AWOL Valerion StreamMaster Plus・VisionMaster Pro・Pro2・Maxの比較。使い比べて分かった映像だけではない違いと、光学ズームとアイリスによる使い勝手の差。

Plus2・Pro2・Maxの3台を横に並べて全点灯させたところ
この記事の結論
  • Plusはコスパが非常に高い反面、光学ズームが無く玄人向け
  • せっかくAWOL Valerionを選ぶなら、Proシリーズから選びたい
  • Maxは間違いなく最高峰。ただ、最大のライバルはPro2なんじゃないかなと

AWOL Valerionのフラッグシップモデル、VisionMaster Max。
AWOL Valerionといえば、ここ1年で一気に注目を集めているプロジェクターメーカー。
Kickstarterでホームプロジェクター史上最高額を集めたということでも話題になりましたが、話題性だけじゃなくて、実際にその映像はトップクラス。

棚に並べたValerion VisionMaster MaxとVisionMaster Pro2
VisionMaster Max(左)とVisionMaster Pro2(右)

「VisionMaster Pro2の映像がすごかった」というのは、Pro2のレビュー動画の通り。
そのPro2を超えるMaxというモデルが、2025年12月、ついに日本でも登場しました。

AWOL Valerionには、VisionMaster ProやMax以外にも、StreamMaster Plusというスタンダードモデルがあり、PlusとProにはそれぞれ1と2があるので、合計5つもモデルがあるんですよね。
どれも映像が綺麗で、どれも同じ世代のモデルで、どれも高性能。

では、実際のところ何が違うのか?
最高峰のMaxは、どれぐらいすごいのか?

私は発売前からVisionMaster Maxを使っていて、発売前の1ヶ月ほど、Plus、Pro、Maxと使い比べてきました。
すると、想定していたのとは違う方向で、結構差があったのです。

プロジェクターは映像で比較されがちですが、AWOL Valerionに至っては映像が綺麗なのが前提で、それぞれのモデルで使い勝手も大きく違うと感じました。

目次

AWOL Valerionの種類と現行モデル

AWOL Valerionの製品ラインナップ

AWOL Valerionの現行モデルは、VisionMasterシリーズだけではない。
スタンダードモデルのStreamMaster PlusにPlus2、その上位モデルにVisionMaster ProとPro2、さらに最上位にMaxがあり、AWOL Valerionだけでも様々な選択肢がある。

しかもこれらのモデルは、いずれも2024年末にKickstarterで発表された同じ世代のモデル。
つまり徐々に進化してきたプロジェクターというわけではなく、最初から5つのモデルを販売していく予定で、用途によりモデルを区別しているのです。

StreamMaster Plus2、VisionMaster Pro2、VisionMaster Maxを並べたところ
左からStreamMaster Plus2・VisionMaster Pro2・VisionMaster Max

ここで一旦整理しておいた方が良いのが、「どのように名前が区別され、何を基準に値段が違うのか?」ってこと。

StreamMaster PlusはAWOL Valerionのスタンダードモデル。
PlusとPlus2の2つのモデルがあり、価格は25万円〜30万円前後。
Plus2ってなってますが、Plusが型落ちってわけではないので勘違いしないように。
どちらも同じタイミングで発売されており、この2つで違うのは明るさだけとなります。

5モデルの比較表でPlusとPlus2の列を強調した画面
PlusとPlus2(価格は2025年12月時点)

明るさ以外の性能も変わり、上位モデルとなるのがVisionMaster Proシリーズ。
Pro、Pro2の価格は35万円〜45万円前後で、こちらも違うのは明るさのみ。

5モデルの比較表でProとPro2の列を強調した画面
ProとPro2(価格は2025年12月時点)

そして最上位のMaxは約75万円。
さらに多くの機能も増えている。

Pro、Pro2、Maxの比較表でMaxの列を強調した画面
Max(価格は2025年12月時点)

値段だけ見ると結構な差がありますが、いずれも同じ世代のモデルなので、共通するスペックも多い。

価格はいずれも2025年12月時点のもの。
2026年6月からブランド名が「Valerion」から「AWOL Valerion」に変わり、Maxの販売名は「AWOL Valerion Max」になっています。

Plus / Pro / Maxの共通点

前提として理解しておきたいのが、AWOL Valerionのプロジェクターは、どのモデルを選んでも基本的に性能が高いということ。
一番安いStreamMaster Plusでさえ、他社フラッグシップモデルに匹敵するスペックを誇る。

Valerionの5モデルに共通するスペックの表
5モデル共通のスペック

投影サイズは、全てのモデルで40インチ〜300インチまで対応。
解像度は当たり前に4K対応しており、HDR規格もHDR10、HDR10+、HLG、Dolby Vision、そしてIMAX Enhancedという、主要なHDR規格に完全対応しています。
特にDolby Visionだけでなく、IMAX Enhancedに対応しているのはすごいですね。

色域も全モデルでRec.2020を110%カバー。
さらにISF認証も全モデルで取得している。
ISFというのは、映像業界のプロフェッショナルが認める画質基準をクリアしているという証明。
要はプロが認めた画質ってことで、これも他社ではほとんど取得してないですからね。

続いてゲーミング性能。
これも全モデルで1080p 240Hzで4ms、4K 60Hzでも15msという超低遅延を実現しています。
この4msという数値は、ゲーミングモニターと同等レベル。
しかも21:9および32:9のウルトラワイド表示にも対応、ALLMにも対応。

