XGIMI TITAN Noirレビュー。3機種とHORIZON 20 Maxを使い比べて分かった違い。

XGIMIのプロジェクターを並べた写真(手前がTITAN Noirシリーズ)
この記事の結論
  • 3機種ともデュアル光学アイリスで黒が沈み、HORIZON 20 Maxより色が濃い
  • 大画面ほど差が出るので、120インチ以上なら上位モデルが良さそう
  • コスパは無印、先行価格なら私はTITAN Noir Maxを選びたい

XGIMIといえば、Elfin FlipやHORIZONシリーズのような手軽で高性能なプロジェクターで、家庭用プロジェクターの概念を変えてきたメーカー。
今では、ホームプロジェクター市場で世界トップクラスのシェアを誇るので、すでにご存知の方も多いかと思います。

そんなXGIMIが新たに投入してきたのが、TITAN Noirシリーズです。
XGIMI最高峰の明るさと手軽さはそのままに、最高峰の黒レベルとコントラスト性能まで求めた最上位モデル。
海外では一足先にKickstarterで登場しており、約1937万ドル、日本円にして約31億円を集め、2026年の最高額キャンペーンとなった超話題のプロジェクターとなります。

TITAN Noir・TITAN Noir Pro・TITAN Noir Max
TITAN Noir・TITAN Noir Pro・TITAN Noir Max

そのプロジェクターが、ついに日本でも発売されることになりました。
日本では2026年9月24日からMakuakeで先行販売が始まり、開始から72時間限定で最大50%オフにもなるという、これまたびっくりの先行価格。
キャンペーンの詳しい情報は、記事の後半でも紹介しています。

私自身、XGIMIのHORIZONシリーズは長く使ってきており、「HORIZON 20 Maxとどれぐらい違うのか?何が進化したのか?」というのは、以前から非常に気になっていたんですよね。
そんなTITAN Noir、TITAN Noir Pro、TITAN Noir Maxの3モデルを、日本での発売に先駆けて試す機会をいただけたので、ここ1ヶ月ほど色々と使い比べてきた記録を残しておきたいと思います。
この記事は、XGIMIから依頼を受け、発売前の3モデルをお借りして検証しています。

昨年秋に登場したHORIZON 20 Maxも非常に綺麗だと思っていたんですけれども、TITAN Noirシリーズと比べてみたら、思っていた以上に違って本当にびっくりしましたからね。
ちょっと感動してしまい、様々なスクリーンを引っ張り出して、あれやこれやといろいろと試してきました。
XGIMIの最高峰モデルの映像美がどんなものなのか、少しでも伝われば幸いです。

目次

XGIMIの最上位TITAN

TITAN Noirシリーズを理解するために、まずはXGIMIのラインナップを整理しておきます。
XGIMIのホームプロジェクターは、大きく分けると3つのラインがあります。

・Elfin Flipシリーズ:薄くて持ち運びに特化
・HORIZONシリーズ:手軽さと高画質を両立
・TITANシリーズ:HORIZONの上に新しく登場した最上位モデル

Elfin Flipは、カバーがそのままスタンドになる超薄型のポータブルプロジェクター。
厚さ5cmほどのタブレットサイズなのに、レーザー光源で4Kまで映し出せるという画期的なモデルです。
最新のElfin Flip 4Kの先行販売はMakuakeで応援購入総額9億円を突破し、Makuakeの累計5万件以上あるプロジェクトの中で、歴代1位の記録を塗り替えました。

Elfin Flip 4KのMakuake先行販売(応援購入総額9億円超・Makuake歴代1位)
Elfin Flip 4KのMakuake先行販売(応援購入総額9億円超・Makuake歴代1位)

一方のHORIZONは、ホームプロジェクターというジャンルを確立させたXGIMIの看板モデル。
置いて電源を入れるだけで、ピントも台形補正も全部自動。
最新のHORIZON 20 Maxは5700 ISOルーメンと、ホームプロジェクターとしては異次元の明るさも誇り、高画質と手軽さを両立させた、まさにXGIMIを代表するシリーズとなっています。

どちらも実際にバカ売れしているモデルです。
それぞれ何が違って何がすごいのかは、Elfin Flip 4KのレビューとHORIZON 20のレビューで詳しく書いているので、よろしければそちらもご覧ください。

そして、今回のTITAN Noirは、ホームプロジェクターHORIZONシリーズのさらに上。
最高峰の映像を求める人向けの最上位ラインです。

実はこのTITANシリーズ、日本では2026年2月に初代TITANというモデルが発売されていました。
0.78型の大きなDMDチップとデュアルレーザー光源で、5000 ISOルーメンという高輝度モデル。
ただ、ちょっとスペック的にはパッとしないかなぁ、という印象でした。

今回新たに登場したTITAN Noirは、この初代TITANから大幅に進化していました。
DMDチップは0.47型へ小さくなったものの、光源はデュアルレーザーからRGBトリプルレーザーへ。
そして、さらに黒とコントラストを高める仕組みが新たに加わっています。

初代TITAN(左)とTITAN Noir(右)
初代TITAN(左)とTITAN Noir(右)

プロジェクターは黒い光を出すことができないので、黒の表現が非常に難しいのです。
明るくすればするほど黒い部分も明るくなってしまう、いわゆる黒浮きが避けられません。
このTITAN Noirは、デュアル光学アイリスで黒浮きの問題を見事に解消しています。

アイリスというのは、複数の羽根でできた物理的な絞りで、カメラレンズのような仕組みです。
TITAN Noirはこれを2つも備えていて、1つ目は光源とDMDチップの間でシーン全体の光量を最適化し、2つ目はレンズ側でレンズへ入る光を精密に制御して黒浮きを抑えます。
この2段構えで、余計な光を物理的に抑える構造になっているのです。

絞りはF2.0〜F7.0までの5段階で、F2.0が全開放のアイリスオフの状態。
自分で好みの絞りに調整して投影することもできるのですが、TITAN Noirで面白いのは、ダイナミックモードを備えていること。
映像の明るさをフレーム単位でリアルタイムに解析して、絞りを自動で動かし続ける、いわばインテリジェントなアイリス制御です。
デジタルな補正に頼りすぎず、物理的な制御で自然なコントラストを作るってこと。

左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|アイリスオン f/7.0・マットスクリーン・照明オフ
左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|アイリスオン f/7.0・マットスクリーン・照明オフ

アイリスという光を絞る機能自体は、他社のプロジェクターにも搭載されています。
ただ、他社が絞り1つなのに対してTITAN Noirはアイリス制御が2つもあって、その上でシーンに合わせて自動で動かすこともできるのです。

