法人カードの審査と必要書類。設立0カ月で発行できたカードと落ちたカード。

法人カードの審査書類

法人カードは、個人カードより審査が厳しい。
設立3年未満は作れない、2期連続の黒字が必要。
法人カードを調べると、そんな話ばかり出てきます。

私も法人を設立したとき、ビビッてました。
カードが作れなかったら、経費の決済どうすんのって。

で、実際に新設法人で申し込んでみたら、設立0カ月で普通に発行できたのです。
即日で審査に通ったカードすら有る。
その一方で、3年連続で審査に落ち続けたカードも有りました。

同じ会社、同じ代表者なのに、この差。
理由は単純で、カードによって審査する相手が違うからです。

この記事の結論
  • 法人カードの審査は「法人を審査」と「個人を審査」の2種類
  • 個人審査のカードなら設立0カ月でも作れた(私の実録)
  • 必要書類は最少で代表者の本人確認書類のみ

私が2015年から実際に申し込んできた9枚の実録と、2026年8月時点の現行データで、審査・必要書類・発行日数を整理しました。

目次

法人カードの審査は2種類

一口に法人カードといえど、審査の対象は2系統に分かれます。

法人審査:法人そのものを審査する。登記情報や事業の実績が見られ、書類も法人の登記簿謄本などが必要
個人審査:法人の代表者個人を審査する。見られるのは個人の信用情報で、法人の書類は原則不要

法人カード、ビジネスカード、コーポレートカードと名前は色々ありますが、カード会社によって呼び方が違うだけ。
いずれも事業用の決済カードで、引き落とし口座に法人口座を指定でき、店頭でのサインは使う人の個人名です。
名前では審査方式は分かりません。

重要なのが、代表者個人を審査するカードなら、法人の実績はほぼ問われないということ。
新設法人だろうが、赤字法人だろうが、個人の信用情報(クレジットヒストリー)が積み上がっていれば発行できる余地が十分にあるのです。
実際、私はCICの信用情報開示請求までして確認しましたが、カード審査で見られるのは結局この個人の履歴ですからね。

しかも今は、個人審査型が主流になりつつあります。
セゾンは「法人ではなく個人を対象に審査」と公式に明言しているし、JCBも法人確認書類不要のカードを主力にしている。
アメックスに至っては「起業1日目から申し込める」とまで書いてます。
「設立3年」「2期黒字」の通説は、少なくとも個人審査型のカードには当てはまりません。

法人カードの審査は2種類。会社を見る法人審査と、代表者個人を見る個人審査の対比図

カード別の審査方式一覧

主要な法人カードについて、審査対象・法人書類の要否・発行日数を確認した結果が下の表。
2026年8月時点の公式情報ベースです。

カード審査対象法人の書類発行日数年会費
セゾンプラチナ・ビジネス代表者個人(公式明文)登記簿・決算書とも不要最短3営業日初年度無料・次年度33,000円
セゾンコバルト・ビジネス個人事業主・経営者登記簿・決算書とも不要最短3営業日無料
JCB CARD Biz法人代表者法人確認書類不要約1週間(モバ即入会は最短5分)券種による(公式サイトで要確認)
JCB Biz ONE法人代表者・個人事業主法人の本人確認書類不要最短5分〜約1週間一般無料・ゴールド5,500円(初年度無料・年100万円利用で翌年無料)
オリコ EX Gold for Biz代表者個人M(法人代表者)は本人確認資料のみ約2〜3週間(私の実測)3,300円(初年度無料)
アメックス・ビジネス(グリーン/ゴールド)個人事業主は本人の信用情報/法人は登記情報なども法人は登記情報などが必要1〜3週間13,200円/49,500円
楽天ビジネスカード楽天プレミアムカード付帯型法人名義口座なら商業登記簿謄本等約4〜5週間2,200円(楽天プレミアムカード11,000円が別途必要)
三井住友カード ビジネスオーナーズ満18歳以上の法人代表者・個人事業主(副業・フリーランス含む)登記簿・決算書とも不要(本人確認書類+本人名義口座)最短3営業日(口座のオンライン設定と書類が揃った場合。書面手続きは1カ月程度)一般:永年無料/ゴールド:5,500円(年100万円利用で翌年以降永年無料)
ダイナースクラブ ビジネスカード経営者個人の与信重視とされる本人確認書類のみとされる(公式サイトで要確認)公式サイトで要確認33,000円(2026年4月改定・追加会員は無料)

※「公式サイトで要確認」の項目は、公式ページに明文を見つけられなかったものです。申込み前に最新の条件を各カード会社の公式サイトでご確認ください。
※JCBの主力は現在、個人事業主やフリーランス・副業でも申し込めるJCB Biz ONEになっています。私が審査に落ち続けた旧来のJCB法人カード(法人審査)とは別物です。この話は後述します。