アスペクト比32:9で投影したレースゲーム
アスペクト比32:9のウルトラワイド表示

あと、処理スペックも全モデル共通。
RAM 4GB、ストレージ128GBと高性能で、下手に外付けストリーミングデバイスを接続して使うよりも、高速に動作する。

Google TVも搭載されているので、Netflix、YouTube、Prime Videoといった主要な動画配信サービスや、クラウドゲーミングアプリもプロジェクター単体で起動できる。
AirPlayやGoogle Castも使えるし、スマートホームのApple HomeKit、Google Homeにも対応。
Apple TVやFire TVも不要で、何でもできてしまう。

接続性能も全モデルで最高峰であり、Wi-FiはWi-Fi 6Eに対応。
入出力端子もHDMI 2.1が2ポート、eARCに対応したHDMI 2.0が1ポート、USB 2.0とUSB 3.0、光デジタル出力、3.5mmオーディオ出力、有線LANポートと非常に豊富。
スピーカーも全モデルで12W×2の合計24W構成。

Valerionプロジェクターの背面の端子
本体背面の端子

筐体デザインは同じで、色が違う。
Plusがブルー、Plus2がホワイト、Proがゴールド、Pro2がダークグレー、Maxがブラック。
サイズと重量は、Max以外は一緒で約7kg。
Maxだけ本体サイズが18mm長くなっていて、重量も7.5kgと500gほど重いです。

ホワイト、ダークグレー、ブラックのValerionプロジェクター3台
左からPlus2・Pro2・Max

本体の底には1/4インチネジ穴があるので、純正のオプションパーツは共通で使えるし、カメラ用の三脚やスタンドも使えます。

カメラ用の三脚に載せたStreamMaster Plus2
カメラ用の三脚に載せたPlus2

付属のリモコンも全モデル同じで、ボタンが光るタイプ。
電源ケーブルも全く同じでした。

ボタンが光るValerionのリモコン
ボタンが光るリモコン

というわけで、どのモデルを選んでも基本性能は変わらず高性能。
この共通スペックだけでも、他社のフラッグシップモデルと比較して遜色ないレベル。

Plus / Pro / Maxの違い

Plus、Plus2、Pro、Pro2、Maxの比較表
5モデルの比較表(価格は2025年12月時点)

まず、全てのモデルで明るさが異なる。
この明るさだけで区別されているのがナンバリング。
PlusとPlus2、ProとPro2の違いは「明るさだけ」というのは上述の通り。

一方、Plus、Pro、Maxと名称が変わると、明るさだけでなく、コントラスト比や光学ズームも異なります。
Maxではレンズシフトも追加され、他のモデルにはない様々な機能も備わっている。

まず、大きな違いがコントラスト比。
StreamMaster Plusが10,000:1、VisionMaster Proが15,000:1、そしてVisionMaster Maxは50,000:1。
コントラストってのは、明暗表現に関わる重要な指標であり、少なからず映像が変わるってのも間違いないと思っている。

比較表でコントラスト比の行を強調した画面
コントラスト比の違い

続いて、設置の柔軟性の違い。
StreamMaster Plus、Plus2は光学ズームに非対応ですが、VisionMaster Pro、Pro2、Maxは投写比0.9〜1.5の光学ズームに対応で、Maxは別売りの交換レンズを使えば、投写比2.0まで拡張可能。
さらにプラスマイナス105%の垂直レンズシフトもついている。

比較表でコントラスト比、レンズシフト、光学ズーム、交換レンズの行を強調した画面
レンズシフトと光学ズームの違い

Maxでは6段階のマニュアルアイリスで、より黒レベルを高めることができ、レインボーエフェクト抑制機能やスペックル低減技術も搭載。
単に映像が綺麗なだけで価格が上がっているわけでもない。

比較表でアイリス、レインボーエフェクト抑制、スペックル低減などの行を強調した画面
アイリスなどMaxだけの機能

PlusとPlus2の価格差は4万円ほどですが、Plus2とProでは価格差6万円となり、ProとPro2では価格差10万円。
Pro2とMaxでは30万円を超える差額ですからね。
上位モデルになるほど機能は増えていくのですが、その分差額も広がっているわけで、機能の違いを踏まえた上で、これらの差額をどう考えるのかってところです。

比較表の価格の行にモデル間の差額を示した画面
モデル間の価格差(2025年12月時点)

StreamMaster PlusとVisionMaster Proの違い

Plus2 vs Pro2:スペックの違い

外観の色味こそ違うものの、本体サイズや入出力端子の構成も全く同じ。
一番格安なStreamMaster Plusでも、他社フラッグシップ並みの性能を誇るというのは上述の通りです。

設置の柔軟性で違うのが、光学ズームの有無。
映像で違うのが、明るさとコントラスト。
Plus、Plus2、Pro、Pro2と明るさが徐々に上がっていますが、コントラストはPlusからProでのみ進化している。

Plus、Plus2、Pro、Pro2の比較表
Plus・Plus2・Pro・Pro2の比較表

というわけで、このコントラスト性能の違いで映像にどれくらい違いが出るのか?
両シリーズの上位モデル、StreamMaster Plus2とVisionMaster Pro2で比較検証しました。

Plus2 vs Pro2:映像の違い

まず、同時に電源を入れて本体の起動速度を比較。
続いて、アプリの起動速度やカーソルの移動速度も検証してみましたが、違いは感じられなかった。
ついでにMaxも比べてみましたが、処理スペックは全モデル共通というのは間違いなさそう。

VisionMaster Pro2とStreamMaster Plus2のアプリ画面を並べて投影
アプリの画面(左:Pro2/右:Plus2)