ちなみに、初代TITANにはこのアイリス機能が載っておらず、TITAN Noirでアイリスを初めて搭載したかと思ったら、いきなりのデュアルアイリス。
しかも、従来のHORIZON 20シリーズにもあったDBLEという、レーザー側の制御技術も組み合わせています。

DBLEというのは、XGIMIが独自開発したAI連動のダイナミックブラック強化技術。
X-Visionという画質処理チップが映像をリアルタイムに解析し、明るいシーンでは出力を保ち、暗いシーンでは光源全体を落として黒をさらに沈める機能です。
この物理的なアイリスの絞りと、DBLEというソフトウェア側の制御の2つを組み合わせることで、DLPプロジェクターとして最高レベルの黒を実現しているというわけです。

そして重要なのは、これらの機能がTITAN Noirの3つのモデル全てに搭載されているということ。
では、この3つのモデルは何が違うのか?
従来のHORIZON 20シリーズに比べて、どれくらい進化しているのか?
気になるところだと思うので、続いて具体的なスペックを比べます。

TITAN Noirのスペック

初代TITANからの進化

TITAN Noirの3モデルを比べる前に、まずは初代TITANとの比較から。
今回のTITAN Noirは、TITAN Noir、TITAN Noir Pro、TITAN Noir Maxという3つのモデルが同時に登場したのですが、初代TITANも2026年2月に発売されたばかりです。
初代TITANから、TITAN Noirで何が進化したのか。

初代TITANは、0.78型という大型のDMDチップを積み、重量も11.5kgもあるという、ホームシアターの域を超えた本格モデル。
明るさ5000 ISOルーメンで、スマートテレビといったOSも非搭載。
映像デバイスを接続して使う、映像を出力することに全振りしたプロ仕様のモデルでした。

初代TITAN
初代TITAN

今回新たに登場したTITAN Noirは、初代TITANからハードウェアを丸ごと作り直しています。
まずDMDチップは、0.78型から0.47型へ。
サイズだけ見ると小さくなってはいるのですが、これは単なる縮小ではなく、テキサス・インスツルメンツのSSTという新世代のチップです。

SSTは、映像を作る超細かいミラーを支える構造を一新して、光のロスを大幅に減らしたチップ。
同じ0.47型でも、従来のチップより明るさとコントラストを出しやすくなっています。
だから、チップを小さくしても映像のレベルは落ちない。

テキサス・インスツルメンツの新世代SST DMDチップ
テキサス・インスツルメンツの新世代SST DMDチップ

チップと光学系が小さくなった分、重さは初代の11.5kgから、TITAN Noirでは8kg前後へ大幅に軽量化。
映像のレベルは保ったまま、設置や取り回しがしやすくなったのも、大きな進化ポイントです。

初代TITANの光源は、2色レーザーにカラーホイールを組み合わせたデュアルレーザーでしたが、TITAN Noirでは赤緑青をそれぞれ独立して制御するRGBトリプルレーザーへ。
しかも、このレーザーは日本の徳島県にある日亜化学工業製です。

日亜化学工業は2024年に、アカデミー科学技術賞を受賞した、シネマ用のレーザーダイオードを開発している会社。
Elfin Flip 4Kでも採用されていたのですが、このシネマ用の技術基盤を受け継いだ光源が、TITAN Noirにも投入されているってこと。

RGBトリプルレーザー光源
RGBトリプルレーザー光源

具体的な映像スペックの違いは、初代TITANの明るさ5000 ISOルーメンに対して、TITAN Noirが4800でほぼ据え置き。
TITAN Noir Proは6000 ISOルーメン、TITAN Noir Maxは7000 ISOルーメンと、さらに明るくなっています。
コントラスト性能は、ネイティブコントラスト比でTITAN Noirが最大7000:1、TITAN Noir Proが最大8000:1、TITAN Noir Maxが最大1万:1です。

色精度は、初代のΔE1未満から、TITAN NoirはΔE0.8未満へと向上しました。
色域もBT.2020比110%の広色域になり、レーザー特有のレインボーノイズを抑えるAnti-RBE技術も新たに加わっています。

設置の柔軟性も高くなっています。
光学ズームは、初代の投写比1.2〜1.8に対してTITAN Noirは0.98〜2.0へ。
レンズシフトも、垂直方向±100%・水平方向±40%から、垂直方向±130%・水平方向±50%へと拡大しています。

そしてゲーム性能は、初代がフルHDの240Hzで15msだったのに対して、TITAN Noirは1ms、4K60Hzでも3msと、ゲーミングプロジェクターとしても最高峰レベルへと進化。
端子周りも、HDMI端子が2つから3つへ増えました。

一方で変わらないのが、OS非搭載というプロ仕様の思想。
Google TV OS内蔵ではないので、ブルーレイプレーヤーやストリーミングデバイスといった映像機器を繋いで使う前提というのは、初代から変わっていません。

初代TITANとTITAN Noirシリーズのスペック比較
初代TITANとTITAN Noirシリーズのスペック比較

初代TITANも映像品質は高かったんですけど、そこからさらに黒レベル、設置の柔軟性、拡張性、ゲーム性能、軽量化と、ほぼ全ての面で大幅に進化。
これぞXGIMIのフラッグシップという、新世代のモデルになったわけです。

しかも、これだけ進化して定価はほぼ据え置き。
初代TITANが698,000円で、今回のTITAN Noirが699,800円と大差ありません。
さらに、2026年9月24日開始のMakuake先行販売では、TITAN Noirは379,800円。
定価の46%オフという、大幅に安い価格が設定されています。

そして、今回はその上にTITAN Noir ProとTITAN Noir Maxという、さらなる上位モデルも登場しています。
では、この3つのモデルでは何が違うのか?
続いて比べます。

TITAN Noir 3機種の違い

日本での定価は、TITAN Noirが699,800円、TITAN Noir Proが849,800円、TITAN Noir Maxが999,800円。
それぞれ15万円ずつくらいの価格差となっています。
2026年9月24日開始のMakuake先行販売では、最初の3日間限定で最大50%オフとなり、TITAN Noirが379,800円、TITAN Noir Proが449,800円、TITAN Noir Maxが499,900円です。

3機種の定価とMakuake先行価格(2026年9月24日開始・72時間限定)
3機種の定価とMakuake先行価格(2026年9月24日開始・72時間限定)

では、この3つのモデルの違いは何なのか?
まず明るさが大きく異なり、それぞれ4800 ISOルーメン、6000 ISOルーメン、7000 ISOルーメン。
コントラストは、ネイティブコントラスト比で最大7000:1、8000:1、1万:1。
DBLEを効かせたダイナミックコントラストは、3機種とも10万:1で同じです。

