったんですけれども、デジタルズームでした。

光学ズームになることで画質劣化することなく、遠くの壁にも鮮明に投影できるし、逆に近くの壁にも大きく投影ができる。
美しい映像のまま、距離を調整できるようになったってわけ。

このレンズシフトと光学ズームって、日本の狭い家庭、賃貸住宅でも非常にありがたいです。
例えば100インチを投影するなら、約2.66m〜3.32mの距離から投影可能なので、6畳間といった狭い部屋でも、壁いっぱいに100インチの映像を映し出せます。

HORIZON 20の100インチ投影距離。スクリーンからレンズまで約2.66mの部屋の設置図。
近くに置く場合:100インチ・約2.66m
HORIZON 20の100インチ投影距離。スクリーンからレンズまで約3.32mの部屋の設置図。
遠くに置く場合:100インチ・約3.32m
和室のスクリーンに大きく投影した様子
和室のスクリーンに投影した様子

我が家では、テレビの上に設置したりもしているのですが、邪魔にならない位置に置いて、斜めから投影しても最高の画質で投影できるってのが素晴らしい。
これらは超高額なプロジェクターでのみ搭載していた機能であり、少なくとも、この価格帯で搭載しているプロジェクターは他にない。
やっぱり、この価格で搭載しているのが凄いと思いました。

テレビの上の棚に置いたHORIZON 20 Pro
テレビの上の棚に置いたHORIZON 20 Pro

ゲーミング性能の進化

プロジェクターって「ゲームで遅延する」ってイメージがあると思うのですけれども、このプロジェクターは遅延しないどころか、下手なモニターよりも低遅延を実現してしまいました。
まず数値だけ見ても、他社プロジェクターと次元が違うのが分かるかと。
フルHDの240Hzで1ms、4K60Hzでも3ms。

そもそも、240Hz出力できる時点でビックリします。
これはプロジェクターとして世界最速クラスであり、これもちょっと見たことがない数値。
実際プレイしていても遅延は一切感じられないし、もはやゲーミングモニター並みのスペックですからね。

レースゲームを大画面に投影してプレイしている様子
レースゲームを大画面に投影してプレイ

そしてこのHORIZON 20シリーズは、VRR(可変リフレッシュレート)にも対応しているので、ゲーミングPCや次世代ゲーム機と組み合わせれば、滑らかでティアリングのない映像も実現できる。
さらにALLMにも対応しているので、ゲーム機を接続すると、自動的にゲームモードに切り替えてもくれます。
これら2つを両方サポートしている家庭用プロジェクターは、2025年10月の発売時点でHORIZON 20シリーズが世界初。
ブラックイコライザー、バーチャルクロスヘアといった、ゲーミングモニターみたいな機能までも搭載しています。

もう一つ大きな改善点が、HDMIポートが1つから2つに増えたこと。
HDMIポートが2つあり、そのうち1つはeARC対応ポートとなっています。

棚に並べたBlu-rayプレーヤーとディスクと3Dメガネ
Blu-rayプレーヤーなどの機器をつなぐ

これによりPlayStation 5やNintendo Switch 2といった、複数のゲーミングデバイスを接続することもできるようになりました。
Blu-rayプレイヤーで映画を再生しながら、AVアンプを同時に接続するといったことも可能になりました。
欲を言えば、もう1つHDMIポートが欲しかったですけどね。
この辺は本体が小さいんで仕方ない、といったところでしょうか。

Google TV搭載、処理性能の向上

操作性、使い勝手も進化しています。
まずOSが大きく変わっており、これまでのAndroid TVから最新のGoogle TVに完全移行しています。
スマートテレビでも、もはやお馴染みとなったGoogle TVのUIは分かりやすく、「Netflixが非対応だった問題」も、これにて解決。
Amazon Fire TVといった外部ドングルを挿す必要もなく、動画アプリだけでなく、ゲームアプリ、エンタメ系アプリと一通り対応するようになりました。

Android TVのHORIZON S MaxとGoogle TVのHORIZON 20 Proの起動画面
左:HORIZON S Max(Android TV)/右:HORIZON 20 Pro(Google TV)

