2022年1月27日、日本通信SIMから月額290円の「合理的シンプル290プラン」が登場。
楽天モバイルの有料化でMNP先の最優先候補。
異様に安いんで不安あったけど、まぁ格安SIMで選ぶなら、
IIJmioの「ギガプラン」か日本通信SIMの「合理的シンプル290プラン」ですね。
日本通信SIMの激安プランレビューします。
日本通信SIMのプラン
日本通信SIMで「合理的シンプル290プラン」が登場する以前は、
無料通話やかけ放題が含まれているプランしか有りませんでした。
b-mobileも日本通信のSIMです。
合理的シンプル290プラン以外は「70分無料」や「かけ放題」が付いてきてしまうので、
通話しないなら「合理的シンプル290プラン」以外は選ばない方が良いです。
「合理的シンプル290プラン」では、音声通話特典(無料通話)が無くなることにより月額290円。
「70分間無料」オプションは月額700円で追加できるし、
通話し放題の「通話かけ放題オプション」も月額1,600円で付けられる。
合理的かけほプランで月額2,728円(3GB)払うよりも、
合理的シンプル290プランで3GB使って、かけ放題オプション付けた方が安いっていう謎。
3GBで730円+1,600円=月額2,330円ですからね。
合理的みんなのプラン(6GB)は、70分間無料オプションが付いて月額1,390円、
70分間無料が700円だとすると、データ通信分は690円。
月3GB~6GB欲しくて、70分無料も欲しいなら「合理的みんなのプラン」にした方が良い。
まぁ、合理的シンプル290プランは、
かけ放題を付けなくても、他プラン同様の音声通話30秒11円と一般的な通話料金の半額ですからね。
70分無料オプションとの分岐点は、
日本通信SIMでは、30秒11円なので1分あたり22円。月700円÷22円≒約31.8分。
月間32分以上通話するなら「70分無料」オプションを付けた方が良い。
逆に、月間30分も通話しないって人なら「かけ放題」は要らないのです。
合理的シンプル290プランのメリット
月4GB未満で最安
何はともあれ月額料金が安いです。
月額290円で1GBも使える音声通話SIM。他に有りません。
以前は、楽天モバイルは1GBまで無料で使えましたけど、
今となっては有料化となってしまいましたからね。
→【2022年7月改悪】楽天モバイルの評判。Rakuten UN-LIMIT VIIのデメリット。
100MB | 500MB | 1GB | 2GB | 3GB | 4GB | |
---|---|---|---|---|---|---|
日本通信SIM 合理的シンプル290 | – | – | ¥290 | ¥510 | ¥730 | ¥950 |
HISモバイル 自由自在290プラン | ¥290 | – | ¥550 | – | ¥770 | – |
IIJmioギガプラン | – | – | – | ¥850 | – | ¥990 |
OCNモバイルONE | – | ¥550 | ¥770 | – | ¥990 | |
NUROモバイル VSプラン | – | – | – | – | ¥792 | |
楽天モバイル | – | – | – | ¥1,078 ※~3GB | ||
povo2.0 | – | – | ¥390 ※7日間 | ¥990 ※30日間 | ||
LINEMO | – | – | – | ¥990 | ||
UQmobile | – | – | – | ¥1,628 | ||
Y!mobile | – | – | – | ¥2,178 |
合理的シンプル290プランは、従量制の料金プラン。
1GBを超えた分は、1GBあたり220円で自動的にデータ通信容量追加してくれる。
2GBで月額510円、3GBで月額730円、4GBで月額940円と段階的に上がっていくのも良心的。
データ追加料金も最安であり、月間4GBまでは他社よりも安いのです。
データ上限を設定可能
そして、従量制といってもデータ使用料上限を設定することができるので、
使い過ぎて料金が高額になるというのも防止できる。
この辺も、楽天モバイルとの違い。上限ギリギリまで使うこともでき›る。
データ量上限の初期値は10GBとなっているので、契約したら即変更を推奨。
公式サイトにログイン後、マイページの「データ上限設定」から簡単に変更できます。
私は月間上限3GBの月額730円に設定していますが、月間上限4GBでも月額950円。
4GBまでは他社の格安SIMよりも安い。最安運用が簡単にできるのです。
音声通話SIMでeSIMに対応している
日本通信SIMは、音声通話SIMでeSIMに対応しています。
これは格安SIMでは非常に珍しい。
データSIMですらeSIM対応は限られますからね。
iPhoneでデュアルSIM運用する場合は、eSIMを使うことは避けられない。
物理SIM、eSIMと選べるだけで活用の幅も広がるってもんよ。
→iPhone eSIM(デュアルSIM)を使って気づいたメリット・デメリット