それ以外のスペックはほとんど一緒。
先ほどお伝えした通り、デュアルアイリスもDBLEも3機種共通です。
ズームもレンズシフトもゲーミング性能も端子の数も本体サイズもすべて同じで、消費電力の上限がMaxだけ360W。
重量も、TITAN NoirとTITAN Noir Proは大差ないんですけれども、Maxだけちょっと重くなっています。

TITAN Noir 3機種のスペック比較
TITAN Noir 3機種のスペック比較

「明るさとコントラストが違うだけで、値段が15万円ずつも違うのか?」って思ったんですけれども、スペックでは分かりづらい部分で、けっこうな違いもありました。

まずは光源。
映像を作るDMDチップは3機種とも同じ0.47型のSSTチップなのですが、光源に積まれているレーザーチップの数が違って、30個、40個、50個と徐々に増えています。
チップの数が違うので明るさが変わり、光源が強くなる分、消費電力も増える。

さらに、強い光源は熱も多く出すはずなので、排熱についても考えなければいけません。
重量の差は、この光源の大きさと放熱周りで重くなっているのではないでしょうか。

そして、レンズも違います。
TITAN Noirは高透過率コーティングレンズで、TITAN Noir ProとTITAN Noir Maxは、赤いリングのX-Masterレンズが採用されています。
HORIZON 20シリーズと同じく、無印とPro・Maxでレンズを分けている形で、レンズ周辺の赤いリングは、この上位レンズの証ということですね。

そして、もう一つ実機を触って気づいたのが電源です。
公称スペックでも消費電力はTITAN Noir Maxだけが最大360Wとなっており、実際にアダプターを見てみると、TITAN Noir Maxだけが別物で、出力そのものが違いました。
同じシリーズで電源が違い、出力が違うということは、出てくる映像も違うのではないか?

TITAN Noir・Pro・Maxの電源アダプター
TITAN Noir・Pro・Maxの電源アダプター

実はこれ、昨年秋に登場したHORIZON 20シリーズも同じ構造でした。
HORIZON 20シリーズも、無印のHORIZON 20だけがレンズが違い、レーザーチップの数もそれぞれ違って、それにより明るさが違ったという話です。

HORIZON 20シリーズのスペック(無印だけレンズが違う)
HORIZON 20シリーズのスペック(無印だけレンズが違う)

では、そのHORIZON 20シリーズと比べて何が違うのか?
続いて比べます。

HORIZON 20との違い

HORIZONシリーズの現在の最新モデルは、HORIZON 20。
TITAN Noirと比べて、どれくらい違うのか?

まず明るさは、HORIZON 20が3200 ISOルーメン、20 Proが4100 ISOルーメン、20 Maxが5700 ISOルーメン。
対してTITAN Noirは4800 ISOルーメン、Noir Proが6000 ISOルーメン、Noir Maxが7000 ISOルーメン。
単純な明るさだけなら、HORIZON 20 Maxの5700 ISOルーメンは、TITAN Noirの4800 ISOルーメンより上となっています。

DMDチップのサイズは同じ0.47型ですが、TITAN Noirでは新世代のSSTチップへと進化しています。
コントラスト性能は、HORIZON 20の方はネイティブコントラストの明記が特になく、DBLEを効かせたダイナミックコントラスト比が2万:1で、これが全モデル共通。
対してTITAN Noirシリーズでは、ネイティブコントラスト比が7000:1、8000:1、1万:1となっており、ダイナミックコントラスト比は全モデル共通の10万:1です。

パッと見で、コントラスト性能が大幅に進化しているのが分かるかと思います。
これを実現しているのが、TITAN Noirシリーズで新たに搭載されたデュアルアイリスです。

設置の自由度も大きく進化していて、光学ズームはHORIZON 20の投写比1.2〜1.5に対して、TITAN Noirは0.98〜2.0。
レンズシフトも、垂直±120%・水平±45%から、垂直±130%・水平±50%へ拡大しています。
HDMI端子も2つから3つに増え、より多くの機器を接続しておけるようになりました。

変わらない部分は、ゲーミング性能。
フルHDの240Hzで1ms、4K60Hzで3ms。
HORIZON 20の時点で世界最高水準レベルだったので、それをそのまま引き継いだ形です。

逆に、HORIZON 20にあってTITAN Noirにないのが、Google TVとジンバル、あとは軽さ。
HORIZON 20はGoogle TVを内蔵しているので、本体だけでそのまま動画が再生できるし、ジンバルも搭載しているので、本体だけで角度調整も天井投影もできます。
そして重量も、TITAN Noirが8kg前後に対し、HORIZON 20は5kg前後と大幅に軽いです。

ジンバルで角度を変えられるHORIZON 20
ジンバルで角度を変えられるHORIZON 20
HORIZON 20シリーズとTITAN Noirシリーズのスペック比較
HORIZON 20シリーズとTITAN Noirシリーズのスペック比較

映像品質と設置の柔軟性ではTITAN Noirの方が優れていますが、ホームプロジェクターとしての手軽さ、投影の自由度といった点では、HORIZON 20の方が上かなと思います。
価格も全然違いますからね。

HORIZONシリーズから大きく進化したのは、映像の美しさの部分。
明るさだけでなくコントラスト性能、黒の黒さまで追求し、色が濃く、黒まで美しく表現できるようになりました。
映像スペックは、家庭用プロジェクターとしては最高クラス。
映画館レベルというより、最高峰のシアタープロジェクターの映像を家庭に持ってきたようなモデルですね。

とはいえ、スペックはあくまでスペック。
明るさやコントラストの数字がアテにならないというのは、ご存知の方も多いかと思います。
実際の映像がどれくらい違うのか?
続いて検証します。

TITAN Noirの投影映像

HORIZON 20 Max vs TITAN Noir

気になるのは、やはり「HORIZON 20と何が違うのか?」というところだと思います。
そこで、HORIZON 20 MaxとTITAN Noir、TITAN Noir Pro、TITAN Noir Maxを、スペックの低いモデルから順番に2つずつ比較しました。
まずは、昨年登場したHORIZON 20の最上位モデルHORIZON 20 Maxと、今回新たに登場したTITAN Noirシリーズの一番安いモデルの比較から。

左:HORIZON 20 Max(5,700 ISOルーメン)/右:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)|120インチ マットスクリーン・照明オン
左:HORIZON 20 Max(5,700 ISOルーメン)/右:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)|120インチ マットスクリーン・照明オン