付属リモコンにもYouTube、Prime Video、Netflixのショートカットボタンがあり、さらに任意のショートカットを設定することも可能。
電源を起動して、リモコンのボタンを押すだけで、ワンアクションでYouTubeやNetflixが起動できるって、めちゃくちゃ便利です。
リモコンのボタンが、光るようになったのも嬉しいポイント。
プロジェクターは、薄暗い中で使うことが多いですからね。

HORIZON 20シリーズの付属リモコン(右)
右がHORIZON 20シリーズのリモコン(YouTube・Netflix・Prime Videoのボタン付き)

OSや操作性だけでなく、処理スペックも大幅に進化しています。
従来のHORIZON S MaxではRAM 2GB、ストレージ容量が64GBの構成でしたが、HORIZON 20シリーズでは全てのモデルでRAMが4GB、ストレージ容量が128GBへ。
Wi-Fi性能も、Wi-Fi 5からWi-Fi 6へと進化しています。
これによりUI操作のラグやカクつきがほぼ消え、アプリの切り替えも非常にスムーズになりました。

HORIZON S Maxとスクロール速度や再生までの速度、電源オンの起動時間とかも比較してみましたが、明らかに早くなっていましたからね。

HORIZON S MaxとHORIZON 20 Proの起動画面の比較
電源オンからの起動の比較(左:HORIZON S Max/右:HORIZON 20 Pro)

参考までにFire TV Cubeは2GB RAM、ストレージ容量は16GB、Google TV Streamerは4GB RAM、ストレージ容量は32GBです。
下手に外付けデバイスを接続して使うより、快適に動いてしまいます。

また、自動台形補正といったISAシステムも相変わらず優秀で、調整速度が速くなっている気もしました。
ISAってのはXGIMIが独自に開発した、自動補正統合システムの名称であり、要は、自動で環境を認識して、映像環境を勝手に最適化してくれるシステムのこと。
単に形の歪みを直すだけでなく、フォーカス調整、障害物回避、壁色補正、目の保護、平面補正といった、最高の映像環境を一瞬で作ってくれる仕組みです。

その調整スピードは、他社プロジェクターと比べてもだいぶ早く、その精度も高いと感じています。
この辺はXGIMIのブランド理念「プロジェクターをもっとシンプルに誰でも使える家電にする」ってのを、まさに体現しており、この手軽さこそが、XGIMI最大の強みだとも思いました。

デザインの進化

見た目も変わっています。
HORIZON 20シリーズでは、アイボリーからグレーっぽい色になり、レザーの質感が増して、フロント部分はアルミの金属パネルへ。
全体的に重厚感のある見た目になり、高級感のあるデザインへと変わっています。

HORIZON 20 ProとHORIZON S Maxの外観
左:HORIZON 20 Pro/右:HORIZON S Max

シボ加工のレザーは同じなのですけど、色味も相まって、よりレザーの質感が際立つデザインになっていますね。
触った時の質感も良くて、リビングに置いても違和感がないし、むしろ置いておきたくなるデザイン。
従来のモデルも悪くはないんですけれども、アイボリー系の色味は汚れも目立つし、ニット素材のパネルは「汚れたらどうしよう?」ってのもありましたからね。

さらに、製品の梱包材自体が専用のキャリングケースとなっており、片付けやすく、持ち運びやすくもなっています。
実際、製品自体は軽いし、自動調整システムで設置も簡単なので、他社の高性能プロジェクターに比べて、持ち運ぶ気になるのは確かです。

キャリングケースになる梱包材
キャリングケースになる梱包材

あと、別売りのオプションスタンド「XGIMIフロアスタンドUltra」も改良されており、電源アダプターを内蔵できる構造に進化しています。
「電源アダプターがデカい」という弱点を、収納することでうまく解消。
スタンド自体の作りも、かなり良くなっていますからね。

フロアスタンドUltraの台座に電源アダプターを収納する様子
フロアスタンドUltraの台座に電源アダプターを収納

本体とスタンドでデザインの一体感があるし、スタンドの重量もズッシリと重くなり、安定感も倍増。
下側もクッションがあり、動かしてもガタガタしないのも素晴らしいと思いました。

フロアスタンドに載せたHORIZON 20 ProとHORIZON S Max
フロアスタンドに載せたHORIZON 20 Pro(左)とHORIZON S Max(右)

