iPhoneは、nanoSIMとeSIMに対応となっており、
日本でもeSIM対応キャリアが増加中。
1つのSIM(回線)を使うよりも、2つのSIMを併用することで、
色々と便利になるし、料金も圧倒的に安く抑える事もできる。
iPhoneを最安運用する為にも必須なの。
→iPhoneをデュアルSIMで最安運用。povo2.0、LINEMO、ahamo、楽天モバイル、IIJmio、日本通信SIMのeSIM活用方法。
というわけで、
今回は、eSIMでデュアルSIMする利点について。
アンテナマークが2重表示になるだけでも、ちょっとカッコ良いから。
iPhone eSIM対応モデル
eSIMに対応しているのは、
iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降のiPhone。
※中国、香港、マカオ版iPhoneは除く
eSIM対応モデルは、全てnanoSIMも挿せるので、
eSIM対応iPhone≒デュアルSIM可能ってわけ。
eSIM でデュアル SIM を活用する
eSIM でデュアル SIM を活用する – Apple サポート (日本)
eSIM はデジタル SIM です。物理的な nano-SIM を使わなくても、通信事業者 (キャリア) のモバイル通信プランをアクティベートすることができます。iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini では、eSIM を 2 つ有効にするか、nano-SIM 1 枚と eSIM 1 つを組み合わせてデュアル SIM を利用できます。iPhone 12 モデル、iPhone 11 モデル、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR は、nano-SIM と eSIM を組み合わせたデュアル SIM に対応しています。1
日本でeSIMに対応しているキャリア(通信事業者)は、
ドコモ、ソフトバンク、au、ワイモバイル、UQモバイル、
ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル。
格安SIM(MVNO)でもIIJmioと日本通信SIMが対応へ。
日本でもeSIMは当たり前に使えるのです。
→ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル、ワイモバイル、UQモバイル、格安SIMの比較と分岐点。
海外通信事業者のeSIMも、日本国内で使えますが、
割高で低速なローミングSIMを、敢えて日本で使う理由も無いかなと。
※参考→eSIM サービスを提供している通信事業者を探す – Apple サポート
iPhone eSIM設定方法
日本の通信事業者のeSIMは、QRコードでの設定が主流。
私は、楽天モバイル、IIJmio、povo2.0、LINEMOを使ってますが、
いずれもQRコード読み取りでの設定でした。
eSIMを申し込むと、QRコードが表示されるページへ案内されます。
カメラアプリから、QRコードを読み取れば、
動的にeSIMの設定へ。
モバイル通信プランの追加→インストールへと進みます。
「モバイルデータ通信の名称」は、
主回線、副回線、仕事、個人、旅行・・・と、
既存の名称からも選べますが、オリジナル名称にすることも可能。
自分が分かりやすい名称に変更した方が後で混乱しません。
回線切替もしたいし、eSIMには複数登録できる利点も有りますので。
SIMの名前を付けたら、
デフォルトで使う「モバイルデータ通信」回線の選択へ、
モバイルデータ通信=データ通信で優先する回線となります。
「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオンにすると、
電波状況に応じて自動的に使う回線を切り替えてくれます。
※私は勝手に切り替えられても困るのでOFFにしています。
続いて「デフォルト回線」の選択、
デフォルト回線=音声通話やSMSで優先する回線となります。
主に発信時に利用する携帯番号であり、
音声着信やSMS受信は、サブ回線も同時に利用可能です。
最後に、iMessageとFaceTimeで使う、電話番号の選択。
Appleユーザー同士で使う電話番号であり、
Apple IDに紐付けた番号にするのが一般的かと。