120インチのマットスクリーンに、左側にHORIZON 20 Max、右側にTITAN Noirを並べて投影しています。
まず起動した時点で、色の濃さが全然違ってびっくりしました。
明るさは5700 ISOルーメンのHORIZON 20 Maxの方が明るい気がしましたが、実際に映像で見比べてみると、TITAN Noirの方が明らかに色が濃い。

色の濃さ、鮮やかさがけっこう違って、緑は緑々しているし、赤は赤々と。
色がしっかりと乗っているというんでしょうか?
本当に綺麗に見えます。
特に、赤は明るさそのものが違って見えます。

左:HORIZON 20 Max/右:TITAN Noir|赤の発色の比較・マットスクリーン・照明オフ
左:HORIZON 20 Max/右:TITAN Noir|赤の発色の比較・マットスクリーン・照明オフ

続いて、100インチのポップアップマットスクリーンに1台ずつ投影して比べました。
まずはHORIZON 20 Maxの映像で、1枚目が暗い部屋、2枚目が明るい部屋です。

一方、同じスクリーンに投影したTITAN Noirの映像は、3つの状態で撮りました。
アイリスオフ・DBLEオフのデフォルトの状態、ダイナミックアイリスをオンにした状態、明るい部屋で輝度MAXにした状態です。

カメラ越しの映像なので、どこまで伝わるかは分からないのですけれども、比べてみるとだいぶ違います。
左右に並べて投影した時よりも、100インチの大画面で投影してみると、差はさらによく分かりました。

120インチでは、さらに差が広がるのではないか?
というわけで、120インチのマットスクリーンでも同じように比べています。
HORIZON 20 Maxは暗い部屋と、明るい部屋で輝度MAXにした状態です。

同じ120インチのマットスクリーンに投影したTITAN Noirは、デフォルトの状態、ダイナミックアイリスをオンにした状態、明るい部屋で輝度MAXにした状態です。

スクリーンサイズが大きくなるほど投影映像は暗くなるので、輝度の違いも効いてくるはずだと思っていたんですが、明るさの違いというよりも、それ以上に黒い部分の黒さの差がよく分かるようになりました。
鮮やかさも全然違うし、暗いシーンなどもTITAN Noirの方が黒が沈んで、黒浮きも明らかに少なくなっていますからね。

マットスクリーンなので、明るい部屋ではどちらも白っぽくなってしまうのですが、明るい部屋でもTITAN Noirの方が色が濃く鮮やかで、色が薄まりにくいと感じました。
結局のところ、輝度の高いHORIZON 20 Maxよりも、明るい部屋でもTITAN Noirの方が綺麗に見える気がしました。

明るさという部分では、投影サイズも大きく関わっていると思っています。
たとえば、120インチのスクリーンに4台を並べて投影すると、1台あたり60インチくらいのサイズになり、照明をつけたままでもマットスクリーンでけっこう綺麗に見えています。

左上:HORIZON 20 Max(5,700)/右上:TITAN Noir(4,800)/左下:TITAN Noir Pro(6,000)/右下:TITAN Noir Max(7,000)|120インチに4台を並べて投影
左上:HORIZON 20 Max(5,700)/右上:TITAN Noir(4,800)/左下:TITAN Noir Pro(6,000)/右下:TITAN Noir Max(7,000)|120インチに4台を並べて投影

こうやって4台並べて比べてみても、左上のHORIZON 20 Maxだけは色味が違い、TITAN Noirシリーズの進化具合もよく分かりました。
では、残りのTITAN Noirの上位機種は何が違うのか?
続いて、TITAN Noirシリーズ同士を見比べます。

TITAN Noir vs TITAN Noir Pro

続いて、TITAN NoirとTITAN Noir Proの投影映像の比較です。
左側がTITAN Noir、右側がTITAN Noir Proで、同じく120インチのマットスクリーンに左右並べて投影しています。
まずは、どちらもアイリスオフ、DBLEもオフのデフォルトの状態から。

左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Pro(6,000 ISOルーメン)|マットスクリーン・照明オフ
左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Pro(6,000 ISOルーメン)|マットスクリーン・照明オフ

4台で並べた時はこの2台の違いはあんまり分からなかったんですが、2台ずつ並べてみると、コントラスト性能の差を感じました。
明るさは、並べてみればTITAN Noir Proの方が確かに明るいのですが、暗い部屋ではどちらも非常に明るく、TITAN Noirの時点で十分な明るさを誇ります。

写真だと、TITAN Noir Proの方が明るい分、全体的に色が薄く見えるかもしれません。
ただ、Proの方は、明るいところはより明るく、より鮮やかなまま、周りがしっかりと黒くなっているんですよね。

続いて、ダイナミックアイリスをオンにした状態での投影映像です。

左:TITAN Noir/右:TITAN Noir Pro|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ
左:TITAN Noir/右:TITAN Noir Pro|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ

アイリスを使うことで、映像の差はさらに広がっているような気がしました。
暗いところが完全に黒くなっていて、TITAN Noir Proの方が色が濃く見えるというのもあります。
アイリスで明るさを絞る分、元の明るさも関わってくるみたいで、左側のTITAN Noirはより暗く感じてしまいました。

続いて、100インチのポップアップマットスクリーンでの比較です。
TITAN Noir Proの映像を、暗い部屋でのデフォルト状態、ダイナミックアイリスをオンにした状態、明るい部屋で輝度をMAXにした状態で撮りました。

100インチのマットスクリーンでTITAN NoirとTITAN Noir Proを比べてみると、確かに微妙に違いますけど、デフォルトの時点ではそこまで差は無いかな、といった印象。
TITAN Noirの時点で、ものすごく綺麗だというのは間違いないですね。
アイリスを有効にすると違いは顕著になってくるのですが、アイリスオフの時点で、どちらもめちゃくちゃ色濃く綺麗ですからね。

ただ、HORIZON 20 Maxとの比較でもそうだったように、大画面にするほど映像の違いは分かりやすくなります。
そこで、今度は120インチのマットスクリーンで、暗い部屋でのデフォルトの状態と、ダイナミックアイリスをオンにした状態を比べてみました。

ダイナミックアイリスをオンにすると、やはりTITAN Noirの方がちょっと色褪せた感じになるので、差が広がる印象です。
明るい部屋で輝度MAXにした状態でも比べています。

大画面にするほど、明るい部屋では色が薄くなりがちなので、120インチに投影すると、4800 ISOルーメンと6000 ISOルーメンの明るさの違いもよく分かります。
明るい部屋でマットスクリーンだと、やはりどちらも限界があって薄くなってしまうのですが、TITAN Noir Proの方がより綺麗に見えるのは確かですね。

そして、この明るさなんですけれども、色の濃さを保ったまま明るくできているのもTITAN Noir Proの方かなと思います。
この辺りは、レンズの違い、TITAN Noir Proのレッドレンズの違いも関係ありそうな気がしました。

