ふるさと納税って騒ぐ程お得じゃないよね?仕組みとデメリット。

ふるさと納税は、超お得。
テレビでも雑誌でも、ふるさと納税はお得だよ。ふるさと納税するべきだよ。
っていう情報ばかり。
私もそう思っていたので、ふるさと納税をしたのですが・・・

実際、弱小個人事業主だった私は、
ふるさと納税して、得って言う程、得しない事に気づきました。
というより、ふるさと納税で得する人って、基本的に高額所得者。
支払う所得税・住民税が多ければ多いほど、やる価値が有る。

なんとなく、ふるさと納税する。
最後までできなければ、納税分だけ損をするだけ。
よく理解していない人は、特に辞めた方が良いと思います。

目次

ふるさと納税の仕組みと控除額の計算方法が非常に複雑

ふるさと納税の仕組みは、簡単なようで複雑です。
実質負担2,000円で、特産品が貰えて税額控除される。
っていうのは、何となくわかってる。

例えば、1万円をふるさと納税した場合、
国税と地方税併せて、8,000円の控除となります。
その内訳は、所得税の還付金が800円で、
住民税(基本分&特例分)の控除が7,200円となる。

そうです。所得税還付は、翌年の3月~4月
住民税控除は、翌年の5月頃2回に分けて控除されるわけです。

一方、ワンストップ特例制度を利用した場合は、
翌年度の住民税から所得税分を含めた全額が減額となります

e-Tax(確定申告)では、国税(所得税)しか計算できません。
確定申告で、全然得してないじゃんって、なりがちですが、
実際は住民税も控除となってます。
ふるさと納税額-2,000円は、後から戻ってきますので、テンパらないように。
国税と住民税で控除・・・早速ややこしいですね。

寄付金控除の限度額が低すぎる、目安は住民税の2割

ふるさと納税で、例に挙がる一般家庭の話。
「年収700万円の一般家庭サラリーマンの場合、8万円の寄附金が目安です。」
「8万円をふるさと納税をした場合、7万8千円の税金が控除されます。」
っていう夢のような話。

実際の目安は、住民税の2割程度が、全額控除の目安です。
全額控除の上限額の目安は、下記サイトで計算できます。

ふるさと納税 – かんたんシミュレーター

※あくまで目安です。実際の試算は人により異なります。

住民税10万で2万円が目安です。
皆さん住民税を40万も払っていますか?
・・・そういう事です。

私の様な、低所得の一般家庭世帯は、
頑張っても、2~4万円のふるさと納税が上限額。
住宅ローンや扶養家族が多ければ、住民税は更に低くなる・・・
子育て家庭は住民税を全然払ってないところも多い・・・
しかも、全額は還付されません。
2,000円の持ち出しが必要です。

1万円の寄付で、4,000円相当の特産品がもらえる。
2,000円の負担は必要なので、実質2,000円くらいお得。
で、頑張って貰いたいの?

理解する手間も有るし、
最後までちゃんと手続きできますか?っていう。

ほとんどの方が正しい手順を踏めない、確定申告という難関

ふるさと納税をしようとする、約7割の人が正しい手続きをできない
という衝撃の事実。

申し込み前に自治体に入金してしまったり、
名義人間違えで入金したり、
回数制限のある自治体に、何度も寄附してしまったり、
特産品貰って満足してしまったり・・・
確定申告までやりきる事が出来る人は、全体の約3割らしいです。
全額控除額以上の金額をふるさと納税して、結果損してる方も多いハズ。

メディアがふるさと納税を取り上げるも、
やや複雑な仕組みを理解しないまま、ふるさと納税をする。
普段、確定申告をしていないサラリーマンが、確定申告をする。
確定申告って聞いただけで、パニックになる方も多いのではないでしょうか?
返礼品を選ぶ手間、申込む手間、振込みの手間もありますからね。

申込み → 振込 → 確定申告です。
控除額の計算もしっかりとして、必要以上の金額を「ふるさと納税」しない様に。
2015年には、確定申告不要のワンストップ特例制度が登場しましたが・・・
確定申告よりも面倒なんじゃないかっていう。