続いて映像比較。
40インチくらいのサイズで左右に並べて投影。
EBLはオフのまま、デフォルト設定で投影していますが、この時点で微妙に色味の違いを感じた。
やはりVisionMaster Pro2の方が色濃く、黒が黒い。

EBLオフのVisionMaster Pro2とStreamMaster Plus2を左右に並べて投影
EBLオフ(左:Pro2/右:Plus2)

続いて、EBLをオンにして100インチの投影比較。
暗い場所で、一般的なマットスクリーンにて投影比較しています。

100インチのマットスクリーンでStreamMaster Plus2とVisionMaster Pro2の映像を比較
マットスクリーン・EBLオン(左:Plus2/右:Pro2)

どちらもめちゃめちゃ綺麗。
比べてみると、結構違いがあった。
やはりPro2の方が発色、色のり、解像感で勝っているような気がした。
もちろん、カメラ越しの映像なので正確には伝わらないかと思いますが、肉眼で比べている私には、やっぱりちょっと違うってのがわかります。

特に赤や青といった原色の発色が、Pro2の方がより深く濃く表現されている。
黒の黒さもPro2の方が上。
黒いってだけでなく、色の濃さっていうんでしょうか?
Pro2と比べると、明らかに違いがあると感じました。

100インチのマットスクリーンでStreamMaster Plus2とVisionMaster Pro2の映像を比較
マットスクリーン・EBLオン(左:Plus2/右:Pro2)

ちなみに、ALRスクリーンでも映像を比較しています。
ALRスクリーンだと、どちらもめちゃめちゃ綺麗になりますが、それでも色の濃さという点で、Pro2の方が色濃く感じる。
写真だとわかりづらいものの、なんか違うってのは伝わるかと。

100インチのALRスクリーンでStreamMaster Plus2とVisionMaster Pro2の映像を比較
ALRスクリーン・EBLオン(左:Plus2/右:Pro2)

いろいろとゲームプレイしたりもしてみましたが、Plus2、Pro2、どちらもゲームで遅延を感じることは一切なかった。
4K HDRの超高画質で、ヌルヌル快適にプレイもできている。
ゲーミング性能は、どちらも変わらず高性能ってのも間違いないでしょう。

映像の綺麗さという点では、明るさの違いもあるとは思いますが、やはりコントラストの違いが大きいのかなと。
色の濃さが違う。

どちらも暗いところでは十分明るいと思いましたし、Plus2は2000 ISOルーメンにも関わらず、他社のより明るいプロジェクターと比較しても遜色なく、むしろ綺麗に感じた。
100インチぐらいのサイズなら、2000 ISOルーメンもあれば十分かなと。

もちろん明るいところでは、より明るいPro2の方が綺麗に見える。
日中の明るいリビングといった環境では、どちらも映像が薄くなりますからね。
「明るいプロジェクターよりALRスクリーンを使った方が良い」というのは、長焦点プロジェクターのスクリーンの選び方で書いた通り。

実際のところ、この2つのモデルを検証していて気づいたのが、映像の違いよりも、使い勝手の違いの方が大きいなと。
Plus2の方が、思っていた以上に設置が大変でした。

Plus2 vs Pro2:光学ズームの必要性

Plus2とPro2の最大の違いが、光学ズーム。
上で比べた映像は、ちゃんとセッティングして、綺麗になるように投影した場合の話。
この綺麗に投影するまでの難易度が、PlusとProでは結構違うと感じました。

光学ズームが無いPlusとPlus2は、投影比で1.2:1で固定。
これは投影幅の1.2倍の距離が必要という意味で、例えば100インチなら、幅が約2.21mとなるので、その1.2倍で約2.66m。
40インチなら約1m、80インチなら約2.1mと、投影サイズごとに設置距離がピンポイントで決まってしまう。

画面の拡大・縮小の設定画面をVisionMaster Pro2とStreamMaster Plus2で投影
画面の拡大/縮小(左:Pro2/右:Plus2)

つまり、部屋のレイアウトに合わせた調整ができず、結果として、画質劣化の原因となるデジタルズームに頼らなければいけなくなる。
さらに高い位置に設置する場合は、斜めに投影することになるため、台形補正も必須。

横から見た傾いた本体と、正面から見た台形の投影範囲。
本体を傾けると投影範囲が台形になる

台形補正は、歪んだ投影範囲の中に映像を収める処理なので、ここでも画質が落ちる上に、斜めに投影すれば投影距離もまた変わるので、設置位置の再調整までも必要になってしまう。

台形の投影範囲とスクリーンの共通部分に、長方形の映像を収めた模式図。
台形補正では、投影範囲の内側に長方形の映像を収める

一方、VisionMaster Proシリーズは光学ズームが使えるので、1.2倍の固定ではなく、0.9倍〜1.5倍(投写比0.9〜1.5)と設置距離を柔軟に調整できます。
同じ100インチスクリーンでも、約1.99mから3.3mの間で好きな位置に設置できるのです。

数字だけでは分かりづらいので、6畳間で100インチの映像を楽しむと仮定します。
6畳間の部屋の長い方が、だいたい3.5mくらい。
StreamMaster Plusだと、スクリーンから約2.66mの位置にピンポイントで設置しなければならないので、部屋の角には置けず、やや真ん中あたりにプロジェクターを置くことになってしまう。

3.5m×2.5mの部屋の長辺方向に、100インチを約2.66mから投影するPlus2。
長辺3.5mの部屋の例:Plus/Plus2は100インチで約2.66m(模式図)