TITAN Noir Pro vs TITAN Noir Max

最後に、TITAN Noir ProとTITAN Noir Max、上位モデル同士の比較です。
左側がTITAN Noir Pro、右側が最上位モデルのTITAN Noir Maxで、同じく120インチのマットスクリーンに左右並べて投影しています。

左:TITAN Noir Pro(6,000 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|マットスクリーン
左:TITAN Noir Pro(6,000 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|マットスクリーン

比べてみると、最上位モデルの明るさ7000 ISOルーメンは、ちょっと異次元の明るさですね。
ただ、TITAN Noir Proも6000 ISOルーメンとめちゃめちゃ明るいので、暗い部屋ではどちらもオーバースペック気味で、眩しいくらいに明るいです。

上の写真は、どちらもアイリスオフ、DBLEもオフのデフォルトの状態。
続いて、ダイナミックアイリスをオンにした状態です。

左:TITAN Noir Pro/右:TITAN Noir Max|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ
左:TITAN Noir Pro/右:TITAN Noir Max|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ

結局のところ違いが出たのかといえば、やはり微妙に違いを感じました。
レンズは同じなのですが、コントラスト性能が高いせいか、明るさの違いもそのまま効いている気がしました。
特に、アイリスを効かせると差が顕著になります。

同じアイリスF4やF5、同じダイナミックに設定して並べてみても、TITAN Noir Maxの方が明るくて、色も濃いまま鮮やかになっている。
たとえば、背景が黒で中央に被写体があって、被写体に色味がある場合。
TITAN Noir Maxではアイリスをオンにしても、中央は鮮やかなまま、周りが1段階、2段階ぐらい暗くなっているんですよね。

左:TITAN Noir Pro/右:TITAN Noir Max|黒い背景の中央に被写体・アイリスオン f/7.0・照明オフ
左:TITAN Noir Pro/右:TITAN Noir Max|黒い背景の中央に被写体・アイリスオン f/7.0・照明オフ

左右に並べているのでスクリーンサイズは小さいんですけれども、100インチくらいのサイズに大きく投影すると、違いも顕著になってきます。
TITAN Noir Maxの映像を、暗い部屋でデフォルトの状態と、ダイナミックアイリスをオンにした状態で撮りました。

デフォルトの状態でもTITAN Noir Maxの方がコントラストを高く感じるし、発色もいい。
さらに、アイリスをオンにして同じ段に絞っても、出てくる光の量がけっこう違うと感じました。

120インチでは、差も顕著になるはず。
というわけで、120インチのマットスクリーンでも、デフォルトの状態とダイナミックアイリスをオンにした状態で見比べてみました。

やはり、大画面になるほどこの差も顕著に分かります。
TITAN Noir Maxの方が、より明るく色濃く映っていました。

参考までに、明るい部屋で120インチ投影した映像も載せておきます。

照明をつけた部屋で120インチに投影
照明をつけた部屋で120インチに投影

明るい部屋で見比べてみても、1000 ISOルーメンの差は感じたのですけれども、明るい部屋で色が薄まるというのは、TITAN Noir Maxでも変わりませんでした。
明るい部屋で見られなくはないけれど、明るい部屋で使う前提なら、ALRスクリーンを検討しても良いと思いました。

ALRスクリーンで投影比較

続いて、ALRスクリーンにも投影してみました。
「明るい部屋でプロジェクターを見るなら、プロジェクターを明るくするより、明るい部屋でも綺麗に見えるスクリーンにした方が良いのではないか?」という検証です。
スクリーンは、XGIMIの100インチのフレネルALRスクリーン、固定フレームの壁掛けタイプです。

XGIMIの100インチ フレネルALRスクリーン(固定フレーム・壁掛け)
XGIMIの100インチ フレネルALRスクリーン(固定フレーム・壁掛け)

このスクリーンは組み立てが非常に簡単で、シワやたるみもなく一発で完成。
1時間ほどで組み立てられて、しかも非常に軽くてびっくりしました。
基本的にALRスクリーンって重いものが多いんですけれども、これは一人でも持てるようになっていて、取り回しもしやすくて悪くなかったです。

組み立てたALRスクリーン
組み立てたALRスクリーン

MakuakeではTITAN Noirと一緒に、このALRスクリーンや電動フロアスクリーンも販売予定となっています。
さらに、2026年9月24日開始のMakuake先行販売では、応援購入の総額が3億円を超えると3Dメガネが2個、4億円を超えると1万円相当のHDMIケーブルが1本、特典としてついてくるとのこと。
気になる方は、Makuakeのプロジェクトページをチェックしてみてください。

TITAN Noirの映像の前に、まずはHORIZON 20 Maxの投影映像から。
暗い部屋に投影した映像と、部屋を明るくした映像です。
※ALRスクリーンの写真は、スクリーンが明るいためカメラの補正が働き、周囲は実際より暗く写っています。

マットスクリーンでは明るい部屋で色が薄くなっていましたが、ALRスクリーンにすることで、明るい部屋でもしっかりと色濃く綺麗に投影できるようになっています。
しかも、明るい部屋で見られるようになっただけでなく、暗い部屋でも色濃く映っているのが分かるでしょうか?

ALRスクリーンは、余計な光をスクリーン側で弾くので、迷光や環境光の影響も抑えてくれます。
明るい部屋はもちろん、暗い部屋でもコントラストが上がって、色濃く映るんですよね。

続いて、TITAN Noirの投影映像で、暗い部屋と明るい部屋です。

HORIZON 20 Maxでも綺麗に投影できていましたけど、やはりTITAN Noirの方が、さらに色濃く映っていますね。
続いて、TITAN Noir Proの暗い部屋と明るい部屋での映像です。

最後に、TITAN Noir Maxの暗い部屋と明るい部屋での映像です。

正直、ALRスクリーンにしてしまうと、TITAN Noirの時点でめちゃめちゃ色濃くて眩しいくらいに明るくなるので、TITAN Noir Pro、TITAN Noir Maxとの映像の違いは、あんまり分からないと感じました。
暗い部屋ではむしろ眩しいくらいになってしまうので、プロジェクターの明るさも調整した方が良いと感じましたし、明るいほどスペックルも目立ってきます。

暗い部屋では、マットスクリーンの方が映像が綺麗というよりは、TITAN Noirの最高峰の映像を素直に表現できるのではないかと思います。
ALRスクリーンは、マットスクリーンよりも視野角も狭くなってしまいますからね。