ふるさと納税ワンストップ特例制度の利用して気付いた注意点。

ワンストップ特例制度のデメリット

マイナンバー郵送とか、ホント意味不明っすコレ。
切手も自己負担だし、確定申告した方が良いんじゃないかと。

商品を選ぶ時間と手間、人気の特産品は数ヶ月届かない

せっかく、ふるさと納税するのだから、なるべく得をしたい。
って特産品を検索するも、人気商品はSOLD OUT。
得する特産品は注文殺到、けっこーな勢いで完売です。

せっかく良い特産品見つけても、完売でやり直し。
特産品を検索する手間と時間は膨大です。
完売していなく注文できたとしても、数か月待ち
年間発送回数が少ない物は、下手したら1年待ちです。

特産品を目当てで、ふるさと納税しているのに、
肝心な特産品は、いつ届くのかわからない。
特に、大量の米や、大量の肉が同時に届くと、すっげー困る。
冷凍庫の空き容量には、注意しておきましょう。

私は、ふるさと納税用に冷凍庫買いましたけど、業務用スーパーの冷凍食品とか、
スーパーのセール品とかも冷凍しまくれるので最高です。

ふるさと納税の目的って何?地方の自治体へ納税する意味

ふるさと納税で得するって発想は、正解なのか?
そもそもなんで、縁も所縁も無い土地へ納税するのか?って言ったら、
地方自治体の金欠、地域活性化みたいなもんが目的だったと思うの。

就職で都会へ行く、地方は人口が減り、税収入が減る。
生まれ育った場所にも納税を・・・みたいな話だった気がする。
私も詳しく知らんのだから、そんなもんなんだとも思う。

そんな中、一般人の私から見て明らかなのが、
返礼品の豪華さ争いみたいになっちゃってるのん。

今では民間企業のポータルサイトも多く登場し、
ポータルサイト間での争いも激化。
ソフトバンクに、楽天に、JTBやANAも参入、
特産品とは関係ない金券や家電の返礼品も多いし、
ふるさと納税してポイント還元までされるという。

Yahoo!の期間固定Tポイント楽天の期間限定ポイントでも、
ふるさと納税ができてしまうし、
楽天ふるさと納税なら、楽天市場のキャンペーン併用で+20%還元とかも可能だからね。

WEB広告やテレビ広告でも見かけるんだから、広告費も凄いハズ。
地方の自治体が、税収入を集める為、税金を使う
集客もシステムも分からないから、ポータルサイトに金払う。
これって本末転倒じゃないのん?ていう。

実際のところ、税収入が多くが、
一部の企業に為に使われているのではないか?
返礼品だって、無料じゃない。
特産品を発送する店ばかり潤っているのではないか?
俺らの税金どこに使ってんの?って。

まぁ、そんな綺麗事言ったってしょうがないので、
同じ税金無駄に使われるなら、なるべく得する方に頑張った方が良いわけだ。

事業主は事業に投資した方が節税になる

サラリーマンは給料制なので、全額控除額の計算も容易なのですが、
収入が不安定な個人事業主(フリーランス)は、
ふるさと納税の全額控除の計算・・・無理あります。

前年度の収支の流れを見ながら、会計ソフトと照らし合わせ、
今年度の税額の予想をする・・・
これくらいのふるさと納税なら損しないだろう・・・っていう計算。
正直・・・個人事業主には厳しいです。
年末は売り上げも増え、利益額の計算はより難解。
今年度の利益確定後に、今年度のふるさと納税もできませんからね。
リアルタイムに把握するなら、クラウド会計くらいは導入してないとキツイかと。

個人事業主におすすめクラウド会計ソフト。freee、マネーフォワードクラウド確定申告、やよいの青色申告オンラインの比較。 

また、ふるさと納税は、所得税と住民税から一部控除されるだけだという事。
事業主なら様々な共済制度の活用で、大幅な節税もできますし、

個人事業主の節税策と優先順位。小規模企業共済、経営セーフティ共済、iDeCo、国民年金基金の比較と違い。

経費計上できるモノの方が、いろいろと節税になる。
来年度も継続して利益を上げる為、自らの事業に投資する。
一番の節税だと思います。

ふるさと納税のデメリットまとめ

やらないよりは、やった方が良いのだろうけど、
少ない所得の貧乏人が、ふるさと納税をあれこれ奮闘するのは、ちょっと微妙。
ふるさと納税の書籍買う?ふるさと納税のセミナーに参加する?
頑張るところが、ちょっと違うんじゃないかな。
別に、納税額が多いなら良いんですよ。