注意点としては、日本通信SIMでeSIMに対応しているのはiPhoneとiPadだけです。
AndroidのeSIMには未対応となっています。
ちなみに、最新iPhoneではeSIM×eSIMのデュアル運用も可能となりましたが、
EID(eSIMの識別番号)の都合、他社ドコモ系のeSIMと日本通信SIMのeSIMでデュアル運用は不可能です。
※あくまでeSIM×eSIMのデュアル運用の話、物理SIM×eSIMのデュアル運用は可能です。
通話料が安くて通話品質が高い
日本通信SIMは、データ通信料金だけでなく、通話料金も非常に格安です。
30秒あたり11円と一般的な電話料金の半額です。
かけ放題オプションも月額1,600円と割安であり、月額700円で70分無料のオプションも有る。
そして、かけ放題するのに専用アプリも要りません。
プレフィックスアプリが不要なのに、オートプレフィックスでも有りません。
そもそも、IP電話やプレフィックス番号では無いので通話品質が高い。
ahamoやpovo2.0やLINEMOと同等の品質で通話し放題できるってこと。
他社では「5分間かけ放題」といった、1回あたりの通話時間で無料となっているので、
1ヵ月70分間という合計通話時間が無料となるのは良心的。
格安SIMでは、OCNモバイルONEでも無料通話が付いてきますけど、
あれオートプレフィックスですからね。実は通話品質が劣ります。
Rakuten LINKは・・・比べたらダメ、絶対。
2021年4月7日以降、「OCN モバイル ONE 音声対応SIM」を用いた国内通話をご利用の際、自動で「OCNでんわ」のプレフィックス番号が付加され、専用アプリを利用いただくことなく、国内通話料が11円(税込)/30秒でご利用いただけるようになりました。
OCNでんわ(OCN モバイル ONE 電話サービス) | OCN モバイル ONE | NTTコミュニケーションズ 個人のお客さま
合理的シンプル290プランのデメリット
月5GB以上は割高
日本通信SIMは安いとはいえ、安いのは低容量で使う場合です。
格安SIMで最安なのは月間4GBまで。
それ以上は、容量が増える毎に割高となっていきます。
使うほどに損をするのが従量制。最大100GBまで使うこともできるけど、
上限まで使うとなると月額290円+220円×99GBで合計22,070円になります。
10GBでも月額290円+220円×9GBで合計2,270円。
だったら、LINEMOやahamoで20GBを契約した方が良いし、
月4GB〜7GBで、より安く使いたいなら「HISモバイル」。月7GBで月額990円は業界最安値です。
→月額290円 HISモバイル「自由自在290プラン」のメリット・デメリット。日本通信SIM「合理的シンプル290プラン」との違い。
HISモバイル 自由自在290プラン | 日本通信SIM 合理的シンプル290 | |
---|---|---|
100MB | 290円 | 290円(~1GB) |
1GB | 550円 | 290円 |
2GB | – | 510円(+1GB) |
3GB | 770円 | 730円(+2GB) |
4GB | – | 950円(+3GB) |
5GB | – | 1,170円(+4GB) |
6GB | – | 1,390円(+5GB) |
7GB | 990円 | 1,610円(+6GB) |
20GB | 2,190円 | 4,470円(+19GB) |
50GB | 5,990円 | 11,070円(+49GB) |
通信速度が遅い
やはり回線を借りている格安SIM(MVNO)なので、
混雑時間帯は、回線速度が遅くなりがちですね。
IIJmioよりは早いけども、ahamoに比べると圧倒的に遅い。
特に12時台、21時台は気を付けて。
日本通信SIMは5G通信にも未対応なのですが、5Gでも遅かったりするから気にしなくて良い。
5Gに対応のIIJmioよりも早い速度は出ているし、格安SIMの中でも速度は出ていました。
まぁ、通信速度の話は格安SIMなので、あまり期待しない方が良いです。
今は良くても、ユーザーが増えると遅くなる可能性も有るし、
通信速度が悪くなっていったサービスも数知れず。
所詮は借りてる回線、なんの補償も無いのよ。
ただ、ドコモ回線エリアで使えるので、
楽天モバイルみたいに完全に通信ができないって可能性は薄いのは良い点かなと。
低速データ通信不可
「合理的シンプル290プラン」は、データ上限を超えた場合に通信不可能となります。
他社のように制限後の速度(128kbps、200kbps等)で使えるみたいな、
最低限使えるような仕組みが有りません。データ容量超過後は一切使えなくなります。
マイページにて上限変更すれば即時使えるようになるのですけど、
専用アプリが無いですからね、WEBサイトへアクセスする必要もあるのです。
日本通信SIMの公式サイトとマイページのみ、上限を超えた後でもアクセス可能です。