この辺りは、明るい部屋を優先するか、暗い部屋をメインで考えるか、各々の生活スタイルにもよります。
ALRスクリーンの違いについては、長焦点プロジェクターのスクリーン選びで詳しく解説しているので、よろしければそちらもご覧ください。

映像比較して気づいたこと

ここまでTITAN Noirの3機種を色々と見比べてきて、気づいた映像の違いをまとめておきます。

まず、この輝度の違いには、投影サイズも大きく関わっていると思っています。
60インチくらいの小さいサイズではどれも非常に明るく、3機種の違いは分かりづらかったのですが、100インチ、120インチと大きいスクリーンになるほど、映像の違いも顕著に感じるようになりました。
上位モデルの映像の美しさに、この輝度の違いも大きく関わっているのがよく分かりました。

我が家では120インチまでしか検証できませんでしたが、このプロジェクターは300インチまで対応しています。
より大きい画面で見るなら、TITAN Noir ProやTITAN Noir Maxとの差も、もっと顕著に出てくるのではないかと思います。

昨年に登場したHORIZON 20シリーズでは、スペックの違いは明るさだけで、実際に映像を見比べてみても、HORIZON 20 ProとHORIZON 20 Maxの映像の違いは分かりませんでした。
今回のTITAN Noirシリーズは、そもそも元々のコントラストを高く表現できるので、この明るさの違いも効いているのではないかと思っています。
明るくしても白っぽくならず、色濃いまま明るくなっているとも感じましたし、アイリスが加わったことで、明るさの違いも明確に影響が出ている気もしました。

このTITAN Noirの3つのモデルを2つずつ比較してみると、どれも微妙に違うかな、くらいの感じでした。
ただ、TITAN NoirとTITAN Noir Pro、TITAN Noir ProとTITAN Noir Maxの比較でそれぞれ些細な違いがあったので、TITAN NoirとTITAN Noir Maxでは、けっこう違うとも感じています。

左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|マットスクリーン・照明オン
左:TITAN Noir(4,800 ISOルーメン)/右:TITAN Noir Max(7,000 ISOルーメン)|マットスクリーン・照明オン

実際、TITAN NoirとTITAN Noir Maxを左右2つに並べて投影してみると、つけた瞬間の明るさが違うのはもちろん、コントラストもだいぶ違いました。
さらに、アイリスをオンにすると、その差はより顕著になります。

左:TITAN Noir/右:TITAN Noir Max|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ
左:TITAN Noir/右:TITAN Noir Max|アイリスオン(ダイナミック)・マットスクリーン・照明オフ

TITAN Noir Maxの方は、黒い部分は黒いまま、色鮮やかな部分はそのまま表現されています。
それに対してTITAN Noirの方は、鮮やかな部分がやっぱり暗くなってしまっていて、フィルターが1枚かかったような映像になっていますからね。

あと、このアイリスなんですけれども、絞れば絞るほど良いというわけではありません。
どのモデルもF7まで最大限絞ると、暗くなるだけでなく、色味のバランスが崩れてしまうとも感じました。
実用域はF4〜F5くらいで、基本的にはダイナミックで良いんじゃないかと思っています。

正直、DBLEはオンにしてもそこまで違いが分からず、オフのままでも良い気がしましたし、明らかに変化するのはアイリスの方だと思いました。
今回私が使わせていただいているのはデモ機で、XGIMIはファームウェアの更新で別物のように良くなっていくのもおなじみなので、この辺りは製品版では変わってくるかもしれません。

DBLE(ダイナミック黒レベル調整)の設定画面
DBLE(ダイナミック黒レベル調整)の設定画面

あと、明るさという点では、3D映像を楽しむ場合も上位モデルの方が良いですね。
TITAN Noirの3Dは、パッシブ方式ではなくアクティブシャッター方式。
左右の目を交互に遮断する都合、どうしても映像は暗くなってしまうんですけれども、上位モデルなら3D映像でも暗いと感じることなく、鮮やかに楽しめますからね。

3D対応テレビって2017年頃に絶滅していて、今のテレビでは3D映像が見られないんですよね。
私は3D映像をプロジェクターで楽しむのがけっこう好きでして、これほど明るいプロジェクターは他にないし、本当に、下手な映画館で3D映像を見るよりも綺麗ですからね。
7000 ISOルーメンでこれほどコントラスト性能が高いTITAN Noir Maxなら、最高峰の3D映画を楽しめるのも間違いないと思いました。

TITAN Noirの設置と調整

光学ズームと設置距離

映像以外の部分でも、HORIZON 20シリーズに比べて、TITAN Noirでは進化しているポイントが多くあります。
まず、TITAN Noirシリーズが素晴らしいのが、設置の自由度が高くなっていること。

光学ズームの範囲が非常に広くなっていて、投写比は0.98〜2.0と、HORIZON 20シリーズの1.2〜1.5に比べてだいぶ進化しています。
光学ズームで2.04倍となっていて、レンズシフトも垂直方向±130%、水平±50%へと広がっています。

たとえば100インチを投影するとき、HORIZON 20 Maxではスクリーンから2.66m〜3.32mまでの、66cmの範囲に置く必要がありました。
これがTITAN Noirなら、2.2m〜4.4mまでの225cmの範囲の、どこからでも投影できるようになったわけです。
120インチなら2.6m〜5.3m、150インチでも3.3m〜6.6mの間にプロジェクター本体を置けば良い。

TITAN Noirの投影距離(100〜300インチ・XGIMI公式)
TITAN Noirの投影距離(100〜300インチ・XGIMI公式)
100インチ:HORIZON 20 Maxはスクリーンから2.66m〜
100インチ:HORIZON 20 Maxはスクリーンから2.66m〜
100インチ:HORIZON 20 Maxは3.32mまで
100インチ:HORIZON 20 Maxは3.32mまで
100インチ:TITAN Noirはスクリーンから2.18m〜
100インチ:TITAN Noirはスクリーンから2.18m〜
100インチ:TITAN Noirは4.43mまで
100インチ:TITAN Noirは4.43mまで
120インチ:HORIZON 20 Max・3.19m
120インチ:HORIZON 20 Max・3.19m
120インチ:HORIZON 20 Max・3.99m
120インチ:HORIZON 20 Max・3.99m
120インチ:TITAN Noir・2.62m
120インチ:TITAN Noir・2.62m
120インチ:TITAN Noir・5.31m
120インチ:TITAN Noir・5.31m

これはいつも言っていることなんですけれども、6畳間で100インチを楽しむ場合、部屋の長い方が約3.5mですからね。
スクリーンの近くに寄せて最短2.2mの距離から投影することもできるし、邪魔にならないように、スクリーンと本体の両方を部屋の端に置くことだってできるわけです。