以前に、デュアルSIMを設定したことがある場合、
「連絡先の優先回線をアップデート」という画面も表示されます。
以前の設定と異なる場合に表示されるわけで、
新たに設定したSIMに更新しておけば良いと思います。
QRコードでeSIMプロファイルをダウンロードした場合は、
eSIMのAPNも自動的に設定されるので、これにて設定は終了。
物理SIM(nanoSIM 等)のように、
別途、APN設定(APN構成プロファイルダウンロード)をする必要も無いし、
切り替える毎に、プロファイルアンインストールする手間も無いです。
eSIMマジでラクです。
iPhone eSIMのメリット
電話番号を同時に2つ利用できる
音声通話SIMをデュアルSIMにすれば、
一つの端末で、同時に二つの携帯番号が利用できます。
発信時は、デフォルト回線が優先となってますが、
簡単にサブ回線に切り替えも可能。電話アプリ上で変更もできます。
また、着信時は、主回線、副回線の両方で着信可能となっており、
どちらの番号へ着信が有ったのか?容易に把握できるのです。
電話番号を、仕事用と個人用で使い分けたり、
通話用とサービス登録用(SMS認証用)に分けたりもできるわけ。
メールアドレス同様、携帯番号も使い分けた方が良い時代、
個人情報の流出防止にも繋がるし、
携帯に営業電話がかかってくるほど嫌なものも無いですからね。
ちなみに、楽天モバイルの「かけ放題」は、Rakuten Link発信が必須なので、
楽天モバイルを「デフォルトの音声回線」に設定する意味って無い。
Rakuten Linkでの発信は、VoLTEではなくRCS、回線品質も劣るのです。
→【2022年7月改悪】楽天モバイルの評判。Rakuten UN-LIMIT VIIのデメリット。
通話SIMとデータSIMの使い分けが可能
主回線(デフォルト回線)と副回線(サブ回線)は、
「音声回線(電話、SMS)」と「モバイルデータ通信」で別々に設定できます。
MNO系の「かけ放題」SIMを、デフォルトの音声回線に設定して、
モバイルデータ通信側は、MVNOの格安SIMを使ったり、
データ専門の大容量SIMを使ったり、容量超過したときだけ切り替えたり。
携帯の料金プランってデータ通信量で料金も決まるので、
データ通信で融通が効くって利点は大きいの。
音声回線は同時に2つの回線を有効にできますが、
モバイルデータ通信の方は、同時に利用できるのは1つだけ。
データ通信はしっかり区別して使えるのです。
電波状況に対応できる
日本の回線エリアは、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天で異なりますが、
特定の回線が入らない場所、得意不得意のエリアが有る。
都心の地下、山の中のキャンプ場、地方の住宅街・・・
そういった場合に、回線を切り替える事により、
電波が届かないトラブルや、
通信速度が遅いトラブルにも対応できるようになる。
日本ではドコモ回線が一番広いですけど、ドコモが万能ってわけでも無いですからね。
PayPayを代表としたQRコード決済にはデータ通信が必須なので、
スマホ決済できないトラブル防止の為にも、複数回線欲しい。
ちなみに、QRコード決済は、スマホの通信環境必須だけど、
Apple PayのNFC決済は、オフライン環境でも使えます。
NFCは端末側がインターネット接続して、認証する仕組みなのです。
→Apple Payでクレジットカード利用するデメリット。NFCタッチ決済の仕組みと注意点。
eSIMは複数登録できる
iPhoneに挿せるnanoSIMは1枚であり、iPhoneで同時に使えるSIMは2回線までですが、
iPhoneには複数のeSIMを登録可能できるのです。
3個、4個、5個・・・eSIMで登録しておけば、
nanoSIMのように抜き差しする必要も無いわけで、
iPhoneだけで大量SIM管理も可能なのよ。
eSIMの切り替え方法は「モバイル通信」から、
使いたい回線をタップして「この回線をオンにする」をタップするだけ。
設定画面から、eSIMの切り替えも簡単にできるわけで、
デュアルスタンバイの「デュアルSIM」にこだわる必要もないのです。
電波が悪い楽天回線から、ドコモ回線に切り替えたり、
データ使い切ったSIMから、データ余ってるSIMに切り替えたり。