HORIZON 20シリーズの気になったポイント

ここまでHORIZON 20シリーズの進化点を書いてきましたが、一方で、変わってない部分や、ちょっと惜しいなと感じるポイントもあります。

まず、電源オフ時のレンズカバーが廃止されたことですね。
これは他社でもレンズは出っ放しばかりであり、大きなレンズが見えるようになったことで、逆に高級感も出た気がする。
キャンバス素材から金属素材になったことで掃除もしやすくなったし、なんにせよ金属とレザーがカッコ良い。

HORIZON 20 Proの前面を布で拭く様子
金属パネルになった前面は拭き掃除がしやすい

続いて静音性ですけど、ファンノイズは相変わらず静かです。
映画鑑賞中に、プロジェクターの動作音が気になることはないですね。
従来のモデルと比べてっていうよりも、もともと静かなので、どちらがうるさいってこともないでしょう。

スピーカー性能は、引き続きHarman Kardon製の12W×2構成。
合計24Wなので迫力もあるし、音のバランスも良く、低音もクリアに聞こえます。
内蔵スピーカーと考えれば音はとても良いんですけれども、映像がここまで高画質になると、スピーカーのパワーが欲しくなるのは否めない。
高性能プロジェクターあるあるです。

Harman Kardonのスピーカー部分
Harman Kardonのスピーカー

一体型のスピーカーって、どうしてもプロジェクターの位置に音も左右されてしまうので、外部スピーカーを接続したくもなります。
HDMI端子が一つ増えたことで、外部スピーカーやAVアンプとの組み合わせもラクになりましたし、光デジタル端子に対応したのも嬉しいポイント。

私はApple TVとHomePodを組み合わせたり、Alexaホームシアターを使ったりして、音をアップグレードしています。
やはり画面が見える方向から音は聞こえた方が良いし、ワイヤレスのホームシアターシステムなら、プロジェクターの反対側のスクリーン側にもスピーカーを置いたり、自由に位置を調整したりもできますからね。

あと、プロジェクターのサイズは相変わらずコンパクトで軽いんですけれども、前のモデルHORIZON Sシリーズに比べると、微妙に大きくなっていました。
我が家ではテレビの上の棚に置けなくなっちゃったんで、棚を作り変えたっていうのはここだけの話。

ただ、RGBレーザー、レンズシフト、光学ズームといった、プロフェッショナルな機能を全て詰め込んで、このサイズですからね。
HORIZON Sシリーズと比べて、サイズも重さもほとんど変わらず、約5kgという軽さで、これほど機能を盛り盛りに詰め込んだってのも凄いと思いました。

HORIZON 20 / 20 Pro / 20 Maxの違い

最新モデルには、20、20 Pro、20 Maxと3つのモデルがあります。
では、これらの違いは何で、どれを選べば良いのか。

HORIZON 20・20 Pro・20 Maxのスペック比較表
HORIZON 20・20 Pro・20 Maxのスペック比較

スペックをざっと比較してみると、3つのモデルの主な違いは明るさだけ。
いずれのモデルもレンズシフト、光学ズーム、RGBトリプルレーザー、Google TVにゲーミング性能などなど、今回の目玉となる機能は全て同じで、消費電力と重量が変わっているくらいですね。

明るさが違うだけで、「値段が6万円〜16万円も違うのか?」って思うんですけれども、実はこの輝度を実現するために、レンズもより高性能なものが採用されています。
HORIZON 20は高透過率コーティングレンズを採用しているのですが、20 Proと20 Maxは、X-Masterレッドリングレンズを採用。
レンズ周辺に赤い枠のデザインがあるのは、この高性能レンズの証なのです。

HORIZON 20 ProのX-Masterレッドリングレンズ
HORIZON 20 ProのX-Masterレッドリングレンズ

X-Masterレッドリングレンズは、14層の真空コーティングシステムを使っており、反射をわずか0.4%に抑え、透過率99.6%を実現。
一般的なプロジェクターレンズの透過率が85%〜92%くらいと考えると、その凄さもよくわかると思います。

さらに航空宇宙グレードのガラスと、非球面レンズ要素も組み込まれており、赤緑青の各レーザーで均等な透過率を実現することで、色収差、いわゆる「色ずれ」を低減しています。
コーティングが反射とフレアを抑制することで、より高コントラストで、滲みのない色表現が可能になるのではないでしょうか。