6畳間で100インチ:スクリーンから約2.2mに設置
6畳間で100インチ:スクリーンから約2.2mに設置
6畳間で100インチ:部屋の奥(約3.0m)に設置
6畳間で100インチ:部屋の奥(約3.0m)に設置

ただ、部屋って、何も家具が無いわけではありませんからね。
設置場所によっては少し斜めから投影することにもなるし、台形補正を使わないと難しい場合もあります。
そこで必要になってくるのが、レンズシフトです。

レンズシフトと自動補正

プロジェクターの映像は、レンズから上下均等に広がると思われがちですが、実は下方向にはほとんど広がらず、上方向に投影されるのが一般的。
本来、プロジェクターはスクリーンより低い位置に置く必要があるんだけれども、床に置いてしまったら邪魔なわけで、高い位置に置くことも避けられません。

映像が上下均等に広がるイメージ(よくある勘違い)
映像が上下均等に広がるイメージ(よくある勘違い)
レンズより上に映像が出る例
レンズより上に映像が出る例

そうなると、どうしても上から斜めに投影することになり、台形補正を使う羽目になるんですけれども、レンズシフトがあることで、この補正を最小限に抑えることができるのです。
レンズシフトは、レンズそのものを動かして本体の水平を保ったまま、画質劣化なく映像の位置を調整できる機能。
TITAN Noirの垂直±130%なら、100インチで映像を上下に約1.6mずつ動かせる計算です。

レンズシフトで本体を水平のまま光をスクリーンに収める
レンズシフトで本体を水平のまま光をスクリーンに収める
レンズシフトでスクリーンいっぱいに映した状態
レンズシフトでスクリーンいっぱいに映した状態

レンズシフトがあれば台形補正が完全に不要になると勘違いしがちなんですけれども、横も縦も水平にして、全く角度をつけずに投影するのは非常に難しいですからね。
実際に斜めから投影すると、レンズから遠い側の端ほど映像が引き伸ばされて、引き伸ばされた分だけ暗くなり、ピントも甘くなりやすい。

投影位置が高く、光がスクリーンから外れる例
投影位置が高く、光がスクリーンから外れる例
斜めに投影したときの投影範囲
斜めに投影したときの投影範囲

台形補正は、それをデジタルで変形して四角に戻す処理なので、端側の暗さやボケ自体は残りますし、変形した分だけ解像感も落ちてしまいます。
つまり、デジタルで補正する量は少なければ少ないほどいい。

斜めに投影すると映像が台形に広がる
斜めに投影すると映像が台形に広がる
台形補正で台形の中に長方形の映像を作る
台形補正で台形の中に長方形の映像を作る
本体を前に動かして補正後の映像をスクリーンに合わせる
本体を前に動かして補正後の映像をスクリーンに合わせる

その点、TITAN Noirの自動補正は非常によくできています。
スクリーンの位置を把握して最初にレンズが動き、光学ズームとレンズシフトでスクリーンになるべく寄せてから、残った歪みだけをデジタルで補正してくれます。
デジタル補正の量が非常に少なく、斜めから投影しても光量をできる限り均一にしてくれて、端から端までフォーカスもピッタリ合う。
やはり、このXGIMIの自動台形補正の質が素晴らしいと思いました。

参考までに、他社メーカーのフラッグシップと比べてみても、この光学ズームの範囲と、垂直水平のレンズシフトの可動域はトップクラス。
水平方向のレンズシフトはそもそも付いていないモデルもありますし、0.98〜2.0まで連続で動かせて、水平にも±50%動かせる。
私の知る限り、これほど柔軟に調整できるモデルは無い。

他社フラッグシップとの投写比・光学ズーム・レンズシフトの比較
他社フラッグシップとの投写比・光学ズーム・レンズシフトの比較

天吊りとスタンド

レンズシフトや台形補正に頼らず、一番素直に綺麗に投影できるのが、天吊り設置だと思うんですよね。
プロジェクターの映像は、レンズの高さから上に向かって広がっていくもの。
本体を逆さに吊るすことで、この広がりが逆になって、下方向に綺麗に広がってくれます。

天吊りでは映像が下方向に広がる
天吊りでは映像が下方向に広がる
天吊りと低い位置からの投影の比較
天吊りと低い位置からの投影の比較

TITAN Noirも、付属のスタンドだけでなく、天井への吊り下げにももちろん対応しています。
専用の天吊りマウントも用意されていて、このデザインの美しさと、配線のことまで考えられた作りが相変わらず素晴らしいなと。

電源アダプターが収納できる構造になっていて、構造はHORIZONシリーズの天吊りマウントと同じ。
本体の四隅を4点で固定する方式で、他のプロジェクターのような中央1本固定ではなく、しっかり固定できるようになっていました。

ちなみに、元々付属しているスタンドは、四隅の4点で水平を微調整できるだけで、角度調整や高さの調整はできません。
しかも、このモデルは本体の下にファンが付いていて、下から排気する構造です。
スタンドを外して、四角い箱のまま棚に直置きすることはできないので、注意が必要です。

付属スタンドの脚と本体底面の吸排気口(写真はTITAN Noir Pro)
付属スタンドの脚と本体底面の吸排気口(写真はTITAN Noir Pro)

床置きで高さが欲しい場合は、X-Floor Stand Ultraという純正のフロアスタンドも用意されています。
これも本体付属のスタンドを外して、本体の四隅を4点で固定して使うタイプ。
スタンドの中に配線は隠せるようになっているんですけれども、電源アダプターは隠せない仕組みですね。

スリムなデザインで見た目は悪くないんですけれども、その分土台も軽くて、HORIZON 20のスタンドに比べて安定性も劣る気がしました。
これほど高額なプロジェクターですからね。
部屋の真ん中にスタンドで置いておくのは、ちょっと怖い気がします。
できることなら、天吊りに挑戦したい。

天吊り固定のハードルは、吊るす位置を最初に正確に決めておかないといけないことなんですけれども、その点TITAN Noirは、光学ズームとレンズシフトで後から柔軟に調整できます。
そこまで正確に天吊り位置を考えなくて良いのも、ラクですからね。
賃貸で天吊り固定してみた話は、賃貸100インチホームシアターのDIYで詳しく解説しているので、よろしければそちらもチェックしてみてください。

TITAN Noirの注意点

TITAN Noirシリーズを使って気づいたデメリットについても、まとめておきます。

Google TV非搭載

まず、このプロジェクターはGoogle TVを搭載していません。
OS自体が入っていないので、他のXGIMIのモデルのように、そのまま動画を楽しむといったことができない。
従来のテレビや他のプロジェクターのように動画を楽しみたい場合は、Apple TVやFire TV Stickといったストリーミングデバイスをつなぐ必要があります。