表を見て分かる通り、上位のカードほど「法人の書類不要」が並ぶ。
2017年に私がこの記事を最初に書いたときより、個人審査化はさらに進んでいます。

各カードの特典やスペックの詳細は本記事では扱いません。
オリコ EX Gold for Bizは10年使った実録レビュー、セゾンプラチナ・ビジネスはメリット・デメリットの詳細記事にまとめてます。

法人カードの必要書類

法人カードの必要書類は、フルセットでも3種類です。

入会申込書 兼 口座振替依頼書(引き落とし用の法人名義口座)
代表者個人の本人確認書類(運転免許証のコピー等)
法人の確認書類(登記簿謄本・履歴事項全部証明書等)

このうち3つ目の「法人の確認書類」が要るかどうかが、法人審査と個人審査の分かれ目。
個人審査のカードは、これがまるごと不要になります。

実際に私が提出した書類を、カード別に並べます(いずれも申込み当時の実録です)。

セゾンプラチナ・ビジネス(2016年申込み):WEB申込み時に免許証番号12ケタを入力するだけ。
カード到着時に同封の口座振替依頼書と免許証コピーを返送する方式で、審査前の書類提出がそもそも無い。
登記簿謄本も決算書も不要でした。この「審査後に書類」という順番は2026年現在も同じです。

オリコ EX Gold for Biz(2015年申込み):法人代表者の「M」は、本人確認資料のみ。
入会申込書に個人印と法人印を押して、法人名義口座の振替依頼書と一緒に返送するだけでした。
登記簿謄本も印鑑証明書も不要。
なお個人事業主の「S」は、本人確認資料に加えて所得証明と開業届出書(または営業許可証)が必要です(2026年8月時点)。

オリコEX Gold for Biz(M)の入会申込書類一式

三井住友ビジネスカード for Owners(2017年申込み):申込用紙・口座振替用紙・代表者の本人確認資料のみ。
登記簿や決算書は不要でした。
現在は「三井住友カード ビジネスオーナーズ」に代替わりしていて、公式サイトが「登記簿謄本・決算書提出不要」と明言しています。
本人確認書類と、引き落とし用の本人名義口座があれば申し込める建て付けです。

ラグジュアリーカード法人(2018年申込み):本人確認書類のコピーのみ。
申込書に法人代表者印、口座振替依頼書に銀行印は必要でしたが、登記簿謄本は不要でした。

ラグジュアリーカード(法人)の入会申込書類一式

JCB法人カード(2018年発行の旧来型):ここでようやく登記簿謄本(6カ月以内)のコピーが登場。
本人確認書類・申込書兼口座振替依頼書と合わせて3点セットのフル構成でした。
ただし現行のJCB CARD BizやBiz ONEは法人確認書類不要なので、JCBでもいまは書類が軽い。

楽天ビジネスカード(2015年頃申込み):必要書類が一番多かったのがココ。
登記簿謄本または印鑑証明書、法人口座の振替依頼書、個人側プレミアムカードの振替依頼書、本人確認書類。
さらに「法人名義預金口座からの支払いに関する同意書」に200円の収入印紙の貼り付けが必要という。マジですかコレ?
現行の公式FAQでも、法人名義口座で支払う場合は商業登記簿謄本等が必要とされています。

楽天ビジネスカードの同意書。収入印紙200円の貼付欄

まとめると、個人審査のカードは「免許証のコピーと法人口座があれば足りる」。
法人口座さえ開設済みなら、書類集めで法務局に走る必要も無いのです。

発行までの日数の実際

発行までの流れは、どのカードもだいたい共通です。

1. WEB申込み(即時に受付メール)
2. 確認の電話(本人確認のみのところと、法人への在籍確認をするところがある)
3. 書類の提出(郵送またはアップロード)
4. 審査完了の連絡
5. 転送不要の簡易書留などでカード到着

公式の「最短◯営業日」は審査完了までの日数のことが多く、手元に届くまでは書類の往復分が乗ります。
私の実測はこうでした(いずれも申込み当時の日数です)。

カード実測の日数(申込み→到着)時点
セゾンプラチナ・ビジネス4日2016年
アメックス・ビジネス約2週間2017年
三井住友ビジネスカード for Owners約2週間2017年
ラグジュアリーカード法人約2週間2018年
オリコ EX Gold for Biz約2〜3週間2015年
JCB法人カード(旧来型)約4週間2018年
オリコビジネスカードGold約1カ月2017年
楽天ビジネスカード約1カ月2015年頃