※2022年12月31日までは暫定措置として低速度で使えます。
上限値に達した時は、アクセス制限がかかり、当社ウェブサイト及びマイページ以外のインターネットアクセスができなくなります。アクセス制限はマイページで上限値をあげていただくと解除となり、すぐにご利用可能になります。 2022年12月31日までは暫定措置として低速度になります。
合理的シンプル290プラン詳細 |日本通信SIM
従量制なので、データ上限を超えたら自動的に1GB追加で+220円となり、
余ったデータ容量を翌月に繰り越しもできません。
まぁ、データ超えても+220円なので、損するって程の話では無いとは思いますけど。
低速で満足できるなら、無料でも最大128kbpsが使えるpovo2.0が良い。
デュアルSIM対応スマホなら、サブSIMとしてpovo2.0を使うこともできるから。
→povo2.0を0円運用して気づいたメリット・デメリット。注意点と賢い使い方。
初期手数料が発生する
日本通信SIMでは、回線開通時に初期手数料3,300円が必要。
これは日本通信に限った話ではなく、格安SIMでは当たりまえのデメリット。
→既に格安SIMはデメリットだらけ。ほとんどの人に格安スマホをおすすめしない理由。
契約時のSIMカード手数料は取られませんが、SIMカードの再発行代金は3,300円。
eSIM再発行手数料も1,100円と他社に比べて高額であり、
eSIMから物理SIMに変更する場合は3,300円も取られます。
SIM再発行手数料
- eSIM再発行手数料:1,100円
- 物理SIM→eSIM:1,100円
- eSIM→物理SIM:3,300円
eSIMでも使えると言いましたが、eSIMの再発行手数料が高いので・・・
私なら日本通信SIMをeSIMでは使いません。
eSIMって機種変更毎にeSIM再発行が必要ですので、
使うスマホをコロコロ交換する、毎年スマホを買い替えるって人にも向きません。
また、格安SIM故に、大手携帯キャリアで当たり前のサービスも未対応。
店舗サポート無し、メールアドレスも付与されませんし、
留守番電話、キャッチホンといった機能も別料金となっています。
留守番電話は月額330円、キャッチホンは月額220円。
ちなみに、最低利用期間といった契約縛りは無く、
解約手数料、MNP転出手数料は無料。これも今では当たり前。
日本通信SIMでSIMの再発行手数料払うくらいなら、私はMNP転出して他社に乗り換えるかな。
他MVNOに機能で劣る
他の格安SIMに比べて、スペック部分で全体的に見劣りします。
節約モードやバースト機能にも未対応、LINEの年齢確認もできません。
日本通信SIMは、LINEの年齢確認に未対応なので、
LINEのID検索ができません。
日本通信SIMには、スマホ専用アプリが有りません。
専用アプリが無いと、データ把握や上限値の変更手続きが面倒。
月間データ容量の確認、プラン変更は、WEBサイトからログインしないとダメ。
マイページで確認して、変更する必要も有ります。
しかも、他社と違いデータ通信が月末リセットでは無い点も困るのです。
日本通信SIMは、契約日が請求開始日となり、契約日でデータ利用量もリセットとなります。
契約日から1ヵ月間単位で更新なので、月額料金も日割り請求してくれません。
他社では、月単位で契約更新であり、月初めにデータリセットってのが一般的。
他社と併用していると、データ管理する上で混乱しまくります。
そもそも、契約日をわざわざ覚えている?って話。
通話定額オプションは、即日適応だけでなく、日割り計算での月初適応が可能。
これ申し込み時にオプション契約していれば、請求タイミングを揃えられますけど、
そうじゃない場合は「合理的シンプル290プラン」が月初適応できないので、どう頑張ってもズレちゃう気がした。
繰越し | 容量シェア | 節約モード | バースト | 容量追加 | LINE 年齢確認 | 解約手数料 (違約金) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IIJmio ギガプラン | 翌月末 | 可能 | 可能 | 可能 | 220円/1GB | 可能 | 無料 |
日本通信SIM 合理的シンプル290 | – | – | – | – | 220円/1GB | – | 無料 |
HISモバイル 自由自在290プラン | – | – | – | – | 200円/1GB | – | 無料 |
OCNモバイルONE | 翌月末 | 572円/枚 最大合計5枚 | 可能 | 可能 | 550円/1GB | – | 無料 |
nuroモバイル | 翌月末 | 不可 ※ギフトのみ | – | 可能 | 550円/1GB | – | 無料 |
mineo | 翌月末 | 可能 | 可能 | 可能 | 165円/100MB | 可能 | 無料 |
BIGLOBEモバイル | 翌月末 ※1GBは除く | 990円/枚 ※シェアSIM | – | – | 300円/100MB | – | ¥1,100 ※12ヶ月未満 |