残念ながら、私は3モデルを実際に見て比較したわけではないのですが、光を歪みなく通すためには、レンズ性能が大きく関わってくるわけです。
特に100インチを超える大画面で使う場合は、20 Proや20 Maxの優位性が、より顕著になるのではないかと思っています。

では、明るさだけが違うと仮定した場合、この明るさの違いで何が変わるのか?
簡単に言ってしまえば、「明るい場所でどれぐらい綺麗に見えるか」という違いになります。
明るい場所で投影するには、より明るくする必要があり、例えば昼間のリビングで使う場合は、20 Maxの5700 ISOルーメンが一番綺麗に見えるのも間違いないでしょう。

照明をつけた明るい部屋でスクリーンに投影した様子
照明をつけた明るい部屋での投影

あとは、大画面になるほど投影距離も遠くなり、光量も必要となります。
200インチや300インチといった、超大画面で投影するのが目的なら、高輝度のHORIZON 20 Maxを選ぶことになるのではないかと思います。

ただ、プロジェクターはスクリーンに投影する都合、明るい場所で使えば、どう頑張っても画質は劣化してしまいますからね。
パネル自体が発光するテレビに比べて、どうしても明るさで劣ってしまうのです。

逆に、暗い場所でプロジェクターを投影する場合は、ほとんど変わらない。
例えばHORIZON S Maxと20 Proを比べると、3100 ISOルーメンの時点で明るさは十分であり、4100 ISOルーメンではむしろ眩しいので、明るさを抑えて使う必要もあります。

暗い部屋でのHORIZON S MaxとHORIZON 20 Proの明るさの比較
暗い部屋での比較(左:HORIZON S Max 3100 ISOルーメン/右:HORIZON 20 Pro 4100 ISOルーメン)

マットスクリーンと反射率の高いALRスクリーンで、同じ20 Proを使って比べると、明るい場所で使えば明確に差が出るんですけれども、暗い場所で使った場合は、やっぱり違いがあんまりわからない。
2024年モデルのHORIZON S ProとHORIZON S Maxも、暗い場所ではほとんど同じに感じましたからね。

スマートフォンの輝度とかも年々明るくなってますけど、いつも明るさMAXで使っているわけではありません。
明るい場所や外で使った時に見えやすくするために、明るさを強化しているわけ。

実際のところ、私が使っているHORIZON 20 Proも、明るくなったっていうより「映像が綺麗になった」っていう感動の方が大きかったです。
「明るければ映像が綺麗になる」ってわけでもないと思っています。

じゃあ、「何故こんなに明るいプロジェクターを出したのか?」って言ったら、やっぱりプロジェクターって「明るい=綺麗」というイメージがあるじゃないですか。
XGIMIも明るさでトップを取る必要があった。
だから、圧倒的な明るさを誇る「HORIZON 20 Max」という製品を作ったのではないかと思います。

ここからは私個人の一感想となるので、あくまで参考までに読んでほしいのですが、HORIZON 20 Maxというモデルは「5700 ISOルーメンの明るさを出せる」っていう見せ球であり、今回の3モデル展開というのも、HORIZON 20やHORIZON 20 Proを売るための戦略なのではないかと思っています。
松竹梅といった3つの選択肢があると、人は真ん中を選びやすい(ゴルディロックス効果)。

販売価格もHORIZON 20 Proが349,900円と、今までの価格と大差ありません。
X-Masterレッドリングレンズを含め、輝度以外はHORIZON 20 Proの時点で最高峰であり、過去モデルよりも明確にスペックアップもしていますからね。

あと、忘れてはいけないのは、実際の市場価格。
発売直後の先行セール(2025年10月15日〜11月12日)では、専用スタンドも無料でプレゼントしていました。

・HORIZON 20 Max:7%オフの419,900円
・HORIZON 20 Pro:14%オフの299,900円
・HORIZON 20(無印):15%オフの245,900円

HORIZON 20シリーズの先行セール価格
発売直後の先行セール価格(2025年10月)