2015年からは、ふるさと納税も進化。
限度額が2倍になり、低所得者も参加できるようになり、
高所得者は、更に得する感じへ。
おかげさまで私も、美味しいお肉に魚と、たくさん頂いております。

高還元率のふるさと納税サイト。楽天ふるさと納税だけ使う理由。

ふるさと納税できるなら、ふるさと納税はしないと損。
人よりも稼いでいる事が悪みたいな世の中。
ふるさと納税は、税金払って感謝される仕組み。
特産品も貰えて、お礼も言われるんだから最高だよね。

ただ、「ふるさと納税はお得」だと騒がれていますが、
所得の少ない家庭や小規模事業主には、それほどお得では無い話。
ふるさと納税した気になって、損する人も居るし、
損してることに気づかない人も居るんだから。

前年の住民税額いくらですか?
確定申告しっかりとできますか?
ワンストップ特例制度も手続き必要ですよ?
今一度ご確認を。

P.S.
高額納税者は、ふるさと納税で得する・・・というのは語弊があるかと。
累進課税の日本で少しだけ救われる部分ですね。

所得が多くなると、所得税、住民税が高くなるだけでなく、
健康保険料、年金保険料、介護保険料も高くなるわけ。
特に子育て世帯は、年収700万円超くらいで厳しい所得制限にも引っかかりますので・・・

児童手当・小児医療費助成制度・保育料・高校授業料無償化の所得制限。子供の補助金と親の年収の関係。

医療費負担、児童手当減額、保育料増加、高校授業料・・・
まぁ、ふるさと納税くらい、許してくれって感じですね。

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この記事を書いた人

KJ新谷のアバター KJ新谷 小さな会社の取締役

平成21年に輸入物販で起業して、既に起業15年目。
法人10期目。小さい会社の代表です。
雰囲気で商売しています。

コメント

コメント一覧 (8件)

  • 同感です。
    今年度、実際やってみないと分からないなーと思いながらふるさと納税してみました。
    分からない方、間違った理解のままの方多いと思うので、自分の実例を書いておきます。
    自分の場合、調べた結果、負担金2000円で寄付出来る上限は66000円辺りとの事。ふるさと納税は多少アバウトに70000円分しました。
    確定申告をし、2/13還付金として振り込まれた額は約14000円弱でしたよ。
    5〜6万は振込まれると見事に間違っていました!
    残りは市民税のほうで前年度より安くなるみたいですが、税額が安くなるのは6月〜だし、果たして毎月どれ位安くなるのかまだ分からないし、市民税額決定通知書的なものが毎年会社経由でもらえるので、これを待っている状態ですが、なんだかソワソワします。

  • 15年から(詳しい開始時期は知りましぇん)納税額及び控除額が2倍に、また確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」なるものが制定されたようで、低所得者にもお得度及び利便性はアップしてるんじゃないですかね。

    とはいえ後者の制度は制限があり(寄付先5件までとか)、普段確定申告が不要なサラリーマンなどが対象なようで、記事主さんのような方には旨味が少ないかと感じました。

    実際お礼の品はどんどん豪華になってきており、国から規制もかけられ始めているので、少しでも得したいなら今のうち、って感じですねー

  • きちんと理解していますか?ってのは同感です。

    > その特産品、2000円で買いますか?

    欲しくないものを選ばなければいいだけでしょう,というツッコミはおいとくとして,

    > 1万円の寄付で、5000円相当の特産品がもらえる。
    > 2000円の負担は必要なので、実質3000円くらいお得。

    というのは,制度の全容を把握していないからですね (笑).
    制度の部分だけを見れば,これは間違いではない.でも,寄附金控除がどうなっているかを知っていれば,そんなこと書きませんからね.