イオンモバイル | 翌月末 | 別プラン | 可能 | 可能 | 528円/1GB | 可能 | 無料 |
格安SIMの中で、スペックが高いのはIIJmio。
技術的な部分、サポートの速さでもIIJmioが優れているイメージ有りますよね。
→IIJmio(アイアイジェイミオ)ギガプランのメリット・デメリット
日本通信という企業の不安
日本通信SIM(b-mobile)を提供する日本通信株式会社は、
いわゆる「格安SIM」を提供するMVNO事業者。
日本最古のMVNO事業者であり、格安SIMという言葉が登場する前からある老舗。
ただ、格安SIMが普及してからは、いまいちパッとせず、
大々的なキャンペーンもやらないので知名度も低いのです。
実際のところ、日本通信株式会社は、b-mobileが主流だった2021期決算までの7年間は赤字続き。
日本通信SIMの登場により、2022年3月期の決算は黒字化してますけど、
他MVNO事業者と比べて、それほど大きな企業でも無い。
体力持つのかな?大丈夫?って。
「合理的シンプル290プラン」を提供開始したのも、2022年1月というタイミング。
ahamo、povo、LINEMOが登場したタイミングで出てたら良かったのに。
ライバル株式会社インターネットイニシアティブのIIJmioは、
2021年4月時点で早々に激安プラン「ギガプラン」を打ち出しましたからね。
この辺のフットワークの軽さも、トップを走り続けるIIJmioとの違いなのかなと。
そもそも、ahamo、LINEMO、povo、楽天モバイルといったMNO直営の激安プランが有る以上、
MVNOというサービス自体が斜陽産業。今後もこの激安料金で続けられるのか?という不安がある。
サービス終了のMVNOも多く、直近では楽天モバイルも有料化してますからね。
→【2022年7月改悪】楽天モバイルの評判。Rakuten UN-LIMIT VIIのデメリット。
まぁ、やばくなったら乗り換えれば良いのですけど、
乗り換えるのが手間という人には、ちょっと手放しでは勧められません。
スターターパックの違い
日本通信SIMは、オンライン申し込みだけでなく、
スターターパックというパッケージ商品も販売されています。
で、この違いは何なのか?
スターターパックには、SIMは同梱されておらず、
申し込みコードが記載されている紙が入っているだけ。
スターターパックは3,000円で購入できるので300円ほどお得。
私はAmazonにて購入しました。
スターターパックの難点は、商品が到着ないと申し込みできないこと。
スターターパックが到着してからオンラインにて申し込み、微妙に開通が遅くなるのです。
あと申し込み期限が設定されていること。
私が購入したパッケージは、購入してから約半年の申し込み期限となってました。
合理的シンプル290プランまとめ
音声通話SIMで月額290円って破格。
データ通信料だけでなく音声通話まで安い。そして音声通話品質も高い。
シングルSIMで最安運用目指すなら「合理的シンプル290プラン」は有りですね。
従量制なので、どれくらい使うか分からない人にも良いかと。
自分に必要な容量が分からない人ほど使ってないし、
従量制といっても、楽天モバイルに比べたら圧倒的に安いから。
ただ、あくまでデータ通信を使わない人が安いってSIMであり、データ容量を使うなら辞めた方が良い。
初期費用3,300円やeSIM再発行手数料1,100円も取られるし、
複数スマホやタブレットでも使うなら、データ共有できるIIJmioの方が安くもなります。
日本通信SIMは、MVNO故に低速リスクも有るわけで、
より安く維持するなら初期費用無料で月額0円のpovo2.0も有るし、
普通に使うなら、月額990円で3GB使えるLINEMOミニプランのが圧倒的に快適。
それ以上使うならahamoが無難に良いのです。
→ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル、Yモバイル、UQモバイル、格安SIMの比較と分岐点。
LINEMOは、回線速度が高速であり、LINEでデータ容量消化しないって強みも有る。
音声通話品質も高く、eSIM再発行手数料も無料、月額料金以上の差も有るのさ。
→LINEMOミニプランを契約して気づいたメリット・デメリット
iPhoneではデュアルSIM運用可能なので、シングルSIMにこだわる必要も無い。
電話番号とデータ通信でSIMを使い分けることでより安くもなり、二つの電話番号も同時に使えるのよ。
→iPhoneをデュアルSIMで最安運用。楽天モバイル、povo2.0、LINEMO、IIJmioのeSIM活用方法。
まぁ、月額290円で電話番号が維持できるわけで、
povo2.0じゃない、もう一つの選択肢として良い。
是非とも継続して欲しい「合理的シンプル290プラン」なのでした。
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