かといって、部屋の狭い方は約2.5m。
100インチの投影はできない。

短辺2.5m方向では、100インチに必要なPlus2のレンズ位置が部屋の外になる模式図。
短辺2.5mでは、Plus/Plus2の100インチに必要な距離が足りない(模式図)

一方、光学ズームがあるVisionMaster Proなら、100インチを最短1.99mの距離で投影することもできるし、スクリーンと本体の両方を部屋の端に置くことも可能なのです。

Pro2で100インチを約2.05mから投影する例。100インチの対応投写距離は約1.99〜3.32m。
Pro/Pro2を短辺方向に置く例:約2.05mで100インチ(模式図)
3.5m×2.5mの部屋で、Pro2を約3.00mの位置へ寄せる例。配線や排気の余裕は別途必要。
Pro/Pro2を長辺の奥へ寄せる例:約3.00mで100インチ(模式図)

あと、プロジェクター設置で知っておいた方が良いのが投影方向。
プロジェクターってレンズから上下均等に映像が広がると思いがちですが、実際は下方向には、ほとんど広がらず、上方向に映像が投影されるのが一般的。
AWOL Valerionのレンズオフセットも100%なので、投影画像の下側が、レンズの高さと一致するようになっており、レンズの中心と映像の中心がずれている。

レンズから上下均等に映像が広がると思いがちなイメージ。PlusとProの実際の投影方向とは異なる。
上下均等に広がるという思い込みのイメージ
PlusとProの通常設置で、映像下端がレンズ高さになる模式図。本体が高いとスクリーンの上へずれる。
Plus/Proの通常設置:映像の下端がレンズの高さになる

つまり、プロジェクターはスクリーンよりも低い位置に置く必要があり、一般家庭の生活スペースでは、これが非常に厄介。
スクリーンの下側位置に合わせて真正面に置くって、まず不可能に近いですからね。
プロジェクターを使うなら、少なからず斜めに投影することになり、台形補正も避けられない。
光学ズームが無いと、この台形補正で調整できる範囲も、だいぶ狭まってしまう。

同じ位置のスクリーンに対し、本体を水平に保って下げ、レンズをスクリーン下端の高さへ合わせる比較図。
本体を水平に保ち、レンズの高さをスクリーン下端に合わせる

実際、VisionMaster Pro2で問題なく投影できた場所でも、StreamMaster Plus2では同じようには投影できず、純正スタンドでは調整しきれなかった。
カメラ用のビデオ三脚を引っ張り出して、あれこれ試行錯誤しながら使っていたくらい。

カメラ用のビデオ三脚に載せたStreamMaster Plus2
ビデオ三脚に載せたPlus2

何が言いたいかというと、StreamMaster Plusは値段が安いからエントリー機と勘違いしがちですが、設置の難易度はむしろ高い。
どちらかといえば玄人向けで、しっかりとシアター環境を構築できる人向けかなと。

生活スペースに置くことを考えているなら、光学ズームはないと困る。
明るさや映像の違い云々の前に、「ちゃんと設置できる場所があるのか?」考えておいた方が良い。
何にせよ、リビングの真ん中にプロジェクターがあったら邪魔ですからね。

というわけで、スタンダードモデルのStreamMaster Plusシリーズは、最先端の機能を搭載しつつ映像もそこそこ綺麗なので、コストパフォーマンスが高いと思われがち。
ただ、光学ズームが無いというデメリットは大きい。
日本の一般的な家庭では、ちょっと使いづらいのではないかなと。

もちろん、それを理解した上で使うのであれば、スペックのコストパフォーマンスは高い。
映像の綺麗さがどうとか、暗い場所で使うからとか、その前に、設置の柔軟性でワンランク上のProシリーズを選んだ方が、幸せになれる人が多いと思いました。

VisionMaster ProとVisionMaster Maxの違い

Pro2 vs Max:スペックの違い

この2つのモデルは、Pro2が約45万円に対し、Maxが約75万円。
価格差が約30万円もあるわけで、何が変わるのか?

Pro、Pro2、Maxの比較表
Pro・Pro2・Maxの比較表(価格は2025年12月時点)

まず、明るさはPro2が3000 ISOルーメンに対し、Maxが3500 ISOルーメン。
コントラストについては、Pro2が15,000:1なのに対し、Maxは50,000:1にも達する。

これはMaxのみに搭載された「NoirSceneシステム」のおかげ。
6段階のマニュアルアイリス、EBLといった統合技術により、他のモデルに比べ暗所コントラストが格段に向上し、驚異的な黒の深さを実現しています。

比較表で明るさとコントラスト比の行を強調した画面
明るさとコントラスト比

映像に関わるハードウェアもMaxは別格。
レンズがアップグレードされ、14枚構成のプロ級ガラスレンズを採用。
AWOL Valerionのラインナップで唯一、電動レンズシフト機能も搭載しており、垂直方向にプラスマイナス105%という広い範囲で、画質劣化のない位置調整が可能となっています。

比較表でレンズシフトやレンズ素材の行を強調した画面
レンズシフトとレンズ素材

さらに、レンズ交換にも対応しており、別売りレンズで、標準搭載の望遠側を投写比1.5から2.0まで拡張可能。
より長距離からの投影もできるようになる。

画質ノイズ対策も強化されており、DLP特有の虹色のちらつきを抑える「レインボーエフェクト抑制機能(Anti-RBE)」に加え、レーザー特有のざらつきを抑える「スペックル低減技術」も搭載。