    コメントしてる人も,そうしたミスリードに踊らされているのか,

    > 残りは市民税のほうで前年度より安くなるみたいですが、

    と自分で書いているのに,

    > 確定申告をし、2/13還付金として振り込まれた額は約14000円弱でしたよ。
    > 5〜6万は振込まれると見事に間違っていました!

    なんて考えてしまう人には難しい制度なのかもね.

  • まあ、本気の節税目的でこの制度を使う人は少ないでしょうなあ。

    地域の特産品がほしい!それで税金も少し安くやるならなおよし!

    って考える人向けですね。

    税は難しいですから、還付が予想外にすくないとか、
    住民税が安くなるかヤキモキするような人にはおすすめできない仕組みであることは確かです。

    賢い人はこの記事にあることはほとんどわかってるし、
    ろくに頭を使わない人はたいしてお得じゃない!なんて文句を言い出す。。。
    世の中二極化ですね、ほんとに。

  • ぎゃははははは
    わし、年収1300万円超なんで(*^^)v

    2000円負担で24万円の寄付が損しない上限

    平均してだいたい半額以上の品物がもらえるから、
    2000円で12~13万円分の品物がもらえる計算。

    湯水のように毎年盗み取られる所得税や住民税の
    24万円分を12万円分のウナギやカニや肉にして食えるんだから、
    これ以上のものはないね。

    例えば、12万円分のウナギって、
    実質24万円の寄付でもらえる平均が
    2万円×5匹×12口なので、60匹(笑)

    湯水のように消える税金24万円が
    突如として60匹のウナギに変わるんだぜ?

    メリット以外のなにっちゅうの?

    みんな頑張って年収上げようぜ。

    法律ってすごいよね。

    50万円以上寄付して返礼品貰うと一時所得になるらしいけれど、
    うまくできていて、たとえば120万円の暖炉の返礼品を
    寄付金370万円で取得すると『損した』計算になるらしいから、
    一時所得がマイナスの計算に・・・(笑)

    1億円の年収の人は上限が500万円以上になるらしいから、
    大金持ち優遇、すなわち、
    国会議員が国会議員の為に作った制度のようなもの。(笑)

    「ああ、今年も上限の2万円寄付して、
    家族でウナギを1本ずつ食えたね~」

    みたいなのは、国会議員からしてみれば、
    「良かったでちゅネ~、もっと働こうね~、アリさん」
    みたいな感じ?

    なんでしょうね(笑)

    オツです。

  • こういうコメントを見ると、
    ふるさと納税云々よりも、日本人のほとんどは税金に関する知識がゼロに近いということがわかります。

    ふるさと納税についは、所得が多い人が得をするというよりも、
    きちんとした知識を持っている人が得をする制度です。

    頭の悪い人ほど、税金の知識もなく、恐らく所得も低いのだから、踏んだり蹴ったりです。

  • ふるさと納税どうなのかと考えていましたが、実質2000円でお得になるっていう商売文句が理解できず。。

    例えば5万円寄付して翌年の還元額が48000円として。自己負担は2000円で、
    結局のところ税金はやった場合とやらない場合でいくら違うとかが分からないですし。
    その程度の節税なら
    確定拠出年金のがいいのではないかとも思ったりして。
    併用という手も有りますが、考えるだけで頭がパンクしそうです。。笑

    こーゆー制度を活用するなら年収あげたいなってひしひしと感じますね。笑

  • 還元率とかいう意味のない言葉が独り歩きしていますから、ちゃんと得している人は何割くらい居るのかなあって気がします。
    寄付額は自分が出来るふるさと納税の限度額からどれくらい使うのかを示しているに過ぎないので、得か損かについてはほぼ無意味。単に2000円で何が買えるかってだけ。
    自分はコンプレッサーが欲しかったので3万円くらいの奴が寄付金9万円でもらえてお得でした。
    でもとっても得だったのはほぼそれだけ。
    他は焼酎飲み比べセット寄付額15000円(実勢価格6000円)くらいのレベルですね
    ほしいんだけどちょっと躊躇している ってくらいの物を貰うのが良いと思います

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