ストリーミングデバイスを接続するということは、プロジェクターに合わせて、ストリーミングデバイス側の設定もしなければいけないわけで、一つ設定のことを理解しなければなりません。
電源を挿して、パッと最高の映像が映るわけではない、というところですね。

実は今回検証するにあたって、Fire TV Stick、Google TV、Apple TVと接続してきたのですが、それぞれプロジェクターに合わせて、Dolby VisionやHDRの設定をストリーミングデバイス側で最適化しておかないといけません。
このレベルのプロジェクターを使う人なら、その辺は十分承知の上かと思います。
ただ、私は設定しているものだと思って比較していて、あれ、なんか映像がいまいちだなぁと気づいて、設定を見直して再度検証した次第です。

Fire TVのディスプレイ設定画面(色深度・ダイナミックレンジの設定など)
Fire TVのディスプレイ設定画面(色深度・ダイナミックレンジの設定など)

特に、ストリーミングデバイスは初期設定のままではHDRがうまく表示されなかったり、HDMIケーブルも4K HDRに対応していなかったりします。
こういった映像周りのスペックも理解していないと、パッと見で使えない、なんか汚いな、ということになりがちなのは、理解しておいた方がいいと思います。

持ち運びには不向き

あと、XGIMIというと、ホームシアターを手軽に設置できるモデルというイメージがあるのですが、このモデルはHORIZON 20シリーズやElfin Flipシリーズのような、ジンバル一体型ではありません。
本体もけっこう重くて、HORIZON 20と比べても約1.5倍ほど重いので、サッと持ち運んで別の場所で使うといった使い方には向いていません。
使うたびに出して片付けるという製品ではないですね。

スピーカー性能は変わらず

そして、スピーカーの性能はHORIZON 20シリーズからほとんど変わっていません。
Harman Kardonの12Wが2つで、良くも悪くもなく、HORIZON 20シリーズと全く同じ。
映像は明らかに進化しているのですが、音の進化は感じられず、これほど良い映像だとちょっと音が物足りない。

これはHORIZON 20のレビューでも書いた話です。
ホームシアターということで、HDMI eARCと光デジタル出力もありますので、サウンドバーやAVアンプ、サラウンドシステムまで考えておいた方が良いと思いました。

TITAN Noirまとめ

XGIMIのフラッグシップモデルということで色々と検証してきましたが、去年、非常に綺麗だと思っていたHORIZON 20と比べても、TITAN Noirは明らかに映像が綺麗になっていて、非常にびっくりしました。
HORIZON 20 Maxもとても綺麗なのですけど、やはり比べてしまうと、TITAN Noirは別物になっています。

ただ、さすがにそこはシアターレベル。
本体は1.5倍ほど大きくなり、価格も同じぐらい上がっています。
他社のシアタープロジェクターほどのサイズ、価格ではないのですが、手軽さという点では、またちょっと違うモデルになったのかなと思います。

XGIMIも、やろうと思えば最高峰の映像が出せる。
その証明をしたかったモデルなんじゃないかと思っています。
手軽に使えるのは間違いなくHORIZON 20シリーズの方だと思うし、普通の人はこれで十分感動するとも思っています。

ただ、最高峰の映像が欲しいというなら、TITAN Noirシリーズは間違いない。
シアターレベルの最高峰プロジェクターも、XGIMIで選べるようになりました。
手軽なモデルから最高峰まで、XGIMIの中で選んでくださいね、というわけですね。

今までシアターレベルのプロジェクターに劣っていた部分も、TITAN Noirを出すことで、XGIMIが天下を取りに行ったという感じなのではないでしょうか。
これまでは、価格の全然違うシアタープロジェクターとHORIZONシリーズが比べられていたわけで、その中でTITAN Noirをわざわざ出してきたということは、よっぽど映像に自信があるんじゃなかろうか?
実際、今回いろいろと検証してきた中で、その最高峰の映像というのも間違いないと思っています。

そして、この最高峰のプロジェクターTITAN Noirシリーズの中にも3つのモデルがあるわけですが、映像のコストパフォーマンスという点では、一番格安なTITAN Noirがコスパ高い気がしました。
ハードウェア性能や接続端子といった基本スペックは3モデル共通。
デュアルアイリスやDBLEといった黒レベルを高める仕組みも一緒なのに、だいぶ価格は抑えられていますからね。

とはいえ、上位モデルは明るさだけの違いではなく、コントラスト性能の差もしっかりと感じましたし、画面を大きくするほどその差も分かりやすくなります。
特に、120インチ以上で使うつもりなら上位モデルを選んだ方が、より綺麗に映像を楽しめるような気がしました。

実際のところ、価格差ほどの違いがあるかといえば微妙なところなんですけれども、XGIMIの実売価格はその都度変わりますからね。
セール価格で大幅に安くなったりもしますし、今回のMakuakeでの先行価格は最大50%オフと、上位モデルほど割引率も高く、上位モデルとの価格差も縮まっています。

Makuake先行価格なら、ProとMaxの差は約5万円
Makuake先行価格なら、ProとMaxの差は約5万円

日本では2026年9月24日からMakuakeでの先行販売が始まり、開始から72時間は、TITAN Noirが379,800円、TITAN Noir Proが449,800円、TITAN Noir Maxが499,900円。
さらに、Makuakeの期間中に購入すると、保証が通常の2年から3年に延長されます。
正直、この価格差なら、私は最上位のTITAN Noir Maxを選びたい。
具体的な販売情報は、Makuakeのプロジェクトページで確認できます。

XGIMIの何がいいかって、他社のシアタープロジェクターとは違って、XGIMIのソフトウェアを積んだフラッグシップモデルだということ。
今回様々な検証をする中で、シアタープロジェクターって設置に手間がかかるものだと思っていたんですけれども、TITAN Noirは柔軟な光学ズームとレンズシフトがあるだけでなく、自動台形補正がやっぱり素晴らしい。
一発でスクリーンをしっかりと認識して、それに合わせてレンズが動き、最後に台形補正でバチッと決まる。

適当に置いても自動でスッと直してくれるというのは、今までのシアタープロジェクターにはなかった。
この手軽さというコンセプトを、シアターレベルのプロジェクターにまで持ってきたのは、さすがのXGIMIだなとも思いました。

自動補正でスクリーンに合わせた投影映像
自動補正でスクリーンに合わせた投影映像

3機種の映像の違いは、動画の方が分かりやすい部分もあるので、よろしければ動画も合わせてご覧ください。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業17年目。
法人12期目。小さい会社の代表です。

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