比較表でアイリス、レインボーエフェクト抑制、交換レンズの行を強調した画面
アイリス・レインボーエフェクト抑制・交換レンズ

細かいところでは、有線LANが1Gbpsへと高速化しており、外観はMaxだけ奥行きが18mm長く、重量も0.5kg増えて7.5kgと、筐体も少し大きく重厚になっている。

あと、Maxだけパッケージも異なる。
高級感のある化粧箱梱包となっており、その代わり、PlusやProのようなキャリングケースは付属しない。
ここまで高額かつハイスペックの機材を持ち運ぶ人は少ないでしょうから、完全な据え置きとして使う前提なのでしょう。

VisionMaster Maxの化粧箱
VisionMaster Maxの化粧箱

というわけで、VisionMaster Pro2からVisionMaster Maxへの主な進化ポイントは、6段階のマニュアルアイリス、レンズシフト、レンズ交換機能、あとはレインボーエフェクト抑制とスペックル低減です。

Pro2 vs Max:映像の違い

同時に電源を入れて動作スピードも比べたいところですが、AWOL Valerionは全てのモデルで処理スペックが同じ。
起動もアプリの動作も、違いは感じられませんでした。

StreamMaster Plus2、VisionMaster Pro2、VisionMaster Maxを同時に起動した投影
3台同時に起動(上:Plus2/左:Pro2/右:Max)

続いて映像比較。
40インチくらいのサイズで左右に並べて投影。
EBLはオフのまま、デフォルト設定で投影していますが、デフォルト設定のままでは、違いがちょっと分かりづらいというのが本音。

EBLオフのVisionMaster MaxとVisionMaster Pro2を左右に並べて投影
EBLオフ(左:Max/右:Pro2)

そもそもPro2が、ものすごい綺麗だし、並べて比べても「言われてみれば違うかな?」程度。
パッと見では、ほぼ同じに見えてしまった。

StreamMaster Plus2も含め、3機種同時に比較をしてみたりもしました。
Plus2は微妙に色味が違うのが分かりますが、上位機種の2つ、Pro2とMaxは、途中でどっちがどっちだか分からなくなった。

Plus2、Pro2、Maxで同じ映像を同時に投影
上:Plus2/左:Pro2/右:Max

続いて、EBLをオンにしたPro2と、EBLとIRISをオンにしたMaxで100インチの投影比較。
同じく、暗い場所で一般的なマットスクリーンにて投影比較しています。

マットスクリーンでEBLオンのPro2と、EBLとIRIS 6のMaxを比較
マットスクリーン(左:Pro2 EBLオン/右:Max EBL+IRIS 6)

VisionMaster Pro2の時点で、文句のつけようがないぐらい綺麗ですが、Maxでアイリスを最大まで絞ってみると、違いが顕著になった。
「IRISを閉じることでコントラストが向上する」というのも、しっかりと体感できました。

Pro2のEBLオン、MaxのIRISオフ、MaxのIRISオンの3つを並べて比較すると、Pro2とMaxのIRISオフでは、あんまり映像の違いがわからない。
IRISを最大の6まで上げると、だいぶ違いが出てくるという感じ。
明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなっているような気が、しないでもない。

Pro2、IRISオフのMax、IRIS 6のMaxを並べた3画面の比較
左からPro2・Max(IRISオフ)・Max(IRIS 6)

アイリスは例えるなら、カメラの絞りみたいなもんでしょうか。
1→6へと絞るほどに、色濃く黒くなっていく。
暗いシーンだけでなく、鮮やかなシーンでも、Pro2とはまた違った映像になる。
パッと見た感じでも、濃くなったなぁってのがわかります。

VisionMaster MaxのIRISオフとIRIS 6を並べた比較
Max(左:IRISオフ/右:IRIS 6)

ただ、アイリスを絞るとピーク輝度は減少するらしく、この辺は一長一短。
また、EBLやアイリスをオンにすると、若干暖色寄りの色味になる。
赤っぽいって言うんでしょうか?
特にIRISは最大の6に設定すると、その変化もよくわかる。

開口が大きい状態と絞った状態の比較。絞ると通過する光が減り、ピーク輝度も下がる。内部構造の実図ではない。
アイリスを絞ると通る光が減り、ピーク輝度も下がる(仕組みの概念図)
IRISサイズを調整する設定画面
IRISの設定画面

良くも悪くも色味は変化してしまうので、常用するなら、IRISを4〜5くらいに抑えた方が良い気もした。
この辺はコンテンツ次第ってのもあるし、何にせよ好みの問題。
Maxは、自分の好みに合わせて細かく調整できることにも利点がある気がしました。

あと、Maxにはレインボーエフェクトを低減する機能もありますが、そもそも私は、AWOL Valerionのプロジェクターでレインボーエフェクトを感じていないので、この辺はなんとも。
レインボーエフェクトを感じる人には目の疲れの原因になるので、それを軽減できるのは良いのではないかなと。

スペックル低減技術も、マットスクリーンではスペックルは感じず、ALRスクリーンなら、確かにPro2よりもMaxの方が抑えられているような気がした。
この辺は使うALRスクリーン次第ってのもあるでしょう。
例えば、AWOL ValerionのALRスクリーンには、スペックルを低減する技術も詰め込まれている。
スペックルを感じる以前に、ALRスクリーンの美しさにビビります。

参考までに、ALRスクリーンにMaxで投影してみました。

照明をつけた部屋でALRスクリーンに投影したVisionMaster Max
ALRスクリーン・照明オン(Max)