セゾンの4日は断トツ。
審査を先に終わらせて、書類はカード到着後に返送する方式なので、書類の往復待ちが発生しないのです。
最短3営業日という公式表記に、実測で偽りは無かった。

一方、楽天は現行の公式FAQでも申込みから到着まで概ね4〜5週間とされています。
書類が5営業日で郵送され、返送後さらに約2週間で到着という流れで、私の「約1カ月」という実測とも整合します。
急ぎで法人カードが欲しいなら、セゾン系か、モバ即入会で最短5分のJCB Biz ONEあたりが現実的な選択肢かなと。

アメックス・ビジネスカード到着時の簡易書留と同封書類

設立0カ月で作れたカード

ここからは実録です。
私が新設法人〜設立数年の時期に、実際に発行できたカードと当時の限度額。

セゾンプラチナ・ビジネス(2016年):新設法人で申込み、即日で審査通過。
他のセゾンカードは持っていなかったのに、です。
申し込んだその日に確認の電話が有りましたが、名前・住所・生年月日を答えるだけ。
勤務先や仕事には一切触れられず、会社への在籍確認も無し。
プラチナカードなのに拍子抜けでした。
初期限度額は100万円、キャッシング枠20万円。
法人カードなのにキャッシング枠が付くのも、個人審査だから成せる業です(枠の現行仕様は公式で確認を)。

セゾンプラチナ・ビジネスの契約書面。初期限度額100万円・キャッシング枠20万円(2016年)

オリコ EX Gold for Biz(2015年):設立0カ月の法人で発行できました。
発行時の限度額は100万円。
営業期間も損益も問われないので、個人のクレジットヒストリーが有れば発行できるハズ。
10年使った現在までの経緯は実録レビューにまとめてます。

オリコEX Gold for Biz(M)の書面。利用可能枠100万円・会員登録日2015年4月

三井住友ビジネスカード for Owners(2017年):申込みページに「会社設立間もないお客さまでも申し込み可能」と明記されていた通り、問題なく発行。
初期利用枠は50万円と控えめでした。

三井住友ビジネスカード for Owners(Visaオーナーズ法人)の書面。利用枠50万円(2017年)

ラグジュアリーカード法人(2018年):富裕層向けと言われるカードですが、当時年収1,000万円も無い私で発行できました。
発行時の限度額は300万円。
金属カードの発行に時間がかかるようで、カード本体よりETCカードが先に届くという珍事も。
思ってたよりステータスカードでは無いのでした。

ラグジュアリーカード(法人)の書面。カード利用可能枠300万円(2018年)

アメックス・ビジネス(2017年):法人審査寄りのカードですが、申込み前の問い合わせで「発行にあたり運営期間は関係ない」との回答をもらってます。
これは現行公式の「起業1日目から申し込める」という案内に、そのまま繋がってます。
面白かったのは限度額で、アメックスは一律の利用限度額を設けていません。
サポートに聞いても教えてくれず、利用予定額を伝えて都度確認する方式。
当時の私は30万円はOK、50万円はダメでした。
ヒストリーが無いから仕方ない。デポジット(事前入金)を使えば高額決済もできるので、徐々に信用を積むしか無いですね。

楽天ビジネスカード(2015年頃):法人設立後すぐに申込んで発行できました。
楽天カードを結構使っていたので、利用可能枠は最初から200万円。
ただしこの枠、個人の楽天プレミアムカードとの共有です。
法人側で使い過ぎると個人カードが使えなくなるという、なんとも微妙な仕様でした。

楽天ビジネスカードの書面。総利用可能枠200万円(個人のプレミアムカードと共有)

オリコビジネスカードGold(2017年):法人審査のカードなのに、法人の確認書類が不要という謎のカード。
利用枠は50万円で、個人審査のEX Goldとは審査も枠も別々に付きました(当時。現在のオリコの与信管理は実録レビュー参照)。
WEB明細のIDまで個人と法人で別。
契約としては完全に別人格なんだなと実感した1枚です。

ラグジュアリーカード(チタン)の金属券面

JCBに3年落ちた話

ここまで読むと、法人カードの審査なんて余裕に見えるかもしれません。
私もそう思ってました。
定番のJCB法人カードに申し込むまでは。

法人カードの王道といえばJCB。
定番だけに新設法人でも発行できるという話も聞いていたので、当然通るだろうと。

結果、法人1期目、2期目、3期目と、3年連続で審査落ち。
審査落ちのときは在籍確認の電話すら無く、お断りメールと書類の郵送で静かに終わります。

JCB法人カードの審査落ち通知書。3年分

4期目でようやく発行できましたが、これも一筋縄ではいかなかった。
JCBゴールド法人カードで申し込んだところ、「今回は一般法人カードを発行させていただくことになりました」という判定。
希望より下のランクで発行される、いわゆる格下げ発行です。
そして黒字法人4期目にして、初回限度額は20万円。
申込書に年商と経常利益を書く欄が有ったんですけど、あれ関係なさそうですね。