Amazonでも同様にスタンド無料キャンペーンを行っており、専用クーポンによる割引で同じくセール価格になり、さらにAmazonポイント還元もありました。

セール価格では、HORIZON 20が約25万円、HORIZON 20 Proが約30万円。
旧モデルHORIZON S Maxも、過去のセール価格で約30万円ぐらいで推移してましたからね。
価格差5万円くらいなら、私はHORIZON 20 Proを選ぶし、逆にHORIZON 20 Maxに約42万円はちょっと難しいかなと。
HORIZON 20 Proに追加で12万円ですからね。

先行セール価格での3モデルの差額
先行セール価格での差額(20→Proが+54,000円、Pro→Maxが+120,000円)

明るい場所で使うためだけに追加で10万円以上も出すなら、スクリーンにこだわった方が良いのではないか?
プロジェクターの明るさを上げるより、ALRスクリーンを使った方が綺麗に見えますからね。
長焦点プロジェクター向けのスクリーンの選び方は、長焦点プロジェクターのスクリーン選びで書いています。

さらに上を見るなら、2026年9月にはHORIZONの上に最上位ラインとしてTITAN Noirシリーズも登場しています。
HORIZON 20 Maxと並べて比べた結果は、XGIMI TITAN Noirレビューで書いています。

XGIMIは定期的にセールも行っており、年末にはブラックフライデーセールもあるはずです。
今の価格は、下の商品リンクから確認できます。

XGIMI HORIZON 20シリーズまとめ

XGIMI最新のフラッグシップモデル「HORIZON 20シリーズ」は、ホームプロジェクター業界で、最先端の進化を遂げていると感じました。
特に驚いたのが、これほど進化しているのに価格がほとんど変わらず、むしろ安くなっているということ。
インフレや円安が進む中、この低価格を実現できるのが本当に凄いなと。

この辺のところは、過去モデルの値下げやセール価格にもよると思うのですが、下手に過去のモデルを20〜30万円前後出して買うくらいなら、最新のHORIZON 20シリーズを買った方が満足度は高いでしょう。
一番安価なHORIZON 20でも、明るさは3200 ISOルーメン。
2024年に32万円もしたHORIZON S Maxの3100 ISOルーメンよりも明るくて、映像や機能や処理スペックも大幅に進化していますからね。

光学ズームにレンズシフトにゲーミング性能。
Google TV、処理スペックまでも向上。
HDMIポートも増えて、Netflixも再生できるようになって、これだけのスペックが盛り盛りで289,900円。

HORIZON 20シリーズ3モデルの明るさと価格
3モデルの明るさと発売時の公式価格

ワンランク上のHORIZON 20 Proは、X-Masterレッドリングレンズ搭載で349,900円ですが、発売時のセール価格では30万円以下で購入もできました。
これほどコストパフォーマンスが高くて、手軽なプロジェクターも他にないでしょう。

XGIMIの何が良いかって、安いだけじゃなく、ホント設置する手間がないんですよね。
小さくて軽くてセッティングがラクで、簡単に微調整ができるプロジェクターだってこと。

「その場所にプロジェクターを設置できるか」って、買う前からイメージができるわけもなく、私もテーブルに置いたり、棚に置いてみたり、色々と試行錯誤してベスポジを探してますからね。
その点、このプロジェクターは軽いし角度も変えられるし、天井投影もできて自動調整も一瞬。
いざという時に別の場所に持って行って使えて、そしてラクに戻せる。

それでいてゲーミング性能もズバ抜けていて、VRRやALLMにも対応。
ゲームまでも簡単に、できるようにしてしまったわけですね。

もちろん、もっと綺麗で高性能なプロジェクターは探せばあるのでしょうけれども、これほどのコストパフォーマンス、この手軽さでXGIMIを超えるものは無いのですよね。
「プロジェクターが分からない」って人でも、最高の環境が一瞬で作れてしまうのが素晴らしい。
まだまだ世界No.1のシェアは続くのではないか?
そう思わせるプロジェクターだとも感じました。

最近のスマートプロジェクターの進化は、目覚ましいですね。
去年のモデルが既に過去のもの、数年前のモデルとはホント別物。
似たようなスペックで中身は全く変わってたりもするので、少なくとも、過去の販売価格で判断するのは辞めた方が良いですね。

▶ HORIZON S Maxとの映像比較や、マットスクリーンとALRスクリーンでの見え方の違いは、動画で実際の映像を見られます → YouTubeで見る

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業17年目。
法人12期目。小さい会社の代表です。

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