VisionMaster Pro2と並べて比較。
どちらも明るい部屋での投影ですが、ものすごく色濃く映っています。

照明をつけた部屋でALRスクリーンにPro2とMaxを並べて投影
ALRスクリーン・照明オン(左:Pro2/右:Max)

せっかくなので、StreamMaster Plus2の投影映像も並べておきます。
ALRスクリーンに投影してしまうと、ホント別物になってしまうので、なんとも言えないところですが、上位モデルになるにつれて、だんだんと色濃くなっているような気が、しないでもない。
何にせよ、明るい部屋で投影しているとは思えないほど綺麗。

照明をつけた部屋でALRスクリーンにPlus2、Pro2、Maxを並べて投影
ALRスクリーン・照明オン(左からPlus2・Pro2・Max)

一方、暗い部屋でALRスクリーンに投影した、VisionMaster Maxの映像です。

照明を消した部屋でALRスクリーンに投影したVisionMaster Max
ALRスクリーン・照明オフ(Max)

同じく、VisionMaster Pro2の映像と並べて比較。
やはり、ALRスクリーンも明るい場所で投影するより、暗い場所で投影した方がより色濃く映る。
ここまで来ると、ホント有機ELテレビを見ているかのような映像です。

照明を消した部屋でALRスクリーンにPro2とMaxを並べて投影
ALRスクリーン・照明オフ(左:Pro2/右:Max)

ついでに、StreamMaster Plus2も投影比較してみましたが、ALRスクリーンに投影すると、明るさの違いはちょっと分かりづらい。
それでも、比べれば色の濃さはだいぶ違うかと。

照明を消した部屋でALRスクリーンにPlus2、Pro2、Maxを並べて投影
ALRスクリーン・照明オフ(左からPlus2・Pro2・Max)

本来は、Maxのスペックル低減を体感したくて比較してみたのですが、スペックル云々の前に、どれもめちゃめちゃ綺麗。
ここまでくると、どれが綺麗かという判断もちょっと難しい。
ALRスクリーンって、明るい部屋で明るく投影できるだけでなく、迷光や環境光の影響も最小限に抑えてくれるので、より色濃く投影できるんですよね。

AWOL ValerionのALRスクリーンについては、長焦点プロジェクターのスクリーンの選び方で詳しくレビューしています。

というわけで、Pro2とMaxの違いは、しっかりと設定して比較すればわかる。
そもそもPro2の時点で非常に綺麗なので、価格差ほどの違いがあるかと言われれば、難しいと感じました。

この辺は、私が一般家庭の生活スペースで使っていて、100インチという小さいサイズってのもあるとは思う。
それでも、映像のコストパフォーマンスでは、Pro2に軍配が上がるんじゃないかなと。
ただ、Maxには映像以外の違いもある。

Pro2 vs Max:レンズシフトの必要性

Maxで加わった機能が垂直レンズシフト。
他社プロジェクターにはレンズシフト対応モデルもあるだけに、VisionMaster Pro2にレンズシフトがないってのは、私も気になっていたところでした。

まず、垂直レンズシフトって何なのか?
これは、レンズを垂直方向に移動させて、投影位置を調整できる機能。
プロジェクター本体の水平を保ったまま、スクリーンに合わせて画質劣化なく、映像位置を上下に調整できるようになるもの。

本体を傾けて台形補正する方法と、Maxを水平に置いたまま垂直レンズシフトで映像を上下する方法の比較。
台形補正とMaxの垂直レンズシフトの違い。レンズシフトは上下方向のみ
電動ムービングシャフト(垂直レンズシフト)の設定画面を投影
垂直レンズシフト(電動ムービングシャフト)の設定画面

プロジェクターを設置する時、左右の位置合わせは結構簡単ですが、高さの微調整は結構大変ですからね。
Maxの場合は、垂直方向にプラスマイナス105%のレンズシフトが可能。
この105%は、Valerionの場合はレンズオフセットの値で、映像がレンズの中心より完全に上にある状態から、完全に下にある状態まで動かせるという意味です。
映像の位置でいうと、上にも下にも画面の高さの半分ちょっと。例えば100インチなら、上下それぞれ約68cm、合計で約137cm動かせる計算になります。

レンズシフトで映像の位置を動かしているところ
レンズシフトで映像の位置を動かす

これにより、プロジェクターを斜め下に向けなくて良くなるので、台形補正が不要。
画質劣化もしなくなるというわけ。

では、レンズシフトがなく台形補正を使った場合、実際のところ、どれくらい解像度が落ちたり、コントラストが落ちるのか?
ちょっと斜めに向けて台形補正した映像と、レンズシフトで補正なく投影した映像を見比べてみましたが、正直、違いがわからないというのが私の感想。

この辺は、画面サイズや投影する角度にもよるので参考程度に読んでほしいのですが、よっぽど変な角度から投影しなければ、そこまで劣化はしない。
適当に設置して台形補正しても、十分綺麗に投影できるのがAWOL Valerion。
一瞬でスクリーンの角もぴったり合わせてくれますからね。

勘違いしないでほしいのが、レンズシフトがあれば台形補正が完全に不要になる、というわけでもありません。
補正なしで投影するには、スクリーンに対して平行かつど真ん中に設置する必要があり、やはり生活スペースでは、これは結構無理がある。

実際、そこそこ平行、そこそこ正面くらいの設置で十分。
ちょっと高い位置に置いたくらいなら、台形補正で劣化を感じることはないと思っています。
異論は認めます。

棚の上に置いた2台のプロジェクター
棚の上に置いたプロジェクター

ちなみに、プロジェクターの設置方法として、なんだかんだ綺麗に投影できるのが、天井の吊り下げ設置。
本体を逆さに吊るすことで、オフセットも逆方向になるので、映像が下方向に綺麗に広がる。
これにより、台形補正に頼りすぎることなく投影できるようになる。