JCB法人カードの利用可能枠の案内。黒字法人4期目で総枠20万円(2018年3月)

で、ここからが本題。
私は個人ではJCBカードを長年使っていて、個人カードの限度額はマックスまで上がってました。
それでも法人審査には1ミリも効かなかった。
法人と個人は、審査上は完全に別人格なのです。
個人でどれだけ信用を積んでも、法人審査のカードでは「実績ゼロの新設法人」としてゼロから見られる。
3年落ち続けた理由は、たぶんこれだけです。

翌年(2019年)にANA JCB法人カードも申し込みましたが、こちらもワイドゴールド希望で一般カードの格下げ発行。
しかも限度額はJCB法人カードと共有の20万円のままで、カードを増やしても枠は増えませんでした。
発行会社単位で与信枠が管理されている、ということかなと。

だからこそ、最初の1枚は個人審査のカードを推すのです。
法人審査のカードは、法人に実績が付いてから育てればいい。
JCBの審査が厳しいのは、裏を返せばそれだけのステータスだとも思ってますので、私はプラチナ目指して限度額を育ててる途中です。

審査で見られる信用情報

法人カードの審査基準は非公開で、真実は誰にもワカリマセン。
ただ、9枚申し込んだ実例と照らすと、世間の噂話には違和感のあるものも多い。

申込み時に入力する情報は、だいたい以下の項目です。

・運営期間(設立日・業歴)
・財務状況(資本金・売上高・経常利益)
・事業内容
・従業員数
・固定電話の有無
・事務所の有無
・代表者個人の信用情報

この中で、法人審査に効いていると実感するのは運営期間
JCBに3年落ちて4期目に通った私の実例は、これ以外で説明がつきません。
新設法人には信用も売上も無いので、財務状況として見せられるのは資本金の額くらいかと。

一方、売上高や経常利益は申込み時の自己申告です。
私は申込みの時点で決算書や財務諸表を提出したことが一度も無い。
黒字を証明する手段も無いまま通ったり落ちたりしているので、数字そのものより「何期目か」なのだと思います。

固定電話は、IP電話で全然問題ないかなと(私の全カードがそれで通ってます)。
ただし在籍確認の電話は法人にも掛かってくるので、確実に出られる番号を書くこと。
WEBサイトの有無は、そもそも入力欄が無いカード会社が多いので、基本要らないと思います。

もう一つ、実務でやっておくべきなのが法人と個人の情報を分けること
電話番号も住所も、法人と個人で同じにしない。
法人の代表番号が個人の携帯電話というのは、カード審査に限らずイメージが悪いですからね。
法人カードに限らず、金融機関の手続きでは法人住所と代表者住所のそれぞれに転送不要郵便で本人確認が来ます。
登記の時点から分けておくのが理想です。

個人の信用情報に何が記録されていて、審査でどう見られるのか。
CICに開示請求して実物を確認した記録は、別記事に書いています。

クレジットカードの審査基準と信用情報の関係。CIC信用情報開示請求をして気づいたこと。

法人カードの審査で効く項目の整理図。運営期間が効き、売上高は自己申告

法人カードの審査まとめ

法人カードの審査は厳しいと言われてビビッてましたが、振り返ってみれば、大変だったのは法人口座の開設の方でした。
法人口座さえ作れれば、法人カードの発行には困りません。
個人審査のカードなら、設立0カ月でも、必要書類は免許証のコピー程度でも発行できるのですから。

法人口座の開設方法と必要書類。審査の流れと口座開設完了までの期間。

順番としては、こうなります。

1. 法人口座を開設する
2. 個人審査の法人カードを1枚作る(設立0カ月でも可)
3. 事業の決済を法人カードに揃えて、利用と返済を積み重ねる
4. 法人に実績が付いたら、法人審査のカードや上位カードを育てる

私は経理をシンプルに保つため、事業の経費決済は法人口座引き落としの法人カードに揃えています(税務の詳細は税理士さんに確認を)。
カードの選び方そのものは、おすすめ法人カードのまとめ記事へ。
券面に会社名を刻印したい方は、刻印できるカードの記事も書いてます。

法人の信用は、カードを発行して、繰り返し使って、遅延なく返済する。
その積み重ねでしか作れません。
何事も、積み重ねる事が大事ですよねん。

※本記事の情報は2026年8月時点のものです。審査基準・年会費・必要書類は変更される場合があります。最新情報は各カード会社の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業17年目。
法人12期目。小さい会社の代表です。

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