混雑時以外は、格安SIMを使ったり・・・活用方法はいろいろ。
このeSIM切替は、海外滞在時でも役に立つ。
海外旅行なら、現地で使えるSIMを設定しておき、
現地に付いたら設定画面から切り替えるだけ。
機内でSIMを差し替える手間も無く、SIMを紛失することも無いのです。
最近では、海外データ通信まで含まれているプランも多く、
例えば、ahamoなら海外82の国と地域でも月間20GBまで使えますからね。
海外旅行用のSIMとしてだけでも契約する価値が有るのです。
→ahamoを契約して気づいたメリット・デメリット。ahamo大盛り100GBの違い。
eSIMは安い→iPad、Surfaceにも使える
物理的なSIMが不要ということで、
回線の開通手続きも早く、月額料金が安かったりもします。
代表的なのが、MVNOのIIJmio。
eSIM専用のデータ通信プラン「データプラン ゼロ(月額165円)」も有りますが、
使うべきはギガプラン。eSIMなら月額2GBで月額440円。
データ追加も1GBあたり220円と、MVNO最安。
余った容量は翌月末まで繰り越し可能ってだけでなく、
複数回線契約でのデータシェアにも対応。
格安SIMでは、IIJmioがズバ抜けているのです。
→IIJmio(アイアイジェイミオ)ギガプランのメリット・デメリット
eSIMは、iPhoneだけでなく、Surface、iPad、iPad Proにも対応しているので、
タブレットの最安運用しつつ、スマホと容量シェアも可能ってわけよ。
eSIM対応iPad
- iPad(第9世代)
- iPad(第8世代)
- iPad(第7世代)
- iPad mini(第6世代)
- iPad mini(第5世代)
- iPad Air(第4世代)
- iPad Air(第3世代)
- 11インチiPad Pro(第3世代)
- 11インチiPad Pro(第2世代)
- 11インチiPad Pro
- 12.9インチiPad Pro(第5世代)
- 12.9インチiPad Pro(第4世代)
- 12.9インチiPad Pro(第3世代)
iPadはeSIM対応ですけど、Macbookには未対応。
これがSurfaceとの違い。
→Macbook ProからSurface Proに移行して気づいたSurfaceのメリット・デメリット
eSIMで直接データ通信できれば、
起動して即ネット接続できるし、メールのチェックもできる。
スマホ側ではバッテリー持ちも良くなるし、ホント良いことしか無いのです。
iPhone eSIMのデメリット
ITリテラシーが必要
大手携帯キャリアのメインブランドは、eSIMには未対応。
eSIMって、日本ではまだまだ普及しているとは言い難いし、
そもそもSIMって何なのか?理解している人も少ないかと。
携帯電話は、携帯キャリアで購入するって思っている人、
店舗で契約しなければ、機種変更できないって思っている人、
まだまだ多いですからね。
オンラインでスマホを購入して、オンラインで回線契約して、
自分でMNP手続きできる・・・くらいの知識は必要。
iPhone買うなら、Apple Storeが安いってこと。
Apple製品を、Apple公式サイトで買える人じゃないと厳しいかな。
eSIMは複数スマホで使えない
eSIMは、eSIM登録した1台のスマホで使うもの。
複数スマホで、SIMを使い回すことができません。
1つの端末に、複数のeSIMは登録できるのですが、
複数の端末に、1つのeSIMを紐付けすることはできないのです。
eSIM登録した端末とは、別の端末で利用する場合は、
eSIMの再発行が必要なわけで、面倒な手続きも増えるのです。
物理SIMなら差し替えて、APN設定するだけですからね。
eSIMの再発行手数料が発生するサービスも有り、
機種変更するたびに、この料金も必要となるのです。
格安SIMは、SIMの再発行手数料も当たり前。
月額料金が安くても再発行手数料取られたら意味ない。
特に、日本通信SIMは高額でしたので気を付けて。
→日本通信SIM「合理的シンプル290プラン」のメリット・デメリット
eSIM発行手数料
- ahamo:無料
- povo2.0:無料
- LINEMO:無料
- 楽天モバイル:無料
- IIJmio:220円
- 日本通信SIM:1,100円
- Y!mobile:オンライン無料 ※窓口3,300円