天井から吊り下げたプロジェクター
天井から吊り下げたプロジェクター

AWOL Valerion純正の天井マウントは、上下に微調整もできるので、水平を保ったまま映像位置もぴったりと合わせやすい。
しかも、天井にあるので、生活スペースを圧迫しない。

天吊り固定って賃貸では無理があると思われがちですが、私が賃貸住宅で吊り下げ固定した話は、賃貸100インチホームシアターのDIYに書いています。

AWOL Valerionと他社プロジェクターの違い

AWOL Valerionを選ぶ理由(メリット)

結局のところ、他社と比べてどうなのか?
AWOL Valerionを語る上で避けては通れないのが、やはり究極の黒。
他社を圧倒するコントラスト性能。

暗い部屋でスクリーンに投影したゲーム画面
暗い部屋で投影したゲーム

スペック上では15,000:1とか50,000:1という数値が並びますが、そんな数字はさておき、実際に目で見てみると、他社よりも色が濃く、黒が黒いってのがよくわかる。
これは単にEBL技術が優れているっていうだけの話ではなく、EBLをオフにした状態でもネイティブコントラストが高く、デフォルトの状態で黒が黒いのです。

もちろん、何をもって映像が綺麗というのか?
人それぞれ違うと思うし、この映像の違いを、カメラ越しに伝えるのは無理があるとも思っている。
プロジェクターは明るさこそ正義という中で、AWOL Valerionはコントラスト性能にこだわり、究極の黒を追求したってのが素晴らしい。
実際、このコントラスト性能では、頭一つ抜けている気もしました。

暗いシーンの映画を投影した画面
暗いシーンの映像

かといって、「AWOL Valerionが明るさで劣るのか?」といえば、そんなこともなく、他社の明るいと言われるプロジェクター並みに明るい。
同等ルーメンで比べてみても、明るい場所でより色濃く映る。
他社プロジェクターでは、輝度を上げると白飛びして色が薄くなったりもしますが、AWOL Valerionは輝度を調整しても、色が濃いまま明るくなるってのも感じている。

他社にも、EBLのように黒レベルを上げる機能はあるのですが、AWOL ValerionのEBLはオンにしても、色味の破綻が限りなく少ないですからね。
こういった明るさの調整や、EBLやアイリスといった機能も、映像を確認しながら、どう変わるのかを見て調整できるようになっているのも良い。

よく色精度が高いとか、色の再現性が高いとかも言われますが、スペック上は同じように精度が高いはずのプロジェクター同士なのに、実際に見比べてみると、映る映像は違うんですよね。
「カタログのスペックが正しいのか?」ってのもあるし、「クリエイターの意図した色を忠実に再現するのが、綺麗な色なのか?」ってのもある。

例えば、今の映画が昔の映画に比べて綺麗かといえば、そんなこともなく、4K解像度だから綺麗ってわけでもないでしょう。
そういった、雑多で色とりどりのコンテンツで、色濃く見えるのがAWOL Valerion。
SDRでもHD解像度でも、黒くて濃いから綺麗って感じるわけです。

日々プロジェクターを使うようになって思うのが、現代の映画やドラマシリーズ、最新のゲームでも、暗い環境のシーンや黒を基調としたシーンが多いということ。
こういったシネマティックな映像を、暗い画面のまま黒つぶれなく、くっきり見えるってのがやっぱりすごい。
究極の黒を追求したAWOL Valerionだから、実現できる映像だと思っています。

暗い部屋のシーンが続くゲーム画面
黒を基調としたシーン

例えるなら、他社プロジェクターがminiLEDで、AWOL Valerionは有機ELという感じでしょうか。

もちろん、機能面でも、他社と比べて最高峰というのは言うまでもなく、処理スペックだけでなく、HDMI端子も3ポートあり、Wi-Fi性能もWi-Fi 6Eに対応。
スマートホームやAirPlayにも対応しているし、ゲーミング性能も高く、ゲーミングプロジェクターとしても使える。

あと、こんなに高出力なのに、電源アダプターがコンパクトなのも素晴らしい。
ケーブルの真ん中にどデカいアダプターもないので、配線がすっきりするのもAWOL Valerionの地味な利点だと思いました。

Valerionのリモコン2本と電源アダプター2個
付属のリモコンと電源アダプター

AWOL Valerionのデメリット

最大のデメリットが、やはり価格。
スペックのコストパフォーマンスは高いとはいえ、ホームプロジェクターとしては間違いなく高額です。
Plus2が約30万円、Pro2が約45万円、Maxは約75万円。

スタンダードモデルのPlusシリーズでも、他社フラッグシップモデル並みの価格となっており、Pro2は、それよりさらに10万円くらい高額。
Maxに至っては、ホームプロジェクターというレベルの価格でもない気がする。

StreamMaster Plus2、VisionMaster Pro2、VisionMaster Maxを並べたところ
左からPlus2・Pro2・Max

あと、設置の柔軟性も良いとは言い難い。
プロジェクターの本体重量は7kg以上と重く、ジンバル一体型でもない。
ジンバルスタンドはオプションパーツとなっており、このスタンドだけで2kgもあるので、これを取り付けるとなると9kgを超えてしまう重さ。

デジタルスケールに載せたジンバルスタンド
はかりに載せたジンバルスタンド

競合製品がジンバル付きで5kg前後なので、だいぶ重く感じるし、このジンバルスタンドも22,800円となかなか高額。
本体の形状も、持ち運ぶことを想定しておらず、しっかりと据え置いて使うプロジェクターとなります。

設置の柔軟性という点でも、StreamMaster Plusは光学ズーム機能がなく、VisionMaster Proにはレンズシフト機能がない。
Maxはレンズシフトに対応していますが、垂直方向のみで、水平方向のレンズシフトには非対応ですからね。
設置の柔軟性や携帯性という点では、他社プロジェクターに軍配が上がるかなと。

あと、強いて言えばオーディオ性能。
これは全モデル共通で、12W×2の合計24W。
StreamMaster Plusでこの性能は悪くないと思いますが、最上位モデルのVisionMaster Maxも同じですからね。

Pro2やMaxの価格や映像を考えると、ちょっと物足りないし、「外部スピーカーを接続して使いたい」と考えてしまうあたりも、据え置きで使うことが前提のような気がしました。

天吊りしたプロジェクターと両脇のスピーカー
天吊りしたプロジェクターとスピーカー

AWOL Valerionプロジェクターの違いまとめ

AWOL Valerionのプロジェクターは、どれも高額。
その分、どれも映像が綺麗で高スペックであり、現代のホームプロジェクター市場で、最高峰のシリーズというのも間違いないと思いました。
ただ、モデルにより搭載する機能が異なるので、しっかりと違いを理解して選んだ方が良いでしょう。

Plus2、Pro2、Maxで同じ映像を同時に投影
上:Plus2/左:Pro2/右:Max

一番格安なStreamMaster Plusは、明るさやコントラスト性能でやや劣るってのもありますが、映像云々の前に、「ちゃんと設置できるか?」を確認した方が良い。
光学ズームが無くても、いい感じに設置ができるのか?
せっかく綺麗に映像が投影できても、プロジェクター自体が邪魔になっちゃったら意味がないし、その都度わざわざ持ってきて、すぐに使えるようなプロジェクターでもない。

特に日本の賃貸住宅のような、限られたスペースに設置するのであれば、光学ズームが無いのは、ちょっと厳しいかなと。
ただ、この金額を考えると、性能のコストパフォーマンスは非常に高いので、その辺を理解した上でStreamMaster Plusを選べる人には良い。
どちらかといえば玄人向けかなと。

ワンランク上のVisionMaster Proシリーズは、40万円前後の価格帯となりますが、光学ズームを搭載で、さらにコントラスト性能も上がるので、せっかくAWOL Valerionを選ぶなら、Proシリーズから選びたい。
他社で30〜40万円くらいするフラッグシップモデルに比べて、黒の黒さも明らかに違うので、追加で10万円を払う価値もあると感じました。

比較表でProとPro2の列を強調し、明るさの行を赤枠で囲んだ画面
ProとPro2の違いは明るさだけ

VisionMaster ProとPro2の違いは明るさだけなので、暗いところで使うならProでも良いとは思います。
せっかくこの美しい映像が投影できるなら、やはり明るい方を選びたくなるのが人間でしょう。
他社のフラッグシップモデルが3000 ISOルーメン前後なのに対し、VisionMaster Pro2なら明るさでも見劣りせず、現代のホームプロジェクターとして最高峰のスペック。
明るさとコントラストのバランスでは、Pro2の方が良い気がしました。

さらに約30万円を追加すればMaxも選べますが、正直なところ、Pro2の時点で映像は非常に綺麗だったので、プラス30万円分の差を体感できたかというと、ちょっと難しいところ。

確かに、IRISによる黒レベルの違いは感じましたし、レンズシフト、NoirSceneシステム、レインボーエフェクト抑制やスペックル低減といった機能は唯一無二。
これ以上のプロジェクターはちょっと想像がつかないし、これを選んでおけば間違いないという安心感もあるのですが、やっぱり約75万円という価格ですからね。
間違いなく最高峰なのですが、この性能の凄さも、価値がわかる人向けな気がしてしまいました。

Maxは、2025年12月16日から2026年2月27日までのMakuake先行販売では、なんと41%オフの45万円でした。
ALRスクリーンもセットで安く買えるという話でした。
ここまで安くなると、価格差がどうこう言うまでもなく、とりあえずMaxが欲しくなるのは仕方ないでしょう。
先行販売はすでに終わり、2026年4月から一般販売されています。

何にせよAWOL Valerionのプロジェクターは結構高額なので、セールのオフ率もすごい。
StreamMaster Plus2もVisionMaster Pro2もMaxも、お得なタイミングで買っておきたいところ。
いずれも非常に高画質ってのは、間違いありません。

正直、VisionMaster Pro2を使った後にMaxを使ってしまった私は、Pro2を初めて使った時に比べたら、リアクションも薄かったし、私の家族に至っては、どっちもすんごい綺麗って反応でしたからね。
VisionMaster Max最大のライバルは、皮肉にも、同じAWOL ValerionのVisionMaster Pro2なんじゃないかなとも思いました。

▶ 3台を並べた投影比較や、アイリスによる黒の変化は動画で見られます → YouTubeで見る
▶ Pro2単体のレビュー(ゲーミング性能の検証)はこちら → YouTubeで見る

P.S.
ここまでプロジェクターが進化すると、映画館と何が違うのか?
映画館も場所によって、映像は全然違いますからね。
下手な映画館で見るより綺麗なのではないか?
3D映像も、めちゃめちゃ綺麗に見えますからね。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業17年目。
法人12期目。小さい会社の代表です。

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