- UQ mobile:オンライン無料 ※窓口2,200円
また、eSIMは「設定」の「モバイル通信」で管理できるのですが、
うっかり「モバイル通信プランを削除」してしまった場合も、
eSIM再発行手続き→再設定が必要となります。
QRコード表示する端末が必要
日本でeSIM提供しているサービスは、
基本的に、QRコードスキャンでの設定が必須なので、
スマホとは別にQRコードを表示するための端末が必要となります。
eSIM設定方法
- ahamo:QRコード読み取り
- povo2.0:QRコード読み取り
- LINEMO:QRコード読み取り
- 楽天モバイル:QRコード読み取り
- IIJmio:QRコード読み取り
- 日本通信SIM:QRコード読み取り
- Y!mobile:QRコード読み取り
- UQ mobile:QRコード読み取り
アクティベーションコードの手入力でも対応できるSIMも有りますけども、
ちょっと複雑であり、各社QRコードでの設定を推奨されてますので。
海外系のeSIMサービス、T-MbileやGigSky等では、
アプリでeSIM設定、SIM管理できたので・・・
今後は、日本のeSIMもそうなるのかもしれませんけど。
iPhone eSIMまとめ
デュアルSIMとeSIMにより、
1つの契約に縛られないってのが一番の利点ですね。
モバイル回線の月額料金って、
データ通信量と音声通話で決まるわけで、
データSIMと音声通話SIMは分けた方が融通も効く。
データ通信が欲しいのか?かけ放題したいのか?
ただ電話番号が欲しいだけなのか?
通信会社で得意なポイントも異なるし、
各社SIMの良いところだけ使うということも可能となるのです。
例えば、povo2.0なら基本料金が無料。
LINEMOミニプランは、月間3GBで月額990円でLINE使い放題。
MVNOのIIJmioなら、月間2GBで月額440円でデータシェア&データ繰り越し可能。
自分に合わせてカスタマイズするほどに安くもなるのです。
→iPhoneをデュアルSIMで最安運用。povo2.0、LINEMO、ahamo、楽天モバイル、IIJmio、日本通信SIMのeSIM活用方法。
大手携帯キャリアの無制限プランは高額。
実際、10GB以上も使う人は稀なわけで、
SoftBankよりも、ワイモバイルよりも、LINEMOを使うべきであり、
auよりも、UQモバイルよりも、povo2.0なのです。
ワイモバイルよりもLINEMOの方が得する人も多いハズ。
家族割、学割、光割・・・割引してもLINEMOと変わらない。
→ソフトバンクとワイモバイルとLINEMOの違い。SoftBank系ブランドの選び方。
同様に、UQモバイルよりもpovo2.0という選択。
UQモバイルは、データ繰り越しも可能だけど、
povo2.0は月額制ではないので、データ繰り越す必要も無いのです。
→au、povo、UQモバイルの違い。KDDI系ブランドの選び方。
ahamo、povo、LINEMOと、横並びの似たようなプランではなくなり、
ahamoを選ぶ理由は、海外利用・・・だけど、
ahamoの料金払うつもりなら、他にも選択肢は多々有るから。
→ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル、ワイモバイル、UQモバイル、格安SIMの比較と分岐点。
いずれのプランもMNP転出無料、解約料無料、
契約縛りも無いし、複数契約割引も無いわけで、
同じキャリアを使い続ける理由・・・ほんと無くなっちゃってる。
不満が有るなら、サクッと切り替えたら良いし、それが簡単にできる時代。
悪いのは今までの携帯料金プランであり、
回線を切り替えることは何も悪いことでも無いのですから。
コメント
コメント一覧 (1件)
正月休みにデュアルSIMにしました。
日本通信SIMでシングルSIM環境では3Gと4Gの選択が可能でしたが、デュアルSIMでは3Gが選べなくなりました。
自宅でdocomo4Gが芳しくないので、たまに3Gと4Gの電波を比較してました。3Gが良好で4Gイマイチなのは把握してるので、4Gが改善するか見てれば良いだけなので特に問題は無いですが。
DSDVってデュアルVolteなので当然なんですよね。
日本通信SIMのeSIMは手数料が高いと書かれていたので物理SIMのままですので、予備のiPhoneにいつでもSIMを戻せます。